siRNAを用いた 制御性T細胞の作成方法 名古屋市立大学 大学院医学研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 准教授 鈴木 元彦 1 従来技術とその問題点 既に実用化されているものはないが、抗体刺激 による制御性T細胞の作製方法が報告されてい る。しかし抗体刺激による作製方法では抗体に 起因する副作用発生の可能性がある。また抗原 特異的でなく非特異的である(予期しない合併症 を起こす可能性、効果が弱い可能性)等の問題 がある。以上より、新しい作製方法の開発が期 待されている。 2 新技術の特徴・従来技術との比較 • 従来技術の問題点であった抗体による副作 用を考えて、抗体を使用しない作製方法に成 功した。 • 従来技術では不可能であった、抗原特異的制 御性T細胞の開発に成功した。 • 本技術の適用により、安全性と効果が飛躍的 に向上することが期待される。 3 想定される用途 • 本技術で作製した制御性T細胞を投与するこ とで疾患の予防や治療をすることが可能とな る。 • 本技術の特徴を生かし、抗原特異的に治療で きるためより安全で効果的に治療できるという メリットが大きいと考えられる。 4 実用化に向けた課題 • 現在、マウスについて治療手段となるところま で開発済み。しかし、人に対して有効かどうか の点が未解決である。 • 今後、人について実験データを取得し、安全 性の条件設定を行っていく。 • 今後、患者について実験データを取得し、治 療に適用していく場合の条件設定を行ってい く。 5 企業への期待 • 未解決の人への安全性、患者への効果につ いては、企業の人的援助や資金援助により克 服できると考えている。 6 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称 :siRNA、抗原提示細胞、 制御性T細胞及び治療薬 • 出願番号 :特願2011-200844 • 出願人 :公立大学法人名古屋市立大学 • 発明者 :鈴木元彦、村上信五、中村善久 7 お問い合わせ先 名古屋市立大学 リエゾン・センター TEL 052 - 853 - 8041 FAX 052 - 841 - 0261 e-mail ncu_renkei@sec.nagoya-cu.ac.jp 8
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