協同タイムズ2016年6月号

発行
協同タイムズ
損保ジャパンが成年後見人向け保険を販売
損害保険ジャパン日本興亜は高齢者など判断能力が低下した
人を支援する成年後見人向けの保険を販売する。面倒を見て
いる認知症患者などが他人にけがをさせた場合に補償する。高
齢化で成年後見人の成り手不足は深刻。保険で安心感が高ま
れば、成り手不足解消の追い風になる。
成年後見人は、家庭裁判所の選任を経て、認知症患者などの
代わりに財産を管理する立場の人。同社の保険では、認知症
の人(被後見人)が他人にけがをさせた場合に1人最大1億円
を支払う。保険料は年3千円程度の見込み。
これまで、後見人が被後見人にけがをさせた場合に補償する
保険はあったが、認知症患者(被後見人)などが他人にけがを
させた場合に補償する保険がなかった。認知症の人を巡って
は、JR東海が電車にはねられた認知症男性の家族に振り替え
輸送費などの損害賠償を求めた裁判で、最高裁判決は家族の
責任を認めない判決をするなど、世話をする人の責任が問わ
れる事例が相次いでいる。
成年後見制度の利用者は2014年末時点で13年末比5%増の
18万4670人にのぼっている。
熊本地震の保険支払額「阪神」上回る、1234億円
損害保険各社でつくる日本損害保険協会は18日、熊本地震
による地震保険の支払額が16日までに1234億円になったと
発表した。
支払額は阪神大震災(783億円)を上回り、東日本大震災(1兆
2654億円)に次ぐ過去2番目になった。地震保険を扱う29社
の支払額を合算した支払件数は約7万6500件で、加入者から
の申請件数全体の4割ほどの支払いが完了した。最終的な支
払額は2千億~3千億円にのぼる見通し。県別では熊本が約6
万6500件(1163億円)と最多で、大分が約4600件(38億
円)、福岡が約4300件(27億円)と続いた。
地震保険に加入する世帯の割合は、阪神大震災のあった199
4年度には全国で、9・0%だったが、2014年度は28・8%に高
まった。加入世帯が増えたのに伴って、支払額も膨らんでいる。
総合保険コンサルタント
横浜市中区本町4-43-8F
TEL 045(212)2022
FAX045(212)9400
就業中の熱中症に対する企業の法的義務
企業には「安全配慮義務」がある
企業(使用者)は、労働者が生命・身体等の安全を確保
しつつ労働することができるよう、必要な配慮をする義
務を負います(労働契約法5条)。
これは労働契約にともなう『安全配慮義務』といい、従
業員の熱中症を防ぐことも、この安全配慮義務に含まれ
ます。ではどのような対策をとれば良いでしょうか?
休憩時間や休憩所の確保などが求められる
具体的には、次のような措置を取ることが望ましいで
しょう。
(1)休憩時間・休憩所をきちんと確保する。
(2)猛暑日など酷暑の際には、屋外で連続して稼働す
る時間を極力短縮する。
(3)労働者が水分補給や塩分補給を適切に行っている
か、現場監督等に巡視・確認させる。
(4)体調管理に留意するよう各労働者を指導する
企業の責任は
熱中症が労災認定された場合は、安全配慮義務責任とと
もに損害賠償責任も問われる可能性があります。死亡や
後遺障害のような大きな事案になってしまった時、企業
の賠償額も多大なものになると予想されます。その際の
賠償責任に対応する保険は「使用者賠償責任保険」のみ
です。
熱中症以外にも、労災認定された疾病・傷害におきまし
ては企業(使用者)に賠償請求する例が多数あります。
従業員の安全の確保はもちろんのことですが、企業側も
安心のためにご加入いただくことを是非お勧め致します
熱中症による死傷者数の推移(平成
年)
熱中症による死傷者数の推移 平成17~
平成 ~26年
700
[
人]
600
500
400
人
300
ジューンブライド(6月の花嫁)
欧米では古くから6月に結婚すると生涯幸せな結婚生活が送れ
るという言い伝えがあり、日本でも6月に結婚式を挙げるカップ
ルも多いですね。最近は、入籍をしても挙式・披露宴を行わな
い、いわゆる「ナシ婚」が増えている一方で、新郎新婦が自らプ
ランを練ってゲストを「おもてなし」するスタイルが人気となってお
り、結婚式に対する考え方も多様化しています。リクルートの「ゼ
クシィ結婚トレンド調査2015」によると、結納・婚約から新婚旅行
までにかかった費用総額の全国平均は460.7万円となっていま
す。そのうち挙式、披露宴・披露パーティ費用が352.7万円、招
待客人数の平均は72.5人です。幸せな結婚生活の第一歩を踏
み出すためにも、挙式・披露宴の内容だけでなく、結婚費用の
準備についても計画的に進めておくことが大切です。
①
①熱中症による
労災件数
②うち死亡者数
200
100
0
②
H17 H19 H21 H23 H25
厚生労働省「平成27年の職場における熱中症予防対策の
重点的な実施について」のデータを基に作成