国立大学法人 滋賀医科大学 研究シーズ 研究シーズNo.1504 シーズ分野; 医療:機器・システム 研究シーズ ーMR画像誘導手術システム、ロボティクス、マイクロ波医療機器、温熱療法、抗癒着剤ー - ■研究概要 外科系医師が必要とする手術時の作業全てを次世代のテクノロジーに 置き換え手術環境を改善する新しいシステムを構築する。 例えば “視ること”については被曝がなく、物理、化学物性や代謝まで 見えるMR画像を用いて生体内を三次元でリアルタイム動画としてモニター 出来る技術を開発する。 ■研究者紹介 ・氏名; 谷 徹 ・所属; バイオメディカル・イノベーションセンター 革新的医療システム開発部門 ・職名; 特任教授 ・取得学位; 医学博士(滋賀医科大学) ・専門分野; ライフサイエンス、癌治療、医療用 エネルギー機器、合成ポリマー、ロボット工学 ・研究課題; ・マイクロ波機器の開発 ・ロボットによる次世代外科治療システムと材料、 機器の開発 ・ロボット用ナビゲーションシステムの開発 ■応用展開・共同研究希望テーマ マイクロ波と新規屈曲機序を用いた手術ロボット、操作カテの開発 MR画像誘導下手術、治療システム開発 MR温度画像利用、温熱化学療法システム開発 ■関連文献・特許 ・特許出願 2001-49029, ・特許公開 2002-248090 お問い合わせ先 滋賀医科大学 研究協力課 産学連携担当 077-548-2847 E-mail;[email protected] - ■研究の背景・目的 現在の術野環境では、生体内を見るCT画像では、被曝する。止血用のエ ネルギー機器では煙やミストが出、機器は重いものが多い。 これらの解決策として、縦型オープンMRを用いて世界にない3D MR動画 誘導手術システムを開発・実践してきた。本システムは被曝のない視覚情報 が使えるシステムとなる。マイクロ波を用いた手術支援機器は煙やミストを出 さず、止血力に優れ、2014年には臨床導入の予定であり、これら新規技術の 導入により手術環境の改善を目指す。 新規デバイスによる新しい手術法の開発を行なう。また凝固や温熱療法 についてはMR画像による温度モニターが可能となり、従来にない検証出来 る治療の完成により、過不足のない治療法を目指す。 ■研究内容・特徴 3T-MR装置を用い、三次元で生体深部の解剖や温度、代謝等、生体内肉 眼情報を超える視覚情報を確認しながら手術する。目として、または位置を 確認するためソフトウエアで統合されたMR画像を用いる。 腫瘍切除後のcancer cell播種に対し温熱療法により癌細胞の治療を行な い、温度管理はMR温度画像で行なう。温度画像は深部温度も画像化でき、 腫瘍凝固焼却治療にも応用でき、「焼いたはず、とったつもり」の治療を排除 できる。 吻含やシーリング・止血をマイクロ波機器を用いて行い、将来煙を出さず クリップや縫合糸も必要としない手術法の開発・提供を目指す。 手術すれば癒着し、合併症を起こすが、癒着しない材料開発により術後 合併症を減少させる。鏡視下でも使用できる材料開発とする。 多くが金属で重い手術機器を軽い樹脂に置き換え、労働環境を改善する 。 上記材料とMR画像下で干渉しないマイクロ波を用いた多種・多機能な手 術器具によるMR画像誘導下の手術システムを開発している。
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