OPINION

 年金積立金管理運用独立行
に書き換えて議決権行使をす
が投資する株式も自分の名義
シーズンになると外部委託先
争にさらしている。株主総会
と外部委託を併用し自らを競
世界の年金基金は自己運用
一歩前進したのは好ましい。
IF改革の議論が整理され、
保障審議会の年金部会でGP
あげていく使命がある。社会
レーヤーだし、運用で成果を
でGPIFは世界最大級のプ
そうは言っても年金の世界
の
%強にすぎない。
つまりGPIFの分担は全体
PIFからの7兆円で賄う。
険料と 兆円の国家予算、G
の年金の支払いを 兆円の保
算とGPIFで補う。 兆円
支払われる。不足分は国家予
険料はほぼ全額が年金として
扶養。現役世代が払い込む保
めの受託者責任だけを負うも
用機関とし、年金受益者のた
PIFの役割を純粋な年金運
それを可能にするには、G
討は続けられるべきだろう。
決権行使もなされる方向で検
た自主運用は望ましいし、議
による競争と補完を前提とし
を純粋に考えると、外部委託
ただ年金受益者の利益だけ
っているのかもしれない。
中の国家経済統制の記憶が残
送られた。日本には戦前・戦
用は時期尚早として今回は見
大きいことから株式の自主運
持つ国家機関であり、規模が
大臣が主要ポストの任免権を
自由が与えられるべきだが、
本来、GPIFにも同様の
向上を目指さねばならない。
決権行使を通じ投資先の価値
き、自らを競争にさらし、議
でプロとしての運用体制を敷
きな絵を再確認してから議論
する必要がある。一部報道を
読むと、GPIFの運用成績
に将来の年金の全てが懸かっ
ているような錯覚を覚えるか
もしれないが、それは違う。
GPIFは世代間扶養を基
本とした公的年金の仕組みの
補完役にすぎないので、こと
さら株価が上下するたびに、
年金制度の全体に不安を持つ
必要はない。GPIFの運用
資産残高は約140兆円だ
が、仮にこの資金だけで年間
兆円の公的年金支払いを賄
うと決めれば3年以内で無く
なってしまう。だからそうい
う仕組みにはなっていない。
日本の公的年金は、現役世
代が受給世代を支える世代間
ための運用機関であり、そこ
金受益者の利益を極大化する
することだろうか。
運営を担保する仕組みを確立
GPIF、
自主運用へ改革続けよ
私見卓
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見
日興アセットマネジメント社長
兼CEO 柴田拓美
政法人︵GPIF︶の運用を
ることが標準となっている。
のとし、不偏不党かつ透明な
巡る論議が盛んだ。ただ、大
年金基金の主な役割は、年
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私見卓見
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私見卓見
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私見 卓見
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