EMC® ProtectPoint™ File System Agent バージョン 2.0 インストールおよび管理ガイド 302-001-921 REV 01 Copyright © 2014-2015 年 EMC ジャパン株式会社. All rights reserved. (不許複製・禁無断転載) Published in the USA. 2015 年 6 月発行 EMC Corporation は、この資料に記載される情報が、発行日時点で正確であるとみなしています。この情報は予告なく変更される ことがあります。 この資料に記載される情報は、「現状有姿」の条件で提供されています。EMC Corporation は、この資料に記載される情報に関す る、どのような内容についても表明保証条項を設けず、特に、商品性や特定の目的に対する適応性に対する黙示の保証はいたし ません。 EMC²、EMC、および EMC ロゴは、米国およびその他の国における EMC Corporation の登録商標または商標です。他のすべての 名称ならびに製品についての商標は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。 ご使用の製品に関する規制等についての最新情報は、EMC オンライン サポート(https://support.emc.com)を参照してください。 EMC ジャパン株式会社 〒 151-0053 東京都渋谷区代々木 2-1-1新宿マインズタワー http://japan.emc.com お問い合わせは http://japan.emc.com/contact 2 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 目次 第1章 はじめに 5 改訂履歴 9 EMC ProtectPoint の概要 11 EMC ProtectPoint のマニュアル セット............................................................ 12 ProtectPoint ソリューションの概要..................................................................13 基本的なバックアップ ワークフロー................................................... 16 基本的なリストア ワークフロー..........................................................18 ProtectPoint 環境.......................................................................................... 21 補足情報......................................................................................... 22 ProtectPoint with Symmetrix Remote Data Facility(SRDF).................22 ProtectPoint ファイル システム エージェント....................................................22 ProtectPoint の動作条件............................................................................... 23 ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービスの動作条件.............. 25 ProtectPoint ファイル システム エージェントの動作条件.................... 28 ホストに関する考慮事項................................................................................28 第2章 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 29 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップの概要....................30 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ.............................. 30 VMAX3 プライマリ ストレージを使用した ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ.................................................................30 Linux または UNIX ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェ ントのインストール............................................................................ 31 Windows ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのイン ストール........................................................................................... 32 ProtectPoint の構成ファイルの変更.................................................. 33 構成ファイルの妥当性検査............................................................................42 ProtectPoint ファイル システム エージェントのアップグレード.......................... 43 第3章 ProtectPoint の管理 45 ProtectPoint の管理の概要........................................................................... 46 アプリケーションの変更.................................................................... 46 ProtectPoint ファイル システム エージェント....................................................46 ProtectPoint の構成ファイルの指定.................................................. 46 バックアップの作成とリストア............................................................ 47 バックアップ(ProtectPoint 2.0)のレプリケート................................... 51 バックアップの削除...........................................................................53 カタログの再構築............................................................................. 54 第4章 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 57 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプションの概要......................58 ProtectPoint の構成ファイルの指定.................................................. 58 認証情報の管理............................................................................................58 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 3 目次 カタログの管理..............................................................................................59 バックアップの管理........................................................................................59 VMAX3 のバックアップの管理........................................................... 59 レプリケーションの管理..................................................................................62 Data Domain MTree レプリケーションの構成..................................... 64 ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンの表示..................... 65 第5章 トラブルシューティング 67 ProtectPoint のログ ファイル.......................................................................... 68 ProtectPoint 環境での接続の確認................................................................. 68 ProtectPoint のトラブルシューティングのシナリオ........................................... 68 プライマリ サイトでのホストの故障.................................................... 68 セカンダリ サイト上の新しいホストとホストの故障..............................69 プライマリ サイトの障害(プライマリ ストレージおよび保護ストレージの 両方)............................................................................................... 69 セカンダリ サイトの障害(プライマリ ストレージおよび保護ストレージの 両方)............................................................................................... 69 本番サイトでのプライマリ ストレージの故障...................................... 70 セカンダリ サイトでのプライマリ ストレージの故障............................. 70 本番サイトでの保護ストレージの故障............................................... 70 セカンダリ サイトでの保護ストレージの故障......................................71 4 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド はじめに 製品ラインを改善するための努力の一環として、EMC ではソフトウェアおよびハードウェア のリビジョンを定期的にリリースしています。そのため、このドキュメントで説明されている機 能の中には、現在お使いのソフトウェアまたはハードウェアのバージョンによっては、サポー トされていないものもあります。製品のリリース ノートには、製品の機能に関する最新情報 が掲載されています。 製品が正常に機能しない、またはこのマニュアルの説明どおりに動作しない場合には、 EMC のテクニカル サポート プロフェッショナルにお問い合わせください。 㽷 このマニュアルには、発行時点で正確だった情報が記載されています。EMC オンライン サ ポート(http://japan.emc.com/support-training/support/online-support.htm)にアクセスし て、このマニュアルの最新バージョンを使用していることを確認してください。 目的 このガイドでは、EMC ProtectPoint ソリューションで使用できる機能をインストール、構成お よび管理する方法について説明します。この構成ガイドは、「EMC ProtectPoint Primary and Protection Storage Configuration Guide」に記載のストレージ構成に関する情報や、「EMC ProtectPoint Solutions Guide」に記載のソリューション概要、「EMC ProtectPoint File System Agent Command Reference Guide」に記載の EMC コマンドと併用してください。 㽷 コマンド ライン インタ フェース(CLI)コマンドは、このドキュメントで説明されているもの以外 にもあります。「EMC Data Domain Operating System Command Reference Guide」および「 EMC Solutions Enabler CLI Command Reference」に、サポートされているコマンドやオプションがす べて記載されています。 対象読者 本ガイドは、標準バックアップ パッケージと一般バックアップ管理に精通したシステム管理 者レベルまたはそれに相当するユーザー向けです。 関連ドキュメント 詳細については、次の EMC Data Domain システム ドキュメントを参照してください。 l 特定の Data Domain システム モデルについては「EMC Data Domain のインストールとセ ットアップ ガイド」を参照 l 「EMC Data Domain オペレーティング システム リリース ノート」 l 「EMC Data Domain オペレーティング システム初期構成ガイド」 l 「EMC Data Domain Operating System コマンド クイック リファレンス」 l 「EMC Data Domain オペレーティング システム コマンド リファレンス ガイド」 l 「EMC Data Domain Operating System 管理ガイド」 l 「 EMC Data Domain Operating System MIB Quick Reference」 l 「EMC Data Domain Operating System Offline Diagnostics Suite User's Guide」 l システムのハードウェア概要ガイド l システム コンポーネントのフィールド交換ガイド l 「 EMC Data Domain System Controller Upgrade Guide」 はじめに 5 はじめに l 「EMC Data Domain 拡張シェルフ ハードウェア ガイド」(シェルフ モデル ES20 または ES30) l 「EMC Data Domain Boost for OpenStorage 管理ガイド」 l 「EMC Data Domain Boost for OpenStorage リリース ノート」 l 「EMC Data Domain Boost for Oracle Recovery Manager 管理ガイド」 l 「EMC Data Domain Boost for Oracle Recovery Manager リリース ノート」 l 「EMC Data Domain Boost SDK Programmer's Guide」 l システムの「Statement of Volatility」 オプションの RSA Data Protection(DPM)Key Manager がある場合、RSA Key Manager 製品 で使用可能な「RSA Data Protection Manager Server Administrator's Guide」の最新版を参照し てください。 詳細については、次の VMAX システム ドキュメントを参照してください。 l 「EMC Solutions Enabler TimeFinder Family CLI User Guide」 l 「EMC Solutions Enabler V8.0.2 Array Management CLI User Guide」 このマニュアルで使用される特記事項の表記規則 EMC では、特別な注意を要する事項に次の表記法を使用します。 抩䩴 負傷に関連しない作業を示します。 㽷 重要ではあるが、危険ではない情報を表します。 表記規則 本書では、以下の表記規則を使用します。 表 1 表記規則 6 [太字] ウィンドウ名、ダイアログ ボックス、ボタン、フィールド、タブ名、キー名、メ ニュー パスなど、インターフェイスの構成要素(ユーザーが明示的に選択 またはクリックする対象)の名前を示します。 「斜体」 テキストにリストされた出版物のタイトルをハイライトします Monospace 次のようなシステム情報を示します。 l システム コード l エラー メッセージやスクリプトなどのシステム出力 l パス名、ファイル名、プロンプト、構文 l コマンドおよびオプション [モノスペース斜体] 変数値に置き換える必要があり変数名をハイライトします モノスペース太字 テキストまたはユーザー入力を示します [] オプション値 | 縦棒は、他の選択を示す「or」を意味します {} 中括弧内は、ユーザーが指定する必要のある内容を示す(例:x、y、z) ... 省略記号は、例の中で省略した重要でない情報を示す EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド はじめに 問い合わせ先 EMC のサポート情報、製品情報、ライセンス情報は、次の場所で入手できます。 製品情報 ドキュメント、リリース ノート、ソフトウェア アップデートや、EMC 製品の詳細について は、EMC オンライン サポート(https://support.emc.com)を参照してください。 テクニカル サポート EMC オンライン サポートにアクセスして、[サービス センター]をクリックしてください。 EMC テクニカル サポートへの問い合わせ方法がいくつか表示されます。サービス リク エストを開始するには、有効なサポート契約が必要です。有効なサポート契約を結ぶ 方法の詳細や、アカウントに関する質問については、EMC 担当営業にお問い合わせく ださい。 ご意見 マニュアルの精度、構成および品質を向上するため、お客様のご意見をお待ちしておりま す。本書についてのご意見は、[email protected] までお送りください。 7 はじめに 8 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 改訂履歴 表 2 ドキュメント改訂履歴 リビジョン 日付 説明 01 (2.0.0) このドキュメントの最初のリリースです。 2015 年 6 月 改訂履歴 9 改訂履歴 10 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 第1章 EMC ProtectPoint の概要 本章は、次のトピックで構成されています。 l l l l l l EMC ProtectPoint のマニュアル セット.................................................................... 12 ProtectPoint ソリューションの概要..........................................................................13 ProtectPoint 環境.................................................................................................. 21 ProtectPoint ファイル システム エージェント............................................................22 ProtectPoint の動作条件....................................................................................... 23 ホストに関する考慮事項........................................................................................28 EMC ProtectPoint の概要 11 EMC ProtectPoint の概要 EMC ProtectPoint のマニュアル セット EMC ProtectPoint™のマニュアル セットには複数のドキュメントが入っており、それぞれに別 の目的があります。それぞれのドキュメントの機能と対象読者をよく理解してから先へ進ん でください。 図 1(12 ページ)では、ProtectPoint のドキュメントの階層を示します。 図 1 ProtectPoint のドキュメントの階層 12 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 表 3 (13 ページ)で、ProtectPoint のドキュメントの一覧および、各ドキュメントの対象読者 と機能を示します。 表 3 ProtectPoint に関するドキュメント ドキュメントのタイトル ドキュメントの機能 対象読者 「EMC ProtectPoint Solutions Guide」 ProtectPoint ソリューション ProtectPoint ソリューションが自分の環境 についての概念的な情報 に適しているかどうかを判断するための と概要を記載しています。 ProtectPoint ソリューションに関する情報 を探しているアプリケーション管理者、バ ックアップ管理者、ストレージ管理者、IT の意思決定者。このドキュメントは、 ProtectPoint ファイル システム エージェン トと ProtectPoint データベース アプリケー ション エージェントの両方に関連します。 「EMC ProtectPoint Primary and Protection Storage Configuration Guide」 ProtectPoint の導入のた めのプライマリ ストレージ および保護ストレージをプ ロビジョニングする手順が 記載されています。 ProtectPoint 環境にプライマリ ストレージ および保護ストレージを構成する必要の あるストレージ管理者。このドキュメント は、ProtectPoint ファイル システム エー ジェントと ProtectPoint データベース アプ リケーション エージェントの両方に関連し ます。 「EMC ProtectPoint File System Agent Installation and Configuration Guide」 ProtectPoint ファイル シス テム エージェントをインスト ールおよび管理する手順 が記載されています。 ProtectPoint ファイル システム エージェン トを使用して、アプリケーションのバックア ップを作成したり、バックアップのライフサ イクルを管理したり、必要に応じてリモー トの保護ストレージにバックアップをレプリ ケートしたり、バックアップからリストアし たりするアプリケーション管理者。 「EMC ProtectPoint File System Agent Command Reference Guide」 ファイル システム エージェ ントの protectpoint コ マンドおよびオプションに 関する追加情報が記載さ れています。 ファイル システムのエージェントを使用し ていて、ProtectPoint ファイル システム エ ージェントのコマンド ライン インターフェイ ス(CLI)に関するより詳細な情報を求めて いるアプリケーション管理者。 「 EMC Data Domain Boost for Enterprise Applications and EMC ProtectPoint Database Application Agent Version 2.0 Installation and Administration Guide 」 ProtectPoint データベース アプリケーション エージェ ントをインストールおよび 管理する手順が記載され ています。 ProtectPoint データベース アプリケーショ ン エージェントをインストールおよび使用 して、アプリケーションのバックアップを作 成したり、バックアップのライフサイクルを 管理したり、必要に応じてリモートの保護 ストレージにバックアップをレプリケートし たり、バックアップからリストアしたりする アプリケーション管理者とデータベース管 理者。 ProtectPoint ソリューションの概要 ProtectPoint は、プライマリ ストレージと、EMC Data Domain®システム上のバックアップ向 け保護ストレージを統合するソリューションです。ProtectPoint は、アプリケーション ソース LUN のデータを Data Domain LUN へブロック転送し、増分バックアップを行います。 ProtectPoint ソリューションの概要 13 EMC ProtectPoint の概要 ProtectPoint ソリューションには、IP ネットワーク(LAN または WAN)とファイバ チャネル(FC) ストレージ エリア ネットワーク(SAN)接続の両方が必要です。表 4 (14 ページ)で、このソ リューションの各コンポーネントを接続するために必要なトポロジーを示します。 表 4 ProtectPoint のトポロジー要件 接続するコンポーネント 接続タイプ プライマリ アプリケーション ホスト~プライマリ ストレージ システム FC SAN プライマリ アプリケーション ホスト~プライマリ Data Domain システム IP LAN プライマリ リカバリ ホスト~プライマリ ストレージ システム FC SAN プライマリ リカバリ ホスト~プライマリ Data Domain システム IP LAN プライマリ ストレージ システム~プライマリ Data Domain システム FC SAN (オプション)セカンダリ リカバリ ホスト~セカンダリ ストレージ システム FC SAN (オプション)セカンダリ リカバリ ホスト~セカンダリ Data Domain システム IP LAN (オプション)セカンダリ ストレージ システム~セカンダリ Data Domain システム FC SAN (オプション)プライマリ アプリケーション ホスト~セカンダリ Data Domain システム IP WAN (オプション)プライマリ Data Domain システム~セカンダリ Data Domain システム IP WAN 図 2(14 ページ)では、プライマリ サイト トポロジーのサンプルを示します。 図 2 プライマリ サイトの ProtectPoint トポロジーのサンプル 1. アプリケーション ホスト 2. リカバリ ホスト 14 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 図 2 プライマリ サイトの ProtectPoint トポロジーのサンプル (続き) 3. プライマリ ストレージの本番デバイス 0001A 4. プライマリ ストレージの本番デバイス 0001B 5. バックアップ デバイス 000BA(Data Domain デバイスはプライマリ ストレージ システ ムに接続) 6. バックアップ デバイス 000BB(Data Domain デバイスはプライマリ ストレージ システ ムに接続) 7. プライマリ ストレージ リストア デバイス 0001C 8. プライマリ ストレージ リストア デバイス 0001D 9. リカバリ デバイス 000BC(Data Domain デバイスはプライマリ ストレージ システムに 接続) 10 リカバリ デバイス 000BD(Data Domain デバイスはプライマリ ストレージ システムに 接続) 11. ProtectPoint デバイス 0 に対する Data Domain ブロック サービス 12. ProtectPoint デバイス 1 に対する Data Domain ブロック サービス 13. ProtectPoint デバイス 2 に対する Data Domain ブロック サービス 14. ProtectPoint デバイス 3 に対する Data Domain ブロック サービス ProtectPoint ソリューションは、Data Domain システムとプライマリ保護ストレージの機能と 連携して、プライマリ ストレージから Data DomainData Domain への保護を行います。 ProtectPoint では、次のような機能を使用します。 l l Data Domain システム上で: n ProtectPoint のブロック サービス n FastCopy プライマリ ストレージで: n EMC VMAX3™ストレージ アレイ: – FAST.X™ – SnapVX 図 3(15 ページ)では、AR(アプリケーション/リカバリ)ホストから VMAX3 アレイ、そして Data Domain システムまでのデータの移動を示します。 図 3 データの移動 1. AR ホスト ProtectPoint ソリューションの概要 15 EMC ProtectPoint の概要 図 3 データの移動 (続き) 2. アプリケーション 3. ホストのファイル システム 4. ホストのオペレーティング システム 5. Solutions Enabler 6. Data Domain の機能を使用するプライマリ ストレージ ソフトウェアの機能 7. プライマリ ストレージの本番デバイス 8. プライマリ ストレージのバックアップ デバイス 9. 変更されたブロックを Data Domain にコピー 10 ProtectPoint デバイスに対する Data Domain ブロック サービス 11. Data Domain の静止画イメージ このソリューションにより、アプリケーション管理者は ProtectPoint ワークフローを活用して、 アプリケーションおよびそこに付随するアプリケーション データを保護できます。プライマリ ストレージ システムと Data Domain システム上の基本的なストレージ リソースは、ストレー ジ管理者が設定します。このストレージ構成情報と ProtectPoint ソフトウェア実行可能ファイ ルにより、アプリケーションを保護するためのワークフローをアプリケーション管理者がトリガ ーすることが可能になります。ワークフローをトリガーする前に、アプリケーション管理者は アプリケーションを停止し、アプリケーションの整合性を維持できるスナップショットが Data Domain システムに保存されるようにする必要があります。 㽷 ProtectPoint データベース アプリケーション エージェントがアプリケーションと連動して、アプ リケーションを自動的に停止します。 アプリケーション管理者は、バックアップとデータの保護だけでなく、コピーの保持とレプリケ ーション、データのリストア、アプリケーションのリカバリを行う必要もあります。ProtectPoint と、プライマリ ストレージから Data Domain までのワークフローを組み合わせることにより、 アプリケーション管理者はこれらすべての作業を完遂できます。 ProtectPoint を使用すれば、アプリケーション管理者はデータをリストアする際、特定のバッ クアップを選択し、特定のプライマリ ストレージ デバイス上でそのバックアップを利用可能に することができます。データをマウント、マスク、およびリストアする操作は、プライマリ ストレ ージ システムで手動で実行する必要があります。このワークフローはデータをコピーするた めものであり、アプリケーション インテリジェンスを提供するものではありません。 基本的なバックアップ ワークフロー 基本的なバックアップ ワークフローでは、データはプライマリ ストレージ システムから Data Domain システムに転送されます。ProtectPoint では、データ フローは管理されますが、デ ータは変更されません。 アプリケーションのコピーまたはバックアップを作成するにあたって、アプリケーション管理 者(または他の適切なユーザー)は、コピーまたはバックアップのアプリケーション整合性を 確保する必要があります。すなわち、アプリケーション管理者はバックアップ操作を開始す る前に、アプリケーションを停止する必要があります。ProtectPoint を使用してプライマリ ス トレージ システムにバックアップを作成することにより、アプリケーションの停止を最小限に 抑えることができます。 スナップショットを作成した後、アプリケーション管理者は ProtectPoint を使用して Data Domain システムにスナップショットを移動します。プライマリ ストレージ システムは、Data Domain システムへの最終更新時から変更のあったデータをトラッキングし、変更されたデ ータのみをコピーします。スナップショットでキャプチャされたすべてのデータが Data Domain システムにいったん送信されると、アプリケーション管理者は、プライマリ ストレー 16 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 ジ システムで最初に作成されたアプリケーション整合性のあるコピーを反映した、データの 静止イメージを作成できます。 静止イメージやその他のメタデータは、プライマリ ストレージ システム上のバックアップと別 個に管理したり、プライマリ ストレージ システムを元にしてバックアップの追加コピーを作成 したりすることが可能です。メタデータを備えた静止イメージは、バックアップ イメージと呼ば れます。ProtectPoint は、保護対象である各 LUN に対して 1 つずつバックアップ イメージを 作成します。複数のバックアップ イメージをバックアップ セットに統合し、アプリケーション全 体のポイント イン タイム バックアップとすることができます。 バックアップのワークフローは、次の手順で構成されます。 1. アプリケーション管理者が、アプリケーション ホストでアプリケーションを停止します。 2. プライマリ ストレージ システム上に、ProtectPoint がプライマリ ストレージ デバイスのス ナップショットを作成します。このステップが完了すれば、アプリケーションを安全に停止 できるようになります。 3. プライマリ ストレージ システムがデータを分析し、カプセル化された Data Domain ストレ ージ デバイスに変更データをコピーします。 4. Data Domain システムがスナップショットの静止画イメージを作成して保存します。 図 4(17 ページ)では、基本的なバックアップのワークフローを示しています。 図 4 基本的なバックアップ ワークフロー 1. アプリケーション ホスト 2. プライマリ ストレージの本番デバイス 0001A 3. プライマリ ストレージの本番デバイス 0001B 4. バックアップ デバイス 000BA 5. バックアップ デバイス 000BB 6. ProtectPoint デバイス 0 に対する Data Domain ブロック サービス 基本的なバックアップ ワークフロー 17 EMC ProtectPoint の概要 図 4 基本的なバックアップ ワークフロー (続き) 7. ProtectPoint バイス 1 に対する Data Domain ブロック サービス 基本的なリストア ワークフロー アプリケーション管理者は次の 2 つのタイプのリストアを実行できます。 l オブジェクト レベルのリストア — アプリケーション管理者がスナップショットから 1 つまた は複数のファイルを選択し、リストアします。 l アプリケーション全体のロールバック リストア — アプリケーション管理者がアプリケーシ ョンを前のポイント イン タイムにリストアします。 いずれの場合も、アプリケーション管理者はリストアするバックアップ イメージを Data Domain システムから選択します。 オブジェクト レベルのリストアの場合、Data Domain システム上でバックアップ イメージを選 択した後、アプリケーション管理者が、プライマリ ストレージ システムでオブジェクト レベル のリストアのための AR ホストに示される ProtectPoint デバイスの Data Domain ブロック サ ービスの新しいセットにリストアを実行します。 アプリケーション全体のロールバック リストアの場合は、Data Domain システム上のバック アップ イメージを選択した後、アプリケーション管理者が、カプセル化された Data Domain リ ストア LUN の新しいセットにリストアを実行します。オブジェクト レベルのリストアと異なり、 アプリケーション全体のロールバック リストアでは、手動で操作してリストア プロセスを完了 させる必要があります。バックアップ イメージをプライマリ ストレージ システムで使用できる ようにするには、ストレージ管理者が、カプセル化された Data Domain リストア LUN と対象 となるプライマリ ストレージ LUN との間でスナップショットを作成してから、コピー操作を開始 する必要があります。 オブジェクト レベルのリストアのワークフローは、次の手順で構成されます。 1. Data Domain システムによって、カプセル化されたストレージ デバイスに静止画イメー ジが書き込まれます。これにより、プライマリ ストレージ システムで静止画イメージが利 用できるようになります。 2. アプリケーション管理者は、カプセル化されたストレージ デバイスをホストにマウントし、 OS 固有およびアプリケーション固有のツールやコマンドを使用して特定のオブジェクト をリストアします。 図 5(19 ページ)は、オブジェクト レベルのリストアのワークフローを示します。 18 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 図 5 オブジェクト レベルのリストアのワークフロー 1. リカバリ ホスト 2. リカバリ デバイス 000BC 3. リカバリ デバイス 000BD 4. ProtectPoint デバイス 2 に対する Data Domain ブロック サービス 5. ProtectPoint デバイス 3 に対する Data Domain ブロック サービス アプリケーション全体のロールバック リストアのワークフローは、次の手順で構成されます。 1. Data Domain システムによって、カプセル化されたストレージ デバイスに静止画イメー ジが書き込まれます。これにより、プライマリ ストレージ システムで静止画イメージが利 用できるようになります。 2. アプリケーション管理者は、ストレージ デバイスのバックアップを作成してプライマリ スト レージ デバイスにコピーします。これによってデバイス上の既存のデータが上書きされ ます。 3. リストアされたデータはアプリケーション ホストに提示されます。 図 6(20 ページ)では、VMAX3 のリストア デバイスへのアプリケーション全体のロールバ ック リストアのワークフローを示します。 基本的なリストア ワークフロー 19 EMC ProtectPoint の概要 図 6 リストア デバイスへのアプリケーション全体のロールバック リストア 1. リカバリ ホスト 2. プライマリ ストレージ リストア デバイス 0001C 3. プライマリ ストレージ リストア デバイス 0001D 4. リカバリ デバイス 000BC 5. リカバリ デバイス 000BD 6. ProtectPoint デバイス 2 に対する Data Domain ブロック サービス 7. ProtectPoint デバイス 3 に対する Data Domain ブロック サービス 図 7(21 ページ)では、VMAX3 の本番デバイスへのアプリケーション全体のロールバック リストアのワークフローを示します。 20 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 図 7 本番デバイスへのアプリケーション全体のロールバック リストア 1. リカバリ ホスト 2. プライマリ ストレージの本番デバイス 0001A 3. プライマリ ストレージの本番デバイス 0001B 4. リカバリ デバイス 000BC 5. リカバリ デバイス 000BD 6. ProtectPoint デバイス 2 に対する Data Domain ブロック サービス 7. ProtectPoint デバイス 3 に対する Data Domain ブロック サービス ProtectPoint 環境 ProtectPoint 環境は、次のコンポーネントで構成されます。 l l Data Domain: n Data Domain オペレーティング システム(DDOS)5.6 以上を使用している Data Domain システム。 n ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービス。 n (オプション)Data Domain レプリケーション。 プライマリ ストレージ: n VMAX3: – VMAX3 アレイ。 – AR ホスト上にあるローカル モードの Solutions Enabler 8.0.X。 l 適用: ProtectPoint 環境 21 EMC ProtectPoint の概要 n AR ホスト。 n AR ホスト上の ProtectPoint エージェント。 補足情報 「EMC ProtectPoint Solutions Guide」に、ProtectPoint ソリューションを構成するコンポーネン トに関する詳細情報が記載されています。 ProtectPoint with Symmetrix Remote Data Facility(SRDF) ProtectPoint は、Symmetrix のリモート レプリケーション機能である EMC SRDF®と組み合わ せて使用できます。ProtectPoint では SRDF と VMAX3 アレイ上の SnapVX の間の相互作用 を制御するルールを変更しないため、特別な構成や構成の変更は必要ありません。 㽷 フル リストア後に最初のフル バックアップを行うと、SRDF のフル レプリケーションが実行さ れます。 SRDF と SnapVX の間の相互作用については、次の VMAX3 に関するドキュメントで詳しく述 べています。 l 「EMC Solutions Enabler SRDF Family Version 8.0.2 CLI User Guide」の「Appendix B SRDF Operations and TimeFinder sessions」 l 「EMC Solutions Enabler TimeFinder Family Version 8.0.2 CLI User Guide」の「Appendix B SRDF State Rules Reference」 ProtectPoint ファイル システム エージェント ProtectPoint ファイル システム エージェントには次のような機能があります。 l Data Domain ワークフローにプライマリ ストレージをトリガーしてバックアップおよびリス トア操作を実行できる CLI インターフェイス。 l セカンダリ Data Domain システムにバックアップをレプリケートして災害復旧を実行でき るインターフェイス。 l バックアップのライフサイクル管理を行うためのコマンド。 l ProtectPoint の管理ライブラリそれぞれに対してプライマリ ストレージ システムの機能 と Data Domain のブロック サービスを使用することで、プライマリ ストレージ システムと Data Domain システムでのバックアップおよびリストア操作をトリガー。 l デバイス レベルで動作。ProtectPoint は、ファイル システム オブジェクトではなく、 ProtectPoint デバイスのプライマリ ストレージの LUN および Data Domain ブロック サー ビスと連携します。 ProtectPoint ファイル システム エージェントを使用して、次のタスクを実行できます。 22 l プライマリ ストレージ システム上に、本番環境のアプリケーションの LUN のスナップショ ットを作成する。 l プライマリ ストレージ システム上のバックアップから作成されたデータの、Data Domain デバイスへの移動をトリガーする。 l Data Domain システム上のデータ セット内の各 LUN に、静止画イメージを作成する。 l ソースの Data Domain システムからデータ復旧場所の Data Domain システムへの静 止画イメージのレプリケーションを管理する。 l Data Domain システムの認証情報を安全に管理する。 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 l ProtectPoint のバックアップを管理し、カタログをリストアする。 l 既存のバックアップを一覧表示し、必要に応じて削除することで、データのバックアップ のライフサイクルを管理する。 l ProtectPoint のバージョン番号を表示する。 l 構成ファイルの内容と形式を確認する。 構成ファイル デフォルトの構成ファイル protectpoint.config には、ソース デバイスやバックアップ のターゲット デバイス、リストアのターゲット デバイス、またこれらのデバイスとプライマリ ス トレージ システムや Data Domain システムとの関係に関する情報が入っています。 AR ホスト上に ProtectPoint ファイル システム エージェントをセットアップする際は、デバイス に関する詳細情報を含めてデフォルトの構成ファイルを変更してください。表 5 (23 ペー ジ)には、変更された構成ファイルに必要な情報が一覧表示されます。 㽷 構成ファイルは 2 つ以上あってもかまいません。 表 5 ファイル システム エージェントで必要な構成ファイルの情報 構成情報 目的 VMAX3™ソース デバイスの Symdev-ID と SYMM-ID VMAX3 の本番デバイスの識別子。ProtectPoint が VMAX3 システムでスナップショットを作成する際の元にな る本番デバイスを特定するために使用します。 カプセル化されたバックアップのターゲッ カプセル化された Data Domain デバイスの識別子。スナ ト デバイスの Symdev-ID と Data ップショットがこれらのデバイスにコピーされ、Data Domain の WWN(World Wide Domain システム上で選択されます。 NumbNumber) カプセル化されたリストアのターゲット デ カプセル化されたリストアのデバイスの識別子。Data バイスの Data Domain WWN Domain システムからバックアップ イメージを含む静止画 イメージを受信するために使用します。 セカンダリ Data Domain システム上に あるリストアのターゲット デバイスの Data Domain WWN ProtectPoint のプールおよび、セカンダ リ Data Domain システム上のデバイス グループ用のブロック サービス セカンダリ サイトのリストア デバイスの識別子。プライマ リ Data Domain システムからセカンダリ Data Domain シ ステムへバックアップ イメージを含む静止画イメージをコ ピーするために使用します。 プライマリ Data Domain システムのホス プライマリ Data Domain システムの情報。Data Domain ト名または IP アドレス、ユーザー名およ システムのすべての制御パスの操作に使用します。 びパスワード セカンダリ Data Domain システムのホス セカンダリ Data Domain システムの情報。静止画イメー ト名または IP アドレス、ユーザー名およ ジや MTree のレプリケーションに使用します。 びパスワード ProtectPoint の動作条件 ProtectPoint のすべての操作を行うには、次の動作条件を満たす必要があります。 ProtectPoint の動作条件 23 EMC ProtectPoint の概要 㽷 このセクションで述べる動作条件は、すべての ProtectPoint エージェントに適用されます。 l Data Domain: n ProtectPoint でサポートされている Data Domain システムが必要です。サポートさ れている Data Domain システムの一覧は、「EMC ProtectPoint Version 2.0 リリース ノ ート」に記載されています。 㽷 ProtectPoint のレプリケーション機能を使用するには、Data Domain のレプリケーシ ョン ライセンスが必要となります。 n l Data Domain システムの TCP ポート 3009 への IP 接続を確立する必要がありま す。 プライマリ ストレージ: n VMAX3: – VMAX3 アレイ。 – AR ホスト上にあるローカル モードの Solutions Enabler 8.0.X。 – 適切な VMAX3 のソース容量ライセンスが必要です。 – VMAX3 の FA ポートと AR ホストとの間に、SAN ゾーニングを構成する必要があ ります。 – 同じエンジン内の各ダイレクター上に 1 つの DX エミュレーションが存在する ようにしてください。各 DX エミュレーションでは、Data Domain システムへの ゾーニング専用に 2 つのポートが必要です。 – 1 つの SAN スイッチで FC のゾーニングを行うには、4 つの VMAX3 の DX ポ ートと 2 つの Data Domain ポートの間にゾーンを作成します。 – 2 つの SAN スイッチで FC のゾーニングを行うには、4 つの VMAX3 の DX ポ ートと 4 つの Data Domain ポートの間にゾーンを作成します。 図 8(25 ページ)では、SAN スイッチが 1 つの場合のゾーニング構成の例を示します。 24 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 図 8 SAN ゾーニングの例 ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービスの動作条件 ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービスが動作するためには、次の動作条件を満た す必要があります。 l ProtectPoint デバイス用 Data Domain ブロック サービスを所有するためのユーザー名 とパスワードを設定する必要がある。 l ProtectPoint ライセンス用の Data Domain ブロック サービスを適用する必要がある。 l Data Domain ファイル システム(DDFS)を作成する必要がある。 ProtectPoint のオブジェクト階層用のブロック サービス 表 6 (25 ページ)で vdisk オブジェクト階層のマッピングを使用して、ProtectPoint 構成を 計画します。 表 6 vdisk オブジェクト階層のマッピング ストレージ オブジェクト マッピング レベル プール 部課 デバイス グループ アプリケーション Device Device 㽷 デフォルトでは、アクセス制御はプール レベルで実装されます。さらに精度が必要な場合 は、アクセス制御の要件に基づいてプールを作成します。 ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービスの動作条件 25 EMC ProtectPoint の概要 Data Domain では、以下のプール、デバイス グループ、および vdisk デバイスの最大数を サポートします。 l プール:32 l デバイス グループ:1 プールあたり 1024 l vdisk デバイス:2048。ただし、クォータを設定することによって、vdisk デバイスに割り 当てる容量を制限可能 それ以上のプールやデバイス グループ、vdisk デバイスを作成できるかどうかを判断する には、次のコマンドを使用します。 l filesys show space Data Domain ストレージ デバイスが利用可能な空き容量を 表示します。 l mtree show compression 圧縮の統計情報を表示します。 l quota capacity show all 容量クォータとすべてのストレージ デバイスの使用量 を表示します。 l vdisk pool show list Data Domain システム上のプールの一覧を表示します。 構成に含まれるアプリケーション ホストごとに別個のデバイス グループを作成します。単一 のホスト上で複数のアプリケーションを実行する場合は、アプリケーションごとに別個のデバ イス グループを作成します。あるアプリケーションで使用したいバックアップ デバイスとリス トア デバイスは全部、そのアプリケーション用の単一のデバイス グループに配置します。特 定のアプリケーションのバックアップ デバイスとリストア デバイスが別々のデバイス グルー プに存在すると、ProtectPoint の操作が失敗します。 㽷 アプリケーションのバックアップ デバイスとリストア デバイスが別々のデバイス グループに ある場合、デバイス グループ間でデバイスを移動する方法はありません。既存のバックアッ プ デバイスとリストア デバイスを削除して、新しいデバイスを作成してください。 Data Domain のストレージ レイアウト 図 9(26 ページ)では、DDFS のストレージ レイアウトを示します。 図 9 DDFS のストレージ レイアウト 1. /data 2. /data/col1 26 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド EMC ProtectPoint の概要 図 9 DDFS のストレージ レイアウト (続き) 3. /data/col1/backup 4. /data/col1/MTree2 5. /data/col1/MTree3 表 7 (27 ページ)で、DDFS のストレージ レイアウトの各要素をについて説明します。 表 7 DDFS のストレージ エレメント DDFS ディレ クトリ 説明 /data Data Domain ストレージ ファイル システムの最上位のディレクトリです。このディレ クトリを変更することはできません。 /data/col1 データの集合を表し、追加のコレクションや col2、col3、col4 などの作成によるファ イル システムの拡張が可能になります。 /data/ col1/ backup コレクションのデータおよびディレクトリ構造のバックアップが含まれます。この MTree を削除したり、名前を変更したりすることはできません。サブディレクトリは、 データを編成したり分離したりして作成できます。 /data/ Data Domain ストレージ ファイル システムの最下位のディレクトリです。各 MTree col1/MTree は独立して管理されるディレクトリです。Data Domain では最大 100 件の MTree を <X> 作成できますが、32 を超える MTree が同時にアクティブになるとパフォーマンスの 低下が発生します。 ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービス ProtectPoint のブロック サービスでは、デバイス、デバイス グループおよびデバイス プール を作成することができます。ブロック サービスにはその他、静止画イメージ(スナップショッ ト)の作成や、データのレプリケーションなどの機能もあります。 ProtectPoint のブロック サービスや、そのブロック サービスを管理する vdisk コマンドに関 する詳細情報は、[EMC Data Domain オペレーティング システム コマンド リファレンス ガイ ド]に記載されています。 㽷 ProtectPoint のファイル システム エージェントでは、ProtectPoint 用ブロック サービスを実 行している Data Domain システム上のファイバ チャネル(DFC)を介した仮想テープ ライブラ リ(VTL)機能と DD Boost の使用をサポートしていません。 Data Domain ファイル システム DDFS には、vdisk のオブジェクトが格納されます。たとえば、vdisk の静止画イメージは DDFS 内に存在するファイルとして扱うことが可能です。そのため、静止画イメージをレプリ ケートすることは、ファイルをレプリケートすることと同じです。DDFS が提供するサービスを 活用することで、vdisk サービスが効率的に LUN の静止画イメージを作成することが可能 になります。 㽷 DDFS は、ProtectPoint 環境内で作成されたバックアップを自動的に最適化して、時間の経 過とともにパフォーマンスが低下することを防止します。 ProtectPoint 用 Data Domain ブロック サービスの動作条件 27 EMC ProtectPoint の概要 DDFS の詳細については、[EMC Data Domain Operating System 管理ガイド]を参照してく ださい。 ProtectPoint ファイル システム エージェントの動作条件 続行する前に、次の ProtectPoint ファイル システム エージェントの動作条件を満たす必要 があります。 l EMC VMAX3 システム上のプライマリ ストレージの場合: n Solutions Enabler では、ProtectPoint のファイル システム エージェントと同じユーザ ー アカウントを使用する必要がある。 㽷 ルート アクセス権のないユーザー アカウントを構成するには、Solutions Enabler の ドキュメントを参照してください。 n l Data Domain 保護ストレージをカプセル化するためには、VMAX3 システム上の DX ダイレクターが使用可能である必要がある。 AR ホストに、ProtectPoint ファイル システム エージェントがインストールされている必要 がある。 ホストに関する考慮事項 ホストに関する次の考慮事項は、ProtectPoint の実装に影響する可能性があります。 l FC のマルチパス機能を使用するためには、プライマリ ストレージ システム、Data Domain システムおよび FC スイッチで十分な数の FC ポートが利用可能であることを確 認します。 㽷 必要なパスの数は、I/O の負荷と環境のパフォーマンス要件によって異なります。 l 28 IP ネットワークの冗長性のためには、十分な数の Ethernet ポートとインターフェイスが 冗長構成の作成に使用可能なことを確認します。 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 第2章 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセッ トアップ 本章は、次のトピックで構成されています。 l l l l ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップの概要............................30 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ...................................... 30 構成ファイルの妥当性検査....................................................................................42 ProtectPoint ファイル システム エージェントのアップグレード.................................. 43 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 29 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップの概要 ProtectPoint ファイル システム エージェントをセットアップする際は、プライマリ ストレージ シ ステム環境で一部のタスクを完了し、Data Domain 環境で他のタスクを完了します。そのた め、プライマリ ストレージ環境と Data Domain 環境それぞれに対してウィンドウを 1 つ開い ておく必要があります。AR ホスト上で ProtectPoint ファイル システム エージェントをセットア ップする際に、2 つの環境を切り替えることになります。 㽷 ソフトウェア ライセンスに付属してパスワードが届きます。ダウンロードしたソフトウェア パッ ケージを開梱する際に、このパスワードを使用する必要があります。 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 適切なプライマリ ストレージ システムの ProtectPoint ファイル システム エージェントの構成 手順に従います。 VMAX3 プライマリ ストレージを使用した ProtectPoint ファイル システム エージェントの セットアップ プライマリ ストレージに固有のホスト ソフトウェアと EMC ProtectPoint 2.0 パッケージをイン ストールする必要があります。アプリケーション用の構成ファイルとアプリケーションごとのデ バイスを 1 つまたは複数作成し、Data Domain 認証情報をホスト上に安全に保存して、構 成と接続性の妥当性検査を行う必要があります。 はじめに ProtectPoint ファイル システム エージェントをセットアップする前に、次の前提条件が満たさ れていることを確認します。 l プライマリ ストレージ システム、Data Domain システムおよび AR ホストに対する SAN 接続性が確立されている。 l シングル ファブリックまたはデュアル ファブリックを介して、VMAX3 から Data Domain の SAN 接続性が確立されている。 l インストールする製品やシステムに必要なライセンスを持っている。 l 必要に応じて、プライマリ ストレージ システムと Data Domain システム上に LUN がプロ ビジョニングされている。ストレージのプロビジョニングの詳細については、「EMC ProtectPoint Primary and Protection Storage Configuration Guide」で説明しています。 l AR ホスト上に適切なアプリケーションが構成されている。 l ソフトウェア ライセンスに付属の、ProtectPoint ソフトウェア パッケージを開梱するため のパスワードを持っている。 図 10(31 ページ)で、3 つの異なるアプリケーションに対して 3 つの ProtectPoint 構成フ ァイルが必要となる例を示します。 30 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 図 10 複数のアプリケーションに対する複数の構成ファイル セットアップ プロセスは、次の 2 つの主なタスクで構成されます。 1. ProtectPoint ファイル システム エージェントをインストールする。 2. ProtectPoint の構成ファイルを編集する。 次の手順に従って、適切な AR ホストのオペレーティング システムに、ProtectPoint ファイル システム エージェントをインストールします。 l Linux または UNIX ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのインストー ル(31 ページ) l Windows ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのインストール(32 ページ) Linux または UNIX ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのインストー ル 手順 1. AR ホストにシステム管理者(root など)としてログインします。 2. /tmp ディレクトリに ProtectPoint ソフトウェア パッケージをコピーします。 3. ProtectPoint ソフトウェア パッケージを開梱します。 次のコマンドを実行します。 tar xvf protectpoint-2.0.0.X-{arch}.tar 4. パスワードの入力を求められたら、ソフトウェア ライセンスに付属のパスワードを入力し ます。 5. ProtectPoint 環境変数を設定します。 次のコマンドを実行します。 .protectpointrc ProtectPoint 環境変数の設定に失敗すると、すべての protectpoint コマンドが失敗 します。環境変数は、セッションの間で保持されません。ProtectPoint ファイル システム エージェントにログインするたびに設定してください。 Linux または UNIX ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのインストール 31 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 6. デフォルトのディレクトリを、ProtectPoint ソフトウェアの場所に設定します。 7. EMC ProtectPoint 2.X ソフトウェアをインストールします。 次のコマンドを実行します。 ./protectpoint_install -install a. デフォルトのインストール ディレクトリ/opt/emc をそのまま使用するか、別のインス トール ディレクトリを指定します。 b. (オプション)画面の指示に従って、次のアプリケーション詳細を指定します。 l アプリケーション名 l アプリケーションのバージョン l アプリケーション情報 8. ProtectPoint の構成ファイルの変更(33 ページ)に進んで、ProtectPoint 構成ファイル を編集します。 㽷 IPv6 を使用するには、IP アドレスの代わりに、構成ファイル内の Data Domain システム のホスト名を指定します。 Windows ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのインストール はじめに AR ホストに Solutions Enabler がインストールされていないと、ProtectPoint のインストーラ ーはインストールを続行しません。 Windows インストーラーは証明書で署名されています。[Package Properties(パッケージの プロパティ)] > [Digital Signature(デジタル署名)]をクリックして、インストーラーのデジタル 署名を表示します。 㽷 Windows ホストでクイック編集モードが有効なときにファイル システム エージェントのコマン ドを開始すると、[入力]を押さない限りコマンドは完了しません。 手順 1. AR ホストにシステム管理者としてログインします。 2. temp ディレクトリに ProtectPoint のインストーラーをコピーします 3. ProtectPoint の実行可能ファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。 4. [次へ]をクリックします。 5. [使用許諾契約書の条項に同意します]を選択して、[次へ]をクリックします。 6. [次へ]をクリックしてデフォルトのインストール ディレクトリをそのまま使用するか、[変 更]をクリックして別のディレクトリを選択します。 7. [インストール]をクリックします。 8. [Finish]をクリックします。 㽷 Windows 用の ProtectPoint インストーラーでは、ProtectPoint の構成ファイルは自動的 に作成されません。protectpoint.config. 32 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 9. ProtectPoint の構成ファイル protectpoint.config を作成します。 㽷 protectpoint.config.template ファイルを使用する際は、必ず構成ファイルの コピーを作成してファイル名を変更してください。 a. インストール ディレクトリに移動して、protectpoint.config.template ファイ ルのコピーを作成します。 b. 新しいコピーの名前を protectpoint.config に変更します。 10. ProtectPoint の構成ファイルの変更(33 ページ)に進んで、ProtectPoint 構成ファイル を編集します。 㽷 IPv6 を使用するには、IP アドレスの代わりに、構成ファイル内の Data Domain システム のホスト名を指定します。 ProtectPoint の構成ファイルの変更 手順 1. (テキスト エディタやその他の類似したアプリケーションを使用して)デフォルトの構成フ ァイル protectpoint.config を変更し、必要に応じてインストール ディレクトリ内の デフォルトの構成ファイルの名前を変更します。必要に応じて、1 つまたは複数の構成フ ァイルを作成します。例: l アプリケーションごとに別の構成ファイルを作成します。 l アプリケーションあたりのデバイスのセットごとに別の構成ファイルを作成します。 l 必要に応じて、データとログ ファイルに別の構成ファイルを作成します。 㽷 protectpoint.config ファイルのデフォルトの値を編集します。その際、ファイルの 中にある構成ファイルのテンプレート protectpoint.config.template を実際の 構成ファイルとして使用しないでください。 㽷 Windows ホストの場合は、protectpoint.config ファイルを ANSI 形式で保存しま す。 構成ファイルには、以下のサブセクションが含まれています。 l 全般 一般情報セクションには、アプリケーションや RSA ロック ボックスのパス、カタログ、 ログ ファイルに関する情報があります。 l プライマリ システム プライマリ システム セクションには、プライマリ Data Domain や、ワークフローで使用 される VMAX3 ストレージ システムに関連する情報があります。 㽷 Windows ホスト上に ProtectPoint を構成するときは、IPv6 の IP アドレスがサポート されません。 ProtectPoint の構成ファイルの変更 33 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ l プライマリ デバイス(データのバックアップに使用) 構成ファイルのプライマリ デバイス セクションの情報には、(Oracle データベースを 保持する)VMAX3 本番デバイスと、Data Domain システム上の ProtectPoint バック アップ デバイスのブロック サービス用のカプセル化されたデバイスを識別する情報 が含まれています。 l プライマリ リストア デバイス(データのリストアに使用) 構成ファイルのプライマリ リストア デバイス セクションの情報には、プライマリ Data Domain システム上にある ProtectPoint リストア デバイス用のブロック サービスと、 VMAX3 アレイ上にあるカプセル化されたデバイスを説明する情報が含まれていま す。 l (オプション)セカンダリ システム(データのレプリケートに使用) 㽷 このセクションは、Data Domain の静止画イメージのリモート レプリケーションに必要 となります。 セカンダリ システム セクションには、プライマリ Data Domain システムからセカンダリ Data Domain システムへのデータのレプリケーション/コピーに関連する情報があり ます。 l (オプション)セカンダリ リストア デバイス(セカンダリ システムからのデータのリスト アに使用) 構成ファイルのセカンダリ リストア デバイス セクションの情報には、セカンダリ Data Domain システム上にある ProtectPoint リストア デバイス用のブロック サービスと、 VMAX3 アレイ上にあるカプセル化されたデバイスを説明する情報が含まれていま す。 自分のトポロジーに従って、これらの各セクションの内容を変更する必要があります。 各セクションでは、key = [value]形式で複数のキーと値のペアを設定できます。値は、 一重引用符(')または二重引用符(")で指定することができます。キーの値のペアには、 スペースのほか、等号(=)やシャープ記号(#)、セミコロン(;)などの特殊記号も使用で きます。キー/値ペアは、1 行につき 1 つのみ使用してください。 a. [General]セクションの内容を変更します。表 8 (34 ページ)に詳細を示します。 表 8 [General]セクション 34 キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 APP_NAME = application name バックアップされるデー タを含む AR ホスト上の アプリケーションの名 前。 オプションです。データをバックアップする と、Data Domain のデバイス グループと静 止画イメージのプロパティにこの情報が書 き込まれます。 APP_INFO = application info アプリケーション情報。 オプションです。データをバックアップする と、Data Domain のデバイス グループと静 止画イメージのプロパティにこの情報が書 き込まれます。 APP_VERSION = application version アプリケーションのバー ジョン。 オプションです。データをバックアップする と、Data Domain のデバイス グループと静 止画イメージのプロパティにこの情報が書 き込まれます。 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 表 8 [General]セクション (続き) キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 BASE_DIR = install path ProtectPoint エージェン 必須。デフォルトでは、ProtectPoint ファイ トが RSA ロックボックス ル システム エージェントはインストール パ やカタログ ファイル、ロ ス内の次のファイルにデータを保存します。 グ ファイルを保存する際 l RSA ロックボックス:/lockbox/ に使用するパス。使用 protectpoint.clb するインストール パス l は/opt/emc/ プライマリ Data Domain システムのカタ ログ:/catalogs/primary data protectpoint/で domain system.db す。 l セカンダリ Data Domain システムのカ タログ:/catalogs/datalogs/ secondary data domain system.db l LOCKBOX_DIR = path RSA ロックボックスのデ ィレクトリです。 ログ ファイル:/logs/ protectpoint.log オプションです。デフォルトでは、 ProtectPoint ファイル システム エージェント は RSA ロックボックス ファイルを protectpoint.clb として${[GENERAL]. BASE_DIR}/lockbox/ protectpoint.clb パスに保存します。 CATALOG_DIR = path カタログのディレクトリで す。 オプションです。デフォルトでは、 ProtectPoint ファイル システム エージェント はカタログ ファイルを${[GENERAL]. BASE_DIR }/catalogパスに保存し ます。 LOG_DIR = path ログのディレクトリです。 オプションです。デフォルトでは、 ProtectPoint ファイル システム エージェント はログ ファイルを${[GENERAL]. BASE_DIR}/log パスに保存します。 LOGLEVEL = log level ログ レベルです。 オプションです。デフォルトでは、ログ レベ ルの値は 2 です。有効な値は次のとおり: 1:error 2: error、warning 3:error、warning、information 4:error、warning、information、debug LOGFILE_SIZE = ログ ファイルのサイズ file-size (MB 単位)です。 LOGFILE_COUNT = number-offiles オプションです。デフォルトでは、ログ ファイ ルの最大サイズは 4MB です。 保持されるログ ファイル オプションです。デフォルトでは、16 ファイ の数です。 ルが保持されます。 ProtectPoint の構成ファイルの変更 35 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ b. プライマリ システム セクションの内容を変更します。表 9 (36 ページ)に詳細を示 します。 表 9 プライマリ システム セクション キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 DD_SYSTEM = hostname/ipaddress バックアップに使用す るプライマリ Data Domain システムのホ スト名または IP アドレ ス。 必須。 DD_PORT = portnumber プライマリ Data Domain システムへ の接続に使用するポ ート番号。 オプションです。デフォルトのポート番号は 3009 です。 DD_USER = username ProtectPoint プール のブロック サービス の所有者。 必須。 DD_POOL = poolname プライマリ Data Domain システム上 の ProtectPoint プー ル用のブロック サー ビスの名前。 オプションの場合と必須の場合がありま す。次の点に注意してください。 DD_DEVICE_GROUP = vdisk-devicegroup-name 36 ProtectPoint のデバ イス グループ用のブ ロック サービスの名 前です。 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 㽷 IPv6 を使用するには、IP アドレスの代わり に、構成ファイル内の Data Domain システ ムのホスト名を指定します。 l ProtectPoint デバイスのすべてのブロ ック サービスが ProtectPoint プール のブロック サービスに属しているかど うかを確認するために使用する日常 的なデータのバックアップでは、オプシ ョンとなります。 l セカンダリ Data Domain システムから プライマリ Data Domain システムにデ ータをレプリケートする場合は必須で す。データは、セカンダリ Data Domain システムから、ProtectPoint プール用の当該のブロック サービス 内にある ProtectPoint グループ用の ブロック サービス内のプライマリ Data Domain システムにレプリケートされま す。 オプションの場合と必須の場合がありま す。次の点に注意してください。 l ProtectPoint デバイスのすべてのブロ ック サービスが ProtectPoint デバイス グループのブロック サービスに属して いるかどうかを確認するために使用す る日常的なデータのバックアップで は、オプションとなります。 l セカンダリ Data Domain システムから プライマリ Data Domain システムにデ ータをレプリケートする場合は必須で す。データは、セカンダリ Data Domain システムから、ProtectPoint ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 表 9 プライマリ システム セクション (続き) キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 デバイス グループ用のブロック サー ビス内のプライマリ Data Domain シス テムにレプリケートされます。 VMAX3 アレイの識別 子(SymID)です。 SYMID = VMAX SymID オプションです。構成ファイルの他のセク ションで指定可能です。バックアップを必 要とするデータを含む VMAX3 アレイを特 定します。 㽷 ProtectPoint では、最初に 0 が付く VMAX3 の完全なシリアル番号が必要とな ります。 c. プライマリ デバイス セクションの内容を変更します。表 10 (37 ページ)に詳細を示 します。 [それぞれの]本番デバイス用のプライマリ デバイス セクションに、キーと値のペアを 1 セットずつ作成します。その際の命名規則は PRIMARY_DEVICE_[name/id]で、一 意のデバイス識別子をつけます。たとえば、PRIMARY_DEVICE_1、 PRIMARY_DEVICE_2 などという具合です。 表 10 プライマリ デバイス セクション キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 SRC_SYMID = SymID ソース VMAX3 LUN の SymID。 オプションです。デフォルトの値は$ [PRIMARY_SYSTEM]です。 㽷 [General]セクションに値が入っていない場 合は必須となります。 SRC_SYMDEVID = 本番デバイスの SymDevID SymDevID。 FTS_SYMID = SymID 必須。デバイスと静止画イメージのメタデ ータにこの情報が書き込まれます。 FTS でカプセル化された オプションです。デフォルトの値は$ Data Domain デバイスの [PRIMARY_SYSTEM]です。 SymID 。 㽷 㽷 [General]セクションに値が入っていない場 SRC_SYMID キーと同じも 合は必須となります。 のです。 FTS_SYMDEVID = ProtectPoint の LUN SymDevID (eLUN)用に FTS でカプ セル化されたブロック サ ービスの SymDevID。 必須。デバイスと静止画イメージのメタデ ータにこの情報が書き込まれます。 ProtectPoint の構成ファイルの変更 37 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 表 10 プライマリ デバイス セクション (続き) キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 DD_WWN = wwn データのバックアップに 使用する Data Domain デバイスの WWN。 必須。 d. プライマリ リストア デバイス セクションの内容を変更します。表 11 (38 ページ)に 詳細を示します。 [それぞれの]リストア デバイス用のプライマリ リストア デバイス セクションに、キー と値のペアを 1 セットずつ作成します。その際の命名規則は PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_[name/id]で、一意のデバイス識別子をつけ ます。たとえば、PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_1、 PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_2 などという具合です。 表 11 プライマリ リストア デバイス セクション キーと値のペア 説明 必須かオプションか: 補足情報 DD_WWN = wwn データのリストアに使用する ProtectPoint デバイス用の Data Domain ブロック サービスの WWN。 必須。 FTS_SYMDEVID = SymDevID ProtectPoint の LUN(eLUN)用に FTS で 必須。デバイスと静止画 イメージのメタデータにこ カプセル化されたブロック サービスの の情報が書き込まれま SymDevID。 す。 e. (オプション)セカンダリ システム セクションの内容を変更します。表 12 (38 ペー ジ)に詳細を示します。 このセクションは、Data Domain の静止画イメージのリモート レプリケーションに必要 となります。 表 12 セカンダリ システム セクション(オプション) 38 キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 DD_SYSTEM = hostname/ipaddress レプリケーションに使用 するセカンダリ Data Domain システムのホス ト名または IP アドレス。 必須。 DD_PORT = portnumber セカンダリ Data Domain オプションです。デフォルトのポート番 システムのポート番号。 号は 3009 です。 Data Domain システムへ の接続に使用します。 DD_USER = username セカンダリ Data Domain システム上の ProtectPoint ユーザー用 のブロック サービスの名 前。 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 必須。セカンダリ Data Domain システ ム上の ProtectPoint プール用のブロッ ク サービスを所有しているユーザーの 名前。 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 表 12 セカンダリ システム セクション(オプション) (続き) キーと値のペア 説明 必須かオプションか:補足情報 DD_POOL = poolname セカンダリ Data Domain システム上のレプリケー ト先となる ProtectPoint プール用のブロック サー ビスの名前。 必須。バックアップは、ProtectPoint プ ール${[SECONDARY_SYSTEM]. DD_POOL}用のこのブロック サービス と、ProtectPoint デバイス グループ$ {[SECONDARY_SYSTEM]. DD_DEVICE_GROUP}用のこのブロック サービスにレプリケートされます。 DD_DEVICE_GROUP = vdisk-devicegroup-name セカンダリ Data Domain システム上のレプリケー ト先となる ProtectPoint デバイスグループ用のブ ロック サービスの名前。 必須。バックアップは、ProtectPoint プ ール${[SECONDARY_SYSTEM]. DD_POOL}用のこのブロック サービス と、ProtectPoint デバイス グループ$ {[SECONDARY_SYSTEM]. DD_DEVICE_GROUP}用のこのブロック サービスにレプリケートされます。 f. (オプション)セカンダリ リストア デバイス セクションを変更します。表 13 (39 ペー ジ)に詳細を示します。 [それぞれの]リストア デバイス用のセカンダリ リストア デバイス セクションに、キー と値のペアを 1 セットずつ作成します。その際の命名規則は SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_[name/id]で、一意のデバイス識別子を つけます。たとえば、SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_1、 SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_2 などという具合です。 表 13 セカンダリ リストア デバイス セクション(オプション) キーと値のペア 説明 必須かオプション か:補足情報 DD_WWN = wwn Data Domain システム上にある ProtectPoint リス 必須。 トア デバイス用のブロック サービスの WWN で す。 次に、変更された構成ファイルの例を示します。 ###################################################################### # this is just template file # Indentation just made for readability ###################################################################### [GENERAL] # APP_NAME is optional APP_NAME = <Application name> # APP_VERSION is optional APP_VERSION = <Application version> # APP_INFO is optional APP_INFO = <Application information> # give absolute path of base directory where catalog, log & lockbox # files should be generated by default BASE_DIR = <Absolute path to protectpoint base/installation/home/data directory> # CATALOG_DIR is optional, default is ${[GENERAL].BASE_DIR}/catalog # CATALOG_DIR = <catalog dir> # LOCKBOX_DIR is optional, default is ${[GENERAL].BASE_DIR}/lockbox # LOCKBOX_DIR = <RSA Lock Box dir> # LOG_DIR is optional, default value is ${[GENERAL].BASE_DIR}/log ProtectPoint の構成ファイルの変更 39 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ # # # # # # # # LOG_DIR = <log dir> LOGLEVEL is optional, default value is 2, 2: error + warning, 3: error + warning + info, 4: error + warning + info + debug LOGLEVEL = <Log Level 2, 3 or 4> LOGFILE_SIZE is optional, default value is 4 MB LOGFILE_SIZE = <Log file size in MB> LOGFILE_COUNT is optional, by default 16 files will be kept LOGFILE_COUNT = <Number of log files> ##################### Primary System ################################# # VMAX Devices will be backed up to this System [PRIMARY_SYSTEM] # VMAX Devices will be backed up to this DD System DD_SYSTEM = <host/IP> # DD_PORT is optional, default value is 3009 # DD_PORT = <Port number to connect DD System> # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE DD_USER = <user> # DD_POOL is optional, used just for validation that all devices # belong to this pool # DD_POOL = <pool name> # DD_DEVICE_GROUP is optional, used just for validation that all # devices belong to this device group # DD_DEVICE_GROUP = <device group name> # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE SYMID = <VMAX SymID> ########### Primary Devices on Primary System ######################## # All section name starting with PRIMARY_DEVICE_ will be backed up on # Primary DD i.e. [PRIMARY_SYSTEM] [PRIMARY_DEVICE_1] # SRC_SYMID is optional, default is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} # SRC_SYMID = <SymID for Source VMAX Device> SRC_SYMDEVID = <SymDevID for Source VMAX Device> # this is optional, default value is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated DD Device> FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated DD Device> # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE DD_WWN = <WWN for Primary DD Device> [PRIMARY_DEVICE_2] # SRC_SYMID is optional, default is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} # SRC_SYMID = <SymID for Source VMAX Device> SRC_SYMDEVID = <SymDevID for Source VMAX Device> # FTS_SYMID is optional, default is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated DD Device> FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated DD Device> # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE DD_WWN = <WWN for Primary DD Device> ###################################################################### ############### Restore Devices on Primary System #################### # All section name starting with PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE will be # used to restore on Primary DD i.e. [PRIMARY_SYSTEM] # Total number of restore devices should be greater than or equal to # number of static images in backup & should have exact geometry as # static image in backup # # # # # # # # # # 40 [PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_1] # FTS_SYMID is optional, default is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated DD Device> # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated DD Device> # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE DD_WWN = <WWN for Restore DD Device> [PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_2] # FTS_SYMID is optional, default is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ # # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_WWN = <WWN for Restore DD Device> # # [PRIMARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_3] # # FTS_SYMID is optional, default is ${[PRIMARY_SYSTEM].SYMID} # # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_WWN = <WWN for Restore DD Device> # ###################################################################### ###################################################################### ################## Secondary System ################################## # Backup will be replicated/copied from Primary DD i.e. # [PRIMARY_SYSTEM] to Secondary System # # [SECONDARY_SYSTEM] # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_SYSTEM = <host/IP> # # DD_PORT is optional, default value is 3009 # # DD_PORT = <Port number to connect DD System> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_USER = <user> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_POOL = <pool name> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_DEVICE_GROUP = <device group name> # # <SymID for FTS encapsulated Restore DD Device> # # this is optional if no restore device or FTS_SYMID mentioned in # # each restore device # # SYMID = <VMAX SymID> # ########### Restore Devices on Secondary System ###################### # All section name starting with SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE will # be used to restore on Secondary DD i.e. [SECONDARY_SYSTEM] # Total number of restore devices should be greater than or equal to # number of static images in backup & should have exact geometry as # static image in backup # [SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_1] # # FTS_SYMID is optional, default is ${[SECONDARY_SYSTEM].SYMID} # # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated Restore DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated RestoreDD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_WWN = <WWN for Restore DD Device> # # [SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_2] # # FTS_SYMID is optional, default is ${[SECONDARY_SYSTEM].SYMID} # # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated Restore DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated RestoreDD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_WWN = <WWN for Restore DD Device> # # [SECONDARY_SYSTEM_RESTORE_DEVICE_3] # # FTS_SYMID is optional, default is ${[SECONDARY_SYSTEM].SYMID} # # FTS_SYMID = <SymID for FTS encapsulated Restore DD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # FTS_SYMDEVID = <SymDevID for FTS encapsulated RestoreDD Device> # # NEED A COMMENT DESCRIBING THIS VALUE # DD_WWN = <WWN for Restore DD Device> # ##################################################################### ##################################################################### ProtectPoint の構成ファイルの変更 41 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 2. Data Domain のユーザー資格情報を安全に保存します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint security add dd-credentials [dd-system {primary | secondary}] [user <user-name>] [config-file <file-path>] protectpoint security add dd-credentials config-file protectpoint.config 必要条件 構成ファイルの妥当性検査(42 ページ)に進んで構成ファイルの妥当性検査を行います。 構成ファイルの妥当性検査 AR ホスト上での ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ時に変更された 構成ファイルの内容と形式の妥当性検査を行います。 このタスクを完了する前に、次のコマンドを実行して、プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムの証明書を RSA ロックボックスに保存します。 protectpoint security add dd-credentials [dd-system {primary |secondary}] [user <username>] [config-file <file-path>] 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. 妥当性検査の処理を開始します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint config validate [config-file <file-path>] protectpoint config validate Validating host requirements............................[OK] Validating Primary System: Connection Information..............................[OK] Backup Devices are in same Data Domain Device Group.[OK] Backup Devices are unique...........................[OK] Backup Device's VMAX & DD Device Configuration......[OK] Restore Devices are in same Data Domain Device Group[OK] Restore Devices are unique..........................[OK] Restore Device's VMAX & DD Device Configuration.....[OK] Replication License.................................[OK] Validating Secondary System: Connection Information..............................[OK] Replication Device Group............................[OK] Restore Devices are in same Data Domain Device Group[OK] Restore Devices are unique..........................[OK] Restore Device's VMAX & DD Device Configuration.....[OK] Replication License.................................[OK] Validating Primary and Secondary System are different...[OK] Configuration is valid. 3. ProtectPoint の実装を検証するためのスナップショットを作成してバックアップします。 VMAX3 アレイの場合: a. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログイン します。 b. 適切なホスト固有のコマンドを実行してアプリケーションを停止します。 c. ProtectPoint ファイル システム エージェントを使用して、VMAX3 アレイ上のデータを 保持しているデバイスのスナップショットを作成します。 42 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ 次のコマンドを実行します。 protectpoint snapshot create config-file <file-path>] protectpoint snapshot create config-file protecpoint.config d. 適切なホスト固有コマンドを実行してアプリケーションの停止を解除します。 e. VMAX3 アレイと Data Domain システム間の関係を確立し、スナップショットをアクティ ブ化します。 次のコマンドを実行します。 symsnapvx -sid <SymmetrixID> -dg <DgName> establish name <SnapshotName> symsnapvx -sid 0129 -dg device-group-5 establish -name dg5-snap f. Data Domain システム上に VMAX3 アレイからデータを移動します。このコマンドは、 ソース デバイス上で変更されたブロックをターゲット デバイスに移動します。 次のコマンドを実行します。 symsnapvx -sid <SymmetrixID> -dg <DgName> link -copy snapshot_name <SnapshotName> symsnapvx -sid 0129 -dg device-group-5 link -copy snapshot_name dg5-snap g. リンク コピー操作のステータスを確認します。 㽷 VMAX3 の symsnapvx コマンドは非同期です。バックアップを実行する前に、すべ ての symsnapvx link -copy 操作が完了していることを確認してください。操作 が完了していないと、バックアップが失敗します。 次のコマンドを実行します。 symsnapvx list -detail -sid <SymmetrixID>. symsnapvx list -detail -sid 0129 h. ProtectPoint ファイル システム エージェントを使用して、Data Domain システム上に SnapVX のバックアップを作成します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup create description "<backup-description>" config-file <file-path> protectpoint backup create description "backup from server 1" config-file protectpoint.config 㽷 NSM から SYMAPI_C_SNAPSHOT_NOT_FOUND というエラー メッセージが返された 場合は、運用されているソース LUN のうち 1 つ以上に、必要な NSM の SnapVX ス ナップショットがありません。必要なスナップショットを作成して、バックアップ操作を再 試行してください。 ProtectPoint ファイル システム エージェントのアップグレード はじめに アップグレードを開始する前に、必ず ProtectPoint ファイル システム エージェント ソフトウェ アの新しいバージョンをダウンロードしてください。 ProtectPoint ファイル システム エージェントのアップグレード 43 ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ ProtectPoint ファイル システム エージェントをバージョン 1.0 からバージョン 2.0 にアップグ レードするには、次の手順を完了します。 㽷 この手順では、ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョン 1.0 がデフォルトの ディレクトリにインストールされていることを想定しています。 手順 1. /opt/emc/protectpoint-1.0.0.<x>ディレクトリの名前を/opt/emc/ protectpoint に変更します。 2. 新しいバージョンの ProtectPoint ファイル システム エージェントをインストールし、 protectpoint.config ファイルを更新して、次の説明に従って新しいパスを反映し ます。 44 l Linux または UNIX ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージェントのインスト ール(31 ページ)または Windows ホストへの ProtectPoint ファイル システム エージ ェントのインストール(32 ページ) l ProtectPoint の構成ファイルの変更(33 ページ). EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 第3章 ProtectPoint の管理 本章は、次のトピックで構成されています。 l l ProtectPoint の管理の概要................................................................................... 46 ProtectPoint ファイル システム エージェント............................................................46 ProtectPoint の管理 45 ProtectPoint の管理 ProtectPoint の管理の概要 アプリケーション管理者は一般的に、ProtectPoint 構成ファイルと ProtectPoint のコマンドを 使用して次のタスクを実行します。 l データのバックアップ l データのリストア(オブジェクト レベルのリストア、またはアプリケーション全体のロール バック リストア) l バックアップの一覧表示と削除 l バックアップのレプリケート l カタログの再構築(更新) アプリケーションの変更 アプリケーションを変更(データベース内のテーブル スペースの追加や削除など)する場合 は、ProtectPoint 構成内の LUN を追加または削除することによって、変更内容がプライマリ ストレージ システムと Data Domain システム上で正しく複製されたことを確認する必要があ ります。ProtectPoint の実装全体で変更内容が正確に反映されないと、次のような問題が 発生します。 l 不要なデータが引き続きバックアップされ、利用可能なストレージが予想よりも速く消費 されることがある。 l 環境に追加されたが ProtectPoint 構成には追加されていない LUN 上のデータがバック アップされないことがある。 ProtectPoint ファイル システム エージェント このセクションでは、ProtectPoint ファイル システム エージェントを使用してバックアップ/リ カバリのタスクを実行する方法について説明します。 㽷 Windows ホストでクイック編集モードが有効なときにファイル システム エージェントのコマン ドを開始すると、[入力]を押さない限りコマンドは完了しません。 ProtectPoint の構成ファイルの指定 ProtectPoint の構成ファイルは、次のいずれかの方法で指定できます。 l 変更後の構成ファイルを使用する protectpoint コマンドと一緒に、config-file キーワードと[file-path]引数を使用する。 l 環境変数[PP_CONFIG_FILE]環境変数を使用する。 l 現在の作業ディレクトリにあるデフォルトの構成ファイル protectpoint.config を 使用する。 㽷 ProtectPoint 構成ファイルを指定しない場合、作業ディレクトリを ProtectPoint の config ディレクトリに設定するとデフォルトのファイルが使用されます。 46 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint の管理 バックアップの作成とリストア ProtectPoint ファイル システム エージェントおよびプライマリ ストレージ固有のコマンドを使 用して、バックアップを作成およびリストアします。 VMAX3 ストレージのバックアップの実行 はじめに バックアップ操作を実行する前に新しい SnapVX スナップショットを作成して、ソース デバイ スに対する最新の変更内容が確実にバックアップされるようにします。 㽷 VMAX3 の symsnapvx コマンドは非同期です。バックアップを実行する前に、すべての symsnapvx link -copy 操作が完了していることを確認してください。操作が完了して いないと、バックアップが失敗します。 この手順では、アプリケーション管理者はアプリケーションまたはホスト固有のコマンドと ProtectPoint のファイル システム エージェントの組み合わせを使用して、データをバックアッ プします。 最初のバックアップ実行時に、全体のソース LUN または本番 LUN がバックアップされます。 その後のバックアップでは、変更されたデータのみがバックアップされます。すなわち、ブロ ック レベルで増分バックアップが行われます。ただし、元のソース デバイスを上書きするリ ストア操作の後に SnapVX セッションを再作成する必要がある場合、次のバックアップ操作 にソースの本番 LUN 全体が含まれます。 ProtectPoint ファイル システム エージェントは、バックアップ操作の一部として VMAX3 アレ イ上にスナップショットを作成します。これらのスナップショットの名前を NSM_SNAPVX とい います。ProtectPoint は、既存の VMAX3 のバックアップおよびスナップショットのスケジュー ルに従って、NSM_SNAPVX という名前の VMAX3 SnapVX スナップショットの各世代を管理 します。 㽷 NSM_SNAPVX という名前の SnapVX スナップショットを手動で作成しないでください。 ProtectPoint では、この名前がついたすべてのスナップショットが終了します。 protectpoint backup create コマンドは、snapshot create コマンドで作成さ れた最新の世代(gen0)にスナップショットをリンクし直して、前にリンクされてたスナップショ ットを削除します。操作が完了したとき、ProtectPoint 構成内の各プライマリ ストレージ デバ イスに NSM_SNAPVX スナップショットが 1 つしか存在しない状態である必要があります。 NSM_SNAPVX スナップショットの名前に関する要件を除けば、このスナップショットは通常 の VMAX3 スナップショットとして扱うことができます。 㽷 SRDF を使用する環境の場合は、フル リストア後に最初のフル バックアップを行うと、SRDF のフル レプリケーションが実行されます。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. 適切なホスト固有のコマンドを実行してアプリケーションを停止します。 3. ProtectPoint ファイル システム エージェントを使用して、VMAX3 アレイ上のデータを保 持しているデバイスのスナップショットを作成します。 バックアップの作成とリストア 47 ProtectPoint の管理 次のコマンドを実行します。 protectpoint snapshot create config-file <file-path> protectpoint snapshot create config-file protecpoint.config 4. 適切なホスト固有コマンドを実行してアプリケーションの停止を解除します。 5. 初めてバックアップする際は、既存のスナップショットが作成され、リンクまたはコピーさ れていることを確認してから protectpoint backup を実行してください。その後の バックアップ操作ではこの手順をスキップします。 次のコマンドを実行します。 symsnapvx -sid <SymmetrixID> -f <DevicePairsFile> snapshot_name <snapshot_name> list -linked -copied -detail symsnapvx -sid 0129 -f primarylun.out -snapshot_name snap1 list linked -copied -detail 6. ProtectPoint ファイル システム エージェントを使用して、Data Domain システム上に SnapVX のバックアップを作成します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup create description "<backupdescription>" config-file <file-path> protectpoint backup create description "backup from server 1" config-file protectpoint.config 㽷 NSM から SYMAPI_C_SNAPSHOT_NOT_FOUND というエラー メッセージが返された場 合は、運用されているソース LUN のうち 1 つ以上に、必要な NSM の SnapVX スナップ ショットがありません。必要なスナップショットを作成して、バックアップ操作を再試行して ください。 Ctrl+C とタイプしてバックアップを中止すると、VMAX3 上のソース デバイスがロック状 態のままになることがあります。そうなると、それ以降当該のデバイスのバックアップが 失敗し、次のようなエラー メッセージが表示されます。Create backup failed: Error relinking snapvx snapshot to target: Unable to perform action Relink on SnapVX snapshot, error SYMAPI_C_DEV_LOCK_CANT_ACQUIRE, devices: <device-count>, first device <VMAX-ID:Device-ID>, name [NSM_SNAPVX]. VMAX3デバ イスがロックされた場合は、次の手順を実行してロックを解除してください。 a. 次のコマンドを実行して、ロックされているすべての VMAX3 デバイスを一覧表示しま す。 symdev list -lock symdev list -lock b. 次のコマンドを実行して、VMAX3 デバイスのロックを解除します。 symdev release -lock -nop -sid <SymmetrixID> symdev release -lock -nop -sid 0129 VMAX3 バックアップのリストア はじめに リストアしたいバックアップに対する、プライマリまたはセカンダリ Data Domain システム上 の ProtectPoint のバックアップ ID を取得します。 48 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint の管理 㽷 バックアップをリストアするためには、VMAX3 アレイで Data Domain リストア デバイスをカプ セル化する必要があります。 この手順では、アプリケーション管理者はアプリケーションまたはホスト固有のコマンドと ProtectPoint のファイル システム エージェントの組み合わせを使用して、データをリストアし ます。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムで以前に完了したバックアップの一 覧を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup show list [dd-system {primary | secondary}] [{last <n> {count | days | weeks | months}} | {from <MMDDhhmm> [[<CC>] <YY >] [to <MMDDhhmm>[[<CC>] <YY> ]]}] [status {complete | in-progress |failed | partial}] [config-file <file-path>] オプションのキーワードを 1 つも指定しないと、既存のバックアップと進行中のバックアッ プすべてに関する情報が表示されます。 protectpoint backup show list last 2 days 3. Data Domain システム上で、選択したバックアップのリストアの準備を行います。 次のコマンドを実行します。 protectpoint restore prepare backup-id <backup-id> [ddsystem {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint restore prepare backup-id 5c318f96-e224-3e40fba4-250da1dd1dc9 config-file protectpoint.config 㽷 protectpoint restore prepare コマンドは、カプセル化されたリストア デバイス の内容を指定したバックアップで上書きします。 4. 実行するリストア作業のタイプを選択して、適切な手順に従います。 オブジェクト レベルのリストア オブジェクト レベルのリストアを行うには、次の手順を完了します。 Procedure 1. アプリケーションまたはホスト固有のツールまたはコマンドと Solutions Enabler を使用し て、カプセル化されたデバイスを AR ホストにプロビジョニングおよびマウントします。 2. 必要に応じて、アプリケーションまたはホスト固有のツールまたはコマンドを使用してオ ブジェクトのレベルのデータを識別およびリストアします。 アプリケーション全体のロールバック リストア アプリケーション全体のロールバック リストアの場合は、次の手順を完了します。この操作 では、ターゲット LUN の内容が上書きされます。 VMAX3 アレイに SRDF が構成されている場合は、アプリケーション全体のロールバック リス トアを開始する前に、次の点に注意してください。 バックアップの作成とリストア 49 ProtectPoint の管理 l リストアが完了したら、プライマリ VMAX3 アレイとリモート VMAX3 アレイの間で SRDF リ ンクを再確立する必要があります。 l アプリケーション全体のロールバック リストア後、フル バックアップを開始すると完全な SRDF レプリケーションがトリガーされます。 Procedure 1. すべてのアプリケーションをシャット ダウンし、本番デバイスにアクセスするすべての論 理ボリューム マネージャー構造をアンマウント/デポートします。 2. 本番デバイスをユーザーが使用できないようにします。 3. VMAX3 アレイから、symsnapvx コマンドを使用して、Data Domain システム上にカプセ ル化されたリストア デバイスがあるスナップショット セッションをソースとして同期し、 VMAX3 デバイスをターゲットとして同期します。 4. 前に行った、カプセル化されたリストア デバイスの内容を元のソース デバイスにコピー するステップで指定したターゲット デバイスに、新しいスナップショットをリンク/コピーしま す。 リンク コピーのターゲットを VMAX3 のリストア デバイスから VMAX3 の本番デバイスに 変更して、リストアデータを直接 VMAX3 の本番デバイスへリストアし直します。 SRDF を使用する環境の場合は、追加、symsnapvx コマンドに-remote オプションを追 加して、リストアが完了するまで本番デバイスを保護します。すると SRDF が同期されま す。 5. Solutions Enabler を使用して、新しくリストアされたソース デバイスがマスクされていな い場合はそのソース デバイスをホストに提示し、必要に応じて論理ボリューム マネージ ャー構造をインポートします。 6. アプリケーションをリカバリして、適切なアプリケーション固有の妥当性検査を実行しま す。 Note SRDF を使用する環境の場合は、フル リストア後に最初のフル バックアップを行うと、 SRDF のフル レプリケーションが実行されます。 別の VMAX3 アレイへのバックアップのリストア Data Domain システムに保存されているバックアップを、別の VMAX3 アレイにリストアする ことができます。次の手順を実行します。 手順 1. Data Domain システムが新しい VMAX3 アレイと通信できるように、SAN ゾーニングを構 成します。 2. 必要に応じて、VMAX3 プライマリ ストレージを使用した ProtectPoint ファイル システム エージェントのセットアップ(30 ページ)の説明に従って、新しい VMAX3 アレイにアクセ スできる新しいホスト上に ProtectPoint のファイル システム エージェントをセットアップし ます。 3. 必要に応じて、「EMC ProtectPoint Primary and Protection Storage Configuration Guide」の 説明に従って、Data Domain システム上に ProtectPoint デバイス用の新しいブロック サ ービスを作成します。 4. 「EMC ProtectPoint Primary and Protection Storage Configuration Guide」の説明に従って、 新しい VMAX3 アレイ上にリストア ターゲット デバイスをカプセル化します。 5. ProtectPoint の構成ファイルで、次の変更を行います。 50 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint の管理 a. 新しい VMAX3 アレイの Symmetrix ID をプライマリのリストア先として指定します。 b. 元の VMAX3 アレイがリストア処理が実行されているホストにアクセスできない場合 は、構成ファイルでバックアップ デバイスをコメント アウトします。 ProtectPoint の構成ファイルの変更(33 ページ)で、ProtectPoint の構成ファイルの編集 に関して詳しく記載しています。 6. 必要に応じて、新しいホストに ProtectPoint の構成ファイルをコピーします。 7. カタログの管理(59 ページ)の説明に従って、ProtectPoint のカタログを更新します。 8. カタログの管理(59 ページ)の説明に従って、必要なバックアップが表示されることを 確認します。 9. VMAX3 バックアップのリストア(48 ページ)の説明に従って、リストア操作を開始します。 バックアップ(ProtectPoint 2.0)のレプリケート はじめに 㽷 このセクションの手順は、ProtectPoint 3.0 には適用されません。ProtectPoint ファイル シス テム エージェントのバージョン 3.0 ではセカンダリ Data Domain システムにレプリケートされ たバックアップをリストアできますが、ProtectPoint 3.0 ではレプリケーションの制御や管理 は行いません。Data Domain システムでは、レプリケーションの構成と管理をすべて実行す る必要があります。 レプリケーションを開始する前に、ProtectPoint のバックアップ ID をレプリケートする必要が あります。 㽷 1 つのバックアップ セットに対して、レプリケーション セッションは 1 つしか起動できません。 このタスクでは、ある Data Domain システムから別の Data Domain システム(プライマリま たはセカンダリ)にデータをレプリケートできます。このタスクでは次の操作を実行できます。 l 以前に完了したレプリケーションの履歴を表示する。 l レプリケーション プロセスを停止する。 l レプリケーション履歴の情報を表示する。 ProtectPoint でデータをレプリケートしようとしたときにデータ ストリームが 1 つも開いていな いと、ProtectPoint ファイル システム エージェントはデータ ストリームが利用可能になるま で待ってからレプリケートを続行します。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムで以前に完了したバックアップの一 覧を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup show list [dd-system {primary | secondary}] [{last <n> {count | days | weeks | months}} | {from <MMDDhhmm> [[CC] YY ] [to <MMDDhhmm> [[ <CC>] <YY >]]}] [status {complete | in-progress |failed | partial}] [configfile <file-path>] バックアップ(ProtectPoint 2.0)のレプリケート 51 ProtectPoint の管理 オプションのキーワードを 1 つも指定しないと、既存のバックアップと進行中のバックアッ プすべてに関する情報が表示されます。 protectpoint backup show list last 2 days 3. レプリケーション処理を開始します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint replication run backup-id <backup-id> [source-ddsystem {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint replication run backup-id 8a1603ab-7b9f-6fb6f05e-1f00f7c87f07 config-file protectpoint.config 4. (オプション)レプリケーション プロセスを停止します。これにより、進行中のレプリケーシ ョンや部分的に完了したレプリケーションを停止することができます。レプリケーションが 完了している場合、そのレプリケーションは削除されません。 a. レプリケーション セッションが実行されているターミナル ウィンドウで、[Ctrl+C]と入 力して protectpoint replication コマンドを終了します。 b. 3 分ほど待機してから次のコマンドを実行します。 protectpoint replication abort [source-dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint replication abort config-file protectpoint.config 㽷 レプリケーションの詳細については、[EMC Data Domain Operating System 管理ガイド] を参照してください。 5. (オプション)レプリケーション履歴の情報を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint replication show list [source-dd-system {primary | secondary}] [{last <n > {count | days | weeks | months}} | {from <MMDDhhmm> [[<CC>] <YY >] [to <MMDDhhmm> [[<CC>] <YY >]]}] [config-file <filepath>] protectpoint replication show list 6. (オプション)削除されたレプリケーション履歴の情報を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint replication show detailed backup-id <backupid> [source-dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint replication show detailed backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee Backup id: Replication start time: Replication end time: Replication duration: Status: Static images: -------Image Sequence -------1 52 cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee 2014-01-17 11:02:43 2014-01-17 11:03:22 00:59:59 (hh:mm:ss) failed ---------------------------------------Static-image ------------------Status ---------------------------------------0400002ddb6a052d97be70001200000000000000 ------------------complete EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint の管理 2 3 4 -------- 0400002ddb6a052d97be70001400000000000001 0400002ddb6a052d97be70001600000000000002 0400002ddb6a052d97be70001600000000000003 ---------------------------------------- complete failed aborted ------------------- 㽷 レプリケーションの詳細については、「EMC Data Domain Operating System 管理ガイド」を 参照してください。 バックアップの削除 アプリケーション管理者は、プライマリ Data Domain システムまたはセカンダリ Data Domain システム上にある完了済みバックアップの一覧を表示し、必要に応じて特定のバッ クアップを削除します。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. プライマリ Data Domain システムまたはセカンダリ Data Domain システム上で完了した バックアップの一覧を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup show list dd-system {primary |secondary} [{last <n> {count | days | weeks | months}} |{from <MMDDhhmm> [[<CC>] <YY> ] [to <MMDDhhmm> [[< CC>] <YY> ]]}] [status {complete | in-progress | failed |partial}] [config-file <file-path>] protectpoint backup show list last 2 days 3. (オプション)プライマリ Data Domain システムまたはセカンダリ Data Domain システム 上にある特定のバックアップに関する詳細情報を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup show detailed backup-id <backup-id> [dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint backup show detailed backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee Backup id: cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee Backup start time: 2014-01-17 11:02:43 Backup end time: 2014-01-17 11:03:22 Backup duration: 00:59:59 (hh:mm:ss) Status: complete Description: Oracle Host1 Static images: Expected count: 3 Present in catalog: 3 Present on DD system: 3 -------Image Sequence -------1 2 3 -------- ---------------------------------------Static-image ---------------------------------------0400002ddb6a052d97be70001200000000000000 0400002ddb6a052d97be70001400000000000001 0400002ddb6a052d97be70001600000000000002 ---------------------------------------- ------------------Present on DD System ------------------yes yes yes ------------------- 4. プライマリ Data Domain システムまたはセカンダリ Data Domain システムから特定のバ ックアップを削除します。 バックアップの削除 53 ProtectPoint の管理 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup delete backup-id <backup-id > [ddsystem {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint backup delete backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2ca03564e41ee 㽷 バックアップを削除する際は、次のことに注意してください。 l バックアップが 2 回以上レプリケートされているか、静止画イメージが Data Domain CLI を使用して手動でコピーされている場合、protectpoint backup delete コマンドではバックアップのインスタンスが 1 つしか削除されません。それ以上のイン スタンスを削除するには、カタログを更新し、protectpoint backup delete コ マンドを再実行して、バックアップの次のインスタンスを削除します。カタログの管理 (59 ページ)で、カタログを更新する方法について説明します。 l バックアップがクラッシュしたり、Ctrl+C の入力によって中止された場合は、失敗し たバックアップ ID に関連する静止画イメージが Data Domain システムに存在する場 合があります。カタログを更新してから、失敗したバックアップを削除してください。カ タログの管理(59 ページ)で、カタログを更新する方法について説明します。 レプリケートされたバックアップ コピーをセカンダリ Data Domain システムから削除する レプリケーションの目的は、元のバックアップのコピーを作成することです。ProtectPoint ファ イル システム エージェントは、元のバックアップを削除してもセカンダリ Data Domain シス テム上にあるバックアップのレプリケートされたコピーは削除されないように作られていま す。 手順 1. セカンダリ Data Domain システムに保存されたバックアップのカタログを作成します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint catalog update dd-system secondary 2. いずれかのセカンダリ Data Domain システムから特定のバックアップを削除します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup delete backup-id <backup-id > dd-system secondary protectpoint backup delete backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2ca03564e41ee dd-system secondary カタログの再構築 ProtectPoint ファイル システム エージェントでは、バックアップが書き込まれる Data Domain システムそれぞれに対してバックアップ カタログを作成および保持します。通常の運用状況 では、このカタログはプライマリ Data Domain システム上でリストアに使用可能なバックアッ プを正確に反映しています。このカタログが削除されたり破損したりすることはまれですが、 そのような状況では、プライマリ Data Domain システム上の ProtectPoint オブジェクトに対 するブロック サービスでメタデータを読み取ることで、カタログを再構築することができます。 カタログの再構築には protectpoint catalog update コマンドを使用します。 セカンダリ Data Domain にレプリケートされたバックアップをが表示されるバックアップ カタ ログは、自動的には更新されませんが、protectpoint catalog update ddsystem secondary コマンドを実行して作成したり更新したりすることは可能です。 54 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint の管理 カタログ再構築(更新)するには、次の手順を実行します。 㽷 このカタログは、ProtectPoint 構成ファイル内の情報によって識別される ProtectPoint オブ ジェクト用の Data Domain のブロック サービス、すなわち PRIMARY_SYSTEM または SECONDARY_SYSTEM セクション内の DD_SYSTEM、DD_POOL および DD_DEVICE_GROUP([<dd-system>]オプションの選択によって異なる)から再構築されま す。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. バックログ カタログを再構築(更新)します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint catalog update [dd-system {primary |secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint catalog update カタログの再構築 55 ProtectPoint の管理 56 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 第4章 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプ ション 本章は、次のトピックで構成されています。 l l l l l l ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプションの概要..............................58 認証情報の管理....................................................................................................58 カタログの管理......................................................................................................59 バックアップの管理................................................................................................59 レプリケーションの管理..........................................................................................62 ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンの表示............................. 65 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 57 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプションの概要 デバイスとトポロジーのニーズに合わせてデフォルトの構成ファイルを変更し、必要に応じ て名前を変更すれば、変更した構成ファイルと ProtectPoint ファイル システム エージェント を使用して次のタスクを実行できるようになります。 l 認証情報の管理 l カタログの管理 l バックアップの管理 l レプリケーションの管理 l ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンの表示 l 構成ファイルのコンテンツと形式の検証 ProtectPoint の構成ファイルの指定 ProtectPoint の構成ファイルは、次のいずれかの方法で指定できます。 l 変更後の構成ファイルを使用する protectpoint コマンドと一緒に、config-file キーワードと[file-path]引数を使用する。 l 環境変数[PP_CONFIG_FILE]環境変数を使用する。 l 現在の作業ディレクトリにあるデフォルトの構成ファイル protectpoint.config を 使用する。 㽷 ProtectPoint 構成ファイルを指定しない場合、作業ディレクトリを ProtectPoint の config ディレクトリに設定するとデフォルトのファイルが使用されます。 認証情報の管理 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムのセキュリティ認証情報を RSA ロ ック ボックスに追加します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint security add dd-credentials [dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint security add dd-credentials 3. (オプション)RSA ロック ボックスから認証情報を削除します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint security del dd-credentials [dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint security del dd-credentials 4. (オプション)RSA ロック ボックスのアクセス リストに、リカバリや冗長性のための別の AR ホストを追加します。 次のコマンドを実行します。 58 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション protectpoint security access add host <hostname> [configfile <file-path>] protectpoint security access add host apphost03 5. (オプション)RSA ロック ボックスのアクセス リストから AR ホストを削除します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint security access remove host <hostname> [config-file <file-path>] protectpoint security access remove host apphost03 6. (オプション)AR ホストのアクセスに関する情報を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint security access show [config-file <file-path>] Security Access List: user1-dl.datadomain.com カタログの管理 この手順では、ProtectPoint ファイル システム エージェントが、プライマリ Data Domain シス テムとセカンダリ Data Domain システムのいずれかにバックアップ カタログを作成または更 新します。 㽷 このカタログは、ProtectPoint 構成ファイル内の情報によって識別される ProtectPoint オブ ジェクト用の Data Domain のブロック サービス、すなわち PRIMARY_SYSTEM または SECONDARY_SYSTEM セクション内の DD_SYSTEM、DD_POOL および DD_DEVICE_GROUP([<dd-system>]オプションの選択によって異なる)から再構築されま す。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. バックログ カタログを作成または再構築(更新)します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint catalog update [dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint catalog update バックアップの管理 ProtectPoint ファイル システム エージェントおよびプライマリ ストレージ固有のコマンドを使 用して、バックアップを管理します。 VMAX3 のバックアップの管理 はじめに 㽷 VMAX3 の symsnapvx コマンドは非同期です。バックアップを実行する前に、すべての symsnapvx link -copy 操作が完了していることを確認してください。操作が完了して いないと、バックアップが失敗します。 カタログの管理 59 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. アプリケーション データのスナップショットを作成します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint snapshot create 3. バックアップ プロセスを開始します。 この操作によって、プライマリ Data Domain システムにバックアップが作成され、スナッ プショット内の VMAX3 データが Data Domain システムに移動されて、Data Domain シス テム上に静止画イメージが作成されます。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup create description "<backup-description >" [config-file <file-path>] protectpoint backup create description "backups on server 1" config-file protectpoint.config 㽷 NSM から SYMAPI_C_SNAPSHOT_NOT_FOUND というエラー メッセージが返された場 合は、運用されているソース LUN のうち 1 つ以上に必要な NSM の SnapVX スナップシ ョットがありません。必要なスナップショットを作成して、バックアップ操作を再試行してく ださい。 Ctrl+C とタイプしてバックアップを中止すると、VMAX3 上のソース デバイスがロック状 態のままになることがあります。そうなると、それ以降当該のデバイスのバックアップが 失敗し、次のようなエラー メッセージが表示されます。Create backup failed: Error relinking snapvx snapshot to target: Unable to perform action Relink on SnapVX snapshot, error SYMAPI_C_DEV_LOCK_CANT_ACQUIRE, devices: <device-count>, first device <VMAX-ID:Device-ID>, name [NSM_SNAPVX]. VMAX3デバ イスがロックされた場合は、次の手順を実行してロックを解除してください。 a. 次のコマンドを実行して、ロックされているすべての VMAX3 デバイスを一覧表示しま す。 symdev list -lock symdev list -lock b. 次のコマンドを実行して、VMAX3 デバイスのロックを解除します。 symdev release -lock -nop -sid <SymmetrixID> symdev release -lock -nop -sid 0129 4. (オプション)プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムで以前に完了したバッ クアップの一覧を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup show list [dd-system {primary | secondary}] [{last <n > {count | days | weeks | months}} | {from <MMDDhhmm> [[<CC>] <YY >] [to <MMDDhhmm> [[<CC ] <YY >]]}] [status {complete | in-progress | failed | partial}] [config-file <file-path>] 60 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 㽷 最初のバックアップが実行される前、または ProtectPoint のカタログの更新操作が実行 される前にコマンドを実行すると、protectpoint backup show コマンドが失敗し て次のメッセージが表示されます。Unable to open catalog file > /emc/ protectpoint-1.0.0.X/catalog/{dd_hostname}.db protectpoint backup show list last 2 days 5. (オプション)プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムで以前に完了したバッ クアップの詳細を表示して妥当性検査を行います。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup show detailed backup-id <backup-id> [dd-system { primary | secondary}] [config-file <filepath>] 㽷 protectpoint backup show detailed コマンドによって報告されたバックアッ プの開始時刻と終了時刻は、AR ホストのシステム時刻を反映しています。これらの時刻 は、Recover Point クラスターと Data Domain システムによって報告された時刻と一致し ない場合があります。この問題を防止するため、EMC では ProtectPoint 環境内のすべ てのシステムで同じ時刻同期サービスを使用することをおすすめします。 protectpoint backup show detailed backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee Backup id: cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee Backup start time: 2014-01-17 11:02:43 Backup end time: 2014-01-17 11:03:22 Backup duration: 00:59:59 (hh:mm:ss) Status: complete Description: Oracle Host1 Static images: Expected count: 3 Present in catalog: 3 Present on DD system: 3 -------Image Sequence -------1 2 3 -------- ---------------------------------------Static-image ---------------------------------------0400002ddb6a052d97be70001200000000000000 0400002ddb6a052d97be70001400000000000001 0400002ddb6a052d97be70001600000000000002 ---------------------------------------- ------------------Present on DD System ------------------yes yes yes ------------------- 6. (オプション)プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムからバックアップをリス トアする準備をします。 次のコマンドでは、リストアのためのデータの準備は行いますが、リストア プロセスのトリ ガーは行いません。必要に応じて、システム管理者または他の適切なユーザーがホスト 固有のコマンドを使用して実際のリストアを実行する必要があります。 VMAX3 のバックアップの管理 61 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 㽷 protectpoint restore prepare コマンドを使用する場合は次の点に注意してく ださい。 l protectpoint restore prepare は、カプセル化されたリストア デバイスの 内容を指定したバックアップで上書きします。 l protectpoint restore prepare は、リストア デバイスに AR ホストの読み取 り/書き込みアクセスを与えます。ProtectPoint のリストア以外の処理に、リストア デ バイスを使用しないでください。 次のコマンドを実行します。 protectpoint restore prepare backup-id <backup-id> [ddsystem {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint restore prepare backup-id cdcda309-c867-08f5-d3b2ca03564e41ff 7. (オプション)プライマリまたはセカンダリの Data Domain システムからバックアップを削 除します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint backup delete backup-id <backup-id > [ddsystem {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint backup delete backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2ca03564e41ee 㽷 バックアップを削除する際は、次のことに注意してください。 l バックアップが 2 回以上レプリケートされているか、静止画イメージが Data Domain CLI を使用して手動でコピーされている場合、protectpoint backup delete コマンドではバックアップのインスタンスを 1 つしか削除しません。それ以上のインス タンスを削除するには、カタログを更新し、protectpoint backup delete コマ ンドを再実行して、バックアップの次のインスタンスを削除します。カタログの管理 (59 ページ)で、カタログを更新する方法について説明します。 l バックアップがクラッシュしたり、Ctrl+C の入力によって中止された場合は、失敗し たバックアップ ID に関連する静止画イメージが Data Domain システムに存在する場 合があります。カタログを更新してから、失敗したバックアップを削除してください。カ タログの管理(59 ページ)で、カタログを更新する方法について説明します。 レプリケーションの管理 はじめに レプリケーション セッションを開始する前に、ProtectPoint のバックアップ ID をレプリケート する必要があります。 㽷 1 つのバックアップ セットに対して、レプリケーション セッションは 1 つしか起動できません。 このタスクでは次の操作を実行できます。 62 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション l ある Data Domain システムから別の Data Domain システム(プライマリまたはセカンダ リ)にデータをレプリケートする。 l レプリケーション処理のステータスを表示する。 l 完了したレプリケーションのヒストリを表示する。 l レプリケーション プロセスを停止する。 ProtectPoint でデータをレプリケートしようとしたときにデータ ストリームが 1 つも開いていな いと、ProtectPoint ファイル システム エージェントはデータ ストリームが利用可能になるま で待ってからレプリケートを続行します。 Windows 環境で、クイック編集モードが有効なときにレプリケーションが開始されると、[入 力]を押さない限りレプリケーション ジョブが完了しません。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. レプリケーション処理を開始します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint replication run backup-id <backup-id> [sourcedd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint replication run backup-id e197e2ff-3960-55db-9919b494b44520dd 3. (オプション)レプリケーション ヒストリを表示します。次のコマンドを実行すると、レプリケ ーションの ID 番号とともにレプリケーション ヒストリが表示されます。 次のコマンドを実行します。 protectpoint replication show list [source-dd-system {primary | secondary}] [{last <n> {count | days | weeks | months}} | {from <MMDDhhmm> [[<CC>] <YY> ] [to MMDDhhmm [[<CC>] <YY> ]]}] [config-file <file-path>] protectpoint replication show list 4. (オプション)レプリケーション ヒストリの詳細な情報を表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint replication show detailed backup-id <backupid> [source-dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint replication show detailed backup-id cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee Backup id: Replication start time: Replication end time: Replication duration: Status: Static images: -------Image Sequence -------1 2 3 4 -------- cdcda305-c867-08f3-d3b2-ca03564e41ee 2014-01-17 11:02:43 2014-01-17 11:03:22 00:59:59 (hh:mm:ss) failed ---------------------------------------Static-image ------------------Status ---------------------------------------0400002ddb6a052d97be70001200000000000000 0400002ddb6a052d97be70001400000000000001 0400002ddb6a052d97be70001600000000000002 0400002ddb6a052d97be70001600000000000003 ---------------------------------------- ------------------complete complete failed aborted ------------------レプリケーションの管理 63 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 5. (オプション)レプリケーション プロセスを停止します。次のコマンドで、進行中または部 分的に完了したレプリケーションを停止することができます。レプリケーションが完了して いる場合、そのレプリケーションは削除されません。 a. レプリケーション セッションが実行されているターミナル ウィンドウで、[Ctrl+C]と入 力して protectpoint replication コマンドを終了します。 b. 3 分ほど待機してから次のコマンドを実行します。 protectpoint replication abort [source-dd-system {primary | secondary}] [config-file <file-path>] protectpoint replication abort 㽷 レプリケーションの詳細については、「EMC Data Domain Operating System 管理ガイド」を 参照してください。 Data Domain MTree レプリケーションの構成 はじめに l 環境内のすべての AR ホストでは、ProtectPoint ファイル システム エージェント バージョ ン 2.0 が動作しています。 l ソースとデスティネーションの Data Domain では、DD OS 5.6 が動作しています。 ProtectPoint ファイル システム エージェント 2.0 と DD OS 5.6 を実行している環境では、静 止画イメージのリモート レプリケーション(SIRR)ではなく MTree レプリケーションを構成する ことができます。 手順 1. ソースの Data Domain システム上の静止画イメージを含む ProtectPoint プールのすべ てのブロック サービスに対して、ソースの Data Domain システムとデスティネーションの Data Domain システムの間の MTree レプリケーション コンテキストを構成します。 次のコマンドを実行します。 replication add source <source> destination <destination> [low-bwoptim {enabled | disabled}] [encryption {enabled | disabled}] [propagate-retention-lock {enabled | disabled}] [ipversion {ipv4 | ipv6}] 㽷 EMC では、レプリケーション コンテキストのソース MTree とデスティネーション MTree に 同じ名前を使用することをおすすめします。 replication add source col://system-dd1.protectpoint.local destination col://systemdd2.protectpoint.local 2. ソース Data Domain システムとデスティネーション Data Domain システム間のレプリケ ーションを初期化します。 次のコマンドを実行します。 replication initialize <destination> replication initialize col://system-dd2.protectpoint.local 3. ソース Data Domain システムとデスティネーション Data Domain システム間でレプリケ ーションを同期します。 次のコマンドを実行します。 64 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション replication sync [and-verify] [<destination>] replication sync col://system-dd2.protectpoint.local 4. デスティネーション Data Domain システムに、ProtectPoint のプールに対してレプリケー トされたブロック サービスを登録します。 次のコマンドを実行します。 vdisk pool register <pool-name> user <vdisk-user> vdisk pool register protectpoint-mtree-replication-pool user user1 5. デスティネーション Data Domain システム上のレプリカ プールで、すべての静止画イメ ージが利用可能であることを確認します。 次のコマンドを実行します。 vdisk static-image show list [<static-image-spec>] [device <device-name> | pool <pool-name> [device-group <devicegroup>]] vdisk static-image show list pool protectpoint-mtree-replication-pool 6. 必要に応じて、ProtectPoint 構成ファイルを変更して SIRR を停止し、セカンダリ システム セクション内のレプリケーション デスティネーションの値を置き換えます。 構成ファイルを変更する方法については ProtectPoint の構成ファイルの変更(33 ペー ジ)で説明しています。 SIRR が停止されて無効になった後は、有効になっている保存ポリシーにより、以前にレ プリケートされた静止画イメージを削除されたり期限切れになったりする場合がありま す。レプリケートされたバックアップ コピーをセカンダリ Data Domain システムから削除 する(54 ページ)で、デスティネーション Data Domain システムからレプリケートされたバ ックアップを削除する方法について説明しています。 MTree レプリケーションからのバックアップのリストア MTree レプリケーションでは、リストアの手順は変わりません。VMAX3 バックアップのリスト ア(48 ページ)の手順に従って、MTree レプリケーションでレプリケートされたバックアップを リストアしてください。 ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンの表示 ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンを表示するには、このタスクを実行 します。 手順 1. システム管理者(Linux や UNIX のシステムの root など)として AR ホストにログインしま す。 2. 使用中の ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンを表示します。 次のコマンドを実行します。 protectpoint show version <package name> version: 2.0.0.X-{arch} ProtectPoint ファイル システム エージェントのバージョンの表示 65 ProtectPoint ファイル システム エージェントのオプション 66 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド 第5章 トラブルシューティング 本章は、次のトピックで構成されています。 l l l ProtectPoint のログ ファイル.................................................................................. 68 ProtectPoint 環境での接続の確認......................................................................... 68 ProtectPoint のトラブルシューティングのシナリオ................................................... 68 トラブルシューティング 67 トラブルシューティング ProtectPoint のログ ファイル ProtectPoint のログ ファイル protectpoint.logは、install-directory/ protectpoint/logs ディレクトリにあります。このログには、ProtectPoint ファイル シス テム エージェントが収集した情報やエラー、監査メッセージが表示されます。 デフォルトのログ レベルの値は 2 です。使用可能な値は次のとおりです。 1:error 2: error、warning 3:error、warning、information 4:error、warning、information、debug ProtectPoint 環境での接続の確認 ProtectPoint 環境内に問題がある場合は、ソリューションのコンポーネントの間の接続を確 認して、すべてのコンポーネントが互いに通信していることを確認します。表 14 (68 ペー ジ)で、ProtectPoint 環境内のコンポーネントが使用する接続のタイプを示します。 表 14 ProtectPoint の接続 接続するコンポーネント 接続タイプ プライマリ アプリケーション ホスト~プライマリ ストレージ システム FC SAN プライマリ アプリケーション ホスト~プライマリ Data Domain システム IP LAN プライマリ リカバリ ホスト~プライマリ ストレージ システム FC SAN プライマリ リカバリ ホスト~プライマリ Data Domain システム IP LAN プライマリ ストレージ システム~プライマリ Data Domain システム FC SAN (オプション)セカンダリ リカバリ ホスト~セカンダリ ストレージ システム FC SAN (オプション)セカンダリ リカバリ ホスト~セカンダリ Data Domain システム IP LAN (オプション)セカンダリ ストレージ システム~セカンダリ Data Domain システム FC SAN (オプション)プライマリ アプリケーション ホスト~セカンダリ Data Domain システム IP WAN (オプション)プライマリ Data Domain システム~セカンダリ Data Domain システム IP WAN ProtectPoint のトラブルシューティングのシナリオ 次のセクションでは、考えられるいくつかのトラブルシューティングのシナリオや、問題を解 決するための手順を一覧で示します。 プライマリ サイトでのホストの故障 プライマリ サイト上の AR ホストに故障が発生し、AR ホストの交換のためプライマリ サイトで 新しい AR ホストがオンライン状態になっています。アプリケーション管理者は、データ保護 のためにワークフローを活用し続けたいと考えています。 はじめに 次に挙げる構成の要素を検証してください。 68 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド トラブルシューティング l プライマリ ストレージ システムと新しい AR ホストの間に接続が確立されている。 l 新しい AR ホストと Data Domain ストレージ アレイの間に接続が確立されている。 次の高レベル タスクを完了します。 手順 1. WWN の値が変更されている場合は、プライマリ ストレージのソース デバイスのマスキ ング ビューを更新します。 2. 必要に応じて、新しい AR ホストの構成を作成し直します。 セカンダリ サイト上の新しいホストとホストの故障 プライマリ サイト上の AR ホストに故障が発生したため、セカンダリ サイトで新しい AR ホスト がオンラインになっています。アプリケーション管理者は、データ保護のためにワークフロー を活用し続けたいと考えています。 この故障はプライマリ サイト上のプライマリ ストレージと保護ストレージの故障として処理 し、セカンダリ サイトへの完全なフェイルオーバーを開始します。 プライマリ サイトの障害(プライマリ ストレージおよび保護ストレージの両方) プライマリ サイトを無効にして AR ホストとストレージ システムの両方に影響を与える障害が 発生しました。セカンダリ サイトにフェイルオーバーする決定が下されています。リストア LUN とリストア デバイスはすでに、セカンダリ サイトのプライマリ ストレージと Data Domain システム上に構成されています。 はじめに 次に挙げる構成の要素を検証してください。 l セカンダリ サイトにプライマリ データのレプリケートされたコピーがある。 l セカンダリ サイトにバックアップのレプリケートされたコピーがある。 l アプリケーションの実行に使用可能なセカンダリ サイトに AR ホストがある。 l 新しい本番用 AR ホストの WWN が用意されている。 次の高レベル タスクを完了します。 手順 1. セカンダリ サイトのプライマリ ストレージ システム上にあるレプリケートされたコピーを、 本番コピーとして設定します。 2. Data Domain システムに、バックアップ LUN を作成します。その際、適切なアクセス グ ループ内のソース デバイスのジオメトリを一致させます。 3. Data Domain のバックアップ LUN をプライマリ ストレージ システムに接続します。これら の LUN を、Data Domain のバックアップ ターゲット デバイスと呼びます。 4. ソース デバイスのスナップショットを作成します。 5. スナップショットをバックアップ ターゲット デバイスにリンクします。 6. 新しい本番ホストにソース デバイスをマスキングします。 7. 新しいホストの構成を再作成します。 セカンダリ サイトの障害(プライマリ ストレージおよび保護ストレージの両方) セカンダリ サイトを無効にする、復旧可能な障害が発生します。この障害は、セカンダリ サ イトのプライマリ ストレージ システムと保護ストレージ システムの両方に影響します。ストレ セカンダリ サイト上の新しいホストとホストの故障 69 トラブルシューティング ージ管理者は、セカンダリ サイト上にストレージ リソースをプロビジョニングする手順に従う ことも、セカンダリ サイトへのレプリケーションを停止することもできます。 次のいずれかの方法を選択してください。 l セカンダリ サイトで新しいプライマリ ストレージ リソースおよび保護ストレージ リソース をプロビジョニングして、新しい宛先デバイスへの新しいレプリケーション セッションを作 成する。 l セカンダリ サイトへのレプリケーションを停止する。 本番サイトでのプライマリ ストレージの故障 本番サイトでプライマリ ストレージの故障が発生しました。 プライマリ サイトの障害(プライマリ ストレージおよび保護ストレージの両方)(69 ページ)の 説明に従って、セカンダリ サイトへのフェイルオーバーを開始します。 セカンダリ サイトでのプライマリ ストレージの故障 セカンダリ サイトで、プライマリ ストレージを無効にする、復旧可能な故障が発生します。こ の故障は、バックアップ セットのレプリケーションには影響しませんが、セカンダリ サイトか らのリストアには影響する可能性があります。セカンダリ サイトからのリストアを許可するた め、ストレージ管理者は別のプライマリ ストレージ システムを使用してセカンダリ サイトでの リストアを実行することができます。 はじめに 次に挙げる構成の要素を検証してください。 l AR ホストの WWN が用意されている。 l Data Domain ストレージ アレイ上でのバックアップに使用する WWN が用意されてい る。 l プライマリ ストレージ システムに、必要なライセンスが構成されている。 l AR ホストから、プライマリ ストレージと Data Domain システムにアクセスできる。 l 新しいプライマリ ストレージ システムと Data Domain システムの間で SAN のゾーニン グが完了している。 l AR ホストと新しいプライマリ ストレージ システムの間で SAN のゾーニングが完了してい る。 次の高レベル タスクを完了します。 手順 1. Data Domain のリストア LUN が使用している既存のアクセス グループを、新しいプライ マリ ストレージのイニシエータ用に変更します。 2. Data Domain のリストア LUN をプライマリ ストレージ システムに接続します。これらの新 しいデバイスを、リストアのターゲット デバイスと呼びます。 3. リストアのターゲット デバイスを AR ホストに対してマスキングします。 本番サイトでの保護ストレージの故障 プライマリ サイトで、保護ストレージを無効にする故障が発生します。ストレージ管理者は、 Data Domain システム上で新しい保護ストレージ リソースをプロビジョニングすることも、セ カンダリ サイトへフェイルオーバーを開始することもできます。 次のいずれかの方法を選択してください。 l 70 Data Domain システム上で新しい保護ストレージ リソースをプロビジョニングする。 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド トラブルシューティング l プライマリ サイトの障害(プライマリ ストレージおよび保護ストレージの両方)(69 ペー ジ)の説明に従って、セカンダリ サイトへのフェイルオーバーを開始する。 セカンダリ サイトでの保護ストレージの故障 セカンダリ サイトで、保護ストレージを無効にする、復旧可能な故障が発生します。アプリケ ーション管理者は、エラーが修正されるまでレプリケーションを停止することができます。 ProtectPoint 構成ファイルを編集して、レプリケーションに使用される部分を削除します。 セカンダリ サイトでの保護ストレージの故障 71 トラブルシューティング 72 EMC ProtectPoint File System Agent 2.0 インストールおよび管理ガイド Copyright © 2015 EMC Corporation. All rights reserved. Published in USA. EMC believes the information in this publication is accurate as of its publication date. 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