(キ)課題番号:27-07 課 題 名 地域特産物振興による地域の活性化 普及センター名 中丹東農業改良普及センター、中丹西農業改良普及センター 課題分野 地域づくり・絆づくり 普及指導対象 普及指導事項 ① 綾部市A地域 10集落 地域ビジネスの連携強化 ② 山ブキ栽培グループ (3地区) 山ブキによる集落活性化モデルの育成 活動内容及び成果 担い手不足や遊休農地などの課題を抱える農山村地域の活性化を図るため、生きがい づくり、農地の有効活用、所得確保を目指す集落やグループの活動を支援した。 ①地域ビジネスの連携強化 農産加工品やIターン起業者の活動が充実してきたことから、A地域の魅力を発信 でき、ワンストップで商品購入が可能なホームページの作成と京都市内での販路開拓 を支援した。 ②山ブキによる集落活性化モデルの育成 地域活性化のため集落ぐるみで山ブキ栽培に取り組む3事例を今後の波及モデルと するため、生産指導はもちろん、その活動定着を支援した。 ア) B地区では、佃煮業者と連携し、地元で栽培・収穫した山ブキを女性グループが 塩漬けし、販売するシステムを構築。需要量に応えるため0.45ヘクタールの新植を 行い、昨年分と合わせて計1ヘクタールのほ場が整備された。 イ) D地区では集落営農組織が遊休農地で山ブキ栽培を開始、収穫作業は女性グルー プが従事。組織と女性グループの連携で農地保全を行う取組の可能性は得られた。 遊休農地での栽培は雑草害が深刻で、28年度は、別ほ場へ移植し取り組みを継続す る。 ウ) E地区では都市住民など外部の力の活用を検討。地元住民がオーナー園や新規栽 培講習用ほ場(0.23ヘクタール)を整備。オーナー交流会の活動を支援。 総合コメント ◎山ブキによる集落の活性化の取り組みの成果が見えてきている。地域プランと ブランディング、都市部での販路拡大など、新たな事業展開に繋がることが期 待できる。 ◎環境的に恵まれていない中、地域一体となった取り組みは素晴らしい。 ○地域に即した計画であり、地域の集落農家との連携を密にし、新たな加工品が生 まれ活性化するよう、農商工連携等の事業を活用して、この事例の他地域への波 及効果を期待する。 ○A地域は認知度があるので、地域一体となって外にアピールすればもっとファン が増えると思われる。個々で活動している人達をどうフォローしていくか、考え ていく必要がある。 ○農家の意見をまとめ推進することができるのは、普及員だけ。普及員が地域の活 性化に力を注ぐことには、大賛成である。 ●6次産業化や農産加工品の販売は、片手間に行うのでは成功しない。地元も普及セ ンターも、真剣な徹底した取り組みが必要。 ●課題設定の段階から地域ニーズの把握、地域内連携の仕組み作りに努められるこ とを望む。 ●これまでの活動の結果、様々な人が取り組みに参加している感があり、土台は整 っている感じがする。より多くの人、団体を巻き込む必要が出てきており、また 「時間」がとても大事なファクターになる。そんな中、事業執行猶予したのは非 常にもったいない。消費者あっての活性化。こうしている中、他地域のモノはど んどん世に出てくる。 普及指導計画への反映状況等 ■地域ビジネスの連携強化に関する支援活動においては、「里の公共人」が配置され、 今後は、地域に任せていく方向で計画を修正する。 ■山ブキによる集落活性化モデル育成に関する支援活動においては、成果指標を新植面 積と新規取組地区数を設定して取り組んでおり、目標生産量は指標としていないが、 実需者が外部調達している塩蔵フキのうち、1/4を供給することを目標に取り組み をすすめる。
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