を実効性あるものに!介護福祉士の使命感と希望を応援する仕組みづくり

1億総活躍プラン案「月額1万円相当の処遇改善」を実効性あるものに!
介護福祉士の使命感と希望を応援する仕組みづくりを提案
全国老施協、“頑張る者が報われる”社会的評価+賃金アップを求める
5/26(木)地域の介護と福祉を考える参議院議員の会
全国老施協(石川憲会長)は 5 月 26 日、参議院自
民党有志による議員連盟「地域の介護と福祉を考える
参議院議員の会」(吉田博美会長・大家敏志事務局長)
のヒアリングに出席した。一億総活躍国民会議の議論
を取りまとめた「ニッポン一億総活躍プラン(案)」に
盛り込まれた介護人材の処遇改善の具体的目標に対
し、全国老施協が目指す「生産性」と「サービスの質」
を両立する未来型介護の実現に向け提案を行った。
尾辻秀久元厚生労働大臣は、
「平成 27 年度介護報酬
改定、社会福祉法人制度改革、外国人材の介護分野で
の活用に向けた各議論等において、地域の介護と福祉
を考える参議院議員の会が働きかけた成果に敬意を表したい。厚生労働省にはし
っかり対応していただきたい」と述べた。
続いて同議連会長の吉田博美参議院議員が挨拶。「介護人材の処遇改善は国家
的課題。介護の安定と増進に向けて全力を注いでいく」と決意を述べた。
厚生労働省からは、三浦公嗣老健局長らが出席。資料「介護職員の処遇改善に
ついて」に基づき、これまでの取り組みや処遇改善加算の拡充に伴う請求実績、
平成 27 年度介護従事者の処遇状況等に関する調査結果から前年同月と比較し、
平均 1.3 万円の引き上げがされていることを報告した。
全国老施協からは、石川憲会長の挨拶に続き、瀬戸雅嗣
副会長が「介護分野における一億総活躍社会実現に向け
て」と題して、介護福祉士の使命感と希望を応援するた
石川憲会長
めの提案について説明。ニッポン一億総活躍プラン(案)
に示された介護人材の確保と処遇改善への取り組みに対して期待を寄せるとと
もに、介護職員全体への改善に加えて介護福祉士有資格者の社会的評価と更なる
専門性向上に向けた重点的な応援の仕組み構築を訴えた。出席した参議院議員か
らは、「特に東京都では全国で最も経営が厳しく、介護職員の給与についても他
産業との差額がより大きく開いている。介護報酬上の地域加算が 20%だとして
も、人件費率は 45%で算定されるため到底その差を埋められる数字ではない。
吉田博美会長
住宅にかかる費用等も高騰しており、それらへの配慮も必要」(中川雅治参議院
議員・東京都)、「人材確保難は介護に限らず他産業でも深刻だが、一方で働きたい若者は多いという。
賃金水準も重要ではあるが、報酬の体系に位置づけられた賃金カーブ、努力や技術が蓄積されてそれが
評価される仕組みが大切。厚労省の幹部も団体や行政のフィルターを通さず、現場で働く職員の処遇と
労働強度を体感すべき」(上月良祐参議院議員・茨城県)、「人員配置基準上未経験・無資格者と介護福
祉士が同列であることに疑問を感じる」(三宅伸吾参議院議員・香川県)、「処遇改善加算の算定や請求
について、小規模事業所が非常に苦労している。実際には加算対象でありながら事務的な負担が重く、
結果として経営が苦しいといった実情への対応を検討すべきではないか」(吉川ゆうみ参議院議員・三
重県)等、指摘が相次いだ。
厚生労働省はこれに対し、「介護福祉士の報酬上の評価としては日常生活継続支援加算、サービス提
供体制強化加算があり、処遇改善加算の配分も施設の実情に合わせての対応が可能だが、ニッポン一億
総活躍プラン(案)に示されたとおりキャリアアップの仕組みを検討していく。介護福祉士をより評価
していく方向性は同じであり、モチベーションアップの方向に持って行ける仕掛けを考えたい。また、
業務の整理や効率化による幅広い人材確保と活用についても医療介護総合確保基金の活用等を促した
い」と見解を示した。
2016.5.27 発行
No.28-01
全国老施協ニュース
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