古代と今をつなぐ 中津ん水物語 - Hi-HO

中津海民散歩
古代と今をつなぐ 中津ん水物語
瀬戸内海最大の干潟である中津干潟は、その規模ばかりか、そこに生息する多種多様な生物種から、生物多
様性の場としても多くの注目を集めています。この豊穣の海である中津干潟は、耶馬日田英彦山国定公園を流
れ下る山国川の水が育んだものです。その後背地には、古来より今に至るまで、これらの水の恵み、海の恵みを
受けた多くの人々のくらしがあります。
中津の考古学資料をひもとけば、そこに海民の姿をみてとることができます。市内に点在する貝塚や出土する
製塩土器、蛸壺を焼いた窯跡は、まさに海を生業としていた人々の生活の痕跡です。また、遺跡の中には古代大
陸から渡ってきた人々の姿を想起させるものも多く存在します。市内薦神社にある三角池の歴史は古く、大陸渡
来の版築工法で築造された堤体は、日本最古の灌漑用の池ではないかと言われています。奈良時代には山国
川より水を引き、平野部に条里制に基づいた水田約800町歩が整備され、今もその様子の一部を見ることがで
きます。この一帯では九州唯一の発見例とされる下毛正倉〔長者屋敷遺跡〕や相原廃寺なども発見されており、
往時の高い土木技術や建築技術に驚かされます。
時を経て、中世から近世にかけての中津は、港のある町として栄えたと想像されます。山国川河口域にできた
天然の港では、海を通じて他地域と交易がなされ、この水運を利用して安土桃山時代には、周防灘を臨むこの
地に中津城が築城されました。
山国川と周防灘、そして中津干潟。この水でつながる壮大なストーリーは、今に生きる私たちに様々な想像と浪
漫を与えてくれます。そんな中津の海民の足跡を、各地の海辺で活動するみなさんとともに歩いてみませんか?
8月4日(土)
10:00■中津駅南口集合
(18:30中津駅解散予定)
参加費■一般1000円
(資料代・弁当代・保険代他) 見 学 コース
・沖代条里~山国川三口堰古代水路
・薦神社三角池築堤跡
・歴史民俗資料館~闇無浜神社
・中津干潟
・ミニ講演会・交流会 場所:教育福祉センター
ゲスト:ユン・ヨンテク氏(済州大学教授・耽羅文化研究所長)
チュ・ガンヒョン氏(済州大学耽羅文化研究所碩座教授)
目崎茂和氏(三重大学名誉教授)
秋道智彌氏(総合地球環境学研究所名誉教授)ほか
お問い合わせ・お申し込み●水辺に遊ぶ会事務局まで 080-5248-7443 [email protected]
海民プロジェクト九州・NPO法人 水辺に遊ぶ会
共催:NPO法人表浜ネットワーク・九州大学大学院工学研究院環境社会部門
後援:中津市・中津市教育委員会 協力:おおいたNPO研究所