(お知らせ) 平成 28 年 5 月 24 日 8K スーパーハイビジョン FPU を開発 ~8Kの無線中継を実現~ NHK は、ミリ波とマイクロ波の電波を使った、2種類の 8K スーパー ハイビジョン(以下、8K)FPU(Field Pick-up Unit)を開発しました。 FPU は、番組素材を屋外から放送局へ伝送する可搬型の無線伝送装置です。 ニュースの現場やイベント会場など、さまざまな場所から映像や音声を 伝送するために使用します。 ミリ波の 8K-FPU は 42 GHz 帯の電波を用います。帯域幅 109 MHz の 広帯域無線伝送技術と水平・垂直の両偏波を使った偏波 MIMO*1)技術に より、200Mbps 以上の高品質伝送を実現しました。 マイクロ波の 8K-FPU は、従来のハイビジョン用の FPU と同じ 6~7 GHz 帯を用います。帯域幅 17.5MHz の超多値 OFDM*2) 伝送技術と偏波 MIMO 技術により、約 200Mbps の 8K 信号の長距離伝送*3)を実現しました。 開発した FPU は、5 月 26 日(木)~29 日(日)に開催する「技研公開 2016」で展示します。今後、実用化に向けた実験検証と性能改善に努める とともに、8K-FPU の標準規格化を進めていきます。 *1) 偏波 MIMO (Multiple-Input Multiple-Output): 送信と受信の両方で水平・垂直の両偏波を使用 する無線伝送方式。 *2) 超多値 OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing) :ひとつの OFDM シンボルで 256 から 4096 の多数の情報点を使って伝送する方式。OFDM は、複数のキャリアを直交するように 周波数軸上に配置した伝送方式。 *3) 平成 27 年 10 月 14 日、堂平天文台(埼玉県比企郡ときがわ町)から NHK 放送センター(東京都 渋谷区)の 59km伝送の基礎実験に成功。 (別紙) 送信高周波部 受信高周波部 変調部 復調部 写真 1 ミリ波 8K-FPU 表1 項目 周波数 帯域幅 送信電力 変調方式 サブキャリア数 MIMO 方式 サブキャリア変調方式 誤り訂正・符号化率 情報ビットレート 所要CN比 表2 項目 周波数 帯域幅 送信電力 変調方式 サブキャリア数 MIMO 方式 サブキャリア変調方式 誤り訂正・符号化率 情報ビットレート 所要CN比 受信高周波部 送信高周波部 変調部 復調部 写真 2 マイクロ波 8K-FPU ミリ波 8K-FPU の主な仕様 仕様 42 GHz 帯 109 MHz 500 mW (2偏波合計) OFDM 1721 水平偏波、垂直偏波による 2×2偏波 MIMO QPSK 32 QAM 2/3 1/2 210 Mbps 400 Mbps 9 dB 15 dB マイクロ波 8K-FPU の主な仕様 仕様 6~7 GHz 帯 17.5 MHz 2 W(2偏波合計) OFDM 1721 水平偏波、垂直偏波による 2×2偏波 MIMO 256 QAM 4096 QAM 3/4 3/4 150 Mbps 230 Mbps 21 dB 31 dB
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