Info 2016 年 6 月号 5 月 20 日発行 編集・発行 フェア党広報 6 〒225-0012 横浜市青葉区あざみ野南 2-6-16 TEL 045-914-5304 [email protected] http://fair-to.jp/ TOPICS 2 4 6 3 5 7 8 全ての問題の根源はお金の発行の仕組みにある 政府の借金を税金で返してはならない 私たちは 30 年間、国家経営を根本的に間違えた フェア党の根幹政策 ・政府紙幣を発行して政府の借金を完済する ・税制に哲学を取り戻し、社会の骨格を作る ・人の時間と労力、地球資源を最大活用する ・不労所得を一掃し、若者にチャンスを取り戻す アベノミクスの問題点 「フェアノミクス」でできること 世界は大きく変わり始めている 安全保障と憲法 フェア党の戦略 神奈川8区の公認予定候補者紹介 2 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 私たちが知るべき、最も重要な真実 無限に永遠に借金とお金が増える仕組み 全ての問題の根源は、 お金の発行の仕組みにある 全てのお金が誰かの借金として発行されれば、その全てに金利がかかります。その全てに借り お金を発行しているのは日銀ではありません。銀行が誰かにお金を貸すことに よって、それが使われ、 り回ってまた誰かの預金となり、それをまた銀行が 貸すということを繰り返し、お金が増えて行くのです。これを信用創造と言い ます。つまり、皆さんの手元にあるお金は、全て誰かの借金が り回って来た ものなのです。 遠に増え続けなければ立ち行かない仕組みになっています。 信用創造の仕組み 銀行 A 100 万円 99 万円 預金 100 万円 ÷0.01 1 万円 振込 =1 億円 日銀 9801 円 9900 円 銀行 B 99 万円 振込 98 万 100 円 銀行 C 98 万 100 円 97 万 299 円 誰かが銀行 A に 100 万円を預けると、銀行 は法定準備率分(仮に 1% とする)を日銀に 預け、残りは誰かに貸 すことができます。そ の際、銀行は自行の借 り手の口座に 99 万円 と書くだけです。最初 に預けた人の通帳の預 金は 100 万円のままで すから、この時点で A 銀行の預金が 199 万円 に増えたことになりま す。借り手はそれを使 い、他の銀行の誰かの 口座に振り込みます。 B 銀行はその分のお金を新たな預金として預かりますから、法定準備率分を日銀に預け、 それをまた貸すことができます。借りた人はそれを使い、銀行 C に振り込み、銀行 C は また法定準備率分を日銀に預け、残りを誰かに貸すことができます。こうして借金とお 金がグルグル回りながら増えて行き、もし法定準備率が 1% だとすると、100 万円の預 金から最大1億円のお金を作ることができます。これを信用創造と言い、現代のお金の 発行の仕組みなのです。日銀の金融政策は、金利の上げ下げや、準備金の増減によって 銀行の融資の量をコントロールし、間接的にお金の量を調節しようとしているに過ぎま せん。民間銀行が目論み通りに動かなければ効かないのです。 日銀は何をしているのか? 日銀の金融政策というのは、金利の上げ下げや準備金の増減によって、銀行の 融資の量をコントロールしようとするものです。民間融資が増えればお金が増 え、減ればお金が減るからです。したがって、それはあくまでも間接的であり、 日銀が直接お金を刷るわけでも、減らすわけでもないのです。民間銀行が目論 見通りに動かなければ効きません。実際にバブル崩壊以降 25 年余り、民間銀 行の融資はほとんど増えず、効かなかったからデフレのままなのです 紙幣は誰が刷っているか? 紙幣は国立印刷局が印刷します。しかし、日本中の紙幣を全て集めても 85 兆 円にしかなりません。これに対し、日本中の現金、預貯金を全て合わせると 880 兆円になります。つまり、10 分の 1 しかないのですが、それで足りるの は、皆さんがそんなに引き出さないからです。つまり、世の中の 9 割以上の お金は、すでに説明した信用創造によって生まれた貸し借りの情報が、電子的 に口座に書き込まれ、それが電子的にグルグル回っているに過ぎないのです。 ですから、世の中のお金の量は借金の量で決まります。紙幣は、単にその電子 情報を現実世界に持ち出す時に使う「情報の入れ物」に過ぎないのです。 手がいて、そこに金利がかかるということは、借りた人は必ず金利分のお金を余計に集めて返 さなければなりません。それが可能になるには、毎年金利分のお金が全体で増えなければならず、 それもまた誰かの借金として発行されます。つまり、今の金融経済は、借金とお金が無限に永 呼ぶ仕組みだからです。しかし、1990 年を境に銀行の貸出残高(民間の借金)は として民間に支払われます。この時、その新たな国債を買う原資となった銀行の皆さ 増え続けたのでしょう?答えは国債残高を見れば明らかです。誰かが借金をしなけれ 兆円に増えるわけです。しかし、50 兆円は政府の借金で賄っていますから、国債残高 100 兆円以上も減り、GDP も全く増えていません。では、どうやってお金(M2)は ばお金が増えない仕組みの中、政府がその借金を肩代わりする形でお金を増やしたの です。永遠に続く経済成長も無限に増え続ける民間融資もあり得ない中、最後まで借 り続けられるのは政府だけだからです。これは財政収支の問題ではありません。政府 のムダ使いや税収不足の問題ではないのです。いずれこうなることは万国共通、持続 不可能なお金の発行の仕組みの当然の帰結ということです。 全てのお金が誰かの借金であることの意味 全てのお金には必ず借り手がいて、その全てにかかる金利分、経済活動を通じて余計にお金を 「政府の借金=お金の発行」である 集めようとしますから、全ての価格には利息が織り込まれ、我々は知らず知らずのうちにそれ を支払うことになります。最終的にその利息は貸し手が受け取り、お金がお金を増やす仕組み を全員で支えているのが今の金融経済です。言い換えれば、経済全体が巨大な格差拡大マシー ンということです。そして、お金と借金は永遠に無限に増え続けますから、そこにかかる金利 も膨れ続け、時間が経てば経つほど複利で差は加速度的に拡がるということです。ですから、 世界の 1% 以下の富裕層がほぼ全てを握っているのは当然の帰結です。そして、これは税率や タックスヘイブンの問題ではないのです。何故なら、それは後からの是正手段に過ぎず、元の 原因から絶たなければ、必ずまた抜け道が用意され、同じことが繰り返されるからです。 母なる自然はこのシステムには耐えられない お金は本来、実際の価値を交換するためのもので お金の量 価値の量 す。実際の価値とは、利用したり消費したりでき るモノやサービスということで、それらは通常、 ¥ 時間と共に壊れたり腐ったり、陳腐化したりして 減価します。つまり、減るのが自然なのです。と ころが、それを交換するためのお金は永遠に無限 に増え続けます。いずれこのギャップは広がり、 バランスが取れなくなるのは自明です。辛うじて そのギャップを埋めていたのが経済成長です。それによって減った分以上の価値を生産して消 費すれば、何とかギャップを埋めることができたからです。しかし、それも永遠には続きません。 全てが有限の地球上で、永遠に続く経済成長も、無限に増え続ける借金もあり得ないのです。 母なる自然がこのシステムに耐えられるはずもありません。 けて必死に 働き、いつの間にか生産と消費が目的化し、お金の論理が社会を支配するようになります。 からないことはできない、やらない。そして、お金にならない大事な価値が消されて行きます。 本来、大事なことのために使われるべき政府支出でさえ、お金の論理、財源論で決められます。 何故なら、その政府自体が借金と金利に追い立てられ、短期間でお金を増やす結果を出さないと、 どんどん借金が膨らんで行くからです。しかし、民間が投資をしてもそれが叶わない状況で、 政府が短期間で結果を出すのは至難の技です。結果的に財政は悪化し、最も大事な、例えば教育、 医療、社会保障などが「コスト」として削られ、弱者が虐げられて行きます。弱者を救うべき 政治が、お金の論理に侵食されて行くのです。政府だけではなく、民間事業者も同じです。生 (2014 年末 ) しれません。何故、政府の 借金がお金の発行になるの か?その仕組みを説明しま す。2014 年末の国債残高 マネーストック (M2) 893 兆円 ▲50 兆円 +100 兆円 943 兆円 借金 50 兆円 税収 50 兆円 予算 100 兆円 は約 880 兆円、これに対し、 日本中の現金・預貯金を合 計すると 893 兆円(M2) です。現在、日本政府の予 算は約 100 兆円、これに対 して税収は約 50 兆円、足り ない 50 兆円を新たな借金で賄っています。政府はその分の国債を発行し、それを買 うのは主に銀行です。つまり、皆さんの預金で買うわけですが、信用創造の仕組みで 説明した通り、皆さんの預金が減るわけではなく、新たなお金が生まれるのです。つ まり、銀行が政府に信用を与えることにより、新たなお金が発行されるということです。 実際の流れがどうなるかと言うと、まず税収が 50 兆円ですから、それは皆さんのお 金(M2)から徴収され、世の中のお金が 50 兆円減ります。一方、政府支出の 100 兆円(税 収の 50 兆円+国債で新たに発行された 50 兆円)は公務員の給与、政府事業の支払い 仕組みは、ほぼ世界共通ですから。そして、地球環境は破壊され、資源も枯渇し、新たな生産 のための破壊(戦争)すら行われるようになります。病気もなくなりません。それも消費の一 部ですから。こんなシステムの先に、人類の未来があるはずがないのです。ですから、我々が まずやるべきことは、「お金の発行の仕組みを根本的に変える」ことなのです。 政府の借金を減らすために、税金を上げなければならない。 税金で返してはならない。 まずは事実をご覧ください。これは 1981 年から 2014 年までの日本の M2(お金の量) :青、銀行貸出残高:紫、 GDP:赤、国債残高:緑のグラフです。 全てのお金が誰かの借金であること、 そして、その全てに金利がかかるゆえ に、お金(=誰かの借金)が増え続け なければならないことは既に説明しま した。そして、増え続けるお金とバラ ンスを取るためには、実際の価値も増 え続けなければならない。つまり、こ れはお金(借金)と GDP が永遠に増 え続けなければ持続しない仕組みであ るということが、「私たちが知るべき 最も重要な真実」ということです。そ して、このグラフは、実際にどうなっ たかを示しています。M2 を見ればわ かる通り、確かにお金は増え続けてい ます。そうならなければ破綻が破綻を =お金の発行」という意味です。繰り返しになりますが、現代のお金は全て誰かの借 金です。それが信用創造ということであり、この 25 年、政府の借金でお金を発行し 続けたという、これは厳然たる事実なのです。 逆もまた真なりです。世の 国債残高 880 兆円 ▲50 兆円 830 兆円 マネーストック (M2) 893 兆円 ▲100 兆円 +50 兆円 843 兆円 (2014 年末 ) 中の借金が減れば、お金は 減ります。もし今の仕組み のまま、政府の借金を全て 税金で返したらどうなるで しょう?仮に先ほどとは逆 返済 50 兆円 税収 100 兆円 予算 50 兆円 に、税収が 100 兆円、政府 予算が 50 兆円だとします。 差し引き 50 兆円の税収プ ラスですから、50 兆円分の 政府の借金を返すことがで きます。しかし、税収が 100 兆円で政府支出が 50 兆円ということは、100 兆円のお 金が皆さんから徴収され、50 兆円しか戻らないということです。つまり、差し引き 50 兆円のお金が世の中から消えます。これをずっと続けると、政府の借金は 50 兆円 ずつ減りますが、皆さんのお金も 50 兆円ずつ減ります。世の中のお金(M2)が 893 兆円で政府の借金が 880 兆円ですから、それが全てなくなる頃には、皆さんのお金が 13 兆円しか残らないことになります。金利も考えると、それでも足りないでしょう。 ですから、政府の借金を税金で返すという選択肢は、すでに全くあり得ないのです。 366 兆円のタダ働き 主要国の対外純資産 1. 日本 366 兆 8560 億円 2. 中国 214 兆 3063 億円 3. ドイツ 154 兆 7055 億円 4. スイス 99 兆 5413 億円 5. 香港 99 兆 5354 億円 : : アメリカ合衆国 ▲834 兆 2567 億円 まずは左の表をご覧 プラザ合意以降の急激な円高の中、輸出を拡大することは容易ではありません。円相場が 200 要国の対外純資産で 125 ドルと 2.5 倍になるということです。その中で輸出し続けるにはコストを削るしかありま ください。これは主 す。対外純資産とは、 海外に貸している資 産から、海外から借 りている債務を引い たものです。資産と はあらゆる海外の民 間、政府などへの投 資(米国債や株式な ど)の合計であり、 円近くから 79 円台まで 2.5 倍も暴騰しているということは、同じ 1 万円の製品が 50 ドルから せん。輸入の原材料費はすでに円高で 2.5 分の 1 になっていますから、他に削るとしたら販売 管理費、人件費など、要するに国内に回るお金です。その目先のコストカットを血眼になって やり続けた結果、どうなったでしょう?国内にお金が回らなくなり、デフレスパイラルに陥り ました。その一方で日本の輸出産業は黒字を稼ぎ続け、実に 366 兆円分もの外貨を稼いだのです。 しかしすでに説明した通り、黒字として貯まった外貨は海外に貸しっ放しで日本には入ってき ません。つまり、日本の労働者は受け取れないのです。その黒字を生みだすために、長時間労働、 サービス残業など、無理なコストカットの犠牲になっているのにも関わらず、その対価は受け 取れない。366 兆円分のタダ働きということです。そして、頑張れば頑張るほど黒字は増え、 それがまた自分たちの首を締める。完全な自縄自縛に陥っているのですが、これは日本の生産 債務は海外からの投資(日本国債や株式などへ)の合計で、その差し引きが 性の問題ではなく、国家経営の根本的な過ちなのです。日本の生産性は、世界一の対外純資産 よりも差し引き貸しが多い、世界一の金持ち国なのです。しかし、多くの人 ら世界一の黒字が貯まるのです。しかし多くの人がそれが実感できないのは、国家経営を根本 対外純資産です。つまり、日本は国家として(政府と民間の合算で)、どの国 で証明されています。30 年以上常に、自分たちが消費する以上の価値を世界に提供し続けたか にその実感がないのは、実はこの巨額の対外資産こそが私たちを苦しめる元 的に間違えたからです。 凶であり、30 年間に及ぶ国家経営の根本的な過ちの産物だからです。 対外資産は外貨で積み上がる 私たち絶対に信じてはいけない最も大きなウソ だけ、借金と世の中のお金が同時に増えて行くというわけです。これが、「政府の借金 私たちはこの 30 年、国家経営を根本的に間違えた き残りのためにモラルを失い、本来やるべきことではないことをやり、社会全体が劣化して行 きます。そして、それが日本だけではなく、世界中で進行して行くのです。今のお金の発行の もその分増え、930 兆円になります。つまり、政府が借金をしてお金を使えばその分 皆さんは不思議に思うかも 国債残高 880 兆円 +50 兆円 930 兆円 このシステムを無理やり続けるとどうなるか それを売ってお金に換えなければ返せないからです。そのために皆が生き残りを んの預金はそのままですから、差し引き 50 兆円のお金が世の中に渡り、M2 が 943 政府の借金を税金で返すと皆さんのお金が消える! 世界一の金持ち国 増え続けるお金は経済成長を強制します。借り手は元本+金利分に匹敵する生産活動を行い、 3 国家経営の本質とは何か 我々の過去 35 年の国家経営の根本的な誤りは、それを企業経営と同じように行って来たことで 日本が 366 兆円もの世界一の対外純資産を持つようになったのは、貿易黒字 す。企業経営の目的は利益の最大化であり、売上を上げてコストを下げようとします。それを も資源もなかった日本は、原材料を輸入して加工し、外貨を稼ぐしかなかっ ことになります。それが正に我々がやって来たことで、やり過ぎて自分たちの首を締めている ました。その結果、日米貿易摩擦を生み、1985 年のプラザ合意によるドル ただ、それには収支がバランスすれば十分で、日本のように世界一の対外資産を持っているなら、 たものの、バブル崩壊と共にまた元の路線に戻ってしまいました。結局、バ いかに国内でお金を回すか。したがって、目先のコストを削ることばかりを考えるのも間違い 兆円もの黒字を稼ぎだしたのですが、それが我々の悲劇の元なのです。当た しかし、国家レベルで考えれば、誰かのコストは必ず誰かの売上または給与であり、コストが 外貨で貯まります。つまり、366 兆円の黒字と言っても、財務省がそれを円 外との収支)をバランスさせつつ、国内のコスト(=みんなの売上・給与)を最大化させること。 それは日本には入ってきません。円に換えて持ち込めば良いと思うかもしれ ものとして巡り、国内経済を活性化するのです。GDP でこれを表すと、GDP=G(政府支出)+ 兆ドルの外貨は、日本人が円を売って得たものではなく、黒字として積み上 外を増やすということです。ただ、一つだけここで大事なことがあります。それは決してお金 仮に持っていたとしても、その円は日本人の誰かが外貨と引き換えに売った 題は金額ではありません。お金は全くどうでもいいのです。大事なのは、それで何をするか。 対外純資産は、結局日本人同士で売り買いしながら、ババ抜きのババのよう 動かす人の時間と労力は、一度使われれば二度と返って来ないからです。ですから、国家経営 日本では使うことも運用することもできませんから、基本的に海外に貸しっ 味のあることにそれを使うか。そのためには、それらを無駄にするような障害を除去すること、 を稼ぎ続けたからです。日本は戦後、輸出加工業で復興を遂げました。外貨 国家経営に当てはめると、海外から少なく買ってたくさん売る、つまり経常黒字を稼ぐという たわけです。それが大成功して奇跡的な復興を遂げましたが、少々やり過ぎ わけです。確かに、日本のような資源のない国は、国家として自立するために外貨が必要です。 安円高で修正を迫られたのですが、一時的に内需拡大と黒字減らしに成功し 当分は若干マイナスでもちょうど良いぐらいです。その上で我々が考えなければならないのは、 ブル崩壊後、昔の成功体験にしがみつく形で景気回復を図り、そこから 300 です。もちろん、一企業や一家庭、一個人レベルで考えれば、それが必要な場合もあるでしょう。 り前の話ですが、貿易は基本的に外貨で決済されます。したがって、黒字も 高ければ高いほど、売上や給与も上がるのです。ですから、本来の国家経営とは、経常収支(海 換算して発表しているだけで、実際は 3 兆ドル分の外貨なのです。ですから、 そうすればお金は海外に出て行くことも、国民がタダ働きすることもなく、お金は天下の回り ませんが、366 兆円もの円を日本人以外の誰が売ってくれるのでしょう。3 C(消費)+I(投資)+EX(貿易黒字)である中、EX(貿易黒字)を増やすのではなく、それ以 がったものですから、海外勢がその分の円を持っているはずがないのです。 の金額で考えないこと。ただお金を回して GDP を上げれば良いというのは浅薄な考えです。問 もので、その外貨は日本人所有のままです。つまり、差し引き 3 兆ドルもの 何故なら、お金はいくら回ろうが右から左、グルグル回るだけで何も失われませんが、それで に、日本人の誰かが外貨のまま持ち続けることになります。そして、それは で最も大事なことは、いかに今生きている人々の時間と労力を大切にするか。そして本当に意 放しということになるのです。 そして明確な方向性を持つこと。それが本来の国家経営であり、それを実行するのが政治の役 割です。 4 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 フェア党の根幹政策① 政府紙幣を発行して政府の借金を完済する 誰の借金でもないお金が必要 お金の量 今の金融経済は巨大なゼロサム・ 価値の量 ゲームです。全てのお金が誰かの 借金として発行されるということ は、常にプラス(お金)とマイナ ス(借金)が同時に生まれ、全て ¥ 相殺すればゼロ、つまり平等に分 け合えばゼロなのです。ですから、 ¥ プラスを得ようとすれば、マイナ スを誰かに押し付ける奪い合いに なります。そして、その配分でプ ラスしかない実物を分けようとす るから上手く分け合えないのです。マイナスでは何も買えませんから。しかし、マイ ナスの人も生きなければなりませんから、一時的にプラスを貸すか、社会保障で渡す ことになります。いずれにしても、そのお金の裏側には必ず同額のマイナスがあり、 不均衡が大きくなればなるほど、その額が膨れ、マイナスが行き場を失います。結局 それはどこへ行くか?未来です。生きている人は結局全員、生きるためにプラスを先 食いせざるを得ませんから、マイナスのツケはまだ生まれていない未来のこどもたち に回されます。それが政府の借金の本質であり、今のお金の発行の仕組みの根本的な 矛盾です。本来、プラスとマイナスが同時に生まれる今の金融システムは、プラスし かない我々の実物世界とは全く相容れないものです。ですから、我々は誰の借金でも ない、プラスのお金を発行する必要があるのです。 政府 1 兆円紙幣 ×100 枚 預け入れ 一人 100 万円を配ってデフレから脱却する あって、日銀が買うのが国債でも社債でも、それが借金である限りは根本的な解決に 我々の最大の問題は、お金で考え過ぎることです。お金はハッキリ言ってどうでも良 デフレは単なる金融現象ではありません。それは人々の膨大な時間を無駄にする最大 必要があるのです。 事に、意味のあることに使うか。例えば一億円の穴を掘って埋めるだけの事業があっ 下がっているということであり、先々の値段が下がるとわかれば、人々は更に「今動く」 政府の借金を 20 年で完済する 使われた資源が永遠に失われるからです。一億円は、仮にそれが十億だろうが百億だ はならないということです。ですから、誰の借金でもない政府紙幣でお金を発行する 国債残高 880 兆円 ▲50 兆円 830 兆円 民間 振込 政府支出 政府預金口座 100,000,000,000,000 お金は、政府紙幣として発 行します。ただ、多くの人 が心配するように、現在の 日銀券と二種類の紙幣が世 の中に出回るようなことは ありません。発行の仕方は 左図のようなものです。仮 に 100 兆円の政府紙幣を発 (2014 年末 ) マネーストック (M2) 893 兆円 政府紙幣 100 兆円 税収 50 兆円 ▲50 兆円 予算 100 兆円 +100 兆円 943 兆円 政府紙幣を発行すれば、 政府の借金は完済できま す。やり方は次の通りで す。現在の日本の国債の 残高は約 880 兆円、これ に対して皆さんの現金・ となく、今までと同じ紙幣でそれを引き出すことができます。敢えて 1 兆円紙幣を刷 るというのは、それが日銀の金庫を出ることなく、その方が省スペースで偽造の心配 もないからです。今も日銀が国債を買い、同じようにお金を発行していると言うかも 「財源としての税金」という概念は、実はもう完全に終わっています。毎年 50 兆円の 税収に対し、100 兆円の予算を組み、50 兆円のお金を発行し続けているということは、 予算を 50 兆円に減らし、税金をゼロにしても同じことだからです。税金など集める 必要はありません。それでも敢えて税金を集めるのなら、その 50 兆円分、 「何のために、 誰から集めて、何に使うか」という明確な目的と社会的意義が必要です。それは例えば、 富の再配分や弱者救済のため、抑制すべき活動や振興すべき活動のため、というように、 明確な理由があって初めて正当化されるものです。単に足りないからという理由で課 税したり、予算を削っていれば、それらが十分にできなくなり、我々が望む社会の形 は作れません。それは足りるか、足りないかではないのです。やるべきか、やるべき でないか。そして、足りない部分はお金の発行と割り切れば、しかも政府紙幣によって、 誰の借金でもないお金の発行となれば、時代遅れの財源論から開放され、我々は純粋 に取るべきところから取り、使うべきところに使うことができるようになるのです。 新しい税金の意義 財源としての税金の役割が終われば、税金の存在理由は次の二つになります。一つは、 政府紙幣の発行とセットで、金融調節を行うこと。つまり、政府支出と税収の額が「政 府支出>税収」であれば、足りない分は政府紙幣の発行で賄い、「お金を増やす」こと になります。逆に「政府支出<税収」ならば、「お金の回収」ということです。当面は デフレ脱却のためにも前者に偏ることになりますが、いずれ後者の形になるケースも あるでしょう。いずれにしても、税金はその調節弁として機能します。もう一つは思想、 哲学の体現。それは、上述した「何のために、誰から集めて、何に使うか」の「何のため」 に相当する部分であり、我々の望む社会を作るべく、その骨格を作るものです。です から、それは決して場当たり的なものであってはならず、純粋に思想を反映したもの であるべきなのです。「足りないから」という発想は、もはや必要ありません。 めに国家がやるべきことは、我々の時間と労力、資源を無駄にする障害を最大限除去し、 本当に意味のあることに使ってもらうこと。それが国家経営の本質です。 皆さんの現金・預貯金か 流れを自由にすることです。しかし、今の日本は全く逆です。成田などに国際空港を では返せません。税金は ら徴収され、880 兆円の借金を返すためには 880 兆円以上(金利もあるので)必要と なり、皆さんのお金がなくなってしまうからです。これに対し、政府紙幣を発行した らどうなるでしょう?仮に 100 兆円を発行し、税収も予算も従来のままとします。(上 図)すると、税金によって皆さんのお金は 50 兆円減り、政府支出によって 100 兆円 てれば、国債の残高が 830 兆円になり、M2 が 943 兆円に増えます。理論的に言えば、 これを 20 年続ければ国債残高はゼロになります。もちろんその間にインフレ懸念が 出たり、様々な状況の変化はあるでしょうから、それには臨機応変に対応する必要が ありますが、大きな方向性として、プラス/マイナス表裏一体(+貸し/ー借り)の 借金マネーを、プラスのみの政府紙幣に置き換えて行くのが唯一の解決方法です。で なければ借金マネーは、金利によってプラス/マイナスを両方膨らませ続ける以外な い、つまり、政府の借金とお金は永遠に膨れ続けるしかないのは自明だからです。 366 兆円のタダ働き分を返還する ことは、国内にないものを買い続けるための外貨を稼ぎ続ける力が世界一ということ 界から歓迎されるでしょう。それで一時的に黒字が減っても、その間に国内にそのお 金を回し、環境技術、再生可能エネルギー技術の開発、次世代仕様のインフラ整備など、 地球の未来に貢献する産業を育てれば、それがまた黒字を生むようになるでしょう。 そうなればもう、その黒字は最貧国のために使えば良いのです。そうやって世界に貢 献する、それが日本の新しい使命なのです。 消費税は即刻撤廃する 消費税は最悪の税制です。そもそも、付加価値に課税するという発想そのものが間違っ ているのです。人が付加価値を生みだすことこそが経済の本質なのにも関わらず、そ れに課税して抑制して何のメリットがあるのでしょう?それで雇用を切って派遣に切 り替えれば、派遣業者に消費税を押し付けることができる。派遣業者は消費税逃れを する。結局、その痛みを被るのは付加価値を生みだす多数の労働者たちです。それも 当然です。消費税というのは通常取引の中に織り込まれるため、基本的な力関係が反 映しやすく、弱い者が犠牲になるのは自明なのです。袋の中に固いものも柔らかいも のも一緒に入れて、上から押しつぶすような税制です。しかもデフレ脱却が叫ばれる中、 お金を回す度に課税されるのでは、全く逆効果です。それでもたくさんの人たちが、 税収が足りないからと言って我慢してきたのですが、その根拠が崩れれば、もはやそ れを正当化する理由は一つも残っていません。今すぐ撤廃すべきです。 既成概念を壊して、税制を全てゼロから考え直す 思想で税制を考えると、根本的に考え直さなければいけない税制がいくつもあります。 例えば、株式売買や資産売買で得た利益が分離課税によって 20% しか課税されず、労 働所得の最高税率より遥かに低いのはフェアなのか?不労所得の奨励にならないか? また、生まれながらの平等を実現するための相続税を、教育費の公費負担や代々続く 事業の継続性などと絡めてどうすべきか?そのように抜本的な税制改革後、最終的に 労働所得の累進性はどこまで必要か?法人税も、単に上げるか下げるかではなく、現 在の株主至上主義のアングロサクソン型の資本主義を改め、労働者、取引先、顧客、 社会を重要な関係者として認識し、その利害を包括的に調整する企業のあり方の枠組 をどう作るか、という見地に立って、様々な規制やトービン税の導入なども念頭に入 れた国際的取組などと合わせ、総合的に考える必要があります。それほど、全ての既 成概念を壊して、ゼロから考え直す必要があり、政府紙幣がそれを可能にします。 の障害でもあるのです。デフレでお金が回らないということは、人々の活動レベルが ことをやめ、待ちに入り、さらに活動レベルは下がります。しかし、それとは関係な く時は過ぎて行くのです。こうして膨大な人の時間が無為に過ぎて行きます。何たる 損失でしょう。特に子どもたちの時間は貴重です。その時しか得られないことがたく さんあるからです。その子どもたちが、経済的な理由のためにその可能性を十分伸ば せないなど、国家としては絶対にあってはならない失態です。ですから、まずはデフ レから脱却すること。そのためには政府紙幣を使い、国民全員に一人あたり 100 万円 ぐら配れば良いのです。バラマキを批判する人は多いですが、単なる思考停止です。 今までの仕組みの歪みを考えれば、それを是正するのは当然です。何よりも 366 兆円 分のタダ働きがあるのですから、それを返還すると考えれば良いのです。そうすれば、 デフレで止まっていた時間が再び前に動き出します。 だすか。そのためには、その舞台を使いやすくデザインし、人、モノ、情報、お金の 作り、多くの人の膨大な時間を無駄にし、高速道路に高い料金を課して人とモノの流 れを抑制します。高い振込手数料は実際に価値を生みだす人たちの取り分を奪い、高 い家賃も立地ビジネスを難しくし、人が交流する機会を減らします。これらは全て、我々 の人生の質を落とすものであり、貴重な時間を無駄にするものです。全て、目の前の お金、コストに惑わされた考え方のせいです。高速道路を作ったら、そのコストを回 収しなければならないというのは一般企業の発想であって、国家の発想ではありませ ん。その時点で、すでにそれを作る人の労力と時間、資源は使われてしまっているの ですから、あとはそれをいかに有効利用するかが肝心なのに、そこに料金を課して「使 われないこと」を促進するのです。何と無駄なことでしょう。我々は目先のお金に惑 わされず、自分たちの活動を抑制する障害を一つ一つ取り除いて行かなければなりま せん。高速道路など全て無料が当たり前です。その他公共交通機関にも一定の補助を 与え(特に通学定期は 100% 公費負担)、銀行振込手数料の無料化も進めます(銀行 が抵抗すれば ATM を国営化、印紙税も当然廃止)。それからこれは最も重要なので下 記で詳しく説明しますが、土地の公有化を進め、人々の生活の質を高める都市デザイ ンを行い、土地を持っていなくても若者がそれを使い、アイデアを実現できる場所を 与えること。このようにして、今生きている人々の時間と労力、資源を無駄なく使い、 最大限活用できる舞台を整えること。そのために国家は存在するのです。 世界最先端の自立的循環型社会へ 国家として人々の力を最大限に活かすには、その方向性を明確にすることです。まず すべきなのは、エネルギーと食糧の自給率の向上。この二つを海外に頼ったままでは 自立は望めず、安全保障上も大きなリスクとなります。採算度外視で農・畜産業と再 生可能エネルギー事業の振興を進めるべきです。その結果、私たちが農・畜産物や電 気代に高い料金を払うことになっても、そこで払われたお金は全て国内に循環します。 目先の金額で考えてはいけないのです。国内でいくらお金をかけても、海外から買わ ない限り国富は流出しません。そして仮に流出しても、例えば原発を止めるのに燃料 輸入費が年間 3 兆円増えると言いますが、日本には 366 兆円分の蓄えがあるわけで すから、大した問題ではありません。今こそそれを使って、原発など直ちに止めるべ きです。取り返しのつかないリスクを取る権利など我々にはないのです。それ以外にも、 教育費の無料化、子ども一人あたり 5 万円程度の育児手当の支給、介護・保育事業へ の積極的な補助と投資、老朽化したインフラの整備、人々が関わり合いやすい舞台と しての社会インフラの整備、震災復興事業など、国内でやるべきことは山ほどあります。 そのグランドデザインを一言で言うと、 「世界最先端の自立的循環型社会」を作ること。 政府紙幣を発行して国内に回すことでそれが実現可能です。一刻も早くそれに取りか かれば、内需拡大、黒字の有効利用、デフレの脱却を一気に進めつつ、世界の範たる 最先端社会を作り、地球の未来に大きく貢献することができるのです。 フェア党の根幹政策④ 不労所得を一掃し、若者にチャンスを取り戻す 迷惑をかけないということです。むしろ、それで内需が拡大し、輸入が増えれば、世 フェア党の根幹政策② 税制に哲学を取り戻し、社会の骨格を作る 税金と財政の概念が決定的に変わる な瞬間を過ごすか。それが我々の人生の質を決め、それらを素晴らしいものにするた 社会は言わば舞台です。そこでいかに人が交流し、関わりを通じて新たな価値を生み です。つまり、それがあれば、国内でいくらお金を発行して使おうが、世界の誰にも 込むだけです。それを受け取る公務員や政府事業の請負業者は、普段と何ら変わるこ なのです。大事なことは、お金をいくら動かすかではなく、我々が何をするか、どん 893 兆円です。このまま 行除く)を合計すると約 銀に預けると、日銀はそれ 改正は必要ですが)後は通常通り、政府はそれを政府支出として使い、通常通り振り 押し上げます。ですから、お金の指標にしか過ぎない GDP だけを追い求めても無意味 人、モノ、情報、お金の流れを自由にする 政府紙幣の発行は日本だからできるのです。世界一の対外純資産を持っているという を金庫に入れ、日銀内の政府口座に 100 兆円と記帳します。それだけです。(法律の ろうが、右から左に動くだけで、何も失われずに経済を回り続けます。そして GDP を 預貯金(M2:ゆうちょ銀 行する場合、1 兆円紙幣を 100 枚刷ります。これを日 いのです。大切なのは私たちの時間と労力、そして地球の資源です。それをいかに大 たとして、それが無駄なのは一億円だからではなく、それに従事した人の時間と労力、 すから、足りない 50 兆円を払ってもなお、50 兆円余ります。これを国債の返済に充 日銀 金庫 お金で考えると本質を見失う います。問題の根源は借金で生まれるお金と、それが金利で膨れ続けるということで 感覚としては何も変わらないでしょう。しかし、政府紙幣で 100 兆円が政府に入りま 誰の借金でもないプラスの フェア党の根幹政策③ 人の時間と労力、地球資源を最大活用する しれませんが、それはあくまでも借金であり、これは誰の借金でもない点が大きく違 増え、差し引き 50 兆円が増えます。税金も政府支出も今まで通りなので、皆さんの 政府紙幣を発行する 5 り手は年間 100 万円の地代を払います。借り手がいない場合は実勢価格。また、自己 「労働なき富」が巣食う日本社会 ガンジーの言う7つの大罪のうちの一つ「労働なき富」、日本はそれで れています。 一つは金利。全てのお金が誰かの借金として発行され、その全てに金利がかかるため、 全てのモノの値段には金利が目立たないように織り込まれ、私たちがお金を払う度に それを間接的に負担し、利息は不労所得として貸し手に集まって行きます。もう一つ は地代、家賃です。高い地価は地代、家賃として、これも全ての価格に織り込まれ、 家や土地を借りなくても、間接的に全ての人が負担します。これもやはり不労所得と して、土地資産を持っている人のところに行きます。しかも、土地担保融資という、 何も生産しない、ただの所有権の移転に銀行が融資し、それで発行されたお金がさら に金利を増やし、しかもその融資が資産市場を下支えし、地代・家賃を高止まりさせ、 ダブルで不労所得を増やすのです。当然、その恩恵を受けるのは総じて資産を持つご 高齢者であり、犠牲になるのは現役世代や若い人たちです。この仕組みをそのままに、 少子高齢化の解決などあり得ません。我々に必要なのは根本的な解決策です。 土地の私有制度から使用制度に 土地は本来、生きている人たちが使えれば良いのです。私有する必要はありません。 しかし、それを私有財産とするから、それが資産形成の道具として使われ、本来富は 土地から生まれるのではなく、その土地を使うことによって生まれるのにも関わらず、 何もしなくてもそれだけで価値であるという勘違いを生み、その利用効率を落とし、 本当の意味での富を生みだす機会を奪っている、という意味で、この制度は本末転倒 です。また、外国人投資家に自由に土地を私有させるというのも、国家安全保障上、 疑問符が尽きます。これらを根本的に解決するために、土地の私有制度を段階的に使 用制度へ移行すべきです。 土地の処分権の停止と政府の買取保証制度 土地の使用制度への移行は、土地の処分権の停止と、政府による買取保証制度のセッ トで進めます。処分権の停止とは、土地の民間同士の売買を停止し、譲渡したければ まず政府に売り、買い手は「借り手」として政府から借りる形にします。買取保証制 度とは、新たな借り手の有無にかかわらず、売却希望者から政府が必ず買い取りを保 証する制度です。もちろん任意です。強制的に買い上げるわけではなく、持ち続けた ければ持ち続けられるので、財産権を侵害することほありません。買取価格は、基本 的に新たな「借り手」と合意した仮想売買価格とし、地代はその 1/30 程度とします。 実際にやるとなると慎重が議論が必要でしょうが、大体の目安としては妥当でしょう。 例えば仮想売買価格が 3000 万円で合意できたなら、政府はその価格で買い取り、借 所有の土地を自己使用目的に売ることも可とし、その場合に限り、地代の総支払額の 上限を売買価格に限定する特例を認めても良いでしょう。例えば自分の土地を 3000 万円で政府に売って、それを借りて住んだ場合、100 万円 30 年間支払ったら後はタ ダで住めるというものです。言い換えるとこれは、政府による無利子の住宅ローンと 同じで、それによってたくさんの人が住宅ローンから開放されます。勿論銀行業界は 大反対するでしょうが、これによって膨大な金利を社会から撲滅することができるの です。そもそも、単なる所得の移転に過ぎず、何も生産しない土地取引にお金を発行 すること自体が間違っているのです。これによって多くの人が金利から開放されます。 また、買い手がつかない土地の処分が可能になり、仮に安くても塩漬け以外の選択肢 が生まれることによって、土地が流動化し、国土の利用効率も高まるでしょう。 買い取りの財源は政府紙幣 土地の買い取りは政府紙幣で行います。今の日本の土地の時価総額が 1000 兆円ぐら いなので、全部時価で買うと、1000 兆円が新たに発行され、民間に流れることにな ります。大体今あるお金が倍になるイメージです。とんでもないインフレになる、あ り得ないと思うかもしれませんが、そうでもありません。まず一つには、これは一気 に起こるわけではなく、売りたい人だけが売るわけですから、一度の相続も可とすれば、 大体一世代 30 年ぐらいのプロセスになります。そうすると年間 33 兆円。今も政府の 借金で年間 50 兆円を発行していますから、あり得ない金額ではありません。それに もう一つ、これは政府が発行して終わりのお金ではなく、その後の地代で 30 年後に は回収できるお金です。ですから、一時的にお金が増えたとしても、十分コントロー ル可能です。将来的には地代収入が税収の代わりになり、税金を限りなくゼロにする ことも可能かもしれません。 若者に夢とチャンスを 今の日本社会は若者には酷な社会です。学校を出た瞬間から社会の最底辺からスター トさせられ、金利と家賃という不労所得に押さえつけられ , せっかくアイデアとやる 気があっても、それを試すのすら難しいのです。彼らはどうやって夢を描けば良いの でしょう?土地の公有化は、二重の意味で彼らを救います。それは膨大な金利を撲滅 し、土地を使いやすくし、彼らのやる気とアイデアを活かす機会を作ります。それは 我々みんなを救うのです。若者が夢とチャンスを手に入れれば、必ずそれが我々の社 会に変革をもたらし、たくさんの新たな価値、素晴らしい瞬間を生みだすことになる からです。それこそが一番の少子化対策ではないでしょうか。 6 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 アベノミクスの問題点 7 世界は大きく変わり始めている 異次元の金融緩和は格差を拡大する 今、世界は大きく変わり始めています。アメリカの大統領選予備選、民主党のバー 今の仕組みのままでは、どんな金融緩和をしようが、基本 の歪みを是正しようとしています。わずか 1%以下のウォール街の人々が利益を独 ニー・サンダース氏の台頭はそれを象徴するものです。彼は今までの金融資本主義 的に借金を増やしてお金を増やすことに変わりありませ 占し、そのお金で行われるロビー活動が政策を歪め、99%の人から搾取している ん。日銀が国債を買おうが、社債を買おうが、それが借金 現状に戦いを挑み、今や多くの人の支持を集めるまでになっています。彼は自らを でそこに金利がつく限り、必ず金利は債権者に支払われ、 社会民主主義者と名乗り、30 年間ずっと同じことを言い続けていたのですが、去 社会を二極化していきます。例えば日本の国債の9割以上 年までは全く無名の存在でした。しかし、わずか一年足らずの間に、今や全米に大 は日本人が持っていますが、それは年金運用基金、銀行、 旋風を巻き起こすまでになったのは、彼が変わったと言うよりも、人々の方が変わ 保険会社などの機関投資家が買っています。そして、毎年 り始め、彼のメッセージが届くようになったからでしょう。 の政府予算のうち、約 20 兆円分がその利息の支払いに充 同じことはアメリカだけではなく、全世界で、そして日本でも起き始めます。何故 てられています。つまり、それらの機関投資家に資産を持 なら、彼が言っていること、そしてフェア党が主張していること、つまり、今の金 つ方々、概ねご高齢の資産家たちが間接的に受け取ってい 融システムは持続不可能であり、その上に立脚した今の金融資本主義も限界である るのです。しかし、それも勿論政府は新たな借金をして払っ ということ、その真実に人々が気づくのは時間の問題だからです。そしてサンダー ていますから、金利に金利がかかる複利となり、借金は雪 ス氏のようにそれをわかりやすく言語化し、人々に伝え始めれば、その考えは一気 だるま式に膨れ、全て後払いの税金として若い世代の負担 に広まるからです。ですから、仮に今回、サンダース氏が大統領になれなかったと となります。右図はその推移を示したもので、紫のバーが しても、一旦動き出したこの世界変革は止まりません。真実は隠せないからです。 毎年の利払費を累計です。実にこの 35 年間で 300 兆円以 そしてもし彼が大統領にでもなれば、世界は大きく動き出します。彼は TPP にも 上の利息が支払われています。つまり、それだけ資産を持 反対ですし、イラク戦争にも反対でした。そして、証券業と銀行業を分離していた つ人々に所得が移転されているということです。つまり、 この仕組自体が巨大な格差拡大マシーンなのです。それをそのままにして、いくら異 次元の金融緩和をしたところで、それは借金と金利をさらに膨らませ、格差を拡大す るだけで、根本的な問題を何も解決しません。 ないのです。それから、年金運用機関(GPIF)に株を買わせていますが、言語道断で す。巨額の公的資金で株価を吊り上げ、よしんば上手く高値で売り抜けたとしても、 アベノミクスは異次元の金融緩和でお金を増やしつつ、消費税増税でお金を減らし、 さらに法人税を下げます。はっきり言って、政策的統合失調症に陥っており、お金を 増やしたいのか、減らしたいのか、景気を浮揚したいのか、減速させたいのかよくわ かりません。しかし、これだけは言えます。アベノミクスは確実に格差を拡大し、社 会を不安定化します。何故なら、今までそうなって来た原因を全て極端に推し進めて いるだけだからです。 が本当にそんなことを始めれば、世界のルールも一変します。 その高値で誰かが買うわけです。その時までに企業業績が上がっていなければ、外す ただ、彼が言っていることを実行するには、一つ大きな問題があります。それは に危険です。また、東証の外国人持ち株比率はすでに3割を超えています。もしそれ の半分近くは日本が貸しているということです。確かに彼の主張するように、金融 ハシゴが高くなるだけです。公的資金を運用する以上、そのリスクを考えないと非常 アベノミクスは政策的統合失調症である グラス・スティーガル法の復活、そしてウォール街の解体まで主張しています。彼 で大損を出し、一方で外国人投資家が ければ、その分の国富は海外投資家に奪われ るのです。年金の運用方法としては根本的に間違っています。 TPP の本質とは何か P.3 の表でも説明した通り、アメリカは世界中から834兆円分も借りていて、そ システムの健全化を進めることは重要です。しかし、信用創造(借金)で膨らませ た金融システムに始末をつけるには、その逆、信用収縮によってバランスシートを 縮めるか、誰の借金でもないお金(政府紙幣)に置き換えるか、いずれの選択肢し かないのです。前者であれば、借金がデフォルト(債務不履行)する話ですし、後 世界一の対外純債務を負っているアメリカでは、同じ政府紙幣でも信用度が全く違うので す。今、アメリカが政府紙幣を刷れば、間違いなくドルは暴落し、日本人が持っているド ル資産は紙 になります。前者のデフォルトにしても同じことです。いずれにしても、日 本の膨大な対外純資産が吹き飛ぶことになります。いくらサンダース氏がフェアな人だと しても、3 億人の命を預かる立場に立てば、当然アメリカの国益を優先するでしょう。その 時に、いかに日本人の対外資産を守りつつ、アメリカの再生を助け、世界中の 99%の人に とって良い方向へ向かわせるか。そこに日本が果たす非常に役割は大きく、そういう大き な視野を持った政治家、政党が日本に必要なのです。 安全保障と憲法 メリカが、そのツケをどうチャラにするかという枠組みです。通常の国であればとっ くに破綻しています。そうならないのは、ドルが世界の決済通貨で、それを自国で発 安倍政権は株価を上げることにご執心のようですが、借金で作られたお金が株式市場 になる話です。フェア党も政府紙幣の発行を主張していますが、 日本とアメリカでは全く事情が違います。世界一の対外純資産を裏付けにできる日本と、 TPP の本質は P.3 の主要国の対外純資産の表を見れば明らかです。今までのルールの 中で赤字を計上し続け、世界中から 834 兆円分という途方もない金額を借りているア 株価だけ上げても意味はない 者であればドル資産が紙 行できるからです。そして、多くの国が、黒字として稼いだドルを外貨準備として持ち、 憲法改正の是非について 政策を主体的に決められないことによって、どれだけの命や健康を危険にさらすのか。 市場開放や為替政策で食糧やエネルギーの自給率が低下することによって、将来どれ に流れ込み、株価だけ押し上げても意味はありません。株価はあくまでも業績に基づ それを貸す形で米国債などを買っているからです。もちろん、その筆頭は日本です。 人がお金を使うと言いますが、確かに株価が上がって雰囲気が明るくなれば、浮かれ 中でこの結果ですから、あとはルールを変えたり、あらゆる手を使って他国から富を それが我々の憲法である以上、必要があれば改正すれば良い話ですから。したがって、 けに留まらず、あらゆる経済、金融、産業、通商政策を含むということです。その意味で、 いるのです。売った人がそのお金を使っても、買った人は同じ金額を使わずに株につ を持ち、アメリカに貸し、かつ従順な国、日本です。単純な話、日本の富を全て収奪 よりも中身が重要なのです。そして、中身に関して言えば、今の憲法は「押し付け憲法」 だけで、それ以外の手段は全て持っています。にも関わらず、軍事面をアメリカに依 ころで、企業業績を押し上げるほどの需要を生むには、株式市場など関係ない人たち とって TPP は重要ではありません。何故なら、すでに P.3 で説明した通り、黒字を稼 来的なものとし、それを人類普遍の原理とまで言い切った憲法が当時の日本人に書け クを高めているのです。ですから、我々が安全保障を考える時、最も大事なことは、 個人として尊重される」から「個」の一文字を取ろうとしていること、そして九十七 何が起きてもそれを受け入れる覚悟ができるのです。 て、今もその力がなく(少なくとも今の与党には)、むしろ人間の本質に対する根本的 買い取りの財源は政府紙幣 いた期待値であり、業績が上がらなければいずれ落ちるだけだからです。株で けた て使う人もいるでしょう。しかし、高い株価で売り抜けた相手は、高い株価で買って ぎ込んでいます。少しぐらい雰囲気が明るくなって、株で けた人がお金を使ったと の元にお金を届かせなければなりません。でなければ、上がった株価はバブルでしか 日本だけで 1 兆ドルほどの米国債を持っていますから。今までの貿易、資本ルールの 中身の議論なしに、憲法改正の是非を問う入り口論は無意味です。改正手続きがあり、 だけの命を危険にさらすか。つまり、国家の安全保障政策というのは、軍事や外交だ 奪い返すしかないのです。特にそのターゲットとなるのは、世界で最も多く対外資産 押し付け憲法だから変えなければいけないという議論も、本質を外れています。経緯 日本は仮に現行憲法を忠実に守ったとしても、戦争という最後の手段を放棄している すれば赤字は約半分になるわけですから。TPP の本質とはそういうことです。日本に だったからこそ、良かったと言える側面も否定できません。あれほど個人の人権を本 存し続けるがために主体性を放棄し、それらを十分使えていないことが、返ってリス ぎ過ぎたことが問題で、これ以上輸出を増やしても同じ轍を踏むだけなのですから。 たかと言うと、甚だ疑問です。今の自民党の改正案が、十三条の「すべての国民は、 いかに主体性を取り戻すかです。そうすれば、自らの運命を自らの手に握ることができ、 条の基本的人権の普遍性を謳った条文を丸ごと削除しようとしていることから推察し 「フェアノミクス」でできること 安易なネーミングは本意ではありませんが、フェア党の経済政策に名前をつけるならフェアノミクスです。今やエゴ(私欲)ノミクスに成り下がった今の経済に対するアンチテー ゼとして、フェアな経済という意味です。その理論的根拠は、P.4、5のフェア党の根幹政策をお読みください。何故、いかにしてそれをやるのかを説明しています。そしてそ れに従えば、以下のことが実現できるのです。もちろん、以下に掲げることだけではなく、今日本がやるべきことは何でも実現可能です。今までは、全て財源がないというお金 の論理に縛られいてましたが、政府紙幣を発行すればその呪縛から逃れ、それが可能になるのです。 な洞察すら欠けているように思えます。元々日本社会には、そのように暗に同調を求め、 個人の自立よりも調和を重んじる傾向があり、それが異論を封じ込め、先の戦争の戦 禍を拡大した可能性は否めません。だからこそ、その反省の下に、二度とそれを繰り 返さないための憲法が必要だったのであり、外圧でそれを押し付けられたからこそ、 それが実現したとも言えます。今の日本人により良い憲法を書けないとは言いません が、少なくともそれができる政権を作るまでは、どうしても改正が必要な部分に絞って、 慎重な議論を進めるべきです。 ☆消費税、印紙税の撤廃 ☆大学までの教育費無料化 ☆再生可能エネルギー事業への投資、助成 ☆農畜産業振興による食糧自給率の向上 ☆震災被災地二重ローン問題の解決 ☆高速道路を完全無料化 ☆月 5 万円程度の育児手当の支給 ☆介護、保育事業への投資、助成 ☆循環型社会へのインフラ整備 ☆一人 100 万円程度の経常黒字分配金の支給 ハイパーインフレも円の暴落も起きない 政府紙幣の発行と言うと、裏付けのないお金の発行はダメだとか、ハイパーインフレ ハイパーインフレにはなりません。ハイパーインフレというのは、外貨不足の国、例 憲法9条について 戦うと言う人が 10% しかいないというのが世論調査の結果です。我々が自分の国のた めに戦う気がないのに、何故アメリカの若者が戦わなければならないのでしょう?要 するに、我々には戦う覚悟も戦わない覚悟もないということです。自衛隊も、その覚 そのための憲法もすでにあります。そして、自ら戦う気がないなら、当然他国の若者 合国側の意図があったとしても、条文は条文です。それを解釈で変える必要があるなら、 ついては、自衛隊がその責を負うことになりますが、問題は憲法9条との整合性です。 そして、2016 年に施行した安保関連法制も勿論違憲法制です。しかし、立憲主義を 隊を解体して、文字通り「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安 これは 100km 制限の道を 120km で走れば良いが、150km はダメだと言うのに似て 選びたくない人のために、第三の道があります。それは、自衛隊を専守防衛の国内軍 そうでなければ減速する必要があります。立憲主義を標榜するなら、まずはその覚悟 て段階的に解体する」こと。これは例えるなら、100km 制限の道で 120km で走って てあるということは、自衛のための戦争すらできないようにするためです。そこに連 を戦わせるわけにはいきませんから、米軍も完全撤退させます。米軍撤退後の国防に 改正するのが筋です。自衛隊はその意味では違憲であり、憲法との齟齬は否めません。 立憲主義に基づくなら、1.憲法を改正して自衛隊を軍隊として認めるか、2.自衛 破壊したのは、今回の安保法制ではなく、解釈で逃げ続けてきた今までの経緯全てです。 全と生存を保持」しようとするか。そのどちらかしかありません。しかし、いずれも います。120km や 150km で走る必要があるのなら、そのように改正するべきですし、 と定義づけ、従前の個別的自衛権のみ認めるという解釈を継続しながら「期限を定め をした上で安全保障を考える。そうすれば、どうすべきかは自ずと決まります。 いる「違反車」が、急ブレーキを踏むのではなく、期限を定めて 100km に減速する 自体ナンセンスです。今の日本には世界一の外貨準備と、それを稼ぎ続けたという実 しょう?原因は単純なお金の量ではなく、その分布。つまり、全てにかかる金利が格 すから、円の暴落など杞憂でしかありません。むしろ、日米の対外純資産(P.3 参照) は軍事的に語られますが、実際はもっと複雑で多面的なものです。例えば、軍事、外 つまでも先入観に囚われているようでは、デフレ脱却は望めません。そして、確かに ん世界最大の対外純資産を持つ日本です。それを避ける意味でも、日本の政府紙幣の すれば、それは命を守っていることになるのか。国土を軍事的に侵略されるのと、合 績があります。それが円の裏付けであり、言うまでもなく世界最強通貨なのです。で うするんだ、と言う人がいます。あなたはどうするんですか、と聞くと、国のために ればなりません。それほどまでに戦う覚悟がないなら、戦わないと決めれば良いのです。 にも関わらず、ハイパーインフレを恐れるなど滑稽なほどの思考停止です。お金が増 えればインフレが起きるという教科書を盲信するなら、この状況をどう説明するので その覚悟があるかどうかです。米軍がいなくなって、北朝鮮や中国が攻めてきたらど ための戦争は放棄していないとするのも詭弁です。第二項に戦力を持たないと明記し が効かなくなるからです。ですから、よく明治政府の太政官札を例に政府紙幣を否定 する人がいますが、開国したばかりで外貨も持たない日本と、今の日本を比べること 国ですから、自らの信条を曲げるわけには行かないからです。しかし問題は、我々に る場合も」日本に二度と戦争をさせないための条文であることがわかります。自衛の 全く返せないまま 20 年以上経っている時点で、どこに裏付けがあると言うのでしょう。 その結果、お金の総量が GDP の二倍近くになっても今だにデフレから脱却できないの 要です。日本が本気でそれを主張すれば、米軍撤退も通ります。相手は自由と独立の 悟のなさのために宙ぶらりんになっているのです。ですから、我々は覚悟を決めなけ えば、戦争賠償を負わされたり、黒字を稼ぐ力のない国がなるものです。最終的に自 国通貨を大量に発行してそれを売り、外貨を獲得しなければ立ち行かず、その歯止め 包括的な見直しが必要です。破棄が前提ではありませんが、破棄も辞さない覚悟が必 憲法9条は本来、解釈の余地はありません。前文を読めば、それが明らかに「いかな になるとか円が紙くずになると言う人がいますが、そうはなりません。そもそも今の お金に裏付けがあるというのも思い込みです。すでに政府が借金でお金を発行し続け、 日本が主体性を取り戻すには、日米安全保障条約、日米地位協定、日米原子力協定の 国家の安全保障とは 国家の安全保障は、国土の保全と国民の命を守ることと言います。多くの場合、それ 差を拡大し続け、必要な人のところにお金が届かなくなっていることであるのに、い を見る限り、ドルの暴落はいずれ不可避です。その時に一番損失を被るのは、もちろ 交的な保障と引き換えに経済的に他国に搾取され、多くの経済的な自殺者を出したと 政府紙幣はその根本から解決しますから、いずれインフレは起きるでしょう。しかし、 発行は必須政策なのです。 法的に土地や企業の株、国債を買収されるのと、どちらがどれだけ危険なのか。原発 という案です。期限を定めるというのが重要で、その決意がなければ1の方法を取る しかありません。そうしなければ憲法が死にます。しかし、この第三の案なら、何と か立憲主義の範囲内で、我々の憲法にもう一度魂を入れ直し、その理念を実践する道 を開くことができます。もちろん命がけの の道です。そして、クレージーな考えか もしれません。しかし、日本国憲法の前文は正に、人類普遍の真理を謳ったものです。 それを命がけで実践しようとする人々の存在は、必ず世界に希望を与え、世界平和の 扉を開くでしょう。世界を変えるのは、クレージーなことを本気で信じられるクレー ジーな人たちなのです。正に我々日本人に相応しい生き方かもしれません。 8 フェア党 Info 平成 28 年 6 月号 フェア党の戦略 ゼロからイチを作る を手にすることができます。多くの個人は、寄らば大樹の陰でそれに属し、依存し、 フェア党は政治団体です。まだ政党要件(国会議員 5 人以上、または直近の国政選挙 の得票率 2%)を満たしません。したがって、政策実行力はゼロです。しかし、何事 もゼロから始まります。ゼロからイチを作ること、それが変革の本質です。数集めで は変革は起きません。そこに変革の種がなければ、ゼロ集めに過ぎないからです。で すからまずフェア党は、そのイチを作ります。そうすれば数は後からついてきます。 具体的には、強い現職の候補者がいる衆議院小選挙区で、徹底的に考えを訴え、その 考えに賛同を集めるという「最も当たり前の方法で」、その候補者を破って勝つこと。 そうすればそれが話題を集め、フェア党の考えにも注目が集まります。何故なら、そ の小選挙区を勝ち抜くだけの支持が得られるということは、全国でも支持されるに違 いないからです。そうすれば、政党要件はおろか、国を動かすほどの大きな数を作る ことも可能です。そして恐らく、そういう地道で面倒なプロセスを経ないと、本当に 強い数を作ることはできないのです。 思考停止に陥ります。それが上手く行っている間は良いですが、それがおかしな方向 に進みだした時、個人個人が自由な思考を手放してしまっていては、方向転換ができ ません。結局、おかしな方向に進むということは、そのパワーを手にした一部の人た ちがその判断をし、多くの人の声が届かない状態ですから、その中から生まれた選択 肢というのも、結局はお仕着せの選択肢でしかないわけです。正にそれに気づいてし まったのがアメリカの人々で、だから大統領選で、トランプ氏とかサンダース氏のよ うな、既成政党にいなかった人を選び始めているのです。サンダース氏は民主党員で はありませんでしたし、トランプ氏は政治家ですらありませんでした。フィリピンの 大統領選で起きたことも同じです。要するに、今までの大きな仕組みが壊れ、全く新 しい仕組みに移行しようとしている今、それが世界的な潮流なのです。フェア党がや ろうとしていることも、正にそういうことです。今までにない全く新しい選択肢を作り、 それを横浜市青葉区・緑区の皆さんに選んでもらおうとしています。ただ、大事なこ とは選んでもらえるかどうかではありません。個々人がきちんと個として判断してい るかどうか。変革というのは、必ず個体から始まります。個の閃きや即興性が局面を 個の力が局面を打開する フェア党の戦略を実現可能にするには、皆さん一人一人の「個人力」が必要です。既 存の常識や先入観に囚われ、とにかく「早く」数を集めることを第一義とすれば、ゼ ロから作ったベンチャー政党など選択肢に入らないからです。しかし、今の混迷を作 り出した元凶が、その数の論理なのです。確かに資本主義の世の中では、組織を大き くし、資本を集約すればするほどスケールメリットが効き、強い力、特にお金のパワー 打開するのです。そして、それに触発された他の個が、やはり個の判断で同調し、行 動を始めることから大きな変化は始まります。そういう個が一つ一つ増え、ある臨界 に達した時に初めて、全体の方向性に影響を与えるのです。最初から集団的に変わる わけではありません。ですから、最も大事なことは、一人一人がその変革を担う重要 な個体であることを認識し、自らの変革を成すこと。多くの人がそれをすれば、選ば れるかどうかに関わらず、変革はもう始まったも同然なのです。 衆議院小選挙区神奈川8区(横浜市青葉区・緑区) 公認予定候補者にフェア党代表大西つねき氏が決定 【大西つねき氏 略歴】 1964 1982 東京オリンピックの年の 2 月 29 日、東京都荒川区南千住に生まれる 上智大学外国語学部英語学科入学 1986 J.P. モルガン銀行入行。資金部為替配属。 1984 1991 1993 1994 1996 1997 2002 2004 2011 2015 2016 201X 動画シリーズ ∼1985 米国シアトル大学に奨学金留学。政治理論専攻。 バンカース・トラスト銀行入行。為替、債券、株先トレーディング。 長女誕生を機にたまプラーザへ転居。 長男誕生。 株式会社インフォマニア設立。IT 事業を開始。 二男誕生。 あざみ野南に転居。 あざみ野南にピッツェリア・マルターノを開店。 東日本大震災を機に石巻へ 30 往復。国政への疑問から政治団体設立。 政治団体名を「フェア党」に改称。 フェア党の考えを地元で伝える街頭活動をスタート。 フェア党の公認候補として神奈川 8 区から衆議院選挙に立候補予定。 これまで作った動画を YouTube で公開 しています。是非ご覧ください! CGS 動画、じっくり学ぼう日本経済シリーズ 対談形式の動画シリーズで、お金の発行の仕組み や政府の借金の仕組みなどをわかりやすく説明し ています。対談形式なので見やすく、入門編とし ては最適な動画シリーズです。 日本から世界を変える動画シリーズ より詳しい説明をお求めの方はこちらの動画シ リーズもご覧ください。一本あたりの動画は長め ですが、丁寧に説明してあります。 例:第1回 消費税 第2回 お金の発行の仕組み 2004 年に大西つねき氏があざみ野南にオープンしたピッ ツェリア・マルターノは地域の人気店として営業中。国際金 融ディーラーとしてのみならず、ここで一枚一枚のピザを焼 き、一人一人のお客様に対したことが、氏の政治活動の原点 となっています。 第3回 日銀と国債の役割 他全 10 回 フェア党 HP http://fair-to.jp/ [email protected] フェア党街頭活動動画シリーズ 2016 年 2 月からの街頭活動の模様を撮影したも のです。毎週一週間分の動画を、街頭以外の映像 を混ぜながら 2 分前後に編集し、一週間に一回更 新しています。街頭活動の様子がよくわかります。 大西つねき HP http://tsune0024.jp/ @tsune0024 http://youtube.com/user/tsune0024ch/ http://facebook.com/fairto.jp/ 横浜市青葉区・緑区から一緒に世界を 変えてくれる方、大募集中! そう!あなたのことです。 今すぐメールでご連絡ください!
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