家事支援サービスの利用に関する意識調査

(2016 年5月号掲載)
家事支援サービスの利用に関する意識調査
一般財団法人群馬経済研究所
研究員
~要
丸岡 美智世
約~
1.家事支援サービスは、事業者が利用者に代わってキッチンや浴室の清掃などを行う
ものであるが、総務省統計局「家計調査」では、①ハウスクリーニング等の「家事
代行料」、②浄化槽の清掃等の「清掃代」、③エアコンクリー二ング等の「家具・家
事用品関連サービス」、の3項目を「家事サービス」として挙げている。
2.「家事サービス」への支出は、消費全体に占める割合は小さいが、内訳項目の「家事
代行料」では、金額自体は少ないものの、近年増加する動きがみられる。
3.群馬経済研究所が県内消費者を対象に実施したアンケート調査をみると、家事支援
サービスを「利用したことがある」世帯は、回答全体の 11.4%と少数にとどまった。
また、利用したことがある家事支援サービスでは、「エアコンの洗浄・清掃」、「換気
扇の洗浄・清掃」が多かった。
4.今後の家事支援サービスの利用意向をみると、世帯主の年代別では 50 歳代や 60 歳
以上で、世帯の形態別では共働き世帯で、それぞれ「利用したい」が多くなってい
る。
5.今後の意向で「利用したいと思わない」世帯にその理由を尋ねたところ、「現状必要
性を感じないから」が最も多く、「セキュリティ(盗難・プライバシー保護)に不安が
あるから」、「価格が高そうだから」、「他人に家の中を見られるのが恥ずかしいから」
が続いた。
6. 経済産業省は、現在家事支援サービス事業者の認証制度の構築を検討している。こうした
認証制度が、消費者の安心感や満足度に、また、提供されるサービスの質の向上に、それ
ぞれ繋がるよう整備されていくことが望まれる。