風車の技術と歴史 第12回 風力発電における環境影響評価 講義内容 URL http://www.eureka.tu.chiba-u.jp ○概要説明 ○風車の起源と発達 ○風車の種類と構造 ○イギリス風車とオランダ風車 ○産業革命---風車、水車、蒸気機関への変遷 ○Millerさんと風車 ○絵画や映画の中の風車 ○日本の揚水風車の利用と発展 ○ランドマーク、町興しとしての風車 ○発電用風車の原理と構造 ○世界のウインドファームと立地 ○風力エネルギー導入施策とエネルギー環境ビジネス ○市民風車の胎動 ○風力発電の将来WindForce12 ○国内外のウインドファームの見学 ○イギリス・オランダ・スペイン・アメリカ・デンマーク・ ドイツの風車の旅 ○課題の作成 IHI久保典男氏による講演 ■まず、長屋くんによる江東区若洲公園の風車見 学に参加して、小学校教育にどのように生かせるか の発表を行っていただきます。 ■久保氏は、日本風力発電協会の環境WGのリー ダーとして研究しておられますので、特にバード・ ストライクについて、現状の成果を紹介して頂きます。 ■そして、質疑を行い、風力発電と環境影響に ついて、検討したいと思います。 関連文献 柳川久・澁谷辰生. 2000. 北海道十勝地方の2つの小学校における鳥類のガラス衝突死. Strix 18: 79-87.1.北海道十勝管内の2か所の小学校で,建物の周辺環境(植生や人工 建造物),鳥類相と衝突死する鳥類の個体数の関係を調べるため,1994年6月から12月まで 調査を行なった.調査を行なった新得町立屈足小学校と佐幌小学校はガラスを多用した同型 の体育館を有していた. 2.ラインセンサスの結果,屈足小学校では25種498個体,佐幌小学校では25種516個体の 鳥類が観察された.屈足小学校では,スズメが最も多く(178個体. 2000. 35.7%),次いでコ ムクドリ(58個体. 2000. 11.6%),アオジ(53個体. 2000. 10.6%),ハクセキレイ(50個体. 2000. 10.0%)が多かった.佐幌小学校ではスズメ(152個体. 2000. 29.5%)が最も多く,次 いでシメ(78個体. 2000. 15.1%)が多かった. 3.佐幌小学校では10種26個体のガラス衝突した鳥類が拾得されたが,屈足小学校では1個 体のみであった.衝突死が最も多い鳥類はシメで11個体(40.7%)であった.死亡した鳥類は ほとんど(85.2%)が幼鳥であった. 4.佐幌小学校の周辺では,巣立ちしたシメの幼鳥の群れが採食するのがしばしば観察され た.また,佐幌小学校にはスズメ類やムクドリ類のための巣箱も架設されており,ホオジロ類 が好むやぶ地も備わっていた. 5.両校間の衝突死個体数の差は,特にシメなどの建物周辺で繁殖,採餌する鳥類の個体数 の違いに起因すると思われた.
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