特集:火星と地球が接近 私たちの太陽系の仲間でもある「火星」 が、2 年 2 か月ぶりに地球に近づき観察し やすくなります。いつもは望遠鏡でも小さ な点にしか見えません。しかし今年は5月 31日に火星と地球が最接近するため、表 面の模様などを見るチャンスです。「接近 する」とはどういうことでしょう。それは 地球と火星の通り道と回るスピードが関 係します。地球の方が火星よりも内側で通 り道が短く、回るスピードも速いので、地 球が火星に追いついたり追い越したりす るのです。地球が火星に追いつくと、距離 が近くなりいつもより大きく見ることが できます。 ★火星ってどんな星? 火星は地球のすぐ外側を回る惑星です。赤く見えますが、これは表面が酸化鉄(赤さび)を多 く含む岩で覆われているからです。薄い大気もあり、案外地球に似た惑星ですともいえます。 それでは火星はどんな惑星なのでしょうか? 大きさ(直径) 6800km(地球のおよそ半分) 公転周期(太陽の周りを1周) 687日(地球のおよそ2倍) 自転周期(自分で1回転) 24時間37分(地球とほぼ同じ) 地球との接近周期 780日(およそ2年2ヵ月) ※2004年に火星に到着した探査機「オポチュニティ」が12年目を迎え た今でも観測し続け、データを送ってきています。3月31日にはつむじ風 が発生した時の撮影に成功しています。 ★火星を見てみよう! 南東の方角に注目してください。夜半前にはさそり座が昇 火星 ってきます。そこに赤い星が2つ。明るい星(上側)が火星で す。今はマイナス1等ですが、最接近のときはマイナス2等 まで明るくなります。火星の近く(下側)にある赤い星はさそ 土星 り座の1等星・アンタレスです。 アンタレス アンタレスは「アンチ・アレス=火星に対抗するもの」 という意味があります。また、火星の近くには土星もありま すので、あわせて楽しみましょう。 さじアストロパークでは宇宙ふしぎ探検「地球に接近した 火星を見よう」と題して観察会をおこないます。ぜひこの機 会に火星の姿をみてみましょう。 日時:5月31日(火)~6月5日(日) 時間:各日20時~20時50分 参加費(入館料、観望料):高校生以上600円 小中学生200円 3
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