演習問題 図1に示すような擁壁を設計している.前·背面の地盤は均質な砂よりなり,地表面は水平で 地下水位は擁壁下端より深い位置にある.また,土の単位体積重量 𝜸𝒕 = 𝟏𝟕𝒌𝑵/𝒎𝟑 , せん断抵抗角 𝝓′ = 𝟑𝟎° ,粘着力 𝒄′ = 𝟎𝒌𝑵/𝒎𝟐 である.擁壁の単位体積重量 𝜸𝒘𝒂𝒍𝒍 = 𝟐𝟒𝒌𝑵/𝒎𝟑 , 擁壁底面と支持地盤との摩擦係数 𝛍 = 𝟎 である. (擁壁底面と地盤の間の付着力は無し) (1) 背面と前面に作用する土圧の分布を求め,その合力と作用線の位置を求めよ. (壁に摩擦力が動かない.) (2) この擁壁の滑動に対する安全率を求めよう. (3) この擁壁の転倒に対する安全率を求めよう. 図1 1 (1) 土圧の分布 [解答] (1) ランキンの主働土圧係数は, ランキンの受動土圧係数は, 𝜋 4 𝜋 𝑡𝑎𝑛2 4 𝐾𝑎 = 𝑡𝑎𝑛2 𝐾𝑎 = 𝜙 2 𝜙 + 2 − 𝜋 4 𝜋 𝑡𝑎𝑛2 4 = 𝑡𝑎𝑛2 = 30∘ 2 30∘ + 2 − = 𝑡𝑎𝑛2 30∘ =0.333 = 𝑡𝑎𝑛2 60∘ =3 擁壁下端での主働土圧は,𝝈′𝑨 = 0.333 x 17[kN/m3] x 6[m]=34.0[kN/m2] 擁壁下端での受動土圧は,𝝈′𝒑 = 3 x 17[kN/m3] x 1.5[m]=76.5[kN/m2] 主働·受動土圧の合力は, P𝑨 = 0.5 x 34.0[kN/m2] x 6 [m] = 102.0[kN/m] PP = 0.5 x 76.5[kN/m2] x 1.5 [m]=57.4[kN/m] 102.0kN/m 2m 57.4kN/m 0.5m 76.5kN/m2 34.0kN/m2 2 1 (2) 滑動に対する安全率 [解答] (2) 𝐹𝑠 = 滑動に抵抗する力 滑動される力 = 57.4[kN/m]+144[kN/m]x0 102.0[kN/m] = 57.4/ 102.0 = 0.56 ≦ 1.5(常時)⇒ N.G ※ 𝛍 = 𝟎. 𝟑 の場合には, 𝐹𝑠 = 滑動に抵抗する力 滑動される力 = 57.4[kN/m]+144[kN/m ]x0.3 102.0[kN/m] = 100.6 / 102.0 = 0.99 ≦ 1.5(常時)⇒ N.G 102.0kN/m 2m 57.4kN/m 0.5m 144kN/m 3 (3) 転倒に対する安全率 [解答] (3) 𝐹𝑠 = 抵抗モーメント 回転モーメント = ∑𝑀𝑐 /∑𝑀𝑑 = 57.4[kN/m]x0.5m+144[kN/m ]x0.5m = [28.7+ 72.0] / [204.0] = 0.49 ≦ 1.5(常時)⇒ N.G 102.0[kN/m2]x2.0m 102.0kN/m 2m 57.4kN/m 0.5m 0.5m 144kN/m 4 2
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