平成27年5月16日 平成27年度石巻専修大学報告書 石巻専修大学大学院 理工学研究科 奥津 勝太 1、目的 FSAE ルールに基づいて本学から出場する学生フォーミュラカーのフレーム作りを行う。 2、 方法と目標 人命を守る観点から下記3点に荷重をかけて変形量をみる。図1の○で荷重点を表現す る。それぞれの計算において目標として最大変異を25mm以内とする。 (*) 使用ソフト hyper mesh Z方向 固定点 Y方向 図1 全体像 ① フロントロールフープ Y方向 5.0kN X方向 6.0kN Z方向 9.0kN 図2 正面(上側) *FSAE ルール ARTICLE 3~AF 4.4.5 に記載 X方向 ② メインロールフープ X方向 6.0kN Y方向 5.0KN Z方向 9.0kN 図3 正面 (上側) ③ サイドインパクト Y方向 7.0kN 固定点 図 4 平面図(上方より) 3. 計算と結果 紹介 3.1 ベースモデル ドライバーとエンジン搭載のみ考慮したフレームより作成 3.2 強化モデル FSAE ルール規定を満足するモデル 3.3 軽量化モデル 強化モデルの軽量化 3.1 ベースモデル 図によれば 40mmを超える変位を持ち、応力も1桁足りない結果になった。ただ、 サイドインパクトに関しては少し足すだけで構造強度的に保てられることが分かっ た。 (図 5~7) 図5 フロントロールフープ 図6 メインロールフープ 図 7 サイドインパクト 問題点 フープ系は強度が全く足りない 3、2 強化モデル 上記に計算を踏まえて筋交いを付け加えての構造を作成した。(図 8) 加えた筋交い(灰色) 重量 約 139kg 図8 強化モデル メインロールとフロントロールに関して、サイドと後方に梁を加え強度を上げてい る。また、サイドインパクトはクロスに筋交いを加えることで強度が上げた。 図 9 フロントロールフープ 図 10 メインロールフープ 図 11 サイドインパクト 問題点 ① 全体的に重い ② エンジン格納性不足 ③ ドライバーが脱出性不足 3,3 軽量化モデル 図8のモデルでは、かなりの強度であることが分かった。そこで筋交いを減らして軽 量化を測り、剛性が保てるように考慮した。 脱出性の向上 拡張した 効率的な配置(灰色) 重量 約 135kg -4kg 図 12 軽量化モデル フープ系は計算結果②と変わらず、24mm平均になった。 サイドインパクトは 15mmと変異が増えたが許容範囲にいれることができた。 図 13 フロントロールフープ 図 14 メインロールフープ 図 15 サイドインパクト 4、結果 今季自分にとって最高のフレームが完成したと思う。 5、謝辞 この2年間アルテアエンジニアリング株式会社様にはお世話になりました。つまらな い質問にも真摯にお答えいただき、わたくし共精一杯活用出来たかと思います。
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