http://members3.jcom.home.ne.jp/mzswskra/ 2016年(H28年度 春学期 生命科学 I、月3限、月4限) 第5回 教科書 第2章 生物のしくみ:栄養 (pp31-37) 2-2 生物を構成する物質 (命を作る物質と栄養) 2-3 生命物質 2-4 情報分子としての核酸: 31 (命を維持するタンパク質) 37 50 遺伝子情報はタンパク質の形を決める 2-5 代謝:物質合成とエネルギー生成 (酵素とは) 81 2-6 核の全能性とは何か、iPS細胞とは何か 87 生物を構成する元素:炭素に注目して(P32) H2 CH4 NH3 生命を構築する元素はレゴブロック (基本4種) 水素 メタン アンモニア H2O 水 生命は基本たった6種の元素で出来ている 元素 大きさ 結合手の数 炭素(C) 12 4 水素(H) 1 1 窒素(N) 14 3 酸素(O) 16 2 れているので、美しい立体 硫黄(S) 32 4 構造を作ることができる。 リン(P) 30 3or4or5 炭素=中核になる元素 テトラポッド型は均整が取 原子 C N O H 基本分子 NH3 CH4 OH2 H2 H2 CH4 分子 CH2NH2OH 高分子 C100・・・ 組立 NH3 水素 メタン アンモニア H2O 水 分子レゴブロック 分子 左右の分子がまったく同一なものは下記のア-ウのどの組み合わせでしょうか。 ア イ 生体物質の面白い謎 一見まったく同じ物質だが、完全には ウ 一致しない。ちょうど鏡で映した関係 にある対象形の分子。鏡像異性体。 鏡の右側の世界と左側の世界があるよ うな気分になれるが、地球上の生物は 全部左側の物質だけで構成されている。 原子 原子の大きさ:質量(原子量)で表し、水素1個の原子量を1とする。 水素 H=1、炭素 C=12、窒素 N=14、酸素 O=16、イオウ S=32、リン P=30 原子が結びついて分子を作り、分子が体の中で活躍して命をうみだす。 分子 分子の大きさは分子の質量(分子量)で表す。 分子量は、分子を構成する原子の質量と個数の総和 例) CH2NH2COOH(グリシン) 分子量=12+1x2+14+1x2+12+16+16+1=75 H2O(水) 分子量=1x2+16=18 生命を生み出す重要な分子:タンパク質、炭水化物、脂肪、核酸(DNA/RNA) 原子のレゴブロックを組み立てて出来る4つの基本生体物質 タンパク質 アミノ酸の鎖 C,H,O,N,(S) 炭水化物(デンプン) 糖の鎖 C,H,O 脂肪 3本のCH2の鎖 C,H,O 核酸 ヌクレオチドの鎖 C,H,O,N,P 鎖の単位:アミノ酸、糖、CH2、ヌクレオチド 以上4種の生体物質のうち、ここでは核酸だけにリンが存在しているこ とに注意すること。今後、タンパクや脂肪にりんがくっつく場合が出て きます。春学期の講義が終わった時点で、りんという元素の役割がおぼ ろげながら解るでしょう。 (2) タンパク質・核酸・脂質・炭水化物を構成する元素 物質 材料 原子 物質の特徴や機能 水 H,O 様々な物質を溶かす、流動性 比熱が大きいので温度を保つ CHO N,S アミノ酸が重合 酵素、ホルモン、抗体、受容体 有機物 タンパク 核酸 CHO (DNA,RNA) N,P ヌクレオチドが重合(2重螺旋) 遺伝子 脂質 CHO P グリセリン+脂肪酸 CH3CH2CH2……COOH リン+脂質→細胞膜 炭水化物 CHO 糖、でんぷん、ネバネバ 糖は相当奥深い 栄養:動物は、自分の体を構成する分子を食事として摂取する 生物の体を作る材料となるのが栄養。栄養を摂るのが食事。従って、 食べているものが何になるのかを考えることは結構大事。 食事の3大栄養素 + 補助物質 炭水化物 ごはん、パン、うどん、お好み焼 脂質(脂肪) 油身、揚げ物、油いため タンパク質 肉類、豆類、牛乳、アミノ飲料 核酸 細胞(肉類、植物等) その他・ビタミン 栄養の分解と合成を補助 糖 脂肪酸 アミノ酸 核酸 食事を食べると 糖・脂肪酸は体の中で分解されてエネルギーを生み出す。タンパク質は 消化器で分解されてアミノ酸となり、再度繋がってタンパク質になる。 核酸も、分解されてヌクレオチドとなり、再度繋がって核酸(遺伝子)と なる。分解・再構築を経て自分のタンパク質と核酸を作る。分解と組立 にはエネルギー(糖を分解して生成)を必要とする。 食品は、糖/脂質・タンパク質・核酸と、3つのグループに分かれてい るが、CHONPの五元素は共通している。そのため、糖、タンパク質、核 酸を融通しあう化学反応もあり、糖や脂肪からアミノ酸や核酸を作るこ ともできる。 不要になった物質は分解されて、H2O(水)、CO(NH2)2(尿素)などとして 体から排出される。 このように食品を分解してエネルギーを作ったり体を作ったりするのは 全て化学反応で、この化学反応を代謝という。 (2) 生物体を構成する分子 (p34) 量が多い! 原形質とは、細胞の中身のこと 分子量とは、分子1個の質量 色々な生命の素材(有機物) 核酸 ヌクレオチド→RNA 炭水化物=糖 脂質の元=脂肪酸 タンパク質の素材=アミノ酸 (アラニン) C3H7O2N NH2-CH-CH3-COOH 細菌や植物は全てのアミノ酸を作る(生合成)ことができる 動物では★印のアミノ酸を作れない(食品から摂るのが必須なアミノ酸) = ★ 酵素 (タンパク質) = ★ ★ ★ グルコースを分 解したり(炭素数 削減)アミノ基を 付けたり、酢酸 を 付 け た り ★ ★ ★ ★ ★
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