インドネシア:政府 Churchill 社に対し ICSID 訴訟の分担費用を支払う 2016 年 5 月 19 日掲載 5 月 6 日付地元報道によると、ロンドン証券取引所上場の Churchill Mining 社は、国際投資紛争解決セ ンター(ICSID)より、インドネシア政府が、ついに ICSID が仲裁する訴訟手続における手数料及び経費 の負担金の支払いを完了したとの連絡を受けた。 ICSID 長官は Churchill Mining 社に対して、インドネシア政府から額面 20 万 USD が電信送金(ICSID 手数料及び経費の 5 回目の前払い金のインドネシア政府負担分)されたと告げた。 また同長官は、 20 万 USD は当初 Churchill Mining 社側がインドネシア側の債務不履行を処理するために支払っていたもので、 Churchill Mining 社側に返済されるであろうと告げた。 2016 年 4 月 25 日付文書で、ICSID はインドネシア側に対して、ICSID 手数料及び経費の 5 回目の前 払い金の支払いが期限になされなかった説明と、 2016 年 5 月 9 日月曜日の終業時までに Churchill Mining 社規則 42 申請に関する意見書提出を求めていた。Churchill Mining 社側は、まだ 5 回目の前払い金が 2 カ月間遅れた説明は受けていないと述べた。 Churchill Mining 社によると、ICSID は、インドネシア側の偽造文書棄却申請の審議を順調に進めてお り、6 月中旬には裁定時期などの返事ができるであろうとも告げられていたとのこと。Churchill Mining 社が費用に関することも含め(ただし上限は定めていない)、全ての権限を保持していた。 Churchill Mining 社と豪州にある子会社 Planet Mining 社は、 2014 年にワシントンに拠点を置く ICSID に、インドネシア政府を相手取って、東 Kalimantan の East Kutai 石炭プロジェクトの採掘権について、 違法に取り消されたと訴訟を起こしていた。East Kutai 石炭プロジェクトは Churchill Mining 社のみの 資産であり、Churchill Mining 社はインドネシア政府に対して、13 億 USD の補償を求めている。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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