チラシ - HOWS

HOWS2016年度
(第17期)
前期開講講座
5月14日㈯ 13時∼16時30分
『帝国の慰安婦』事態と日本の責任
日本軍「慰安婦」問題と「二つの歴史修正主義」
講師=
鄭 栄 桓 (明治学院大学准教授)
会 場:本郷文化フォーラムホール(裏面地図参照)
参加費:1500円(学生1000円)
2014年6月、朴 裕 河著『帝国の
軍の戦争遂行を助ける「愛国」的
慰安婦――植民地支配と記憶の闘
存在であり、日本人兵士に「同志
い』によって名誉を傷つけられた
意識」をもつ「帝国臣民」の一部
として、
「慰安婦」とさせられた
としての「帝国の慰安婦」であ
9人の女性が民事上の損害賠償と
る。こうして天皇を元首とする大
出版禁止、接近禁止をもとめて提
日本帝国の戦争責任を免罪してい
訴し、かつ著者を名誉棄損罪で刑
る。が、にもかかわらず左側から
事告訴した。ところが日本の言論
も称賛されるのは、同書が、日本
界・出版界は『帝国の慰安婦』を
人が補償や賠償や謝罪など「戦争
高く評価した。2015年11月に韓国
責任・植民地支配責任に向き合っ
検察が著者を名誉毀損罪で在宅起
てきた歴史として『戦後史』を描
訴するや、日本のマスメディアは
く」からだ。そして日本の責任を
右から左まで言論の自由への弾圧
追及する韓国挺身隊問題対策協議
と非難し、著者を擁護。日米の学
会を徹底的に批判する。――この
者・ジャーナリストら54名が「朴
「韓国こそが変わらなければなら
裕河氏の起訴に対する抗議声明」
ない」という主張が、多くの「リ
を発表した。はたして『帝国の慰
ベラル」な知識人を魅了した、と
安婦』とはいかなる書物か。なぜ
氏は指摘している。
日本の言論界・知識人がこの本を
絶賛するのか。
「韓国と日本政府は12.28合意を全面
無効にして再交渉しなさい!」3月23日、
平和路での日本軍「慰安婦」問題解決
のための1223回水曜デモより。
〔主要テキスト〕
鄭栄桓『忘却のための「和解」
――「帝国の慰安婦」と日本の
責任』
(世織書房、2016 年 3 月)
〔参考文献〕
朴裕河『帝国の慰安婦――植民
地支配と記憶の闘い』
(朝日新
聞出版、2014年11月)ほか
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今期のHOWSは、この講座を
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〈日本人民の戦後歴史認識を確立
鄭栄桓氏
(明治学院大学准教授)
するために〉シリーズの第1回目
は、本書の記述を具体的かつ歴史
と位置づけ、開講講座として開催
的に検証し、矛盾する叙述や恣意
する。
的な概念使用、必要以上の抽象化
鄭栄桓氏の論究をふまえ、昨年
や証言の強引な解釈など、同書が
8月の安倍「戦後70年談話」
、年
「誤読を誘発する」書物であるこ
末の日韓「慰安婦」問題「合意」
とを明らかにしている。その描き
との関わりや、戦争法反対のたた
出す朝鮮人「慰安婦」像は、日本
かいなどについても論議したい。
1回受講の場合は1 500円(学生1 000円)
(本科生は無料、聴講生は聴講券を提出) お問合せはHOWS事務局まで ☎03-5804-1656 FAX.03-5804-1609 E-mail : [email protected]
2016年度前期全講座を載せたリーフレットを作成中です。必要な方は上記事務局までご連絡ください。