The 58th Annual Meeting of Japan Geriatrics Society 第58回日本老年医学会学術集会 イブニングセミナー 1 日時 会場 平成28年6月8 日(水) 18:00~18:45 ANAクラウンプラザホテル金沢 (第5会場 鳳・西) 〒920-8518 金沢市昭和町16-3 泌尿器科疾患における 地域医療連携 司会 名古屋大学大学院医学系研究科 地域在宅医療学・老年科学 教授 葛谷 雅文 先生 名古屋大学大学院医学系研究科泌尿器科学 教授 演者 後藤 百万 先生 共 催:第58回日本老年医学会学術集会/キッセイ薬品工業株式会社 泌尿器科疾患における 地域医療連携 名古屋大学大学院医学系研究科泌尿器科学 教授 後藤 百万 近年新しい診断方法や治療方法の確立、新しい医療機器の登場、新しいリハビリ 方法や介護療養方法の開発などにより、医療現場に対するニーズが多種多様化 している。 このような中、病院へのニーズは非常に多岐にわたり、地域の中核病院へ 患者が集中することにより、病院が持っている最適な医療サービスを提供できなく なっている。 また、 医療従事者への過度な負担増、 医療従事者の不足は、 病院の破綻 につながり、最悪のケースでは地域医療の崩壊を招いている。他方、超高齢化社会 の到来により、在宅における医療が重視され、 高齢者医療の病院から在宅への流れ が明確な施策として打ち出されている。2015年から策定が始まった地域医療構想 に沿って病院の機能・役割分化が進み、今後の10年間には地域医療体制の大きな 変化が到来することが予測される。 このような医療情勢にあって、泌尿器科領域においても患者の高齢化、病院への 集中が起こっており、今後、地域医療連携システムの構築は重要な課題になると 考えられている。学会としての取り組みは未だ行われていないものの、前立腺癌に ついては様々な地域で地域連携パスを用いた地域医療連携の試みが行われている。 また、排尿障害の領域では近年の多くの薬剤の開発により、一次診療はプライ マリーケア医によって行われることが多くなっており、排尿障害専門医としての泌尿 器科医との連携が重要になる。排尿障害における地域医療連携の試みはまだ実施 されていないが、 様々な排尿障害に関する診療ガイドラインでは疾患の診断・治療 のみならず、プライマリーケア医と専門医の診療連携を想定したアルゴリズムが 示されている。本セミナーでは排尿障害におけるプライマリーケア医と泌尿器科 専門医の連携に基づく診断・治療について解説したい。
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