防火対象物定期点検報告制度

防 火対象物 定期点検報 告制度
【防火対象物定期点検報告制度(法8ノ2ノ2)】
・一定の防火対象物の管理権限者は、防火の専門知識を有する防火対象物点検資格者に、用途の実態や
消防計画に基づいた防火管理の実施状況等の火災予防に係る事項も含めて、総合的に点検させ、その
結果を消防機関に報告しなければならない。
・管理権限者が1年に1回消防長または消防署長へ報告する。
・平成13年の歌舞伎町ビル火災を契機に創設された。
【防火対象物点検資格者が点検を行う内容】
・消防計画
・避難・消火訓練等防火管理業務
・防炎対象物品の使用
・火気使用設備等の適切な管理
・少量危険物・指定可燃物の貯蔵及び取り扱い
・消防用設備等の設置維持
・避難施設の管理等
【点検対象(令4ノ2ノ2)】
①収容人員300人以上の特定防火対象物
②収容人員が30人以上300人未満の特定防火対象物で、特定用途部分が地階または3階以上の階にあ
り、かつ階段が1のもの
③ 収 容 人員 が 10人以 上 30人 未 満の 6 項ロ で 特定 用 途部 分 が地 階 また は 3階 以 上の 階 にあ り 、か つ 階段
が1のもの
収 容人 員 が10人 以 上30人 未 満の 6 項ロ を 含む 16項で 、特 定 用途 部 分が 地 階ま た は 3階 以 上の階 にあ
り、かつ階段が1のもの
【防火対象物の特例(法8ノ2ノ3)】
・一定期間以上、継続して消防法令を尊守している場合は、3年間点検と報告が免除される。
・特例認定の要件
①管理権限者が3年以上管理をしていること。
②過去3年以内に消防法令などに違反して命令を受けたことがなく、現に受ける事由がないこと。
③過去3年以内に特例認定の取り消しを受けたことがなく、現に受ける事由がないこと。
④過去3年以内に点検報告を怠ったことや、虚偽報告がないこと。
⑤過去3年以内に点検結果が点検基準に適合していなかったことがないこと。
⑥消防用設備等または特殊消防用設備等が技術基準に従って、設置・維持されていること。
⑦消防用設備等または特殊消防用設備等の点検・報告がされていること。
⑧その他、消防法または消防法に基づく命令に規定する事項に関し、市町村長の定める基準に適合し
ていること。
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防 火対象物 定期点検報 告制度
【特例認定の失効(法8ノ2ノ3)】
①特例認定を受けて3年が経過した時
②管理権限者が変更になった時
【特例認定の取り消し】
①偽りやその他の不正な手段で特例認定を受けたことが判明した時
② 防 火 対象 物 の位 置 ・構 造・設 備・管理 の 状況 が 法令 に 違反 し 、命 令を 受 けた 時 、ま た は命 令 を受 け るべ
き事由がある時
③特例認定の要件に適合しなくなった時
【特例認定その他】
・共同防火管理の場合は、各管理権限者が特例認定の申請を行い、防火対象物全体が特例認定を受けた
場合のみ、防火対象物に表示をすることができる。
・ 特 例 認 定 を 受 け た 防火 対 象 物の 管 理権 限 者に 変 更が あ った 場 合時 は 、変 更 前の 管 理権 限 者が 消 防長
または消防署長に届け出なければならない。
【防火対象物点検資格者講習の受験資格】
・消防設備士で消防用設備等の工事、整備または点検について3年以上の実務経験を有する者。
・消防設備点検資格者で消防設備等の点検について3年以上の実務経験を有する者。
・防火管理者(甲乙)で3年以上その実務経験を有する者。
・防火管理者(甲乙)で防火管理上必要な業務について5年以上の実務経験を有する者。
・建築基準適合判定資格者検定に合格した者で建築主事または確認検査員として2年以上の実務の経
験を有する者。
・特殊建築物等調査資格者で特殊建築物等の調査について5年以上の実務経験を有する者。
・建築設備検査資格者で建築設備の検査について5年以上の実務経験を有する者。
・一級建築士および二級建築士で建築物の設計もしくは工事監理または建築工事の指導監督について
5年以上の実務経験を有する者。
・建築設備士で5年以上の実務経験を有する者。
・市町村の消防職員で火災予防に関する業務について、1年以上の実務経験を有する者。
・市町村の消防職員で5年以上その実務経験を有する者(前記に掲げる者を除く)。
・市町村の消防団員で8年以上その実務経験を有する者。
・特殊行政庁の職員で建築行政に関する業務(防火に関するものに限る)について5年以上の実務の経
験を有する者。
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