Si-Al融液を用いたSiの低温凝固精製 Si

Si
-Al融液を用いたSiの低温凝固精製
Si-Al融液を用いたSiの低温凝固精製
●西 勇輝
吉川 健
研究背景
Si-Al融液を用いたSiの低温凝固精製
太陽電池生産の拡大
1400
・太陽電池グレードSiの需要が拡大
2500
(MW)
L
B
2000
L + Si
T(℃)
・従来の半導体グレードSiのスクラップ
に頼るプロセスでは供給不可能
1500
1000
Al
P
Fe
1000
シーメンス法
500
500
0
冶金学グレードシリコン
半導体グレードシリコン
95
99
01
03
1022
05
1021
1020
1019
1018
1017
1016
1015
Atom/cm3
Fig. Amount of solar cell
production in the world.
スクラップ
Over grade シリコン
新精製プロセス
97
Fig. Solid solubility of impurity elements in Si.
Fig. Phase diagram for the Si-Al system.
10
B
・従来法より500℃近く低い温度での凝固精製が可能
太陽電池グレードSi
NEDO SOG-Si 精製プロセス
・通常の一方向凝固では除去できなかったP、Bの除去が可能
多元素(Fe、Tiなど)についても除去効率アップ
MG-Si(2N)
0.1
Si / Si-Al melt
m.p.of Si
0.01
1000
第一工程
水蒸気添加したプラズマ溶解
(B、C除去)
一方向凝固
(Fe、Ti、Al除去 )
一方向凝固
(Fe、Ti、Al除去 )
1200
1400
1600 1687
Fig. Segregation coefficient of
P, B between Si and Si-Al melt.
第二工程
電子ビームによる真空溶解
(P除去)
Si / Si melt
P
1
Induction coil
J
B
・誘導加熱の際に生じる電磁気力によって
Siを密集させることに成功している
J
F
bottom
B
・バルクSiが得られておらず酸による融液
部の除去が必要
Induced flow
太陽電池グレード-Si(6N)
Si-Al melt
・MG-Siから冶金学的なプロセスでSiを精製可能だが、
更なるコストダウンが必須
Solidified Si
1cm
Fig. Solidification with induction heating.
結果と考察
研究目的
Si-Al融液からのSiの成長について調査する。
降下速度とSiの成長の様子
上
Si+Al-Si
実験方法
Si
0.02mm/min
秤量
(XSi=0.447)
thermocouple
stepping motor
outlet
inlet
溶解
一方向凝固
空冷
試料観察
0.04mm/min
グラファイト
坩堝
下
10mm
Fig. photo of sample
(0.04mm/min,before polishing)
quartz tube
0.05mm/min
silicone
plugs
graphite
crucible
Fig. schematic diagram of
experimental apparatus.
・温度勾配1.5の炉内を速度0.02-0.08mm/minで移動させ、
試料下部を1273Kから1173Kへ冷却し、坩堝下部よりSiを
成長させた
0.08mm/min
・0.04mm/minより小さい降下速度では融液部と完全に分離
furnace
sample
0.07mm/min
Fig. photo of sample cross section
mullite tube
状態図からの現象理解
L
・状態図から得られる固相率と試料
下部から成長したSiの比率が一致
↓
試料上部はSiは空冷の際に融液中でが析出した
0.139
L + Si
1000℃
900℃
0.14
XSi = 0.447
0.04mm/min
結論
今後の方針
・Si-Al融液からSi結晶を成長させることで融液部と精製Siを完全に分離できた。
・温度勾配、試料組成などを変化させることでSi成長の機構を探り、
最適条件を検討する。
・Si-Al融液からSiを成長させるには0.04mm/min以下という非常に小さい降下
速度が必要であった。
・得られたSi中の不純物元素の定量、結晶性の評価を行う。