1 財務会計業務改革に係るコンサルティング業務仕様書 1.

財務会計業務改革に係るコンサルティング業務仕様書
1. 事業名称
財務会計業務改革に係るコンサルティング業務
2.事業の目的及び概要
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下「AMED」という。
)は、医療分野
の研究開発における基礎から実用化までの一貫した研究開発の推進・成果の円滑な実用
化及び医療分野の研究開発のための環境の整備を総合的かつ効果的に行うため、健康・
医療戦略推進本部が作成する医療分野研究開発推進計画に基づき、医療分野の研究開発
及びその環境の整備の実施、助成等を行うことを目的として、平成 27 年 4 月 1 日に発
足した法人である。
AMEDは上記目的を達成するために大学やその他研究機関等に対しての研究開発及
び環境整備の助成を行う機能を持つ競争的研究資金配分機関(通称:ファンディングエ
ージェンシー(以下「FA法人」という。)である。そのため、文部科学省、厚生労働
省及び経済産業者等から補助金を受け、研究費の配分を行っている。
AMEDはその機能から、通常の独立行政法人とは財務会計において異なる仕組であ
り、独立行政法人の会計基準を踏まえながらも、研究費の配分を前提とした財務会計を
構築することが不可欠である。
そのため、更なる効率化、合理化を進めるため、現在の財務会計業務の改革を進め、
次の点を踏まえて新たな財務会計システムを導入するものである。
・FA法人として相応しい財務会計業務を構築し、新財務会計システムに反映させる。
・財務会計業務の改革では、現行のAMEDの財務会計業務の効率化、利便性の向上及
びアウトソーシングによる業務等の合理化を図る。
・新財務会計システムの導入にあったては、新財務会計システム構築プロジェクトチー
ム(以下「PT」という。
)をAMED内に組織し、PTがコンサルティング事業者
等の支援を受けながら、新財務会計システムの計画的な導入を進める。
3.本仕様書において行う業務
(1)現行の財務会計業務及び財務会計システムの問題点、課題の洗い出し
(2)他のファンディングエージェンシーの機能を持つ国立研究開発法人の財務会計業務
フロー及び財務会計システムの調査
(3)財務会計業務におけるアウトソーシングの可能性についての検討
(4)上記(1)~(3)を踏まえ、AMEDの役割に相応しい財務会計となるよう、財
務会計改革の基本方針(案)の作成
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(5)財務会計改革の基本方針に基づく、財務会計業務及び財務会計システム見直し
(案)の作成
(6)財務会計改革の基本方針に基づく、財務会計業務及び財務会計システム最適化計画
(案)の作成
(7)新財務会計システム開発経費等概算計算書の作成
(8)新財務会計システム要件定義書(案)の作成
(9)新財務会計システム調達計画書(案)の作成
(10)新財務会計システム調達仕様書(案)の作成
(11)データ移行の方策等の提案
(12)新財務会計システム導入の検討を行うPTの業務支援
(13)AMED内部への説明資料作成
(14)新財務会計システム開発に係る開発業者との調整等コンサルティング業務を行うな
ど、システム完成までのプロジェクト管理
(15)調達価格策定支援
(16)入札支援
(17)総合評価の支援
(18)上記(1)~(17)を実施するための計画書作成
4.業務履行期間
業務履行期間は次のとおり。
(1)上記3(1)~(11)までの業務は、契約日から平成 28 年 11 月 30 日(仕様書等
が完成するまで)
(2)上記3(12)~(17)までの業務は、契約日から平成 29 年 12 月 31 日(システム
が完成し、導入、テスト、不具合の修正がされるまで)
5.業務履行場所、備品及び貸与品等
(1)本業務に係る履行場所及び設備・備品については、受注者側の負担で準備するこ
と。業務に係る会議、打ち合わせは、原則、AMED内で行うものとする。
なお、常駐するスタッフの業務履行場所はAMEDで準備するものとする。
(2)受注者に現行財務会計システムに係る操作マニュアル、運用マニュアル等を提供す
る。なお、必要に応じて、現行財務会計システムを確認できるものとする。
(3)AMEDの規程類を貸与する。その他連携が必要となる他システムマニュアル等は必
要に応じて貸与する。
6.業務の役割分担
機構PTは意思決定を行い、受注者はPTの支援及び業務を行う。
2
(1)PTの役割
基本方針や調達仕様書などの確認を行い、最終決定を行う。
(2)受注者の役割
本事業における
ア
調査、分析、検討、提案、まとめ、議題や課題等の設定、課題解決、PTから
の相談対応
イ プロジェクト管理
ウ 会議における進行、資料作成及び議事録作成
エ 機構内部向け等の資料作成
オ 調達価格策定支援、入札支援
7.業務の詳細
(1)現行の財務会計業務及び財務会計システムの問題点、課題の洗い出し
PTから提供される資料や指示事項及び必要に応じて実施されるヒアリング等を踏
まえ、現行の財務会計及び財務会計システムの問題点及び課題を整理し、報告書を作
成する。
(2)他のFA法人の財務会計業務フロー及び財務会計システムの調査
PTとともにFA法人を訪問等し、当該法人の財務会計業務のフロー及び財務会計
システムを調査する。FA法人は3カ所程度。
(3)財務会計業務におけるアウトソーシングの可能性についての検討
財務会計においてアウトソーシングの可能性のある業務について調査・検討し、そ
の手法、対象業務及び財務会計上でのアウトソーシングの可能な業務を明らかにし、
報告書にまとめる。
(4)財務会計改革の基本方針(案)の作成
上記を踏まえ、財務会計改革の基本方針(案)を策定し、報告書としてまとめる。
(5)財務会計業務及び財務会計システム見直し(案)の作成
作業方針及び作業手法・作業内容を盛り込んだ見直し案を作成する。
(6)財務会計業務及び財務会計システム最適化計画(案)の作成
財務会計改革の基本方針及び業務・システム見直しを踏まえ、業務説明書、最適化
工程表、体系ドキュメント等で構成する計画案を作成する。
(7)新財務会計システム開発経費等概算計算書の作成
新財務会計システムの概算の開発経費を算定する。
(8)新財務会計システム要件定義書(案)の作成
(9)新財務会計システム調達計画書(案)の作成
(10)新財務会計システム調達仕様書(案)の作成
基本方針で策定された業務フローやシステム要件等に基づき、新財務会計システム
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の調達仕様書を作成する。
(11) データ移行の方策等の提案
現行財務会計システムから新財務会計システムへの既存データの移行方法、時期等
をまとめる。
(12)PTの業務を支援する業務
新財務会計システムの導入検討チームであるPTに対して、検討するべき事項につ
いての資料策定、システムに関する提案、会議の進行、議事録の作成を、システム完
成まで行う。
そのためPT支援として、1 名以上のスタッフをAMEDに常駐させること。常駐
期間は、上記(1)~(11)の業務が完了するまでとし、
(12)の業務以降は業務遂
行に必要な体制をとるものとする。
(13)AMED内部への説明資料作成
PTの指示により、AMED内部向けの資料を作成する。
(14)新財務会計システム開発にあたる開発業者との調整等コンサルタント業務などを行
うなど、システム完成までのプロジェクト管理
新財務会計システムの開発業者からの報告、相談等にあたり、専門家として助言等
することをシステム完成まで行う。
(15)調達価格策定支援
予定価格決定及び調達価格抑制のために市場実勢価格の調査等を実施し、調達価格
抑制のための具体的な手法を示し、AMEDと情報を共有する。
(16)入札支援
入札説明会における説明事項や参加業者からの疑義照会に対する回答(案)作成、
仕様の追加、削除、変更の必要が生じた場合の対応、参加業者から提出される応札技
術回答書の内容確認、契約書(案)の特記事項の作成等を行う。
(17)総合評価の支援業務
総合評価落札方式の採用を前提とし、AMEDに適応した必須項目、加点項目を考
慮した総合評価基準(案)
、企画提案書(案)等の調達関係資料作成や、応札技術回
答書の評価基準への適合審査及び加点項目の評価業務の支援等を行う。
(18)計画書の作成
業務の着手に先立ち、(1)~(17)の実施工程を明確にした計画書を策定し、契
約締結後3週間以内に提出する。
なお、その際はAMEDの作業負荷等を十分考慮すること。
8.想定される新財務会計システムの機能
(1)資金管理業務
ア
収支管理業務(収支予算の期中執行管理及び収支決算に係る業務)
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イ
財務会計業務(財務情報の期中管理及び財務決算に係る業務)
ウ
出納管理業務(現預金の入出金管理業務)
エ
伝票事務処理業務(支出:調達要求、契約、債務計上、現預金の出金(戻入含
む)
)
オ
伝票事務処理業務(収入:債権の認識、現預金の入金(戻入含む))
カ
債権負担管理業務(複数年契約に係る業務)
キ
源泉徴収票、支払調書等作成
ク
セグメント毎、各省予算別等の経理処理機能
(2)契約管理業務
ア
調達契約管理業務
イ
研究契約管理業務(研究開発に関する個々の委託契約及び補助金について、契約
状況及び出金状況及び精算等の業務)
ウ
医療研究開発推進事業費補助金及び調整費等の区分機能
(3)資産管理業務
ア
有形・無形固定資産管理業務
(4)税務管理及び申告業務
ア
消費税、法人税、固定資産税等の申告のための処理機能
(5)前渡資金管理業務
ア
海外事務所
(6)他の業務システムとの連携
ア
人事給与及び旅費システムとの連携
イ
文書管理システムとの連携
ウ
研究課題システム(構築中)との連携
9.留意事項等
(1)関連データ
ア 所在地
国内事務所3カ所及び海外事務所3カ所
イ
予算管理部署
経理部
ウ
年間の伝票数
10 万枚程度
エ
財務会計システム使用端末
オ
オペレーティングシステム Windows7 Professional SP1
約 500 台(職員用端末から操作)
(2)留意点
ア
独立行政法人会計基準に準拠したシステムであること。
イ
単なる独立行政法人の財務会計システムではなく、FA法人として相応しいシス
テムであること(研究費を受けるのでなく、研究費を配分する機関であることに留
意した最適なシステムとすること。
)
。
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ウ
財務業務改革の基本方針を踏まえた財務会計システムを構築すること。
エ
業務量に比して従事者数が少ないことから、財務会計業務においてアウトソーシ
ングを考慮すること。
オ
最適化した財務会計業務フローによるシステムとすること。
10.要件定義書(案)、調達計画書(案)
、仕様書(案)作成の留意点
(1)要件定義書(案)
、調達計画書(案)、仕様書(案)
(以下「仕様書等」という。)の
作成にあたっては特定の会社の機能をできる限り排除すること。
(2)機構の業務及び運用を十分理解し、意見を反映した仕様書等を作成すること。
(3)パッケージ機能を原則とした効率的な仕様書等を作成すること。
(4)パッケージ機能以外の仕様を必要とする場合には、極力開発工数が少なくなる仕様
とし、システム開発費を抑制できる仕様書等とすること。
(5)ハードウェア等保守管理も質の高いものである仕様書とすること
(6)保守費用の抑制を意識した仕様書等を作成すること
(7)将来の研究課題システム(構築中)との連携が可能であることを盛り込んだ仕様書
等とすること。
11.受注者要件
(1)本業務の受注者は、プラバシーマーク又は情報セキュリティマネジメント(ISM
S)を取得していることを証明した者であること又は事業者内で「個人情報保護規
定」等を有し、事業者の組織として個人情報保護体制が整備されていること。
(2)過去に同様のコンサルティング業務を受注した実績を持つ者であること。
12.納入成果物
(1)納入成果物
ア
計画書
イ
財務会計改革の基本方針(案)
ウ
財務会計業務及び財務会計システム見直し(案)
エ
財務会計業務及び財務会計システム最適化計画(案)
オ
新財務会計システム開発経費等概算計算書
カ
新財務会計システム要件定義書(案)
キ
新財務会計システム調達計画書(案)
ク
新財務会計システム調達仕様書(案)
ケ
その他調達資料(評価基準(案)、企画提案書(案)等)
コ
会議等議事録
サ その他業務支援に関してAMEDが支持する資料等
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(2)納入方法
上記納品物件については、原本一式、複本一式及び未製本版一式並びに電子媒体
(CD 又は DVD)にて提出すること。
なお、電子媒体に記録するファイルは「Microsoft office 2013」
(Word、Excel 及
び Power Point)で扱える形式とする。また全てのデータをPDF形式でも保存する
こと。
(3)納品場所
100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1読売新聞ビル24階
国立研究開発法人日本医療研究開発機構 経理部 法人経理グループ
(4)納品期限
上記 12.(1)アは契約後、3週間以内
上記 12.(1)イ~ケは平成28年11月30日
上記 12.(1)コ及びサは随時
13.特記事項
(1)受注者は全業務を統括する責任者を置き、当該責任者に本業務従事者への指揮監督
を行わせ、各業務の整合を図りながら進めること。
(2)受注者は、本業務を履行し得る十分な経験、専門技術及び人格を有したスタッフを
複数名配置し、誠実に契約内容を履行すること。そのうち 1 名をAMEDに常駐させ
ること。
(3)受注者がAMEDに立ち入る場合、名札等により身分を明確にすること。
(4)本業務の作業において受託者が他の事業者との調整を要する場合には、相互に協調
して作業の便宜を図ること。 また、本業務に関して他の事業者との打ち合わせを行
った場合、受注者はその内容を議事録とし、当該打ち合わせ終了後速やかにAMED
に提出し、了承を得ること。
(5)業務の確実な履行が得られないとAMEDが判断したときは、受注者はAMEDの
求めに応じて、速やかに改善の措置を講じること。
(6)受注者は、業務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。なお、本業務の用に供
する目的のために本業務を通じて知り得た情報を利用する場合は、事前にAMEDの
承諾を得ること。
(7)本仕様書に定めのない事項、本仕様書に定める業務の実施にあたって本仕様書の解
釈に疑義が生じたときは、受注者とAMEDが協議のうえ決定するものとする。
(8)契約の履行に関して生じた成果物の知的財産権は受注者が従前から保有するものを
除いて全てAMEDに帰属する。
(9)受注者(本業務受注者と資本関係のある関連会社又は業務提携会社を含む)は、独
立性、中立性及び公平性を確保するため、本業務による策定された仕様書基づく新財
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務会計システム開発及びハードウェア又はミドルウェア等のソフトウェアの調達にお
ける契約相手となることはできない。ただし、新財務会計システムに係る支援業務の
契約相手となることはできる。
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