哲学A - Researchmap

講義科目名称: 哲学A
授業コード: 1C180
英文科目名称: Philosophy A
開講期間
前期
担当教員
長坂 真澄
配当年
1・2・3・4
教養教育
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
<授業目標>近代から現代にいたる西洋の哲学史を、存在神学批判の試みとして連結的に理解する。
<到達目標>哲学における批判のあり方の変遷を学ぶことにより、自らの思考を批判する視点を持つことがで
きるようになることを目指す。
第1回講義
イントロダクション
講義の概要を説明する。
第2回講義
デカルトによる神の存在論的証明
『省察』等より、神の実在の証明についての議論を解説する。
第3回講義
ライプニッツの充足根拠律と神
『理性に基づく自然と恩恵の原理』等より、存在神学における可能性と現実性の関係について考
察する。
カントによる神の存在論的証明の批判(前半)
『純粋理性批判』超越論的弁証論等より、神の実在証明の批判を解説する。
第4回講義
第5回講義
カントによる神の存在論的証明の批判(後半)
引き続き上掲書等より、神の実在証明の批判を解説する。
第6回講義
フッサールによる近代哲学の批判(前半)
『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』等における、フッサールによる近代の自然主義、客
体主義の批判を、カントの存在神学批判の延長線上に捉え直して解説する。
フッサールによる近代哲学の批判(後半)
引き続き上掲書等より、フッサールによる近代の自然主義、客体主義の批判を解説する。
第7回講義
第8回講義
ベルクソンによる可能性概念の批判
『意識の直接所与に関する試論』等より、可能性と現実性の関係の新たな捉え方を考察する。
第9回講義
ハイデガーによる存在論の歴史の批判
『存在と時間』等より、歴史的な存在論の批判を解説する。
第10回講義
ハイデガーによる形而上学批判
『形而上学入門』等より、存在神学的な形而上学の批判を解説する。
第11回講義
レヴィナスの存在神学批判
『神、死、時間』等より、存在神学の新たな批判のあり方を考察する。
第12回講義
デリダの脱構築
『哲学の余白』等より、存在神学批判が脱構築として捉え直されることを解説する。
第13回講義
テキスト
マリオンによるカント批判
『与えられて』等より、マリオンがカントをいまだ存在神学的形而上学に囚われていると批判す
ることを解説する。
第14回講義
カントによる批判のリシールによる継承
『思考することの経験』等より、リシールがいかにカントの存在神学批判を継承するかを解説す
る。
第15回講義
批判の哲学史を背景とする応用倫理
本講義で解説した存在神学批判の系譜を整理し、こうした批判が現代においていかに倫理的な意
味を持ちうるかを考察する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度(フィードバックを含む)50%, レポート50%
備考(メッセージ
等)
パソコン、プロジェクターを使用
本講義は予備知識を一切必要としない入門的概説である。本講義にて概説する諸テキストを直接手にとり読解
したい参加者には、同時進行の「表現・思想系演習3」(3回生以上対象)への参加を勧める。
講義科目名称: 西洋思想1
授業コード: 2H085
英文科目名称: Western Philosophy 1
開講期間
前期
担当教員
長坂 真澄
配当年
2・3・4
専門教育 総合教養学科
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
展開科目
<授業目標>デリダの読解を扉とし、区別のアポリアに着目しつつ、フッサール、ハイデガー、レヴィナスの
思想を学ぶ。
<到達目標>区別のアポリアと、アポリアにおける区別を学ぶことにより、自らがなす区別の内包する問題を
自省できるようになることを目指す。
第1回講義
イントロダクション
なぜ区別の問題を扱うのかを説明する。
第2回講義
デリダとフッサール―実在性と理念性の区別をめぐってI
デリダの『発生の問題』を切り口に、『算術の哲学』より、数の発生のアポリアを考察する。
第3回講義
デリダとフッサール―実在性と理念性の区別をめぐってII
デリダの『幾何学の起源』序文を切り口として、理念性の発生にまつわるアポリアを考察する。
第4回講義
デリダとフッサール―実在性と理念性の区別をめぐってIII
デリダの『声と現象』を切り口とし、『論理学研究』に内在する、置換のアポリアを考察する。
第5回講義
デリダとフッサール―実在性と理念性の区別をめぐってIV
デリダの『触覚、ジャン=リュック・ナンシーに触れる』より、直観のアポリアを考察する。
第6回講義
デリダとフッサール―実在性と理念性の区別をめぐってV
デリダの『ならず者たち』等を切り口として、フッサールの語る「理性」について考察する。
第7回講義
デリダとレヴィナス―<可能なもの>と<可能なものの彼方>の区別をめぐってI
レヴィナスの『全体性と無限』より<可能なもの>と<可能なものの彼方>について考察する。
第8回講義
デリダとレヴィナス―<可能なもの>と<可能なものの彼方>の区別をめぐってII
デリダの「暴力と形而上学」等より<可能なもの>と<可能なものの彼方>の錯綜を考察する。
第9回講義
デリダとレヴィナス―<可能なもの>と<可能なものの彼方>の区別をめぐってIII
デリダの『アデュー、エマニュエル・レヴィナスへ』より、政治と倫理との関わりを考察する。
第10回講義
デリダとハイデガー―存在者とその存在の区別をめぐってI
デリダの「ウーシアとグラメー」等より、存在と存在者の差異の「痕跡」を考察する。
第11回講義
デリダとハイデガー―存在者とその存在の区別をめぐってII
ハイデガーの「語りの本質」等より、形而上学的言語と詩的言語の違いを考察する。
第12回講義
デリダとハイデガー―存在者とその存在の区別をめぐってIII
デリダの「白けた神話」等より、ハイデガーにおける思考と言語の関係について解説する。
第13回講義
デリダとハイデガー―存在者とその存在の区別をめぐってIV
デリダの「隠喩の退引」より、隠喩を退けることによる隠喩の氾濫について考察する。
第14回講義
デリダとハイデガー―存在者とその存在の区別をめぐってV
デリダの『アポリア』を切り口に、ハイデガーにおける人間と動物の境界について考察する。
第15回講義
総括
以上の議論を整理し、アポリアの中での区別の可能性について考察する。
テキスト
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度(フィードバックを含む)50%, レポート50%
備考(メッセージ
等)
パソコン、プロジェクターを使用
本講義は予備知識を必要としない概説である。
講義科目名称: 表現・思想系演習3
授業コード: 3H005
英文科目名称: Philosophy Seminar 3
配当年
3・4
開講期間
前期
担当教員
長坂 真澄
単位数
1単位
専門教育 総合教養学科
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
科目必選区分
選択
演習
<授業目標>近代から現代にいたる、存在神学をめぐる様々なテキストを読解し、それについて議論する。
<到達目標>存在神学をめぐる哲学の様々なテキストの読解に取り組むことにより、自らの持つ存在神学的な
思考様式に対して、自省的見解を形成することができるようになることを目指す。
第1回演習
イントロダクション
演習の進め方を説明する。各回の読解と解説の担当者を決定する。
第2回演習
デカルトによる神の存在証明
『省察』等より、神の実在の証明についての箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第3回演習
ライプニッツの充足根拠律と神
『理性に基づく自然と恩恵の原理』等より、充足根拠律と神の役割についての箇所(抜粋)を読
解し、議論する。
カントによる神の存在論的証明の批判(前半)
『純粋理性批判』超越論的弁証論等より、神の実在証明の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第4回演習
第5回演習
カントによる神の存在論的証明の批判(後半)
引き続き上掲書等より、神の実在証明の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第6回演習
フッサールによる近代哲学の批判(前半)
『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』等より、自然主義と客観主義の批判(抜粋)を読解
し、議論する。
フッサールによる近代哲学の批判(後半)
引き続き上掲書等より、自然主義と客観主義の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第7回演習
第8回演習
ベルクソンによる可能性概念の批判
『意識の直接所与に関する試論』等より、可能性概念の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第9回演習
ハイデガーによる存在論の歴史の批判
『存在と時間』等より、歴史的な存在論の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第10回演習
ハイデガーによる形而上学批判
『形而上学入門』等より、存在神学的な形而上学の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第11回演習
レヴィナスの存在神学批判
『神、死、時間』等より、存在神学の新たな形の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第12回演習
デリダの脱構築
『哲学の余白』等より、存在神学批判(抜粋)を読解し、議論する。
第13回演習
マリオンによるカント批判
『与えられて』等より、カント批判に関する箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第14回演習
カントによる批判のリシールによる継承
『思考することの経験』等より、存在神学批判(抜粋)を読解し、議論する。
第15回演習
存在神学批判の哲学史を背景とする倫理
本演習で読解した存在神学批判の系譜を整理し、この批判が現代においていかに倫理的な意味を
持ちうるかを議論する。
テキスト
プリント配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度50%, 発表及びレポート50%
備考(メッセージ
等)
参加者の読解力や希望に応じてスケジュールを変更することがある。
本演習が取り組む主題についての入門的概説を希望する参加者には、同時進行の「哲学A」(1回生以上対象)
の受講を勧める。
講義科目名称: 思考と言語演習1
授業コード: 5U195
英文科目名称: Thought and Language 1
開講期間
前期
担当教員
長坂 真澄
配当年
1・2
複合文化
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
<授業目標>近代から現代にいたる、存在神学をめぐる様々なテキストを読解し、それについて議論する。
<到達目標>存在神学をめぐる哲学の様々なテキストの読解に取り組むことにより、自らの存在神学的な思考
様式に対して自省的見解を持つことができるようになることを目指す。
第1回演習
イントロダクション
演習の進め方を説明する。各回の読解と解説の担当者を決定する。
第2回演習
デカルトによる神の存在証明
『省察』等より、神の実在の証明についての箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第3回演習
ライプニッツの充足根拠律と神
『理性に基づく自然と恩恵の原理』等より、充足根拠律と神の役割についての箇所(抜粋)を読
解し、議論する。
カントによる神の存在論的証明の批判(前半)
『純粋理性批判』超越論的弁証論等より、神の実在証明の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第4回演習
第5回演習
カントによる神の存在論的証明の批判(後半)
引き続き上掲書等より、神の実在証明の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第6回演習
フッサールによる近代哲学の批判(前半)
『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』等より、自然主義と客観主義の批判(抜粋)を読解
し、議論する。
フッサールによる近代哲学の批判(後半)
引き続き上掲書等より、自然主義と客観主知の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第7回演習
第8回演習
ベルクソンによる可能性概念の批判
『意識の直接所与に関する試論』等より、可能性概念の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第9回演習
ハイデガーによる存在論の歴史の批判
『存在と時間』等より、歴史的な存在論の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第10回演習
ハイデガーによる形而上学批判
『形而上学入門』等より、存在神学的な形而上学の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第11回演習
レヴィナスの存在神学批判
『神、死、時間』等より、存在神学の新たな形の批判(抜粋)を読解し、議論する。
第12回演習
デリダの脱構築
『哲学の余白』等より、存在神学批判(抜粋)を読解し、議論する。
第13回演習
マリオンによるカント批判
『与えられて』等より、カント批判に関する箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第14回演習
リシールによるカントの継承
『思考することの経験』等より、存在神学批判(抜粋)を読解し、議論する。
第15回演習
テキスト
存在神学批判の哲学史を背景とする倫理
本演習で読解した存在神学批判の系譜を整理し、この批判が現代においていかに倫理的な意味を
持ちうるかを議論する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度50%, 発表及びレポート50%
備考(メッセージ
等)
参加者の読解力や希望に応じてスケジュールを変更することがある。
本演習が取り組む主題についての入門的概説を希望する参加者には、同時進行の「哲学A」(1回生以上対象)
の受講を勧める。
講義科目名称: 思考と言語研究
授業コード: 5U200
英文科目名称: Thought and Language
開講期間
前期
担当教員
長坂 真澄
配当年
1・2
複合文化
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
<授業目標>ヘーゲルの後継者としてのハイデガー、またヘーゲル、ハイデガー両者の後継者としてのデリダ
の、脱構築の思考を辿る。
<到達目標>哲学の古典的テキストに取り組み、また、後世の哲学者がそのテキストに読みとる意味の重層性
を見てとることにより、現代の思想を歴史的な流れの中で捉えることができるようになることを目指す。
第1回研究
イントロダクション
研究の進め方を説明する。各回の読解、解説の担当者を決定する。
第2回研究
ヘーゲル『精神現象学』緒論(Einleitung)I
第1段落から第3段落を精読し、議論する。
第3回研究
ヘーゲル『精神現象学』緒論(Einleitung)II
第4段落から第6段落を精読し、議論する。
第4回研究
ヘーゲル『精神現象学』緒論(Einleitung)III
第7段落から第10段落を精読し、議論する。
第5回研究
ヘーゲル『精神現象学』緒論(Einleitung)IV
第11段落から第13段落を精読し、議論する。
第6回研究
ヘーゲル『精神現象学』緒論(Einleitung)V
第14段落から最終段落まで精読し、議論する。
第7回研究
ハイデガー「ヘーゲルの経験概念」I
ハイデガー全集(Gesamtausgabe)第5巻115-135頁を精読し、議論する。
第8回研究
ハイデガー「ヘーゲルの経験概念」II
上掲書135-156頁を精読し、議論する。
第9回研究
ハイデガー「ヘーゲルの経験概念」III
上掲書156-173頁を精読し、議論する。
第10回研究
ハイデガー「ヘーゲルの経験概念」IV
上掲書173-198頁を精読し、議論する。
第11回研究
ハイデガー「ヘーゲルの経験概念」V
上掲書198-208頁を精読し、議論する。
第12回研究
デリダ『ハイデガー』1964-1965年講義第6回I
『ハイデガー:存在の問いと歴史』(Heidegger : la question de l'Etre et
l'Histoire)(Galilee, 2013)193-203頁を精読し、議論する。
デリダ『ハイデガー』1964-1965年講義第6回II
上掲書204-215頁を精読し、議論する。
第13回研究
第14回研究
デリダ『ハイデガー』1964-1965年講義第6回III
上掲書215-228頁を精読し、議論する。
第15回研究
テキスト
総括
以上の精読から、ヘーゲルを読むハイデガー、そのハイデガーを読むデリダの思索を整理し、脱
構築という哲学的企図について考察する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度50%, 発表及びレポート50%
備考(メッセージ
等)
参加者の読解力や希望に応じてスケジュールを変更することがある。
講義科目名称: 批判哲学の系譜
授業コード:
英文科目名称: Genealogy of Critical Philosophy
開講期間
後期
担当教員
長坂 真澄
配当年
1・2・3・4
教養教育
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
<授業目標>近代から現代にいたる批判哲学の系譜を、「懐疑」の実践や「懐疑」の克服の試みに着目し、連
結的に捉える。
<到達目標>西洋の哲学が、自明な事柄に対する懐疑の実践や、懐疑の克服の試みによって形成されてきた面
を持つことを理解することにより、これまで漠然と前提してきた事柄を捉え直すことができるようになること
を目指す。
第1回講義
イントロダクション
「懐疑」に着目することの意義を説明する。
第2回講義
デカルトの方法的懐疑
『省察』等より、懐疑の深化の過程を解説する。
第3回講義
デカルトによる事物の存在証明
上掲書等より、懐疑から事物の存在証明に至る過程を解説する。
第4回講義
ヒュームによる自明性の揺るがし
『人間本性論』第一巻第四部より、デカルト的懐疑を先鋭化するヒュームの議論を検討する。
第5回講義
カントにおける観念論と実在論の共存(前半)
『純粋理性批判』より、カントがヒュームの提出する問題をいかに超克するかを考察する。
第6回講義
カントにおける観念論と実在論の共存(後半)
『実践理性批判』、『人間学』より、観念論に制限を設ける人格への「敬意」の概念について考
察する。
ヘーゲルの懐疑論批判
『哲学に対する懐疑論の関係』より、カント哲学の改鋳に基づく懐疑論のヘーゲルによる批判を
考察する。
フッサールの超越論的観念論
『イデーンI』より、フッサール現象学をヒュームの問題を継承するものとして解説する。
第7回講義
第8回講義
第9回講義
フッサールにおける人格論
『イデーンII』第3篇より、観念論的要請に制限を与える「人格」概念について考察する。
第10回講義
フッサールにおける他者論
『デカルト的省察』より、フッサールの他者論とデカルト的存在論を比較する。
第11回講義
シェストフと懐疑論
「メメント・モリ」等におけるフッサール批判より、懐疑論についての考察を検討する。
第12回講義
レヴィナスと懐疑論(前半)
『全体性と無限』等より、フッサールと関連する懐疑についての考察を検討する。
第13回講義
レヴィナスと懐疑論(後半)
『存在するとは別の仕方で、あるいは存在の彼方』等より、懐疑論についての考察を検討する。
第14回講義
リシールによるデカルトの誇張的懐疑の再読
『現象学的省察』より、デカルトの誇張的懐疑について再考察する。
第15回講義
テキスト
総括
以上の思想の変遷を整理し、懐疑の実践や克服、またその形でなされる先人の思想への批判が、
いかに後世の哲学を生み出したかを考察する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度(フィードバックを含む)50%, レポート50%
備考(メッセージ
等)
パソコン、プロジェクターを使用
本講義は予備知識を一切必要としない入門的概説である。本講義にて概説する諸テキストを直接手にとり読解
したい参加者には、同時進行の「表現・思想系演習4」(3回生以上対象)への参加を勧める。
講義科目名称: 思考と認識
授業コード:
英文科目名称: Thought and Knowledge
開講期間
後期
担当教員
長坂 真澄
配当年
1・2・3・4
専門教育 総合教養学科
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
基礎科目
<授業目標>近現代の西洋哲学において、思考と認識、さらには信と知が、いかなる関係において捉えられて
きたかを辿る。
<到達目標>思考と認識、信と知とを区別することにより、自己の知に対して批判的な目を向けることができ
るようになることを目指す。
第1回講義
イントロダクション
思考と認識を区別し、両者の境界を考察することの意義について説明する。
第2回講義
カントにおける思考と認識I
『純粋理性批判』より思考と直観の区別と両者の結合について解説する。
第3回講義
カントにおける思考と認識II
上掲書より、構想力や図式の媒介的働きについて解説する。
第4回講義
カントにおける思考と認識III
『判断力批判』等より、思考と認識の区別が信と知の区別と重なることを解説する。
第5回講義
カントにおける思考と認識IV
上掲書等より、反省的判断力および反省的信について解説する。
第6回講義
フッサール現象学における思考と認識I
『算術の哲学』において、カント的な意味の思考と直観が改鋳されることを解説する。
第7回講義
フッサール現象学における思考と認識II
『イデーンI』における志向性と直観について解説する。
第8回講義
フッサール現象学における思考と認識III
上掲書における理念の直観について解説する。
第9回講義
ハイデガーの語る思考と認識I
『カントと形而上学の問題』等で語られる思考と直観の関係について解説する。
第10回講義
ハイデガーの語る思考と認識II
上掲書等で思考と直観の共通の根とされる構想力や図式論の働きについて解説する。
第11回講義
ハイデガーの語る思考と認識III
「存在についてのカントのテーゼ」等で思考の概念が捉え直されることを解説する。
第12回講義
デリダにおける思考と認識I
『声と現象』にて、フッサールの議論を端緒に論じられる、認識を超える思考について解説す
る。
デリダにおける思考と認識II
『時間を与えるI―贋金』等で記述される、認識を超える思考について解説する。
第13回講義
第14回講義
デリダにおける思考と認識III
『信と知』等より、デリダにおける認識を超える思考を、知を超える信と結び付けて論じる。
第15回講義
総括
これまでの議論の見取り図を提示し、思考と認識の区別の可能性/不可能性について論じる。
テキスト
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度(フィードバックを含む)50%, レポート50%
備考(メッセージ
等)
パソコン、プロジェクターを使用
本講義は予備知識を一切必要としない入門的概説である。
講義科目名称: 西洋思想2
授業コード: 2H150
英文科目名称: Western Philosophy 2
開講期間
後期
担当教員
長坂 真澄
配当年
2・3・4
専門教育 総合教養学科
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
展開科目
<授業目標>西洋における哲学の系譜を、「無限」をめぐる先人の思想に対する批判の歴史として捉える。
<到達目標>「無限」をめぐる様々な思想とそれらに対する批判を理解し、西洋の思想を連結的に捉えること
ができるようになることを目指す。
第1回講義
イントロダクション
無限を軸にとることで、西洋の思想の一つの系譜が見えてくることを説明する。
第2回講義
アリストテレスにおける実無限と仮無限
『自然学』より、アリストテレスによる数学的な実無限の否定を解説する。
第3回講義
クザーヌスにおける無限
『知ある無知』より、クザーヌスにおける数学的無限と形而上学的無限の一致を解説する。
第4回講義
デカルトにおける無限の観念
『省察』より、デカルトが存在の証明を試みる無限の実体(神)について解説する。
第5回講義
カントにおける有限と無限(前半)
『純粋理性批判』超越論的弁証論の第一アンティノミーを、有限と無限のアンティノミーとして
考察する。
カントにおける有限と無限(後半)
上掲書の超越論的理想をめぐる考察より、カントにおける無限の理念を、デカルト批判として解
説する。
ボルツァーノの無限の逆説
『無限の逆説』より、無限の認識が内包する逆説を解説する。
第6回講義
第7回講義
第8回講義
カントールの実無限としての超限(前半)
カントールの超限を、彼のアリストテレス批判から解説する。
第9回講義
カントールの実無限としての超限(後半)
カントールの証明に対するツェルメロの批判的注釈を考察する。
第10回講義
フッサールにおける無限の直観
『イデーンI』等より、フッサールの語る無限の直観を、カント批判として解説する。
第11回講義
ハイデガーにおける有限性の問題
『存在と時間』等より、ハイデガーの有限性に依拠する考え方を、フッサール批判として解説す
る。
レヴィナスにおける無限の理念
『全体性と無限』等より、レヴィナスの無限論を、ハイデガー批判として考察する。
第12回講義
第13回講義
デリダにおける無限の直観の不可能性
デリダのフッサール批判を考察する。
第14回講義
リシールにおける有限と無限
リシールにおける有限と無限を、彼のカントール批判から考察する。
第15回講義
テキスト
総括
以上の思想の変遷を整理し、先人の無限をめぐる思想への批判が、いかに後世の哲学を生み出し
たかを考察する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度(フィードバックを含む)50%, レポート50%
備考(メッセージ
等)
パソコン、プロジェクターを使用
本講義は予備知識を必要としない概説である。本講義にて概説する諸テキストを直接手にとり読解したい参加
者には、同時進行の「思考と言語演習2」(大学院生対象)への参加を勧める。
講義科目名称: 表現・思想系演習4
授業コード: 3H040
英文科目名称: Philosophy Seminar 4
開講期間
後期
担当教員
長坂 真澄
配当年
3・4
専門教育 総合教養学科
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
1単位
科目必選区分
選択
演習
<授業目標>近現代の哲学のテキストを、「懐疑」の実践や克服の試みに着目して読解し、議論する。
<到達目標>西洋の哲学が、自明な事柄に対する懐疑や、懐疑の克服の試みによって形成されてきた面を持つ
ことを理解することにより、漠然と前提してきた事柄を批判的に考察する哲学的態度を身につけることを目指
す。
第1回演習
イントロダクション
演習の進め方を説明する。各回の読解、解説の担当者を決定する。
第2回演習
デカルトの方法的懐疑
『省察』等より、懐疑の深化の過程の箇所を読解し、議論する。
第3回演習
デカルトによる事物の存在証明
上掲書等より、懐疑から事物の存在証明に至る箇所を読解し、議論する。
第4回演習
ヒュームによる自明性の揺るがし
『人間本性論』第一巻第四部より、デカルト的懐疑を先鋭化するヒュームの議論を読解し、議論
する。
カントにおける観念論と実在論の共存(前半)
『純粋理性批判』より、カントがヒュームの提出する問題をいかに超克するかを読解し、議論す
る。
カントにおける観念論と実在論の共存(後半)
『実践理性批判』、『人間学』より、観念論に制限を設ける人格への「敬意」の概念を読解し、
議論する。
ヘーゲルの懐疑論批判
『哲学に対する懐疑論の関係』より、カント哲学の改鋳に基づく懐疑論のヘーゲルによる批判を
読解し、議論する。
フッサールの超越論的観念論
『イデーンI』より、フッサール現象学をヒュームの懐疑を継承するものとして読解し、議論す
る。
フッサールにおける人格概念
『イデーンII』第3篇より、「人格」概念をめぐる箇所を読解し、議論する。
第5回演習
第6回演習
第7回演習
第8回演習
第9回演習
第10回演習
第11回演習
フッサールにおける他者
『デカルト的省察』より、フッサールの他者論をデカルト的存在論と比較しつつ読解し、議論す
る。
シェストフと懐疑論
「メメント・モリ」等のフッサール批判における懐疑論考察を読解し、議論する。
第12回演習
レヴィナスと懐疑論(前半)
『全体性と無限』等より、懐疑論についての考察を読解し、議論する。
第13回演習
レヴィナスと懐疑論(後半)
『存在するとは別の仕方で、あるいは存在の彼方』等より、懐疑論についての考察を読解し、議
論する。
リシールによるデカルトの誇張的懐疑の再読
『現象学的省察』より、デカルトの誇張的懐疑の再解釈を読解し、議論する。
第14回演習
第15回演習
テキスト
総括
以上の思想の変遷を整理し、懐疑の実践や克服、先人の思想への批判が、いかに後世の哲学を生
み出したかを議論する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度50%, 発表及びレポート50%
備考(メッセージ
等)
参加者の読解力や希望に応じてスケジュールを変更することがある。
本演習が取り組む主題についての入門的概説を希望する参加者には、同時進行の「批判哲学の系譜」(1回生以
上対象)の受講を勧める。
講義科目名称: 思考と言語演習2
授業コード:
英文科目名称: Thought and Language 2
開講期間
後期
担当教員
長坂 真澄
配当年
1・2
複合文化
-
授業目標・到達目
標
授業概要・授業計
画
単位数
2単位
科目必選区分
選択
<授業目標>「無限」をめぐる様々な哲学者の思索を読解し、これらの思索を連結的にとらえ、哲学史の中に
位置づける。
<到達目標>「無限」をめぐる様々な哲学のテキストに直接触れ、言語を超えるものを言語にもたらすという
哲学的営みを追体験することにより、思考と言語の関係について自省できるようになることを目指す。
第1回演習
イントロダクション
演習の進め方を説明する。各回ごとの読解と解説の担当者を決定する。
第2回演習
アリストテレスにおける数学的実無限の否定
『自然学』より該当箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第3回演習
クザーヌスにおける数学的無限と形而上学的無限の一致
『知ある無知』より、該当箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第4回演習
デカルトにおける無限の観念
第三『省察』より該当箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第5回演習
カントにおける有限と無限(前半)
『純粋理性批判』超越論的弁証論の第一アンティノミー(抜粋)を読解し、議論する。
第6回演習
カントにおける有限と無限(後半)
上掲書の超越論的理想をめぐる箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第7回演習
ボルツァーノの無限の逆説
『無限の逆説』の該当箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第8回演習
カントールの実無限としての超限(前半)
ジャン・ラドリエールによって一般化された対角線論法を読解し、議論する。
第9回演習
カントールの実無限としての超限(後半)
カントール『数学哲学論文集』所収のツェルメロによる批判的注釈を読解し、議論する。
第10回演習
フッサールにおける無限の直観
『イデーンI』等より関連する箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第11回演習
ハイデガーにおける有限性
『存在と時間』等より関連する箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第12回演習
レヴィナスにおける無限の理念
『全体性と無限』等より関連する箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第13回演習
デリダにおける無限の直観の不可能性
『フッサール哲学における発生の問題』等より関連する箇所(抜粋)を読解し、議論する。
第14回演習
テキスト
リシールにおける有限と無限
「カントール集合論における超越論的錯覚について」等より関連する箇所(抜粋)を読解し、議
論する。
第15回演習
総括
これまでの読解を整理した上で、無限という言語を超えるものを言語にもたらす試みについて議
論する。
プリントを配布
参考文献
授業中に指示
成績評価の方法
授業への参加度50%, 発表及びレポート50%
備考(メッセージ
等)
参加者の読解力や希望に応じてスケジュールを変更することがある。
本演習が取り組む主題についての概説を希望する参加者には、同時進行の「西洋思想2」(2回生以上対象)の
受講を勧める。