多電 原 の電 配置 - 青山学院大学理工学部化学・生命科学科

基礎化学
第7回「電⼦配置と周期性」
担当︓⻘⼭学院⼤学理⼯学部化学・⽣命科学科
阿部 ⼆朗
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【多電⼦原⼦における軌道のエネルギー準位】
⽔素原⼦ ︓エネルギー準位は主量⼦数 n だけで決まる。
多電⼦原⼦︓殻だけでなく、副殻(⽅位量⼦数 l )に依存する。
副殻のエネルギーの違いは電⼦-電⼦反発に由来する。
外殻電⼦は内殻電⼦によって原⼦核から遮蔽されている︓外側の殻にある電⼦
は原⼦核から遠く、原⼦核によるクーロン引⼒も弱いので、外殻電⼦に対する
原⼦核の引⼒の⼀部は内殻電⼦によって相殺されている。電⼦が実際に感じる
原⼦核の電荷を有効核電荷(effective nuclear charge, Zeff)という。
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【⽅位量⼦数 l が異なる軌道間のエネルギーに差が⽣じる理由】
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【⽅位量⼦数 l が異なる軌道間のエネルギーに差が⽣じる理由】
2s軌道と2p軌道︓2s軌道は球形で、原⼦核の近くに⼤きな確率密度をもつの
に対して、2p軌道は亜鈴型で、原⼦核のところに節⾯をもつ。2s軌道にある
電⼦は原⼦核の近くにある確率が2p軌道にある電⼦よりも⾼く、したがって遮
蔽が少ない。2s軌道は2p軌道よりも⼤きな Zeff を感じ、原⼦核により強く引
き付けられていて、よりエネルギーが低い。
3p軌道と3d軌道︓3p電⼦は3d電⼦よりも⼤きな Zeff を感じ、原⼦核により強
く引き付けられていて、よりエネルギーが低い。
⼀般的には、どの殻においても、⽅位量⼦数が⼩さいほど Zeff が⼤きく、
エネルギーが低い。
多電⼦原⼦
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
構成原理(Aufbau principle)
1. よりエネルギーの低い軌道が先に占有される。
2. パウリの排他原理(Pauli exclusion principle)︓⼀つの原⼦中のどの⼆つの
電⼦も4種類の量⼦数の組み合わせが同じになることはない。どの軌道にも
逆向きのスピンをもつ2個の電⼦しか⼊れない。
3. フントの規則(Hundʼs rule)︓⼆つ以上の軌道が同じエネルギーをもつ場合
(縮退している︓degenerate)、そのすべてに電⼦が1個ずつ⼊った後に2
個⽬の電⼦が⼊る。
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
構成原理(Aufbau principle)
1. よりエネルギーの低い軌道が先に占有される。
2. パウリの排他原理(Pauli exclusion principle)︓⼀つの原⼦中のどの⼆つの
電⼦も4種類の量⼦数の組み合わせが同じになることはない。どの軌道にも
逆向きのスピンをもつ2個の電⼦しか⼊れない。
3. フントの規則(Hundʼs rule)︓⼆つ以上の軌道が同じエネルギーをもつ場合
(縮退している︓degenerate)、そのすべてに電⼦が1個ずつ⼊った後に2
個⽬の電⼦が⼊る。
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
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【多電⼦原⼦の電⼦配置】
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【元素の原⼦半径(pm単位)】
周期表で左から右にいくにしたがっ
て原⼦半径は減少する。これは、原
⼦核中の陽⼦数が増すとともに、有
効核電荷が増⼤するためである。
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【元素の原⼦半径(pm単位)】
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【第1イオン化ポテンシャル】
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【安定な電⼦配置】
価電⼦(valence electron)
原⼦内の最外殻の電⼦殻(原⼦から最も離れた電⼦殻)にある電⼦。原⼦価電⼦
ともいう。価電⼦は化学反応に重要な役割を果たす。
ただし、最外殻電⼦がちょうどその電⼦殻の最⼤収容数の場合、または最外殻電
⼦が8個の場合、価電⼦の数は0とする。
内殻電⼦(core electron)
最外殻電⼦(価電⼦)がある軌道より内側の軌道にある電⼦。通常の化学反応に
は関与しない。
オクテット則(octet rule)
⼋隅説(はちぐうせつ)ともいう。原⼦の最外殻電⼦の数(価電⼦数)が8個あ
ると化合物やイオンが安定に存在するという経験則。
18電⼦則(18-electron rule)
18個の電⼦を最外殻にもつ電⼦配置(価電⼦数=18)は⽐較的安定であり、こ
の電⼦配置は18外殻電⼦配置(18-outer electron configuration)とよばれて
いる。⼀般に、ns2 np6 nd10 型の外殻電⼦配置が特に安定であることを、簡単に
18電⼦則といい、イオンの安定性の予測にしばしば⽤いられる。
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【ルイス記号(Lewis electron-dot symbol)】
価電⼦は化学的に重要な電⼦であるが、元素記号のまわりに価電⼦を点で表し
た表記法をルイス記号という。1916年に⽶国の化学者ルイス(Gilbert Newton
Lewis)によって導⼊された。また、分⼦の価電⼦を点で表した化学式をルイス
構造式(Lewis structure)という。
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【ルイス記号(Lewis electron-dot symbol)】
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【ギルバート・ニュートン・ルイス(Gilbert Newton Lewis, 1875-1946 )】
アメリカ合衆国の物理化学者。共有結合の発⾒(ルイスの電⼦式)、重⽔の単
離、化学熱⼒学を数学的に厳密で普通の化学者にも馴染める形で再構築、酸と塩
基の定義、光化学実験などで知られている。1923年、電⼦対に着⽬した酸と塩
基の定義を発表。「ルイス酸」は電⼦対を受け取る物質、「ルイス塩基」は電⼦
対を供与する物質と定義された。晩年には、最後の教え⼦ Michael Kasha と共
に有機分⼦の燐光が三重項状態によるものだと解明し、三重項状態の磁気特性を
測定した。
1946年、ルイスがバークレーの研究室で死んでいるのを⼤学院⽣が発⾒した。
液体シアン化⽔素を使った実験をしていて、極めて毒性の強い気体が室内に漏れ
出していた。検死官は死因を冠状動脈の異常としたが、⾃殺だと信じる者もいた。
ルイスが亡くなった⽇、アーヴィング・ラングミュアとルイスが昼⾷を共にして
いたことを Michael Kasha が数年後に思い出した。ルイスとラングミュアは⻑
年のライバル関係にあり、それはラングミュアがルイスの化
学結合理論を発展させたころから続いていた。ルイスが何度
もノーベル賞候補といわれながら受賞を逃してきたのに対し
て、ラングミュアは1932年にノーベル化学賞を受賞してい
る。昼⾷から戻ってきたルイスは暗かったという証⾔もある。
彼が死んでいるのを発⾒されたのはその数時間後だった。
(Wikipediaより)
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【⾼校化学の教科書に
記述されている内容】
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原⼦価殻電⼦対反発理論(VSEPR理論)
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