大阪経済は、回復の動きが弱まっている

平成 28 年 5 月
大阪府商工労働部大阪産業経済リサーチセンター
大阪経済の情勢（平成 28 年 3 月指標を中心に）
「大阪経済は、回復の動きが弱まっている」
需要面では、個人消費は、緩やかに回復している。家電販売額（2月）、新車販売台数は減少したが、百貨店・スーパー
販売額、コンビニ販売額は増加した。家計消費支出（近畿）は減少。投資は、持ち直している。住宅投資、非居住用建設
投資はともに増加。公共投資は増加。輸出は、弱含んでいる。輸出額は減少。主要国向けでは、すべての地域向けで減
少。輸入額は減少。
供給面では、生産動向は、弱い動きとなっている。大阪府（2月）は、生産、出荷はともに低下。近畿の生産（2月）は低
下、全国の生産（3月）は上昇。企業倒産では、件数は改善、負債金額は悪化。雇用は、改善している。近畿の失業率は
悪化。有効求人倍率は上昇、新規求人倍率は低下。所定外労働時間（2月）は横ばい。
先行きでは、所得環境の改善状況、海外経済の動向等に引き続き注意が必要。
需要
総合
消費
大型小売店
コンビニ
一致CI(大阪)
販売（大阪）販売（近畿）
投資
家電販売
（近畿）
新車販売
（大阪）
貿易・観光
新設住宅着建築物着工
工（大阪）
（大阪）
輸出
（近畿）
関空外国人
旅客
3月
2月
供給
生産
生産指数
（大阪）
倒産
生産指数
（全国）
雇用
倒産件数*
（大阪）
有効求人倍
率（大阪）
失業率*
（近畿）
3月
※前年同月と比較し、上向きの矢印は「景況改善」、下
向きの矢印は「景況悪化」。ただし、一致ＣＩ、生産指数、
有効求人倍率は季節調整済みのため、前月との比較。
失業率と倒産件数は、減少・低下が景況改善となり、上
向きの矢印となる。
2月
●景気動向指数(CI)
●個人消費
大阪府(2月)では、一致ＣＩは上昇、先行ＣＩは低下。大阪府
(一致CI)では、主に「百貨店売場面積当たり販売額」、「関西
大口電力使用量」が上昇に寄与。
個人消費は、緩やかに回復している。家電販売額（2 月）、新
車販売台数は減少したが、百貨店・スーパー販売額、コンビ
ニ販売額は増加した。
（前年同月比、％）
景気動向指数（一致CI）
130
大阪府
百貨店・スーパー販売額（全店ベース）
25.0
20.0
大阪府
15.0
120
10.0
近畿
5.0
0.0
110
-5.0
-10.0
全国
全国
近畿
-15.0
-20.0
100
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H27
H26
H28
（資料）大阪産業経済リサーチセンター「景気動向指数」、内閣府「景気動向
指数」 ※Ｈ22＝100
一致CIの個別系列の寄与度※（大阪府、2月速報）
百貨店売場大阪税関製造工業
面積当たり管内輸入額生産指数
販売額
0.30
▲0.09
▲0.07
生産財関西大口電有効求人所定外労働
出荷指数力使用量
倍率
時間指数
（合計）
（製造業）
▲0.46
0.30
0.23
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
▲0.01
※ＣＩの変化が、個別系列からどの程度もたらされたのかを示した数値。
H27
H28
（資料）近畿経済産業局「大型小売店販売状況」
業態別の増減（大阪府、全店、前年同月比（％）
、3月速報）
大型小売店合計
うち
百貨店
スーパー
0.2
▲1.6
2.1
●貿易
●雇用
輸出は、弱含んでいる。輸出額は減少。主要国向けでは、
すべての地域向けで減少。輸入額は減少。
雇用は、改善している。近畿の失業率は悪化。有効求人倍
率は上昇、新規求人倍率は低下。所定外労働時間（2 月）は
横ばい。
（前年同月比、％）
25.0
20.0
130
対ドル為替レート
（右目盛）
近畿圏
（左目盛）
15.0
(円/ドル)
輸出額、対ドル為替レート
125
1.30
120
1.20
10.0
115
5.0
110
0.0
105
1.00
-5.0
100
0.90
-10.0
95
全国
（左目盛）
-15.0
90
85
-20.0
H27
6.0
有効求人倍率
（大阪府・左目盛）
主要地域（国）別の増減（近畿、前年同月比（％）、3月速報）
アジア（含む中国）
▲8.5
5 ヶ月連続の減少
中国
▲9.4
2 ヶ月ぶりの減少
ＥＵ
▲4.2
6 ヶ月連続の減少
5.5
5.0
0.80
4.5
4.0
有効求人倍率
（全国・左目盛）
3.5
完全失業率
（近畿・右目盛）
0.70
3.0
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H28
（資料）大阪税関「貿易統計」、日本銀行「時系列統計」 ※対ドル為替レー
トは、東京インターバンク相場、ドル・円、スポット、中心相場/月中平均。
(原数値、％)
1.10
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
有効求人倍率・完全失業率
（季節調整値、倍）
1.40
H27
H28
（資料）厚生労働省「一般職業紹介状況」、総務省統計局「労働力調査」
※近畿の完全失業率は原数値。
新規求人数の主要産業別増減（大阪府、前年同月比（％）、3月）
産業計
4.9
建設業
10.2
製造業
▲4.5
卸売業、小売業
2.0
宿泊業、飲食サービス業
16.6
医療、福祉
9.2
（資料）大阪労働局「求人・求職状況速報」
アメリカ
▲9.6 5 ヶ月連続の減少
（資料）大阪税関「近畿圏貿易概況・速報」
●生産
●倒産
生産動向は、弱い動きとなっている。大阪府（2月）では、生
産、出荷はともに低下。近畿の生産（2月）は低下、全国の生
産（3月）は上昇。
企業倒産では、件数は改善、負債金額は悪化。
（季節調整値）
鉱工業生産指数
（前年同月比、％）
120
倒産件数
40.0
30.0
110
大阪府
20.0
全国
10.0
0.0
100
-10.0
-20.0
全国
近畿
-30.0
90
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H27
H28
（資料）大阪府統計課「大阪の工業動向」、近畿経済産業局「鉱工業生産動
向」、経済産業省「鉱工業指数」 ※大阪府は製造工業指数、Ｈ22＝100
大阪府
-40.0
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
化学（10.9）：医薬品、化粧品
はん用・生産用・業務用機械（4.6）：印刷機械、プレス用金型
電子部品・デバイス（6.0）：液晶素子
低
下
金属製品（▲27.4）：橋りょう、架線金物
鉄鋼（▲7.9）：鍛鋼品、H 形鋼
電気機械（▲7.6）：アーク溶接機、蛍光ランプ
H28
（資料）東京商工リサーチ「倒産月報」
主な倒産（大阪府、3月）
産業別の主な変動（大阪府、前月比（％）、寄与度順、2 月速報）
上
昇
H27
業種
負債額（百万円）
不動産賃貸・管理
15,000
食品・菓子・洋酒販売
10,758
ホテル経営
2,887
不動産仲介、売買
2,300
遊戯機器部品・分煙装置製造販売
850
携帯電話販売、コンテンツ開発
691

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