大阪経済は、回復の動きが緩やかになっている

平成 28 年 4 月
大阪府商工労働部大阪産業経済リサーチセンター
大阪経済の情勢（平成 28 年 2 月指標を中心に）
「大阪経済は、回復の動きが緩やかになっている」
需要面では、個人消費は、緩やかに回復している。新車販売台数は減少したが、百貨店・スーパー販売額、コンビニ販
売額、家電販売額（1月）は増加した。家計消費支出（近畿）は減少。投資は、持ち直しの動きがみられる。住宅投資、非
居住用建設投資はともに増加。公共投資は増加。輸出は、弱含んでいる。輸出額は減少。主要国向けでは、中国向け以
外の地域向けで減少。輸入額は減少。
供給面では、生産動向は、弱い動きとなっている。大阪府（1月）は、生産、出荷はともに上昇。近畿の生産（1月）は上
昇、全国の生産（2月）は低下。在庫循環は在庫調整・在庫減らし局面。雇用は、改善している。近畿の失業率は改善。有
効求人倍率、新規求人倍率はともに上昇。所定外労働時間（1月）は低下。倒産では、件数は悪化、負債金額は改善。
先行きでは、所得環境の改善状況、海外経済の動向等に引き続き注意が必要。
需要
総合
消費
大型小売店
コンビニ
一致CI(大阪)
販売（大阪）販売（近畿）
投資
家電販売
（近畿）
新車販売
（大阪）
貿易・観光
新設住宅着建築物着工
工（大阪）
（大阪）
輸出
（近畿）
関空外国人
旅客
2月
1月
供給
生産
生産指数
（大阪）
雇用
生産指数
（全国）
有効求人倍
率（大阪）
倒産
失業率*
（近畿）
倒産件数*
（大阪）
2月
※前年同月と比較し、上向きの矢印は「景況改善」、下
向きの矢印は「景況悪化」。ただし、一致ＣＩ、生産指数、
有効求人倍率は季節調整済みのため、前月との比較。
失業率と倒産件数は、減少・低下が景況改善となり、上
向きの矢印となる。
1月
●景気動向指数(CI)
●個人消費
大阪府(1月)では、一致ＣＩは低下、先行ＣＩは上昇。大阪府
(一致CI)では、主に「有効求人倍率」、「所定外労働時間指
数（製造業）」が低下に寄与。
個人消費は、緩やかに回復している。新車販売台数は減少
したが、百貨店・スーパー販売額、コンビニ販売額、家電販
売額（1 月）は増加した。
（前年同月比、％）
景気動向指数（一致CI）
130
大阪府
百貨店・スーパー販売額（全店ベース）
25.0
20.0
大阪府
15.0
120
10.0
近畿
5.0
0.0
110
-5.0
-10.0
全国
全国
近畿
-15.0
-20.0
100
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H27
H26
H28
（資料）大阪産業経済リサーチセンター「景気動向指数」、内閣府「景気動向
指数」 ※Ｈ22＝100
一致CIの個別系列の寄与度※（大阪府、1月速報）
百貨店売場大阪税関製造工業
面積当たり管内輸入額生産指数
販売額
▲0.04
0.45
0.18
生産財関西大口電有効求人所定外労働
出荷指数力使用量
倍率
時間指数
（合計）
（製造業）
0.54
0.14
▲0.76
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
▲0.69
※ＣＩの変化が、個別系列からどの程度もたらされたのかを示した数値。
H27
H28
（資料）近畿経済産業局「大型小売店販売状況」
業態別の増減（大阪府、全店、前年同月比（％）
、2月速報）
大型小売店合計
うち
2.9
百貨店
0.2
スーパー
5.9
●貿易
●雇用
輸出は、弱含んでいる。輸出額は減少。主要国向けでは、
中国以外の地域向けで減少。輸入額は減少。
雇用は、改善している。近畿の失業率は改善。有効求人倍
率、新規求人倍率はともに上昇。所定外労働時間（1 月）は
低下。
（前年同月比、％）
25.0
20.0
130
対ドル為替レート
（右目盛）
近畿圏
（左目盛）
15.0
(円/ドル)
輸出額、対ドル為替レート
125
1.30
120
1.20
10.0
115
5.0
110
0.0
105
1.00
-5.0
100
0.90
-10.0
95
全国
（左目盛）
-15.0
90
85
-20.0
H27
主要地域（国）別の増減（近畿、前年同月比（％）、2月速報）
アジア（含む中国）
中国
▲3.2
0.4
ＥＵ
▲1.3
6.0
有効求人倍率
（大阪府・左目盛）
5.5
5.0
0.80
4.5
4.0
有効求人倍率
（全国・左目盛）
3.5
完全失業率
（近畿・右目盛）
0.70
3.0
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H28
（資料）大阪税関「貿易統計」、日本銀行「時系列統計」 ※対ドル為替レー
トは、東京インターバンク相場、ドル・円、スポット、中心相場/月中平均。
H27
H28
（資料）厚生労働省「一般職業紹介状況」、総務省統計局「労働力調査」
※近畿の完全失業率は原数値。
新規求人数の主要産業別増減（大阪府、前年同月比（％）、1月）
産業計
4 ヶ月連続の減少
13.8
建設業
製造業
卸売業、小売業
宿泊業、飲食サービス業
医療、福祉
（資料）大阪労働局「求人・求職状況速報」
5 ヶ月ぶりの増加
5 ヶ月連続の減少
アメリカ
▲1.5 4 ヶ月連続の減少
（資料）大阪税関「近畿圏貿易概況・速報」
●生産
●倒産
生産動向は、弱い動きとなっている。大阪府（1月）では、生
産、出荷はともに上昇。近畿の生産（1月）は上昇、全国の生
産（2月）は低下。在庫循環は在庫調整・在庫減らし局面。
倒産では、件数は悪化、負債金額は改善。
（季節調整値）
鉱工業生産指数
（前年同月比、％）
120
(原数値、％)
1.10
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
有効求人倍率・完全失業率
（季節調整値、倍）
1.40
4.2
6.0
8.5
27.6
19.6
倒産件数
40.0
30.0
110
大阪府
20.0
全国
10.0
0.0
100
-10.0
-20.0
全国
近畿
-30.0
90
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H27
H28
（資料）大阪府統計課「大阪の工業動向」、近畿経済産業局「鉱工業生産動
向」、経済産業省「鉱工業指数」 ※大阪府は製造工業指数、Ｈ22＝100
産業別の主な変動（大阪府、前月比（％）、寄与度順、1 月速報）
上
昇
低
下
金属製品（43.4）：橋りょう、飲料用アルミニウム缶
電気機械（14.4）：セパレート形エアコン、アーク溶接機
はん用・生産用・業務用機械（4.2）：プレイバックロボット、
印刷機械
電子部品・デバイス（▲29.8）：液晶素子
化学（▲5.9）：化粧品、アンモニア
その他（▲2.8）
：おう版印刷（グラビア印刷）
、平版印刷（オフ
セット印刷）
大阪府
-40.0
1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112
H26
H27
H28
（資料）東京商工リサーチ「倒産月報」
主な倒産（大阪府、2月）
業種
M&A 業務、投資業ほか
シリコン材料、ウェハ製造販売
負債額（百万円）
1,785
500

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