Nikkei日本製造業PMI - Markit Economics

プレスリリース
2016年5月2日11:00(日本)/02:00(協定世界時)まで公開禁止
Nikkei日本製造業PMI™
製造業の業況の悪化、過去3年強で最も急激に進む
主な動向

Nikkei日本製造業PMI
生産高と新規受注が急減
50 = 前月比で変化なし、季節調整済み
増加の勢いの拡大
60

新規輸出受注、過去39ヶ月の最大幅で減少

購買コスト、過去3年半余りで最も急激に下落
55
50
45
概要
40
最新の調査データによれば、製造業の業況は急激に
悪化した。生産高が2014年4月以降最大の勢いで減
少した。背景として新規受注も過去3年強の最大幅
で減少した。このため企業は購買数量を削減し、そ
の勢いは過去2年で最大だった。一方、雇用は7ヶ
月連続で増加した。
また購買コストは2012年8月以降最大の勢いで下落
し、企業は製品価格をさらに引き下げた。
TM
主要指数であるNikkei日本製造業購買担当者指数
TM
(PMI) は、製造業の業況を単一の数値で表す複
合指標である。新規受注、生産高、雇用、サプライ
ヤー納期、購買品在庫という複数のサブインデック
スから算出されており、数値が50.0を上回れば業況
の全般的改善を示す。
主要指数のPMIは3月の49.1から下がって4月は48.2
となり、日本の製造業の業況が前月を超える勢いで
悪化したことを示した。また今回の値は2013年1月
以降で最小だった。
業況の全般的悪化の要因となったのは、生産高の減
少である。その勢いは過去2年で最大だった。調査
回答では、国内製造業の拠点の1つである九州で大
地震が発生し、生産に有害な影響を与えていると指
摘された。
生産高の減少と並んで、新規受注も著しく減少した。
その勢いは2012年12月以降で最大だった。調査対
象企業は新規受注総数(国内+海外)が減少した理
由として、アジア経済の失速による外需の落ち込み
を挙げた。
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30
減少の勢いの拡大
25
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
出典:Nikkei、Markit
ここから新規輸出受注も2013年1月以降最大の勢い
で減少した。調査対象企業は、台湾・中国を中心に
貿易量が減少したと指摘した。外需の著しい減少は、
3つの市場グループ(生産財製造企業、中間財製造
企業、消費財製造企業)のすべてで見られたが、特
に生産財製造企業における減少が最も大幅だった。
このため製造業は購買数量を減らすとともに、購買
品在庫を意図的に削減した。一方、雇用は7ヶ月連
続で増加し、勢いは1月以降で最大だった。
購買コストは、原材料、特に石油・金属関連製品の
値下がりで引き続き下落した。また勢いは過去3年
半強で最大だった。このため製造業は製品価格を5
ヶ月連続で引き下げた。
コメント
当 調 査 を ま と め た Markit エ コ ノ ミ ス ト 、 Amy
Brownbillによる日本製造業PMI調査データに関す
るコメント
「最新の調査データによれば、日本の製造業の業況
は著しく悪化した。理由の1つは、国内製造拠点の
1つである九州で発生した連続大地震だった。生産
高が過去2年の最大幅で減少したほか、背景要因と
して新規受注も2012年12月以降最大の勢いで減少
した。新規受注総数(国内+海外)の減少は外需の
落ち込みが主な要因の一つだった。新規輸出受注の
減少率は過去3年余りで最大だった。
しかし明るい材料としては、製造業の雇用が1月
以降最大の勢いで増加した。このため最近の業況の
落ち込みも一時的なものとなる可能性がある。また
コスト圧力の緩和も歓迎された。原材料価格の低下
により、購買コストが前月を上回る勢いで下落し
た。」
- 以上 -
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エディター・ノート
Nikkei日本製造業PMI™は、400余りの製造会社の購買担当者に毎月アンケート調査を行い、寄せられた回答を集計したデータにもとづ
いて算出されています。調査パネルは、日本のGDPに対する産業別貢献度を基準に、米国標準産業分類(SIC)別に分類されています。
製造業はその内訳として、鉄鋼・非鉄金属・同製品、化学・プラスチック製品、電気・電子・光学・精密機器、食品・飲料、一般機械器
具、繊維・衣類、木材・紙・同製品、輸送用機械器具の8つのセクターに分類されます。
各暦月の中旬に収集されたデータを基準に、前月実績と比較して当該月に何らかの変化がある場合には、その変化が調査回答に反映されま
す。当レポートでは、サブインデックスごとに改善・横ばい・悪化の各回答率、改善と悪化の回答率の差、および景気動向指数が掲載され
ます。景気動向指数は、改善の回答率に横ばいの回答率の半数を加算したものです。景気動向指数は先行指標的な特性があり、現在起こり
つつある動向変化を概ね示唆する有効な指数です。この指数が50を超えれば全体的な改善を、50未満なら全体的な悪化を表します。
Nikkei日本製造業 PMI™は、次の加重値に基づいて5つのサブインデックスを統合した複合指数です:新規受注数 - 0.3、生産高 - 0.25、 雇
用 - 0.2、サプライヤー納期 - 0.15、購買品在庫 - 0.1。ただしサプライヤー納期の指数は、結果として得られる数値が他の指数と比較可能
になるような計算方法を用いて算出しています。
Markitは基本的調査データを公表後に修正することはありません。ただし季節調査要因は必要に応じ修正されることがあります。その場合、
季節調整済みデータに影響が及びます。Markitの過去の基本(未調整)数値、最初に公表された季節調整済みデータ、その後修正されたデ
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PMI(購買担当者指数)
「購買担当者指数™(PMI™)」調査は現在、30を超える国々およびユーロ圏等主要地域で実施されています。世界で最も注目される景況
調査として、各国中央銀行、金融市場、企業経営者の方々より、経済動向を知る最新、正確、かつ独自の月間指標としてご利用いただいて
おります。詳しくはウェブサイト、www.markit.com/economics.をご覧ください。
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