― 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。― 使用上の注意改訂のお知らせ 2016 年 4 月 アレルギー性疾患治療剤 フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン配合錠 謹啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は、弊社製品につきまして格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、この度、薬生安通知 (厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知) により標記製品の 【使用上の注意】を改訂致しましたのでご案内申し上げます。 今後のご使用に際しましては、下記内容をご参照くださいますようお願い申し上げます。なお、この 改訂内容は医薬品安全対策情報(Drug Safety Update) 249 号にも掲載される予定です(5 月中旬発行予定)。 謹白 Ⅰ.改訂内容 改 訂 後 (下記 線部追記又は改訂) 改 4.副作用 ⑴重大な副作用(いずれも頻度不明注1)) 1) ~4)(変更なし) 5) 急性汎発性発疹性膿疱症…急性汎発性発疹 性膿疱症があらわれることがあるので、観察 を十分に行い、発熱、紅斑、多数の小膿疱等 があらわれた場合には投与を中止し、適切な 処置を行うこと。 訂 前 4.副作用 ⑴重大な副作用(いずれも頻度不明注1)) 1) ~4)(省略) Ⅱ.改訂理由 「重大な副作用」の項(薬生安通知) 「急性汎発性発疹性膿疱症」を追記 企業中核データシート(Company Core Data Sheet:CCDS)に、プソイドエフェドリンの副作用として 「急性汎発性発疹性膿疱症」が追記されました。また、市販後において、プソイドエフェドリンとの 因果関係が否定できない副作用が報告されていることから、追記することと致しました。 -1 - Ⅲ.副作用症例の概要 急性汎発性発疹性膿疱症 患者 性・ 年齢 使用理由 (合併症) 女 40 代 アレルギー 性鼻炎 (アレルギー 性鼻炎、上 気道感染) 1 日投与量 投与期間 経過及び処置 フェキソフェナジン 急性汎発性発疹性膿疱症 塩 酸 塩 120mg/ 塩 酸 投与開始日 アレルギー性鼻炎に対し、本剤及びレボセチリジン塩酸塩 プソイドエフェドリン (~中止 1 日後まで)処方。 240mg 急性上気道炎に対し、メシル酸ガレノキサシン水和物及び 3 日間 アンブロキソール塩酸塩処方(~投与 5 日目まで)。 ↓ 投与 3 日目 投与なし 10 日間 ↓ フェキソフェナジン 投与 14 日目 塩 酸 塩 120mg/ 塩 酸 プソイドエフェドリン 投与 16 日目 240mg (投与中止日) 3 日間 転帰 軽快 発熱、全身の紅斑出現。近医受診。 本剤投与中止。セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物、ベタメ タゾン d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、ステロイド軟膏 処方。 症状軽快。 本剤内服再開。 発熱、全身の紅斑出現。近医受診。 本剤投与中止。セフジトレン ピボキシル、レボセチリジン 塩酸塩、ベタメタゾン d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 処方するも変わらず。 中止 1 日後 皮膚科紹介。38℃の発熱。全身に潮紅の強い紅斑があり、 膿瘍を伴う紅斑も見られた。同日入院。 中止 2 日後 プレドニゾロン 20mg/日内服。速やかに解熱し、皮疹も軽快。 【皮膚病理組織診断】 水疱部:部分的不全角化、角層好中球膿瘍あり、表皮細胞間 浮腫と表皮下水疱あり、真皮表層浮腫と連続水疱内 は好中球あり。真皮血管とその周囲真皮びまん性に 好中球組織球浸潤あり。核片形成内皮腫大も目立 つ。単細胞壊死は乏しい。 潮紅の強い紅斑部:真皮表層浮腫~水疱の程度が軽い。 Erythema multiforme に近い像。薬疹に特 に矛盾しない。 中止 6 日後 退院。 中止 13 日後 皮疹ほとんどなく軽快。 中止 41 日後 [パッチテスト] フェキソフェナジン塩酸塩(1%, 10%, 30%) 48hr(-) 、72hr(-) 本剤(1%, 10%, 30%) 48hr(+)、72hr(+) [DLST] フェキソフェナジン塩酸塩 S.I. 107%(-) 本剤 S.I. 180%(-) 併用薬: (被疑薬)レボセチリジン塩酸塩、メシル酸ガレノキサシン水和物、アンブロキソール塩酸塩 この内容を反映した改訂添付文書は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページ (http://www.pmda.go.jp/) ならびに弊社ホームページ医療関係者様向けサイト (http://e-mr.sanofi.co.jp/) でご覧いただくことができます。 流通在庫の関係から、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでには日数を要しますので、今後の ご使用に際しましては、本内容をご参照くださいますようお願い申し上げます。 -2 -
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