食育だより 5月号

発行:2016年4月 25 日
食育だより
5月号
芽吹きの季節となり、新緑の美しさが目に染みる毎日です。イチョウの木にはかわいい葉が顔を出しています。
少しずつ新しい環境に慣れた頃でしょうか。そろそろ大人も子どもも疲れが出るころです。爽やかな五月の風に吹かれてベラ
ンダやお庭、近くの公園でおにぎりを食べるだけでも楽しい1日になりそうです。
今月のトピックス
“苦手な野菜を食べやすく”
1 歳半から 3 歳までの幼児は食べることにかかわる手や咀嚼の機能、消化吸収能力などがまだ十分に発達していません。
出来ないことが多いながらも日々の食事で「食」の経験を積み重ねていきます。この時期に大切なのは、いろいろな食品
や料理に親しみ、食べることの楽しさを体験することです。豊かな食の経験を積み重ねることによって、食べられる食品
や料理の幅を広げ、将来の豊かな食生活を営む基礎が身についていきます。そのためには、好き嫌いをせず何でも食べら
れることがポイントになります。今回は苦手な野菜を食べやすくする工夫について考えます。
“少しずつ食べ慣れる”
苦手な味をやわらげる調理のポイント
① うまみのある食品と組み合わせる。
苦手な野菜は少しずつ食べ慣れることでおいしいと感じ
例:肉、ハム、ベーコン、油揚げ、削りガツオ、しら
るようになってきます野菜の中には、幼児が食べたがら
す干し等
ないものもあります。それははじめから嫌いということ
ではなく、おいしいと思えない風味があるからです。苦
② よく茹でてアクなどを取り除いてから調理する。
みのあるピーマン、青臭いようなグリーンアスパラガス
③ 初めはごく少量から使用する。
など、大人がおいしいと思う味が幼児にはおいしくない、 ④ 細かく刻む。
これはその味の経験差と考えられます。食べにくい野菜
⑤ 揚げることで油の旨みを利用する。
は、野菜そのものの味をやわらげ、食べやすくなるよう
⑥ 出汁をきかせる。
に調理を工夫します。さらに食卓に度々提供し、その味
⑦ ごま、しょうゆなどの香ばしい香りを利用する
を経験する機会を多くします。好まないにもかかわらず、 ごぼう、れんこんなども食べ慣れていないため、子どもが食べ
少しでも食べたらほめてあげることを続けるうちに苦手 たがらないこともあります。出汁を効かせて、ゆっくり煮上げ
が克服できるようになるでしょう。
ることで食べやすくなります。
縁側給食レポート
畑仕事レポート
今月は、
今月は、日高どろんこ
朝霞どろんこ保育園
を取材しました!
朝霞どろんこ保育園では、園庭の大きな欅の木が若葉
を風になびかせ、やさしい春の風を届けています。子ど
もたちは、頬を撫でる風に「気持ちい~い」といいなが
ら食事を楽しんでいます。だいず組の新入園児も自分
でしっかりとトレイを持ち、ごはんやおかずを載せて、
自分の席に運びます。自分で用意して、みんなと顔を見
合わせながら食べる給食は、春のさわやかな光を浴び
ながら食べると、より一層おいしく感じられます。子ど
も達も笑顔でいっぱいの給食です。
保育園を取材しました!
日高どろんこ保育園では、4月下旬から里芋を育てよ
うと、畑の準備を子ども達と行いました。自分の身長
ぐらいある大きなスコップを持ち、まずは 5 歳児がお
手本を見せ、次々と小さいお友達へバトンタッチして
いきました。
「ん~、よいしょ!」と力を入れて土を耕
す子ども達の姿には、たくましさを感じました。里芋
の次は、夏野菜のきゅうり・ナス・トマトなどを予定し
ています。3月に植えたじゃがいもの成長と共に、子
ども達は芽が出るのを楽しみにお世話をしています。