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全国在宅療養支援診療所連絡会 第4回全国大会 プログラム別詳細
プログラム
タイトル
シンポジウム
廃用症候群(フレイル)と閉じこもりへのアプローチ
日時
平成28年7月3日 13:30-16:00
会場
第3会場(小ホール2)
鳥山喜之 (公益社団法人愛知県理学療法士会 代表理事)
座長
安井直
(やすい内科 院長)
二井俊行 (海南病院 訪問リハビリテーション事業所 理学療法士)
山内正美 (善常会リハビリテーション病院 科長 作業療法士)
演者
村瀬文康 (㈱ジェネラス 訪問看護ステーションほたる 言語聴覚士)
梶原敏夫 (知多リハビリテーション病院 院長)
廃用症候群(フレイル)は高齢者の脆弱性と関係し、心血管系疾患・骨折・肺炎などの身体
的疾患、加齢、運動不足、栄養不足などにより、生活における機能低下を来す状態である。
精神的にも抑うつ的になり、また臥床することも多くなり、早く死にたいなど言葉を口にし、
在宅訪問診療を行っているとしばしば耳にすることがある。
フレイルの概念の中核となるのはサルコペニア(加齢性筋肉減少症)である。我が国では
2007 年日本整形外科学会がロコモティブシンドロームを提唱し、運動器の障害のために移
動する機能低下をきたした状態を言い、骨粗鬆症へのアプローチで改善するケースもあると
いう。最近では、少子高齢化、核家族化により、独居老人世帯が増え、家に閉じこもること
も多くなっている。骨疾患(骨折、骨粗鬆症)
、筋肉疾患(運動器疾患)
、加齢による運動機
能不全などがある例では、家の中であまり体を動かさない状態が続くと、生活機能の低下が
増し、サルコペニアから車いす生活、寝たきり状態へと推移し、要介護者状態となるケース
が増えていくと予想される。
企画趣旨・概要
リハビリテーションを行うことで、筋肉の衰えや関節の可動性が是正されると、生活の質
を高め、抑うつ的であった気分を回復させることが出来る。従って、廃用症候群において、
リハビリテーションにより、身の回りの動作の自立、家庭生活や社会生活が可能な状態に復
帰させることが今後の課題なのである。
在宅リハビリテーションには通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション、訪問看
護ステーション併設の訪問リハビリテーションがある。今回、リハビリテーション専門医、
在宅で活躍しているリハビリテーションの担い手である理学療法士、作業療法士、言語療法
士の方々に、閉じこもりのフレイルの高齢者をどのようなリハビリテーションを行うことで、
生活機能面でどのくらい改善し、生活面で自立をさせることができているのか、維持してい
くには何が必要なのかを討論していただく。
(敬称略)