⑥ 金/原油比率が70年以降最高値をつけて修正期に

★どうなる原油相場? ⑥ 金/原油比率が70年以降最高値をつけて修正期に(山本)
北辰物産株式会社 『波動展望の部屋』 http://www.hoxsin.co.jp/hadoutenbou/ 作成:山本 毅 [email protected] ☎ 0120-253-277
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Gold
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140
NY原油(1983年以前は現物)
ゴールドと原油は、ともにドル建て商品として同調的な動きをとる。物価の基底にあるのが原油価格とドルの価値であり、原
油価格が上昇すればインフレヘッジ対象としてのゴールドも上昇する。またドルの価値が下がって通貨インフレとなる場合もド
ル建て原油、ゴールドはそろって上昇するのが基本だ。このため、金と原油の比率というのは、それぞれ独自要因による相違
から一方が割高になったり割り安となる場合も多々あるものの、その不整合は解消されることが多い。
最近の事例では第一次石油ショック直前、1986年の逆オイルショック、湾岸戦争直後の原油下落期、1999年からのBRICs
相場開始前のデフレ期、リーマンショックによる原油暴落期に「金÷原油」の比率がピークをつけている。しかし、いったんピー
クをつけた後は修正へ向かってきた。今回、新逆オイルショックにより2016年2月の月末値時点ではこの比率が36.7倍となり、
1970年以降では過去最高記録となったが、現在は30倍を割り込んで修正へ向かっている印象だ。
今後、この修正が継続するケースは、「両者が上昇する中で原油上昇率が勝る」か、「両者が下落する中で金の下落率が勝
る」か、いずれかのケースと考えられるのではなかろうか。
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‐
‐
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
2015
40
35
1973年6月, 34.7
ゴールド ÷ 原油
1986年3月, 33.2
1993年12月, 27.6
2016年2月, 36.7
1998年11月, 26.4
30
2009年1月, 22.0
25
20
15
10
5
0
1970年1月
1975年1月
1980年1月
1985年1月
1990年1月
1995年1月
2000年1月
2005年1月
2010年1月
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2015年1月
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