奈史研ギャラリー(8) (原寸)

奈史研ギャラリー(8)
×口平
×丁酉定
︵執︶
︵破︶
×戊戌丸
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裏面[持統天皇三年四月]
最古のカレンダー-2002年石神遺跡出土具注暦木簡−
具注暦とは、律令政府によって毎年作られた正式の暦で、「注」を「具」えた暦であったためこのように呼ばれます。
暦は陰陽寮(占いや天文を司る役所)で作成され、書写されたものが中央や地方の役所に頒布されました。
この具注暦木簡は中心に穴を穿った円形状ですが、現在の形状は廃棄後に二次利用された際の加工によるもの
で、本来は長方形の板材でした。表記内容は表裏両面とも上下二段で構成され、上段には日を表す干支(「甲・乙・丙
…」の十干と「子・丑・寅…」の十二支を組み合わせて日を示す方法)、下段には一日ごとの吉凶を表す暦注が記され
ています。日の干支と暦注との組み合わせには規則がありますので、書かれている日付が特定できます。復元作業
の結果、表面は持統天皇三年(689)三月八日から十四日まで、裏面は同年四月十三日から十九日までに相当する暦
であることが分かりました。今までに見つかっていた最古の具注暦け神亀六年(729)のものでしたから、この木簡
は現在のところ日本で最古の暦ということになります。
現在、東大寺正倉院に奈良時代の具注暦の実物が数点伝わっているほか、平城京跡や地方の役所跡などからも
紙に書かれた具注暦が出土しています。しかし、紙の具注暦は長大な巻物の形です。巻物のままでは実用に不便で
すから、一年分の暦のうち、当面必要な部分を何か別の素材に写しとり、同時に多数の役人が暦を見られるように
した壁掛けカレンダーのような物が作成されていたと考えられます。この具注暦木簡も、その上うな目的で作成
されたのでしょう。
律令制度とは、文書による行政の仕組みです。文書には必ず目付を記すので、役人達は今日が何日なのかを知ら
なくては仕事になりませんでした。時間の概念に縛られた生活が、この頃から既に始まっていたのです。
(飛鳥藤原宮跡発掘調査部 竹内亮)
口口
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天間日血忌口
天李乃井口
望天倉小口
危 人出宅大小口口
成力︺ ︹帰力︺
口 口口口×
(原寸)
口己亥皮 往亡天倉重
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×口申丸 口口口口
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×辛酉破 上玄口虚厭口
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×壬戌皮 三月節急盈九×
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×炎亥色 口馬牛出椋口
︹甲力︺
×口子成 絶紀帰忌口
︹乙カ︺
×口丑収 天間日口口
︹開力︺︹血力︺
×口 口忌口口
(原寸)
表面[持統天皇三年三月]
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日
辛
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日
庚
辰
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日
己
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日
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表面[持統天皇三年三月]
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