論文内容 要旨 Radiographic analysis of preoperative and postoperative 3DCT images of trochanteric femoral fractures (大腿骨転子部骨折術前・術後 3DCT 像による検討) 掲載雑誌名 THE SHOWA UNIVERSITY JOURNAL OF MEDICAL SCIENCES (Vol.26 No.4 頁 2014 年) 専攻名 医学専攻 外科系 整形外科専攻 伊藤亮太 内容要旨 大腿骨転子部骨折症例の単純 X 線分類(Jensen 分類、AO 分類)と 3DCT 分 類(中野分類)を比較し、3DCT 像での骨折線の状態につき検討した。対 象症例は 44 症例であり、Jensen 分類と 3DCT 分類の一致率は 65.9%、AO 分類とは 75.0%であった。3DCT により骨折線の詳細な把握が可能であり、 前方骨折線は転子間稜付近を通るものが 90.9%、後方骨折線は全症例で ほぼ同じ位置に存在し粉砕例が 34.1%みられ、外側骨折線による後方破 壊が 63.6%の症例に存在した。さらに Short femoral nail(以下 SFN) で治療した 33 症例の術前後の CT 像の検討では大転子骨折部は整復が困難 で nail 挿入により骨折部の開大する症例が 42.4%、さらに術後に大転子 骨折部が転位する症例が 54.5%存在し、SFN の適応には限界があると考え られた。
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