地震・津波災害応急対策計画

第
4
編
地震・津波災害応急対策計画
第4編
第1章
地震・津波災害応急対策計画
第1章
防災組織計画
第1節
組織計画
防災組織計画
第1節
組織計画
災害が発生し、又は発生する恐れがある場合で、町内における災害予防並びに応急対策
を実施するため必要があるときは、本計画に定めるところにより「那智勝浦町災害対策本
部」を設置する。
1.組織
災害対策本部の組織は、「那智勝浦町災害対策本部条例」(資料編 03-01-00 のとおり)
及び「那智勝浦町災害対策本部規則」並びに本計画の定めるところによる。
災害対策本部組織
本部長
町
本 部 会 議
総括班
長
本 部 長
町
長
副本部長
副町長
総務部
連絡班
会計班
副本部長
副町長
建設班
本 部 員
教育長
消防長
調査部
観光産業班
参事、課長
議会事務局長
物資輸送班
町立温泉病院事務長
衛生班
教育次長
その他本部長が認める
福祉班
救助部
避難所班
給水班
医療班
教育班
消
防
本
部
小匠防災ため池操作班
- 247 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第1章
防災組織計画
第1節
組織計画
2.分担任務
本部会議を組織する各部は、当該部に所属する職員が部長(総務部長、調査部長、救
助部長)の指示監督により、次の任務を担当する。
部
名
班
名
総
務
部
総括
班
総 務 課
連絡
班
総 務 課
議会事務局
担当課
各出張所
会計
班
会 計 課
発災当日に対応・・●
発災後3日以内に対応・・〇
1.災害対策本部の設置並びに廃止に関すること。
●
2.職員の動員、派遣に関すること。
●
3.本部会議に関すること。
●
4.気象及び地象等の情報の収集に関すること。
●
5.自衛隊派遣要請に関すること。
●
6.国、県等関係機関との連絡調整に関すること。
●
7.避難勧告、指示に関すること。
●
8.各部との連絡調整及び総括に関すること。
●
9.被害調査のとりまとめ及び被害報告に関すること。
●
10.現地調査班の調査事項の指示(人的、住家被害を最優先)
●
11.現地調査班の編成に関すること。
●
12.被災現地への応急医療班の派遣に関すること。
●
13.応急災害用資機材の借上、調達に関すること。
●
14.本庁舎等の被害状況の収集に関すること。
●
15.防災行政無線の運用に関すること。
●
16.公用車の配車に関すること。
●
17.町長の特命事項の調査に関すること。
●
18.災害に関する写真等による記録に関すること。
●
19.災害時における交通防犯に関すること。
●
20.災害対策に係る財政措置に関すること。
○
21.隣接市町村等広域応援要請に関すること。
○
22.り災証明に関すること。
○
23.災害情報誌の発行及びIT災害情報等に関すること。
○
1.気象及び地象等の情報の伝達に関すること。
●
2.各出張所・各区長からの各地区の被害状況の収集に関する
●
こと。
3.小匠防災ため池操作班との連絡に関すること。
●
4.職員の緊急動員の連絡に関すること。
●
5.電話交換及び災害用電話等の確保に関すること。
●
6.報道機関等の連絡調整及び災害広報に関すること。
●
7.見舞者等への応接及び秘書に関すること。
〇
8.職員の給食及び衛生管理に関すること。
〇
9.町議会との連絡に関すること。
〇
1.地区内の被害情報の収集及び対策本部との連絡に関するこ
●
と。
2.緊急避難時等の避難施設の開設に関すること。
●
3.住民からの相談等の対応に関すること。
●
4.各部の活動への協力に関すること。
○
1.各部班の応援に関すること。
●
2.災害応急関係経費の支払いに関すること。
○
3.義援金及び見舞金等の出納に関すること。
○
分
担
任
務
- 248 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
部
名
班
名
担当課
調
査
部
建設
班
建 設 課
観光
産業
班
観光産業課
調
査
部
防災組織計画
第1節
組織計画
発災当日に対応・・●
発災後3日以内に対応・・〇
1.所管施設及び公共土木施設等の被害情報収集に関すること。 ●
2.道路障害物の除去及び道路啓開に関すること。
●
3.所管工事現場の災害防止に関すること。
●
4.水防に関すること。
●
5.所管施設及び公共土木施設等の応急復旧に関すること。
●
6.危険箇所等巡視並びに二次災害の予防に関すること。
〇
7.建物応急危険度判定に関すること。
〇
8.応急仮設住宅の設置及び応急修理家屋に関すること。
〇
9.倒壊家屋対策に関すること。
〇
10.ガレキの処理に関すること。
〇
1.被害情報収集に関すること。
●
2.所管施設等の応急復旧に関すること。
〇
分
担
任
務
那智駅交
1.来客者の安全対策に関すること。
流センタ
ー
体育文化 2.所管の被害調査及び報告に関すること。
会館
●
●
災害の種別、規模等により本部指令に基づき調査班を編成し、現地調査を実施する。
現地調査班は、下記に基づき編成するものとする。
総括
班
建 設 課
観光産業課
第1
班
第2
班
第3
班
第4
班
第5
班
第6
班
救
助
部
第1章
物資
輸送
班
住 民 課
1.現地調査班の編成並びに活動計画
2.各地区の現地被害調査及び災害対策の調査(人的、住家被害を最
優先)
3.調査事項の指示
4.調査結果の収受、総務部への連絡
宇久井地区の現地調査を分担する。 (人的、住家被害を最優先)
被害調査並びに災害対策の調査・調査結果の総括班への速報
那智地区の現地調査を分担する。
同
上
勝浦地区の現地調査を分担する。
同
上
色川地区の現地調査を分担する。
同
上
太田、下里地区の現地調査を分担する。
同
上
激甚地区及び旅館関係の現地調査を分担する。
同
上
1.備蓄食糧等資材の輸送に関すること。
●
2.寝具等の日用必需品の確保、調達、輸送に関すること。
●
3.炊き出し、食品の供与及び食材等の調達、供給に関すること。 ●
4.救援物資の輸送に関すること。
〇
5.炊き出しに係るボランティアとの連絡、調整に関すること。 〇
- 249 -
第4編
部
名
班
名
救
助
部
衛生
班
福祉
班
避難
所班
給水
班
医療
班
地震・津波災害応急対策計画
第1章
防災組織計画
第1節
組織計画
発災当日に対応・・●
発災後3日以内に対応・・〇
1.所管施設の被害情報収集及び応急復旧に関すること。
●
2.死亡者の火葬業務に関すること。
●
3.じんかい収集及び処理に関すること。
〇
4.し尿収集及び処理に関すること。
〇
5.災害における公害環境衛生に関すること。
〇
6.その他環境衛生に関すること。
〇
●
クリーン 1.施設の被害調査及び報告に関すること。
センター 2.じんかい収集及び処理に関すること。
〇
●
大 浦 浄 1.施設の被害調査及び報告に関すること。
苑
2.し尿処理に関すること。
〇
1.災害救助法に関すること。
●
福祉課
2.所管施設の被害情報収集及び応急復旧に関すること。
●
3.要配慮者対策に関すること。
●
4.医師会等医療関係機関との連絡に関すること。
●
5.身元不明死亡者の収容及び埋火葬に関すること。
●
6.感染症予防対策に関すること。
○
7.義援金、見舞金等の配分に関すること。
○
8.災害弔慰金に関すること。
○
9.日本赤十字社その他福祉関係団体との連絡調整に関するこ
○
と。
10.災害ボランティア(個人)窓口の設置に関すること。
○
11.その他被災者の福祉に関すること。
○
1.幼児の安全対策に関すること及び応急保育に関すること。 ●
各保育
2.避難施設(保育所)の開設に関すること。
●
所
3.施設の被害調査及び報告に関すること。
●
●
町民セ 1.施設の被害調査及び報告に関すること。
ンター 2.避難施設(町民センター)の開設に関すること。
●
1.来客者の安全対策に関すること。
●
福祉健
2.施設の被害調査及び報告に関すること。
●
康セン
3.避難施設(福祉健康センター)の開設に関すること。
●
ター
4.ボランティア団体との連絡調整に関すること。
○
税務課を主 1.避難所の開設及び避難者、被災者の収容、運営に関するこ
●
と。
とした関係
各課
2.救助物資の受給保管及び配分に関すること。
〇
1.飲料水の確保及び供給に関すること。
●
水道課
2.水道施設の被害調査及び応急復旧に関すること
●
3.広域給水応援の受入れ、調整に関すること。
○
4.応急復旧用機材の調達に関すること
○
5.その他給水に関すること。
○
1.入院患者・外来患者の安全対策に関すること。
●
温泉病院
2.施設の被害調査及び応急復旧に関すること。
●
3.救急患者の収容に関すること。
●
4.医療材料の調達、供給に関すること。
●
5.被災現地への応急医療班の編成に関すること。
●
6.その他病院に関すること。
○
担当課
分
担
任
務
- 250 -
部
名
第4編
地震・津波災害応急対策計画
班
名
担当課
教育
班
教育委員会
図書館
消
防
本
部
総務
班
予防
班
警防
班
小匠防災た
め池操作班
消防本部
消 防 署
太田出張所
操作応援職
員
第1章
防災組織計画
第1節
組織計画
発災当日に対応・・●
発災後3日以内に対応・・〇
1.児童生徒の安全対策に関すること。
●
2.所管施設の被害情報収集及び応急復旧に関すること。
●
3.中核避難所の開設及び管理に関すること。
●
4.応急教育に関すること。
○
5.学用品の給与に関すること。
○
6.文化財の保護に関すること。
○
7.その他避難所(所管施設)及び文教対策に関すること。
○
1.来客者の安全対策に関すること。
●
2.施設の被害調査及び報告に関すること。
●
1.消防職員の招集及び消防団員の出動要請に関すること。
●
2.気象情報の収集及び災害状況の報告に関すること。
●
3.消火及び水防並びに救出救助に関すること。
●
4.消防活動状況の把握及び記録に関すること。
●
5.災害情報の収集連絡に関すること。
●
6.災害現場に関すること。
●
7.救急に関すること。
●
8.避難誘導に関すること。
●
9.消防団との連携に関すること。
●
10.自主防災組織に関すること。
●
11.広域消防応援の受入れ、調整に関すること。
○
12.その他消防に関すること。
○
1.小匠防災ため池管理規程に基づく操作に関すること。
●
2.小匠防災ため池施設の被害調査及び応急復旧に関すること。 ●
3.各部班業務の応援協力に関すること。
●
分
担
任
務
(注)各班は、この分担によるほか、必要に応じ他班の行う事項について応援するものとす
る。
なお、本表で定められていない災害応急対策活動等の分担は、本部会議においてその
都度定めるものとする。
- 251 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第1章
防災組織計画
第1節
組織計画
3.警戒、配備体制の基準
(1)警戒体制(災害対策連絡室)
少数の人員で、主として情報の収集及び連絡に当たり、事態の推移によって直ちに
招集等の活動ができる体制とする。
①
当地方に震度4の地震が発生したとき、又は津波注意報が発表されたとき。
②
東海地震注意情報が発表されたとき
③
総務部長が必要と認めたとき。
(2)配備体制第1号(災害対策連絡室)
災害発生の恐れがあるが、時間、規模等事態の推移の把握が困難なとき、又、小規
模災害が発生したときで、避難所開設、調査、連絡、資材の点検等災害に対する準備
を行い、又は、小規模災害対策を実施する体制とする。
①
町長が必要と認めたとき。
(3)配備体制第2号(災害対策本部)
相当規模の災害が発生し、又は発生する恐れがあり、災害に対する警戒、又は応急
対策を実施する体制とする。
①
当地方に、津波警報が発表されたとき。
②
その他、町長が必要と認めたとき。
(4)配備体制第3号(災害対策本部)
大規模の災害が発生し、又は発生する恐れがある場合に、町の全力を挙げて防災活
動を実施する体制とする。
①
災害救助法の適用を必要とする災害が発生したとき。
②
当地方に、震度5(弱)以上の地震が発生したとき。
③
当地方に、大津波警報が発表されたとき。
④
東海地震の警戒宣言が発令されたとき。
⑤
大規模な火事、爆発、水難等が発生し、町長が必要と認めたとき。
⑥
その他、町長が必要と認めたとき。
4.災害対策本部(災害対策連絡室)の設置場所
本部の設置は本庁大会議室とする。
ただし、本部(本庁大会議室)が被災により使用出来なくなった場合は、勝浦小学校
に災害対策本部を設置する。
5.震災時等の緊急防災体制
地震及び津波の発生により、組織計画に基づく防災体制がとれない場合、防災関係職
員は、各自在住する地域において現地災害対策本部(緊急防災体制)を確立し現地本部
長の指揮のもと災害対策本部との連絡を密にしながら防災活動を実施する。
- 252 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第1章
現 地 災 害 対 策 本 部
宇久井地区
防災組織計画
第1節
組織計画
設 置 場 所
電 話 番 号
宇久井小学校
0735-54-0012
那
智地区(那智山~浜ノ宮地区)
了
那
智地区(天満~朝日地区)
那
那
心
寺
0735-52-5313
智中学校
0735-52-0072
智地区(三川地区)
二河区民会館
0735-52-4588
色
川地区
色
川出張所
0735-56-0101
勝
浦地区
勝
浦小学校
0735-52-0116
太
田地区
太
田出張所
0735-57-0201
下
里地区
下
里小学校
0735-58-0021
浦
神地区
海
蔵
寺
0735-58-0157
(注)上記施設への設置が困難な場合は、町が指定する避難場所(施設)へ設置するも
のとする。
6.災害対策本部設置及び本部運営指揮命令系統
町長(本部長)が不在等の場合、町長権限委譲順位は、副町長(副本部長)
、総務部長、
調査部長、救助部長とする。
7.災害対策本部の廃止
町長(本部長)は、次の場合に災害対策本部を廃止する。
(1)災害発生の恐れが解消したとき。
(2)災害応急対策が、おおむね完了したとき。
(3)その他町長(本部長)が必要なしと認めたとき。
8.開廃の通知
本部を設置したとき、または廃止したときは、役場出先機関及び必要な関係機関にそ
の旨を通知する。
町の体制
那智勝浦町
関係機関の連絡体制
和歌山県
警 察 署
出
先
機
関
東牟婁振興局地域振興部
新宮警察署
0735-22-8551
0735-52-0113
9.災害対策本部(災害対策連絡室)会議の開催
災害応急(防災)対策の基本方針の決定、その他必要な事項を協議するため本部(連
絡室)会議を役場大会議室において開催するが、本部(連絡室)会議の内容はおおむね
次のとおりとする。
- 253 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第1章
(1)報告事項
①
気象情報及び災害情報
②
被害状況について
③
配備体制について
ア.災害対策本部各部の配備体制
イ.その他公共機関等の配備体制
④
各部措置事項について
ア.被害状況について
イ.各部、各班の人員配置調整について
(2)協議事項
①
応急対策への指示
②
被害状況現地調査班編成の決定
③
各部間の調整事項の指示
④
被害者に対する応急措置の件
⑤
自衛隊に対する災害派遣要請の要否
⑥
他市町村に対する応援要請の要否
⑦
その他
(3)調査項目
①
民生関係
②
土木関係
③
農林関係
④
水産関係
⑤
産業関係
⑥
教育関係
⑦
公共
- 254 -
防災組織計画
第1節
組織計画
第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画
第1章
防災組織計画
第2節
動員計画
動員計画
災害が発生する恐れがあるときの警戒体制、又は災害が発生した場合の災害応急対策を
迅速かつ的確に実施するため、職員の動員を次のとおり行う。
(1)動員の系統及び伝達
職員の動員は、次の系統で伝達する。
町長(本部長)
総務課長(総務部長)
総務部(連絡班)
調査・救助部長
班長
班員
(2)動員方法
動員の伝達は、次により行う。
①
勤務時間内においては、庁舎内放送を通じ庁舎内各部に伝達するとともに、出先
機関に対して、電話、メール配信、FAX又は防災無線により伝達するものとする。
②
勤務時間外に災害の緊急事態が発生したときは、防災担当職員、警備員は、直ち
に総務部長に急報すると共に、その指示により関係部長等に通報するものとする。
③
勤務時間外の職員招集は、電話(非常招集連絡体制)、防災行政無線放送、 メー
ル配信、急使、その他の方法による。
(3)参集の基準
種
別
参 集 の 基 準
参
集
部
名
総務部の必要人員
災
警戒体制
害
震度4、津波注意報
策
総務部の必要人員
連
配
1号
避難所班(班長、副班長)
(全職員は待機)
対
絡
救助部(部長)
調査部(部長、班長)
救助部(部長、班長)
県水防配備3号
室
避難所班(副班長)
備
(全職員は待機)
災
体
2号
害
津波警報
全
職
員
対
制
策
3号
本
部
勤務時間外においては、
大津波警報
緊急防災体制とする
震度5(弱)以上
(注)震度は、気象庁から発表される和歌山県南部の震度を基準にする。
- 255 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
第2章
情報計画
第1節
地震、津波の情報計画
情報計画
第1節
地震、津波の情報計画
地 震 、 津波に 関 す る注意 報 、 及び警 報 等 の周知 徹 底 は本計 画 に よる。
1 . 地 震情報 ・ 津 波予報
( 1 ) 津波注 意 報 及び警 報
津 波 警 報・注 意 報 は、震 央 が 北海道・本 州・四 国・九州及 び 南 西諸島 の 沿 岸
か ら お おむね 600 ㎞ 以遠 に あ る地震 よ る 津波に つ い ては、気 象 庁本庁 が 、また 、
お お む ね 600 ㎞ 以 内に あ る 地震に よ る 津波に つ い ては、気 象 庁本庁 及 び 管区気
象 台(近 畿・中 国・四国 地 方 につい て は 大阪管 区 気 象台)が 担当 し、発 表す る。
( 2 ) 地震及 び 津 波に関 す る 情報
「 震 度 情報」は 、大阪管 区 気 象台が 津 波 予報発 表 前 に防災 情 報 提供装 置 等 を
用 い て 県に通 知 す る。
「震源・震度に関する情報」及び「津波情報」は大阪管区気象台が発表し、
和 歌 山 県に関 連 す る場合 に 和 歌山地 方 気 象台か ら 通 知する 。
「 各 地 の震度 に 関 する情 報 」は和歌 山 県 に関す る 場 合、和 歌 山 県に関 連 す る
事 項 を 必要に 応 じ 付記し て 、 和歌山 地 方 気象台 が 発 表する 。
な お 、和 歌山 地 方 気象台 、又 は 潮岬 測 候 所は、大 阪 管 区気 象 台 との通 信 が 途
絶 し た 場合等 緊 急 止むを 得 な いとき 、当 該官署 の 地 震観測 の 結 果、収 集 資 料 及
び 状 況、その他に基づいて独自に地震情報、地震津波情報又は津波情報を発表するこ
とがある。
2 . 津波予報、津波に関する情報の種類と内容
(1)津波予報区
日本の沿岸は、66 の津波予報区(原則として、都道府県程度に区分)に分けられて
いる。和歌山県は全域が1つの予報区であり予報区名称は「和歌山県」である。
- 256 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第1節
地震、津波の情報計画
〈津波予報区〉
石川県能登
石川県加賀
富山県
隠岐
福井県
兵庫県 京都府
北部
鳥取県
島根県
出雲・石見
兵庫県
瀬戸内海
沿岸
山口県
日本海沿岸
福岡県
日本海
沿岸
福岡県
瀬戸内海
沿岸
佐賀県
北部
壱岐・対島
長崎県
西方
広島県
山口県
瀬戸内海
沿岸
大分県
瀬戸内海沿岸
岡山県
淡路島
南部
伊勢・三河湾
大阪府
三重県南部
和歌山県
香川県
大分県
豊後水道沿岸
有明・八代海
熊本県
天草灘
沿岸
愛媛県
瀬戸内海沿岸
宮崎県
愛媛県
宇和海
海岸
鹿児島県
西部
徳島県
高知県
鹿児島県東部
種子島・屋久島地方
(2)大津波警報、津波警報、津波注意報及び津波予報
気象庁は、地震が発生したときは地震の位置や規模を即時に推定し、これらをもと
に沿岸で予想される津波の高さを求め、津波による災害の発生が予想される場合には、
地震が発生してから約3分を目標に大津波警報、津波警報または津波注意報(以下こ
れらを「津波警報等」という)を発表する。
津波警報等とともに発表する「予想される津波の高さ」は、通常は数値で発表する。
ただし、地震の規模(マグニチュード)が8を超えるような巨大地震は地震の規模を
数分以内に精度よく推定することは困難であることから、推定した地震の規模が過小
に見積もられている可能性がある場合は、
「予想される津波の高さ」を定性的表現で発
表する。「予想される津波の高さ」を定性的表現で発表した場合は、地震発生から約
15 分程度で、正確な地震規模を確定し、その地震規模から「予想される津波の高さ」
を数値で示した更新報を発表する。
- 257 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第1節
地震、津波の情報計画
〈津波警報・注意報の種類〉及び発表基準・解説・発表される津波の高さ等
発表される津波の高さ
種類
発表基準
数値での発表
巨大地震
想定される被害
(津波の高さ予測の区
の場合の
と取るべき行動
分)
発表
大
10m超
木造家屋が全壊・流失
津 波 警
(10m<予想高さ)
し、人は津波による流
予想される津波の高さが
10m
れに巻き込まれます。
高いところで3mを超え
(5m<予想高さ≦10m)
報※
る場合。
巨大
ただちに沿岸や川沿い
から離れ、高台や避難
5m
ビルなど安全な場所へ
(3m<予想高さ≦5m)
避難してください。
標高の低いところでは
津波が襲い、浸水被害
津
が発生します。人は津
波
予想される津波の高さが
警 報
高いところで1mを超
え、3m以下の場合。
3m
(1m<予想高さ≦3m)
波による流れに巻き込
高い
まれます。
ただちに沿岸や川沿い
から離れ、高台や避難
ビルなど安全な場所へ
避難してください。
津
海の中では人は速い流
波 注
予想される津波の高さが
れに巻き込まれ、また、
高いところで 0.2m以上、
意
1m以下の場合であっ
て、津波による災害のお
1m
(表記し
(0.2m<予想高さ≦1m)
ない)
報
それがある場合。
養殖いかだが流失し小
型船舶が転覆します。
ただちに海から上がっ
て、海岸から離れてく
ださい
※大津波警報:特別警報に位置づける
津波警報・注意報と避難のポイント
・震源が陸地に近いと津波警報が津波の襲来に間に合わないことがある。強い揺れや弱く
ても長い揺れがあったらすぐに避難を開始する。
・津波の高さを「巨大」と予想する大津波警報が発表された場合は、東日本大震災のよう
な巨大な津波が襲うおそれがある。直ちにできる限りの避難をする。
・津波は沿岸の地形等の影響により、局所的に予想より高くなる場合がある。ここなら安
心と思わず、より高い場所を目指して避難する。
・津波は長い時間くり返し襲ってくる。大津波警報・津波警報が解除されるまでは、避難
を続ける。
- 258 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第1節
地震、津波の情報計画
〈津波予報の発表基準とその内容〉
発表基準
内容
津波が予想されないとき
津波の心配なしの旨を地震情報に含めて発表します。
0.2m未満の海面変動が予
高いところでも 0.2m未満の海面変動のため被害の心配はなく、
想されたとき
特段の防災対策の必要がない旨を津波に関するその他情報に含
めて発表します。
津波注意報解除後も海面
津波に伴う海面変動が観測されており、今後も継続する可能性が
変動が継続するとき
高いため、海に入っての作業や釣り、海水浴などに際しては十分
な留意が必要である旨を津波に関するその他の情報に含めて発
表します。
(3)地震情報及び津波情報の種類と内容
〈緊急地震速報(警報)及び地震情報の種類〉
地震情報
発表基準
の種類
内
容
緊急地震速報 地震波が2点以上の地震観 地震の発生時刻、発生場所〈震源〉の推定値、
(警報)注1 測点で観測され、最大震度 地震発生場所の震央地名
が5弱以上と予想された場 強い揺れ(震度5弱以上)が予測される地域及
び震度4が予測される地域名(和歌山県内は和
合
歌山県北部、和歌山県南部の2地域(※1)
)
震度速度
震度3以上
地震発生約1分半後に、震度3以上を観測した
地域名(和歌山県内は和歌山県北部、和歌山県
南部の2地域(※2))と地震の揺れの発現時
刻を速報。
地震の発生場所(震源)やその規模(マグニチ
震源に関する 震度3以上
情報
(津波警報または注意報を ュード)を発表。
発 表 し た 場 合 は 発 表 し な 「津波の心配ない」または「若干の海面変動が
あるかもしれないが被害の心配はない」旨を付
い)
加。
震源・震度に 以下のいずれかを満たした 地震の発生場所(震源)やその規模(マグニチ
関する情報
場合
ュード)、震度3以上の地域名と市町村名を発
・震度3以上
表。震度5弱以上と考えられる地域で、震度を
・津波警報または注意報発 入手していない地点ある場合は、その市町村名
を発表。
表時
・若干の海面変動が予想さ
れる場合
・緊急地震速報(警報)を
発表した場合
- 259 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
地震情報
第2章
情報計画
発表基準
の種類
第1節
地震、津波の情報計画
内
各地の震度に 震度1以上
容
震度1以上を観測した地点のほか、地震の発生
関する情報
場所(震源)やその規模(マグニチュード)を
発表。
震度5弱以上と考えられる地域で、震度を入手
していない地点がある場合は、その地点名を発
表。
その他の情報 顕著な地震の震源要素を更 顕著な地震の震源要素更新のお知らせや地震
新した場合や地震が多発し が多発した場合の震度1以上を観測した地震
回数情報等を発表。
た場合など
推計震度分布 震度5弱以上
観測した各地の震度データをもとに、1km 四
図
方ごとに推計した震度(震度4以上)を図情報
として発表。
遠地地震に
国外で発生した地震につい 地震の発生時刻、発生場所(震源)やその規模
関する情報
て以下のいずれかを満たし (マグニチュード)を概ね 30 分以内に発表。
た場合等
日本や国外への津波の影響に関しても記述し
・マグニチュード 7.0 以上
て発表。
・都市部など著しい被害が
発生する可能性がある地
域で規模の大きな地震を
観測した場合
注1)震度6弱以上の大きさの地震動が予想される場合〔緊急地震速報(震度6弱以上)
を特別警報に位置づける
注2)那智勝浦町における、緊急地震速報及び地震速報で用いる区域の名称は「和歌山
県南部」郡名は「東牟婁郡」
〈津波情報の種類〉
津波情報の種類
発
表
内
容
津 波 到 達 予 測 時 各津波予報区の津波の到達予測時刻※や予想される津波の高さ(発表
刻・予想される津 内容は津波警報・注意報の種類の表に記載)を発表する。
波の高さに関する ※この情報で発表される到達予想時刻は、各津波予報区でもっとも早
情報
く津波が到達する時刻であり、場所によっては、この時刻よりも1
時間以上遅れて津波が襲ってくることもある。
各地の満潮時刻・ 主な地点の満潮時刻・津波の到達時刻を発表する。
予想される津波の
高さに関する情報
津波観測に関する 沿岸で観測した津波の時刻や高さを発表する。
情報*1
- 260 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
津波情報の種類
情報計画
発
表
内
第1節
地震、津波の情報計画
容
沖合の津波観測に 沖合で観測した津波の時刻や高さ、及び沖合の観測値から推定される
関する情報*2
沿岸での津波の到達時刻や高さを津波予報区単位で発表する。
*1 沿岸で観測された津波の最大波の発表内容
警報・注意報の
観測された
発表状況
津波の高さ
大津波警報を発表中
1m超
津波警報を発表中
津波注意報を発表中
内
容
数値で発表
1m以下
「観測中」と発表
0.2m以上
数値で発表
0.2m未満
「観測中」と発表
(すべての場合)
数値で発表(津波の高さがごく小さい場合は
「微弱」と表現)
*2 沖合で観測された津波の最大波(観測値及び沿岸での推定値※)の発表内容
警報・注意報の
沿岸で推定される
発表状況
津波の高さ
大津波警報を発表中
3m超
内
容
沖合での観測値、沿岸での推定値とも数値で発
表
3m以下
沖合での観測値を「観測中」、沿岸での推定値
を「推定中」と発表
津波警報を発表中
1m超
沖合での観測値、沿岸での推定値とも数値で発
表
1m以下
沖合での観測値を「観測中」、沿岸での推定値
を「推定中」と発表
津波注意報を発表中
(すべての場合)
沖合での観測値、沿岸での推定値とも数値で発
表
※
沿岸からの距離が 100km を超えるような沖合の観測点では、津波予報区との対応付けが
難しいため、沿岸での推定値は発表しない。また、観測値についても、他の観測点で観測
値や推定値が数値で発表されるまでは、「観測中」と発表する。
「津波の高さ」とは、津波によって潮位が高くなった時点におけるその潮位と、その時
点に津波がなかったとした場合の潮位との差であり、津波によって潮位が上昇した高さを
いう。
〈津波観測点(平成 25 年4月1日現在)〉
津波観測点名称
所
在
地
那智勝浦町浦神
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町浦神港
串 本 町 袋 港
和歌山県東牟婁郡串本町袋港
- 261 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第1節
所
地
津波観測点名称
在
地震、津波の情報計画
白 浜 町 堅 田
和歌山県西牟婁郡白浜町堅田漁港
御坊市祓井戸
和歌山県御坊市名田町野島祓井戸漁港
和
和歌山県和歌山市和歌山港
歌
山
和歌山白浜沖
白浜町瀬戸崎より沖合約 17 ㎞(GPS波浪計)
(4)津波警報・注意報・予報、地震情報及び津波情報(震度速報を除く)
和歌山県地方気象台は、次の基準による関係機関(津波予報の伝達経路参照)へ通
知する。
①
津波予報及び津波情報
和歌山県に発表されたとき
②
地震情報
ア.震源震度に関する情報
・和歌山県内で震度3以上を観測したとき
・隣府県(大阪府、奈良県、三重県)で震度4以上を観測したとき
・上記以外の都道府県で震度6以上を観測したとき
イ.各地の震度に関する情報
和歌山県内で震度1以上を観測したとき
ウ.その他の情報(震源情報、遠地地震に関する情報、地震の回数に関する情報、
推計震度分布情報など)
地震に関する情報を発表することが、公衆の利便を増進すると認められると
き
( 5 ) 震度情 報 で 用いる 和 歌 山県内 の 地 域名称 等
地域名称
市町村名称
震度発表名称
和歌山県南部
那智勝浦町
(田辺市、新宮市、西牟婁郡、東牟婁郡)
- 262 -
那智勝浦町朝日
備
考
県震度計
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2節
第2章
情報計画
第2節
注意報・警報の伝達経路
注意報・警報の伝達経路
大阪管区気象台・和歌山地方気象台が発表した気象注意報・警報は以下の経路で伝達さ
れる。
( 1 ) 津波予 報 等 伝達経 路
※1
西日本電信電話株式会社又は
東日本電信電話株式会社
近畿管区
警察局
気象庁
又は大
阪管区
気象台
和歌山県警察本部
通信指令室
※2
第五管区海
上保安本部
和歌山・田辺海上保安部
警備救難課 交通課
※3
N H K
大阪放送局
NHK
和歌山放送局
沿
岸
を
有
す
る
各
市
町
沿岸を有する
各 警 察 署
各海上保安署
住
民
そ
の
在港船舶
他
※4
和歌山地方
気象台
和歌山県
和歌山県
総合防災課
災害対策課
庁内各関係課
各 振 興 局
県地方機関
消 防 本 部
市
町
村
JR西日本
消防庁
※5
防災関係機関
和歌山河川国道
事務所
関西電力
和歌山支店
和歌山放送
テレビ和歌山
陸上自衛隊
信太山駐屯地
平成25年4月1日現在
(注)
1
和歌山県地方気象台からの伝達は、「防災情報提供システム」による。
2
※1は、特別警報、津波警報及び津波警報解除のみ伝達する。
3
※2は、神戸地方気象台から伝達する。
4
※3は、NHK大阪放送局が津波警報を緊急警報放送システム(EWS)により放
送する。
5
※4は、防災わかやまメール配信サービス、エリアメール、緊急速報メールにより
伝達する。
6
※5は、全国瞬時警報システム(J-ALERT)により伝達する。
7
和歌山県(災害対策課)から住民への伝達は、津波警報及び津波注意報の発表時の
- 263 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第2節
注意報・警報の伝達経路
み行う。
8
各振興局とは、海草、那賀、伊都、有田、日高、西牟婁、東牟婁の各振興局である。
9
沿岸を有する各警察署とは、和歌山東、和歌山西、和歌山北、海南、有田、湯浅、
御坊、田辺、白浜、串本、新宮の各警察署である。
10
気象業務法の規程による通知先は、国土交通省(和歌山河川国道事務所)、警察庁
(近畿管区警察局)、海上保安庁(第五管区海上保安本部、和歌山海上保安部、田
辺海上保安部)
、都道府県(和歌山県)
、NTT西日本及びNHK大阪放送局である。
11
各海上保安署とは、和歌山海上保安部からは、海南海上保安署、田辺海上保安部か
らは、串本海上保安署である。
(2)町長の措置
①
町長は、県の機関又は警察の機関から予報等を受領した場合は、速やかにその内
容に応じた適切な措置を講ずるとともに、住民、町内の官公署、学校、団体等に対
しても必要な事項を周知させてその徹底を図る。
周知方法は、おおむね次のとおりとする。
ア.広報車、宣伝車による。
イ.防災行政無線、有線放送による。
ウ.伝達組織を通じる。
エ.サイレン等による。
②
町長は、前項の周知徹底のため、あらかじめ関係者の間において予報等の受領、
伝達、その他の取扱いに関して必要な事項を協議しておくとともに、勤務時間外及
び停電時における受領、伝達についても支障のないよう措置しておく。
③
町長は、気象台から、津波警報・注意報等が発表された旨の連絡を受けた場合に
は、直ちに放送局等の放送により、当該予報の要旨を聴取するよう努めるとともに、
県の機関から伝達される予報等の内容を確実に受領するよう体制を整える。
④
町長は、県の機関から警報等を受領した場合には、解除になるまでは放送局の放
送により、状況を聴取するよう努める。
⑤
町長は災害の発生のおそれがあるような場合において異常な現象を認めたときは、
予報等の逆経路その他により、速やかに県の機関に対し必要な情報を通報する。
(3)異常現象を発見した者の措置
災害が発生する恐れのある異常な現象を発見したものは、次の方法により関係機関
に通報する。
①
発見者の通報
異常現象を発見したものは、町長、警察官又は海上保安官に通報する。
②
警察官等の通報
異常現象を発見し、あるいは通報を受けた警察官、又は海上保安官はただちに町
長及び所轄警察署長に通報する。
③
町長の通報
上記①②によって異常現象を承知した町長は速やかに和歌山気象台に、また、災
害の予想される他の市町村長、並びに関係のある県の地方機関に対して通報する。
- 264 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
④
第2章
情報計画
第2節
注意報・警報の伝達経路
和歌山気象台に通報する異常現象は、次に示すものとする。
ア.水象に関する事項
イ.地震に関する事項
異常潮位(津波を含む)異常波浪
群発地震(数日以上にわたり、頻繁に感じるような地震)と
災害を伴う大地震
⑤
周知徹底
異常現象を発見し、又は通報を受けたとき、町は関係の各機関と連携し、その現
象によって予想される災害地域の住民及び関係機関に周知徹底を図る。
- 265 -
第4編
第3節
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第3節
被害状況の収集計画
被害状況の収集計画
地 震 災 害時に お け る被害 状 況 等の収 集 は 、災害 応 急 対策を 迅 速 かつ確 実 に 実施す
る 基 礎 となる も の であり 、町 長は、災 害 が発生 し た 場合、又 は 発生が 予 想 され る 場
合 は 、 速 やか に 管 内 の状 況 を 把 握し て 総合防災情報システムに入力し、県知 事に 報 告
する。
1.被害情報体制
(1)参集途上による被害情報収集
①
勤務時間外に地震が発生した場合、職員は参集途上において、自宅周辺や参集途
上の被害状況及び避難状況等を把握し、これをとりまとめ報告する。
②
出先機関においては、当該施設状況及び周辺若しくは参集途上の被害状況をとり
まとめ報告する。
(2)通報、聴取による被害情報収集
①
町内自治会、自主防災組織等からの通報、及び町内自治会、自主防災組織等への
問い合わせによる地区情報の収集
②
出先機関からの連絡がない場合、問い合わせ等による情報収集
③
防災関係機関等への問い合わせによる情報収集
2.被害情報収集内容
初期混乱期における応急情報収集は、人命を第一とし、おおむね次のとおりとする。
①
人的被害及びそれに必要な応急情報等
②
住家の被害状況
③
避難施設(場所)
、公共施設の状況(公共建築物、学校、病院等)
④
道路交通状況と交通施設被害
⑤
ライフライン施設の状況(電気、電話、水道、下水道等)
⑥
延焼火災の動向、危険物施設、土砂災害、河川、溜池等
⑦
二次災害による避難勧告、指示の必要性
3.被害情報の収集責任者
災害時の被害状況の取扱は、災害対策業務執行上極めて重要なものであるから、調査
部長が被害情報収集の任にあたるものとする。
4.被害の収集および調査要領
①
被害状況等の収集は、地域住民及び防災関係機関からの通報の聴取を行い、直ち
に調査班による現地調査を実施する。
また、警察、県機関、及び緒団体等、関係機関との連絡を密に取り被害状況の調査
を実施する。
②
被害調査にあたっては、「被害状況認定及び報告書記入の基準」に基づき判定す
- 266 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第3節
被害状況の収集計画
る。
③
被害が甚大なため被害状況等の収集及び調査が不可能なとき、あるいは、調査に
専門的な技術を必要とするときは、県に応援を求めて実施する。
5.県への報告
(1)報告すべき災害
地震、津波、その他の異常現象、大規模な火事・事故・爆発、放射性物質の大量放
出等災害対策基本法第2条第1号に規定する原因により生ずる被害
(2)報告の基準
①
災害救助法の適用基準に合致するもの
②
町災害対策本部を設置したもの
③
災害が和歌山県以上にまたがるもので、県内における被害は軽微であっても、全
国的にみた場合同一災害で大きな被害を生じて居るもの
④
災害による被害に対して国の特別の財政援助を要するもの
⑤
災害による被害が当初は軽微であっても、今後①~④の要件に該当する災害に発
展する恐れがあるもの
⑥
地震が発生し、新宮・東牟婁管内で震度4以上の記録をしたもの
⑦
災害の発生が県下で広域におよび、県地域に相当の被害が発生したと認められるもの
⑧
その他災害の状況及びそれがおよぼす社会的影響等からみて報告する必要がある
と認められるもの
(3)災害報告の種類
和歌山県総合防災情報システムにより、主に次の報告を行う。
①
被害情報
・直後被害情報
管内で震度4以上の地震が発生した場合、発災後 30 分以内に被害状況報告を
行う。(被害が無い場合でも必ず報告を行う)
・即報被害情報
第4号様式に基づき被害状況報告を行う。
(被害が無い場合は報告の必要はない)
②
対策情報
・避難勧告等
・防災体制状況
災害対策本部の設置等の報告を行う。
(4)災害報告要領
和歌山県総合防災情報システムの運用基準による。
災害報告事項は、管内警察署(駐在所、交番)を始め関係機関と十分連絡を保った
上で行うこととし、特に、町本部においては、防災担当課と被害区分に応じた担当課
の連絡を密にする。
- 267 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第3節
被害状況の収集計画
被害種別系統
(区
分)
連
絡
先
電話
FAX
(1) 人 的 被 害 及 び 住 宅 等 一 般
振興局 健康福祉部
0735-21-9630
0735-22-6225
(2) 土
木
関
係
振興局 新宮建設部
0735-21-9623
0735-21-9643
(3) 農
業
関
係
振興局 産業振興部
0735-21-9604
0735-21-9640
(4) 耕
地
関
係
振興局 産業振興部
0735-21-9614
0735-21-9642
(5) 林
業
関
係
振興局 産業振興部
0735-21-9612
0735-21-9641
(6) 水
産
関
係
振興局 産業振興部
0735-21-9604
0735-21-9640
(7) 漁
港
関
係
振興局 新宮建設部
0735-21-9623
0735-21-9643
振興局 地域振興部
0735-21-9605
0735-21-9636
振興局 健康福祉部
0735-21-9630
0735-22-6225
振興局 産業振興部
0735-21-9604
0735-21-9640
073-441-3640
073-432-4517
(8) 公
共
施
設
関
係
(9) 教
育
関
係
和歌山県
(10) 商
工
関
係
振興局 産業振興部
0735-21-9604
0735-21-9640
(11) 観
光
関
係
振興局 産業振興部
0735-21-9604
0735-21-9640
係
振興局 健康保健部
0735-21-9630
0735-21-9639
係
振興局 健康保健部
0735-21-9630
0735-21-9639
(14) そ の 他 被 害 状 況 報 告
振興局 地域振興部
0735-21-9606
0735-21-9653
(15) 災害に対し取られた措置の概要
振興局 地域振興部
0735-21-9606
0735-21-9653
(12) 自
(13) 衛
然
公
生
園
関
関
- 268 -
教育委員会
第4編
第4節
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第4節
災害通信計画
災害通信計画
災害時の通信等の方法は、通信網の被害状況等を早急に把握し、実情に即した方法によ
り行う。
なお、災害時のあらゆる状況に対応し、また孤立する危険のある地域の被災者や帰宅困
難者等にも対応できるよう、移動系防災行政無線や衛星携帯電話等のあらゆる通信手段を
検討し、通信手段の多様化・複数化に努めることとする。
被害状況、その他の状況の災害報告等災害時における非常通信(連絡)は次によるものと
する。
1.普通電話による通信
防災関係機関は、平常時から最寄りのNTTに連絡し、災害時優先電話を指定してお
き、災害時優先電話を利用し関係機関に通報するものとする。
○
災害時優先電話電話番号
役場本庁
0735-52-0555
消防本部
0735-52-4900
0735-52-0556
0735-52-0557
2.県防災行政無線電話による通信
普通電話が災害により不通となった場合、県総合防災情報システムにより関係機関に
通報するものとする。
○
県総合防災情報システムの設置場所
・役場(総務課・建設課・観光産業課・宿直室)
・消防本部
3.警察電話、警察無線による通信
新宮警察署を通じて通報するものとする。
4.消防用無線による通信
県内消防共通波を使用し通報するものとする。
5.電報による通信
災害による緊急を要する電報にあっては、頼信紙の余白欄に「非常」と朱書してNTT
に差出すものとする。
6.関係機関の通信施設(近畿地方非常通信協議会・・非常通信経路計画)
設置者に協力を求めて、依頼する通信施設。
JR西日本旅客鉄道k.k 新宮駅
0735-21-5234
県赤十字特別救護隊
0735-55-0118
長 雄
正 紘 (市 野 々 1875)
- 269 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第4節
災害通信計画
7.通信手段の複数化
・アマチュア無線の検討
・衛星携帯電話の検討
・衛星回線電話の検討
8.災害時の伝言ダイヤルの運用
NTTでは、災害時において電話がかかりにくい場合、安否確認のため災害時の伝言
ダイヤルを運用する。
町は、住民に対し災害時伝言ダイヤルの利用を周知し、輻輳の回避に努める。
9.災害用伝言板の運用
各通信事業者は、大規模な災害時に携帯電話やスマートフォンで安否確認ができる「災
害用伝言板」を運用する。
町は、住民に対し災害用伝言板の利用を周知し、電話回線輻輳の回避に努める。
- 270 -
第4編
第5節
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第5節
災害広報計画
災害広報計画
大地震・津波発生時においては、町民に対して応急対策あるいは応急復旧等に関する情
報を周知し、民心の安定及び被害の拡大防止を図るため、迅速適切な広報活動を行う。
1.広報担当
災害時における広報活動は原則として、総務部連絡班を通じて行うものとする。
2.広報資料の収集
広報資料の収集は、
「第3節 被害状況の収集計画」に定めるところによる。
なお、被害調査班は、被害調査と共に災害現場写真を撮影する。
3.広報事項
住民に対する広報事項は、被災者の肉体的・心理的条件を十分考慮し、簡潔にして要
領を得たものとする。
特に高齢者、障がい者、外国人等の災害時要援護者に配慮し、災害の状況に応じて次
による。
①
気象予警報及び津波、地震等に関する情報
②
避難勧告、指示の状況及び避難所、医療救護所の開設状況
③
被害状況、二次災害に関する情報
④
災害対策本部の設置及び応急対策実施状況
⑤
交通規制及び交通機関の運行状況
⑥
ライフラインの被害及び復旧見通し状況
⑦
被災者の安否に関する情報
⑧
生活情報に関する情報
⑨
その他、民心の安定及び社会秩序保持のための必要事項
4.広報手段
住民に対する広報手段は、
「第2章 第1節 地震、津波の情報計画」に定めるところに
よるものとし、被害状況に応じて次による。
①
防災行政無線による広報
②
有線放送による広報
③
消防車、広報車及び戸別訪問等による広報
④
町内会、自主防災組織等による広報
⑤
広報紙、チラシ等による広報
⑥
ラジオ、テレビ、新聞等報道機関による広報
⑦
パソコン通信による広報
⑧
アマチュア無線による伝達
⑨
防災わかやまメール配信サービス
- 271 -
第4編
⑩
○
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第5節
災害広報計画
地域メール
放送機関に対する放送要請
放送機関(日本放送協会和歌山放送局.株式会社和歌山放送.株式会社テレビ和歌山.
株式会社毎日放送.朝日放送株式会社.関西テレビ放送株式会社.讀賣テレビ放送株式
会社)に放送を依頼する場合は、原則として文書により東牟婁振興局を経由して県知事
に要請する。
(放送要請様式(別紙2)は資料編 03-02-01 のとおり)
5.防災行政無線放送例文の作成
住民に迅速適切な広報が行えるよう、あらかじめ関係機関等と調整を図り、又、災害
毎及び時間毎の広報用放送例文を作成し、備えておく。
6.防災関係機関の行う広報
県支部、警察署、関西電力、NTT、放送局等防災関係機関は、本部と協調を図り各
種事項等について広報活動を行う。
また、防災関係機関から防災行政無線による放送依頼があれば、本部はこれに協力す
る。
7.安否情報の提供
総務部は、被災者の安否に関する情報の照会があったとき、内閣府が定める政令の要
件を満たす場合に限り、町が把握する情報に基づき回答することができるものとする。
なお、必要に応じて安否問合せ窓口を庁内に設置し、来庁者の問合せへの対応を行う。
- 272 -
第4編
第6節
方
地震・津波災害応急対策計画
第2章
情報計画
第6節
生活関連総合相談計画
生活関連総合相談計画
針
被災住民の生活上の不安などを解消するため、総合的な相談窓口を設置する。
計
画
被災住民から寄せられる様々な相談や問合せに対応するため、国、県、関係機関、関係
団体等と連携して合同の相談窓口を設置する。
また、住民からの相談に対し、迅速かつ適切に対応できるよう必要な人員を窓口に派遣
する。
- 273 -
第4編
第3章
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第1節
消防計画
防除計画
第1節
消防計画
消防計画は、次のとおりとし、必要な事項は那智勝浦町消防計画に定める。
1.基本方針
消防計画は、当町の消防機関があらゆる災害に対処できるように、組織及び施設の整
備拡充を図ると共に、防災活動に万全を期するものとする。
2.消防計画の大綱
消防計画は概ね次の事項に基づき計画するものとする。
(1)消防力の整備に関すること
本町における消防の責任(消防組織法第6条)を果たすため次のとおり消防本部、消
防署、消防団を設置すると共に、人員、施設、資器材について、消防力の基準(昭和
36 年8月1日消防庁告示第2号)及び消防水利の基準(昭和 39 年 12 月 10 日消防庁告
示第7号)に基づき、計画的に強化充実を図ると共に整備点検計画を策定するものとす
る。
(2)防災のための調査に関すること
災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の軽減を図るために地理、
水利、消防対象物、危険区域等の調査について計画し、消防活動の円滑な推進を図る
ものとする。
(3)防災教育訓練に関すること
社会経済の進展は、消防活動を複雑多岐にしており、災害の態様に応じた防御訓練
計画を樹立すると共に、消防職、団員に対して、消防の責務を正しく認識させると共
に、消防人としての人格の向上、学術、技能の修習、体力の練成、規律の保持、協同
精神のかん養を図り、もって公正、明朗かつ効率的に職務遂行ができるよう教育訓練
計画を策定するものとする。
(4)災害の予防警戒及び防御に関すること
水災、火災、その他の災害の発生前における予防警戒、又は発生後における防御は、
消防活動の基本をなすものであるから過去の災害における経験を活かした周密な計画
を立て、消防職、団員に対して、これに習熟させておくものとする。
(5)災害時の避難、救助及び救急に関すること
災害時の避難は、住民の身体、生命に影響を及ぼす重要なものであるので十分検討
した避難計画を樹立すると共に、災害に際しては、傷病者を迅速に救助し、適切な応
急処置及び医療機関への搬送ができる体制をたてておくものとする。
(6)その他災害対策に関すること
消防機関の活動組織の明確化、通報、報告等の情報系統の統制及び応援協力体制の
確立等、災害対策に必要な事項を定めておくものとする。
- 274 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
(組織人員及び装備
第3章
防除計画
第1節
消防計画
消防組織図、消防水利の状況、主力機械配置表については、資料
編 03-03-00 のとおり)
3 . 消 防情報 の 報 告
次のいずれかに該当する火災又は事故等が発生した場合には、電話、FAX等によっ
て、直ちに県へ即報を行うものとする。
◎火災等即報
(1)一般基準
①
死者が3人以上生じた火災
②
死者及び負傷者の合計が 10 人以上生じた火災
(2)個別基準
建物火災
①
特定防火対象物で死者の発生した火災
②
高層建築物の 11 階以上の階、地下街又は準地下街において発生した火災で利用者
等が避難した火災
③
大使館・領事館、国指定重要文化財又は特定違反対象物の火災
④
建物焼損延べ面積 3,000 ㎡以上と推定される火災
⑤
損害額1億円以上と推定される火災
林野火災
①
焼損面積 10ha 以上と推定されるもの
②
空中消火を要請したもの
③
住宅等へ延焼するおそれがある等、社会的に影響度が高いもの
交通機関の火災
①
航空機火災
②
タンカー火災の他社会的影響度が高い船舶火災
③
トンネル内車両火災
④
列車火災
その他
①
その他特殊な原因による火災、特殊な態様の火災等消防上特に参考となるもの
危険物等に係る事故
危険物、高圧ガス、可燃性ガス、毒物、劇物、火薬等(以下「危険物等」という)
を貯蔵し又は取り扱う施設及び危険物等の運搬に係る事故で、次に掲げるもの
①
死者(交通事故によるものを除く)又は行方不明者が発生したもの
②
負傷者が5人以上発生したもの
③
周辺地域の住民等が避難行動を起こしたもの又は爆発により周辺の建物等に被害
を及ぼしたもの
④
500 キロリットル以上のタンク火災、爆発又は漏えい事故
⑤
海上、河川への危険物等流出事故
⑥
高速道路上等におけるタンクローリーの事故に伴う、火災・危険物等の漏えい事故
- 275 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第1節
消防計画
原子力災害
①
原子力施設において、爆発又は火災の発生したもの及び放射性物質又は放射線の
漏えいがあったもの
②
放射性物質を輸送する車両において、火災の発生したもの及び核燃料物質等の運
搬中に事故が発生した旨、原子力事業者から消防機関に通報があったもの
③
原子力災害対策特別措置法(平成 11 年法律第 156 号)第 10 条の規定により、原
子力事業者から基準以上の放射線が検出される等の事象の通報が市町村長にあった
もの
④
放射性同位元素等取扱事業所に係る火災であって、放射性同位元素又は放射線の
漏えいがあったもの
その他の特定事故
可燃性ガス等の爆発、漏えい等の事故であって、社会的に影響度が高いと認めら
れるもの
(3)社会的影響基準
一般基準、個別基準に該当しない火災・事故であっても、報道機関に取り上げら
れる等、社会的影響度が高いと認められる場合には報告すること
◎
救急・救助事故即報
①
死者5人以上の救急事故
②
死者及び負傷者の合計が 15 人以上の救急事故
③
要救助者が5人以上の救助事故
④
覚知から救助完了までの所要時間が5時間以上を要した救助事故
⑤
その他、報道機関に取り上げられる等、社会的に影響度が高い救急・救助事故
◎
武力攻撃災害即報
①
武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成 16 年法律第
112 号)第2条第4項に規定する災害、すなわち、武力攻撃により直接又は間接に生
ずる人の死亡又は負傷、火事、爆発、放射性物質の放出その他の人的又は物的災害
②
武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関
する法律(平成 15 年法律第 79 号)第 25 条第1項に規定する緊急対処事態、
すなわち、
武力攻撃の手段に準ずる手段を用いて多数の人を殺傷する行為が発生した事態又は
当該行為が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態
◎
災害即報
①
一般基準
ア.災害救助法の適用に合致するもの
イ.和歌山県又は那智勝浦町が災害対策本部を設置したもの
ウ.災害が2都道府県以上にまたがるもので1の都道府県における被害は軽微で
あっても、全国的にみた場合に同一災害で大きな被害を生じているもの
②
個別基準
地震
地震が発生し、和歌山県又は那智勝浦町の区域内で震度4以上を記録したもの
- 276 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第1節
消防計画
津波
津波により、人的被害又は住家被害を生じたもの
風水害
ア.崖崩れ、地すべり、土石流等により、人的被害又は住家被害を生じたもの
イ.河川の溢水、破堤又は高潮等により、人的被害又は住家被害を生じたもの
雪害
ア.雪崩等により、人的被害又は住家被害を生じたもの
イ.道路の凍結又は雪崩等により、孤立集落を生じたもの
火山被害
ア.臨時火山情報が発表され、登山規制又は通行規制等を行ったもの
イ.火山の噴火により、人的被害又は住家被害を生じたもの
③
社会的影響基準
一般基準、個別基準に該当しない災害であっても、報道機関に取り上げられる
等、社会的影響度が高いと認められる場合には報告すること。
4.災害広報活動
消防機関による災害に関する警報、避難の指示、応急措置の状況等について消防車に
よる巡回広報をするほか、災害の状況により「第2章第5節災害広報計画」に定めると
ころにより、速やかに住民に対して周知徹底を図る。
5.消防相互応援要請
災害が発生した場合、必要に応じ協定に基づき応援要請を行い、迅速的確な対応を図
る。
(消防相互応援協定、その他の協定ついては、資料編 03-04-01 のとおり)
緊急消防援助隊の受援計画
地 震 、水 火 災 等 に よ る 大 規 模 な 災 害 が 発 生 し 、消 防 組 織 法 第 44 条 の 規 定
に基づく緊急消防援助隊の応援を要請する場合は、
「那智勝浦町消防本部緊
急消防援助隊受援計画」により要請するものとする。
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第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
水防計画
第1 水防計画
地震(津波)による護岸、水門、樋門等、河川・海岸・ため池等施設の被害を軽減し
公共の安全を保持するために必要な事項は、那智勝浦町水防計画による他本計画に定め
るものである。
1.水防の組織
地震(津波)による護岸、水門、樋門等、河川・海岸・ため池等施設の被害が予想さ
れると判断したときは、次の組織により事務を処理する。
なお、本町に災害対策本部が設置された場合は、那智勝浦町災害対策本部としてその
まま吸収され、防災体制組織の一元化を図るものとする。
水防本部組織系統
本 部 会 議
本 部 長
町長
総務部
副本部長 副町長
調査部
救助部
本 部 員
消防署
教
育
長
消
防
長
各
課
長
議会事務局長
病院事務長
教 育 次 長
消防本部
消防団
小匠防災ため池操作班
2.水防本部事務分担
(1)水防本部員
水防について情勢を判断し、本部長の承認を受けると共に、水防の指揮について、
本部長を補佐する。
(2)総務部
関係機関との情報収集、報告及び連絡、水防活動の総合調整、緊急対策及び水防体
制の発令、被害状況の総括等。
(3)調査部
被害状況その他の調査、報告等。
(4)救助部
避難所の開設、被害者の救援、救護、防疫等。
(5)小匠防 災 た め 池 操作班
「小匠防災ため池管理規程」に基づく活動。
- 278 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
(6)消防本部
災害予想地域の調査、雨量、水位、潮位の調査報告、消防団員の招集、水災防御及
び救急救助活動。
3.水防連絡系統
町災害対策
現 地 指 導 班
水 防 本 部
宇久井出張所
0735-54-0010
色川出張所
0735-56-0101
東 牟 婁 振 興 局
新宮建設部
0735-22-8551
0735-
下里出張所
0735-58-0002
52-4900
消 防 本 部
消
防
太田出張所
0735-57-0201
団
新宮警察署
0735-21-0110
JR西日本
雨量観測班
小匠防災ため池操
水位観測班
作班
潮位観測班
0735-57-0271
0735-57-0291
新 宮 駅 0735-21-5234
紀伊勝浦駅0735-52-0062
(防災行政無線)
住
※
民
防災行政無線放送による住民への伝達は、災害広報計画による。
4.水防体制の発令
非常配備につく時期は、町水防本部長が下記の基準により発令し、新宮建設部長に報
告するものとする。
- 279 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
(1)水防非常配備の種類と基準
種
類
配
備
内
容
発令基準(時 期)
少数の人数 で主として 情報の収 今 後 の 気 象 情 報 と 水 位 情 報 に 注
集及び連絡 に当り、事 態の推移に 意し、警戒する必要があるが具体的
水防配備体制
よって直ち に招集その 他の活動が な 水 防 活 動 を 必 要 と す る に 至 る ま
第1号
でには、まだかなり時間的に余裕が
できる体制。
あると認められるとき。
職員の約半 数を動員し 、水防活動 水 防 活 動 を 必 要 と す る 事 態 の 発
水防配備体制 が必要な事 態が発生す ればそのま 生 が 予 想 さ れ 約 2 時 間 後 に は 水 防
第2号
まで水防活 動が遅滞な く遂行でき 活動の開始が考えられるとき。
る体制とする。
事態が切迫し、約1時間後には水
水防配備体制 職員の全員 を動員する 完全な水 防活動の必要が予想されるとき、又
第3号
防体制。
は、危険性が大で2号配備で処理し
かねると認められるとき。
(2)解除
①
非常配備体制の解除は、町水防本部長が行う。
ただし、各所属において、水位が警戒水位以下に下がり又は、高潮の恐れがなく
なったと認めるときは、本部長の指揮を受けて体制の縮小、解除をすることができ
る。
②
町水防本部長は、前段の解除を行ったときは、その旨新宮建設部長を通じ、県水
防本部へ報告するものとする。
5.水防本部の非常配備体制
(1)水防本部の非常配備体制
水防本部の非常配備発令は、災害対策本部の「職員の防災組織計画」の組織活動に
基づくものとする。
(2)消防本部の非常配備体制
消防長が別に定める非常配備発令によるものとし、種類と基準は次のとおりとす
る。
消 防 本 部の非 常 配 備の種 類 と 基準
種
類
配
備
内
容
発
令
準
第 1 号
幹部職員の招集
洪水予報
第 2 号
一部職員の招集
水防警報、水防活動
2時間前
第 3 号
全
職
員
町水防管理者の発令
水防活動1時間前
(3)消防団の非常配備体制
消防団の非常配備発令は、次の場合に発令するものとする。
①
基
町水防管理者自らの判断により必要と認める場合
- 280 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
②
水防警報指定河川にあっては、知事からその警報事項の伝達を受けた場合
③
緊急にその必要があるとして知事からの指示があった場合
消防団の非常配備の種類と発令時間
種 類
配 備 内 容
消防団員の連絡員を各屯所
に詰めさせ、団長はその後の
情勢を把握することに努め、
待 機
一般団員は直ちに次の段階に
移り得るような状態におくも
のとする。
所定の詰所に集合し、資器
材の整備点検、作業人員の配
備計画等に当りダム、水こう
門、ため池等の水防上重要な
準 備
工作物のある箇所への出動、
又、水位観測、堤防監視のた
め一部団員を出動
全員が指定の詰所に集合し、
警戒する。
出
動
解
除
水防活動の終了に関するも
の。
発 令 時 期
○水防管理者が必要と認めたとき。
○洪水予報が発せられたとき。
○河川の水位が通報水位に達し、
なお上昇のおそれがあるとき。
○高潮の危険が予知されるとき
○地震により、堤防・護岸等から
の漏水、決壊などの危険が予想
されるとき。
○河川の水位が警戒水位に達し、
なお上昇のおそれがあるとき。
○潮位が満潮位をこえ上昇のおそ
れがあるとき。
○地震により、堤防等の漏水、決
壊などの被害が予想されるとき。
○水位が下がり、洪水の危険がな
くなったとき。
6.地震により行う水防活動
地震(津波)により堤防、護岸、水門、樋門など、河川・海岸・ため池等施設に被害
が生じ、また、生じる恐れがあるときで、水防活動を行う必要がある場合に町水防管理
者は以下の措置をとるものとする。
但し、水防活動の際は、那智勝浦町水防計画書(第3章第4節、第5節)に記載のと
おり水防活動に従事する者の安全確保が図られるように留意するものとする。
○
被害が生じる恐れがあるとき
和歌山県に津波警報が発表されたとき、または町内で震度4以上の地震が観測され
たとき。
○
水防活動を行う必要があるとき
地震により被害を受け、堤防、護岸、ため池等の施設から河川水等の浸水があった
とき、または、浸水が予想されるとき。
※
津波による浸水に備えて行う水防活動
警戒、情報連絡及び収集、漏水及び浸水防止の措置など。
但し、水門、樋門、こう門等の操作に係る余裕時間が無いと判断されたものにつ
いて、和歌山県沿岸部に津波警報[大津波、津波]が発表された場合には、当該操作
担当者は水門等の操作をせず速やかに避難することを原則とする。
- 281 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
(1)町水防本部
①
自らの判断で河川、海岸、ため池等の付近の住民などに危険を通知し、状況によ
っては、住民などに対し安全な場所に避難するよう勧告又は命令するとともに、東
牟婁振興局新宮建設部へその旨を連絡する。
②
管内の監視・警戒、水門等管理者への連絡通報。
③
水防活動に必要な資器材の点検整備。
④
管理する水門、閘門、防潮扉の迅速な操作及び防潮扉等の管理者に対する門扉操
作の応援。
⑤
他市町村間における相互協力及び応援。
(2)県水防本部
①
県内被害の情報収集のための配備体制。
②
市町村が行う水防活動が十分に行われるよう情報の連絡調整及び指導。
③
河川・海岸管理施設等の緊急点検・巡視等を実施し、当該施設の被災状況の把握
に努めるものとする。
7.水防資器材、輸送の確保
(1)資器材の整備計画
水防資器材は、水防箇所ごとに想定される工法に応じた資器材の種類、数量を備え
ておくものとし、緊急時に備えて定期的に点検し、老朽損傷により不足を生じたとき
は、直ちに補充しておくこと。
①
町の資器材備蓄状況
(町の水防資器材の備蓄状況については、資料編 02-01-05 のとおり)
②
県の資器材備蓄状況
県水防資器材の備蓄状況は、下記のとおりである。
町備蓄資器材が不足したとき、又は緊急に必要なときは、県の資器材を使用する
ことができる。
(県備蓄資器材は、資料編 02-01-05 を参照)
( 2 ) 輸送の 確 保
非常の際の水防要員、水防資器材の輸送及び関係機関の連絡経路を確保するため、
町有車両・船艇等を使用し、不足が生じる場合は民間から調達し万全を期するものと
する。
8.水防作業と警戒
(1)水防工法
水防工法を決めるには、河川施設の被害がどの位の規模なのか見極め、人員、備蓄
資材、搬入可能な資材等の関係を総合的に判断して決定する。
(2)警
戒
水防管理者は、出動命令を発したときから水防区域の監視及び警戒を厳重にし、過
去の被害箇所、特に注意を要する箇所を中心に巡回し、次のような異状を発見したと
- 282 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
きは直ちに水防作業を開始するとともに所定の報告を行うこと。
①
裏法の漏水又は飽水による亀裂、又は崩れ
②
表法水衝部の亀裂、崩れ
③
天端の亀裂、崩れ
④
堤防の溢れ
⑤
樋門の両袖、底部からの漏水
⑥
橋梁、その他の構造物と堤防との取り付け部の異常
9.応援・協定、出動要請
(1)水防管理団体相互の協力
隣接する水防管理団体と相互に協力して水防活動に当るものとする。
消防機関の応援協定締結状況は、第4編第3章第1節消防計画のとおりである。
(2)警察官の出動要請
①
町水防本部長、消防長は水防のため必要があると認めたときは、次の事項を明ら
かにし、新宮警察署長に対し出動を要請するものとする。
ア.要請する理由
イ.出動希望人員
ウ.機動力の概数
エ.希望する地区及び日時
(3)自衛隊の出動要請
① 水防活動上自衛隊の派遣を要請する必要があるときは、東牟婁振興局を通じて災害
対策課に通報し、知事がこれを要請する。
② 緊急やむをえない場合のほか、次の事項を明かにした文書を持って要請する。
ア.災害の状況及び派遣を要請する事由
イ.派遣を必要とする期間及び場所
ウ.派遣を希望する人員、装備等
エ.活動内容
オ.現地における調整責任者
カ.その他参考事項
③
災害派遣に必要な資器材(消耗品を含む)は、自衛隊が装備するシャベル、ツル
ハシ及び施設器材のほかは、要請者側が準備、提供するものとする。
④
派遣部隊の内部管理に必要な経費は自衛隊負担とし、救護復旧用資材、消耗品等
は要請側の負担とする。
- 283 -
第4編
第2
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
小匠防災ため池
太田川沿岸の洪水被害は、昭和 14 年より 11 ヶ年間に8回も大水害にみまわれ耕地関係
のみでも 12 億7千万円(昭和 29 年物価指数による)の多額の被害を被っている。
この様な災害を防止するため太田川支流の小匠川にダムを築造し、小匠川の水を一時
貯溜調整を行い、太田川の洪水を先に流下せしめ、その後ダムの貯溜水を放流し、もって
下流地域の耕地、公共施設及び人家等を水魔から守らんとするものである。
県営事業として、昭和 25 年度より9ヶ年の歳月と6億余円事業費を投じ、昭和 33 年度
にダムが竣工した。
1.ダムの概要
型
式
非溢流型直線式コンクリート重力堰堤(但し余水吐部:溢流型)
堤
高
35.9m
堤
長
137.0m
堤
頂
幅
4m
堤
体
積
56,800 ㎥
洪水調節樋門
低部樋管式(内径 4.5m)2門
余水吐樋門
二段式溢流樋門(幅 4.5m×高 4.5m)2門
計画満水位
EL
58.0m
平時内水位
EL
32.0m
有効貯水量
6,596,000 ㎥(総貯水量
満 水 面 積
53ha
集 水 面 積
4,000ha(支配流域面積)
計画基準日雨量
420.7 ㎜(70 年確率)
計画基本雨量
101.6 ㎜/hr(最大2時間連続雨量の1時間平均)
7,486,150 ㎥)
2.管理体制
ダムの管理は、町が県の委託を受けて「小匠防災溜池管理規定」に基づき実施してい
る。
(1)警戒待機
①
ダム内水位が標高 34m以上に達した場合。
②
大雨洪水警報又は、これに類する特報が発令された場合。
(2)調節準備
①
ダム内水位が標高 36mを超過した場合。
②
大雨洪水警報、その他諸般の状勢から洪水調節を要することが必至と見られる場
合。
(3)調節操作
ダム内水位が標高 38.4m以上に達した瞬時から、再び 38.4mに降下するまでの調節
操作。
- 284 -
第4編
①
地震・津波災害応急対策計画
第3章
防除計画
第2節
水防計画
調節操作の要点
南大居水位局において洪水面を限界水位 4.4mより、又、小匠測水所において洪
水面を限界水位 2.5mより超過しないように貯溜水を放流し、余剰水を内水位標高
38.4m及び、至 58.0m間の容量を有効に利用して貯溜する。
(4)非常警戒体制
①
ダム内水位が標高 56.5mを超過した場合。
②
ダムの重要施設に異常を認めた場合。
③
諸般の状勢から内水位が計画満水標高 58mを超過する可能性がある場合。
(5)非常放流操作
①
ダム内水位が標高 58mを超過した場合。
②
ダム施設に重大な危険を生じた場合。
③
諸説の状勢から明らかに標高 58mを超過すると断定される場合。
3.小匠防災ため池連絡系統図
(1)連絡系統図
小匠防 災 た
め池管理事
務所
那智勝浦町消防本部
0735‐52‐4900
那智勝浦町役場太田出張所
〃
下里
0735‐57‐0201
〃
0735‐58‐0002
東牟婁振興局
災害対策
水防本部
那智勝浦町役場
0735‐22‐8551
〃
新宮建設部
0735‐22‐8551
〃
農地グループ
0735‐21‐9614
新宮警察署
0735‐21‐0110 )
西日本旅客鉄道 k.k
新宮駅
0735‐21‐5234
下里・太田地域住民(防災無線放送)
(小匠ダムテレメーター(1)雨量局、(2)水位局、(3)警報局については、資料編 03-05-00
のとおり)
4.小匠防災ため池非常放流のサイレン信号
○ - 60 秒
10 秒 休 止
○ - 60 秒
※ 資料編 03-05-00 のとおり
- 285 -
10 秒 休 止
○ - 60 秒
第4編
第4章
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第1節 災害救助法適用基準
り災者救助保護計画
地震・津波による災害時におけるり災者の救助及び保護は、本計画によるものとする。
この場合、災害救助法では、救助の実施は知事が行なうこととされているが、災害時に
おける救助活動の緊急性からその一部については、町長に通知し、町長が行なうものとす
る。
第1節
災害救助法適用基準
1.救助法による救助
救助法による救助は、市町村単位にその適用地域を指定して実施するものとし、同一
災害による市町村の被害が次の基準に該当する場合で、かつ被災者が現に救助を要する
状態にあるときに適用される。
(1)全壊、全焼、流出により那智勝浦町内の住家の滅失した被害世帯数が 50 世帯以上に
達したとき。
(2)被害世帯数が、50 世帯に達しないが被害が相当広範囲な地域にわたり和歌山県下の
世帯数が 1,500 世帯以上の場合で、那智勝浦町内の被害が 25 世帯以上に達したとき。
(3)被害世帯が(1)及び(2)に達しないが、被害が広範囲な地域にわたり全県下の滅失
世帯が 7,000 世帯以上に達した場合で、那智勝浦町内の被害状況が特に救助を必要と
する状態にあるとき。
(4)
(1)
(2)
(3)の基準に達しないが、次の各号の一に該当し、知事において特に救
助を実施する必要があると認める場合は、当該市町村に限り救助法による救助を実施
することがある。
①
被害世帯を含む被害地域が他の集落から隔離、又は孤立している等のため、生活
必需品等の補給が極めて困難な場合で、被災者の救助に特殊な補給方法を必要とす
るものであること。
②
有毒ガスの発生、放射性物質の放出等のため特殊な技術を必要とするものである
こと。
③
船舶の沈没あるいは交通事故により多数の者が死傷した場合。
④
その他多数のものが生命又は身体に危害を受け、又は受ける恐れが生じた場合。
2.適用算定基準
住家が滅失した世帯(全壊、全焼、流出)の算定に当っては住家が半焼し、又は半焼す
る等著しく損傷した世帯の二世帯をもって、住家が床上浸水、又は土砂の堆積等により
一時的に居住することができない状態となった世帯は、三世帯をもって、それぞれ住家
が滅失した一世帯とみなす。
3.救助法の適用と救助の程度
救助法を適用した場合における救助の程度及び期間は、災害救助法施行細則の定める
- 286 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第1節 災害救助法適用基準
ところによるが、災害の種別、地域条件、その他の状況によって知事が必要と認める範
囲において実施する。
4.救助法による救助の種類(報告様式については、資料編 03-07-02 のとおり)
(1)避難場所の設置
(2)応急仮設住宅の設置
(3)炊出し、その他による食品の給与及び飲料水の供給
(4)被服、寝具、その他の生活必需品の給与又は貸与
(5)医療及び助産
(6)被災者の救出
(7)被災した住宅の応急修理
(8)学用品の給与
(9)埋
葬
(10)行方不明者の捜索
(11)遺体の処理
(12)障害物の除去
(13)応急救助のための輸送費
(14)応急救助のための賃金、職員等雇上費
※ 災害救助法による救助の程度、方法及び期間は、資料編 03-07-01 のとおり
- 287 -
第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第2節
避難計画
避難計画
災 害 の ため現 に 被 害を受 け 、又 は受 け る 恐れの あ る 者の避 難 の ための 指 示 勧告及
び 避 難 所の開 設 並 びに収 容 保 護は、 本 計 画によ る も のとす る 。
1 . 実 施責任 者
避 難 の ための 避難準備情報の提供、立 ち退 きの 勧 告 、指示 、屋内での待避等の安全
確保措置の指示及 び 避難 所 の 開設並 び に 避難所 へ の 収容保 護 は 、次の 者 が 行う。
避難準備情報の提供
町
長
(災害対策基本法第 56 条)
避難の勧告
町
長
(災害対策基本法第 60 条)
知
事
(災害対策基本法第 60 条第5項)
町
長(水防管理者)
避難の指示
災害全般について
洪水について
(水防法第 29 条)
知事又はその命を受けた職員
地すべりについて
災害全般について
(水防法第 29 条)
知事又はその命を受けた吏員 (地すべり等防止法第 25 条)
町
長
(災害対策基本法第 60 条)
知
事
(災害対策基本法第 60 条第5項)
警察官
(警察官職務執行法第4条・
災害対策基本法第 61 条)
海上保安官
※ 自衛官(災害派遣)
(災害対策基本法第 61 条)
(自衛隊法第 94 条)
※警察官がその場にいない場合に限られる。
屋内での待避等の安全確保措置の指示
町長
(災害対策基本法第 60 条第3項)
知 事
(災害対策基本法第 60 条第6項)
警察官
(警察官職務執行法第4条・
災害対策基本法第 61 条第1項)
海上保安官
自衛官
- 288 -
(災害派遣)(自衛隊法第 94 条)
(災害対策基本法第 63 条第3項)
第4編
地震・津波災害応急対策計画
警戒区域の設定
災害全般について
第4章
り災者救助保護計画
水災について
火災、水災以外
避難所の開設、収容
避難計画
町長又はその命を受けた吏員
(災害対策基本法第 63 条第1項)
知 事
火災について
第2節
(災害対策基本法第 73 条)
警察官
(災害対策基本法第 63 条第2項)
海上保安官
(災害対策基本法第 63 条第2項)
自衛官
(災害対策基本法第 63 条第3項)
消防吏員・消防団員
(消防法第 28 条)
警察官
(消防法第 28 条)
消防吏員・消防団員
(水防法第 14 条)
警察官
(水防法第 14 条)
消防吏員・消防団員
(消防法第 36 条)
警察官
(消防法第 36 条)
町
長
2.避難準備(避難行動要支援者)情報及び避難の勧告・指示について
災害発生時に人の生命又は身体を保護するため早期かつ的確な避難勧告等の発令を
「那智勝浦町避難勧告等の判断・伝達マニュアル」にそって、地理的な特定等を考慮し
つつ発表する。
(1)避難準備(避難行動要支援者避難)情報の発表
災害発生の恐れがあり、事態の推移によっては、避難勧告、指示等が予想される時
に、避難行動要支援者等、特に避難行動に時間を要する者が避難行動を開始しなけれ
ば人的被害が発生する危険性がある場合、避難のための準備情報を発表する。
(2)避難勧告
災害により町民の生命、身体に危険が予想される時、また、住家等に重大な被害が
予想されるとき、必要と認める地域の居住者、滞在者その他の者(以下「居住者等」
という)に対し、避難のための立退きの勧告をする。
(3)避難指示
状況が悪化し、避難すべき時期が切迫した時、また、現に災害が発生し、その現場
に残留者がいる場合、避難のための立退きを指示する。
(4)津波からの避難のための勧告及び指示
強い地震(震度4程度以上)を感じたとき、又は弱い地震であっても長い時間ゆっくり
とした揺れを感じたときには、町長は、必要と認める場合、海浜にある者、海岸付近の住
民等に直ちに海浜から離れ、安全な場所に避難するよう勧告又は指示することとする。
地震発生後、津波警報が発せられたときには、町長は、海浜にある者、海岸付近の住民
等に直ちに海浜から離れ、安全な場所に避難するよう勧告又は指示することとする。
- 289 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第2節
避難計画
上記により勧告・指示を行ったときは、県知事に報告する。
(5)屋内避難
災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、避難のための立ち
退きを行うことによりかえって人の生命又は身体に危険が及ぶおそれがあると認める
ときは、必要と認める地域の居住者等に対し、屋内での待避その他の屋内における避
難のための安全確保に関する措置を指示する。
(6)知事への報告
避難のための立退きを勧告し、若しくは指示し、若しくは立退き先を指示し、又は
屋内での待避等の安全確保措置を指示したときは、速やかにその旨を知事に報告する。
(7)勧告又は指示の助言
避難のための立ち退きを勧告し、若しくは指示し、又は屋内での待避等の安全確保
措置を指示しようとする場合において、必要があると認めるときは、指定行政機関の
長若しくは指定地方行政機関の長又は知事に対し、当該勧告又は指示に関する事項に
ついて、助言を求めることができる。
3.伝達方法
伝達方法は、第3編第2章第2節「注意報・警報の伝達経路」により、防災行政無線、
広報車等をもって周知徹底を図る。
(1)防災行政無線・メール配信サービス
(2)広報車、宣伝車等による
(3)各自治会及び自主防災組織を通じる
(4)サイレン、警鐘等による
(5)テレビ、ラジオ等による
(6)防災わかやまメール配信サービス
(7)エリアメール、緊急速報メール
4.避難の方法
(1)第1次避難(事前避難)
災害が事前に予想されるときは、あらかじめ高齢者、障がい者、病弱者、乳幼児、
女性等避難行動要支援者を避難させるものとする。
(2)第2次避難(緊急避難)
災害が発生したとき、又は事前避難のいとまがないときは、緊急避難を行うものと
し、避難勧告・指示が発せられたとき、又は自主的な判断により行うものとする。
(3)避難は原則として避難者各自が行うものとし、自主的判断により縁故関係先又は指
定避難所に避難するよう周知し、必要に応じ関係機関の車両、船舶等を利用する。
(4)避難の際の心得、指定避難場所を平素からリーフレット等により住民に周知徹底を
図る。
(5)緊急避難に際しては、関係機関と密接な連絡をとり、町長の命を受けた職員、消防
吏員、警察官、及び消防団員が誘導を行う。状況に応じて誘導員を配置して事故防止
- 290 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第2節
避難計画
に務める。
できるだけ自治会、町内会あるいは職場、学校等を単位とした集団避難を行うもの
とする。また、自主防災組織については、責任者による自主的な避難誘導を行うもの
とする。
(6)避難開始とともに警察官、消防吏員等により現場警戒区域を設定し、必要な警戒を
実施する。
(7)避難に際しては、次の事項を周知徹底するものとする。
①
戸締り、火気危険物等の始末を行う。
②
水その他の被害による油脂類の流出防止や発火薬品、電気、ガス等の保安処置を行う。
③ 非常持出品等は、必要最小限にとどめ、平素から準備しておく。
5.収容者
避難所へは次の者を収容する。
(1)避難の勧告、指示が発せられた者又は緊急に避難することが必要である者。
(2)住家が災害により全壊(焼)、流失、半壊(焼)、床上浸水の被害を受け日常起居す
る居住の場所を失った者。
6.避難場所の開設及び開設方法
避難所の開設および収容ならびにり災者の保護は救助法による救助が適用された場合
は、同法に基づき本部長が実施する。
又、同法が適用されない場合の災害についても町独自に於て応急対策として本部長が
開設する。
小中学校、公民館等の公共施設を避難所として指定し、その周知徹底を図り、あらか
じめ居住地に配慮して避難所毎の担当職員を定めておくものとする。
また、直ちに救助部の必要な職員を派遣するとともに、必要に応じて施設管理者、自
治会、自主防災組織、ボランティア等の協力を得て避難所の開設、運営に努めるものと
する。
避難者が多く、指定避難所に収容しきれない場合、又は災害の種類、状況等によって
は、未指定の公共施設、公的宿泊施設、寺院等に収容し保護する。
避難所を設置した場合は、次の事項を直ちに県本部に報告するものとする。
(1)避難所の開設の日時、場所
(2)箇所数及び収容人員(避難所別)
(3)設期間の見込
(4)閉鎖した場合の日時
7.収容期間
避難所の収容、保護の期間は災害発生の日から7日以内とする。ただし、災害が落着
くに従い、収容人員が次第に減少するときは、町長(本部長)は避難所を逐次整備縮小
し、その都度その旨を県本部に報告するものとする。
- 291 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第2節
避難計画
なお、大災害の場合等でこの期間内に閉鎖することが困難な場合は、町長(本部長)
は次の事項を明示し東牟婁振興局を経由して県本部長に開設期間の延長を要請し、県本
部が厚生労働大臣と協議し、その同意を得た上で期間を定めることができる。
(1)実施期間内により難い理由
(2)必要とする救助の実施期間
(3)期間延長を必要とする地区、救助対策者数
(4)その他
8.福祉避難所の開設
町長は、自宅等で生活している要配慮者に対し、状況に応じ、医療や介護などの必要
なサービスを提供するため、あらかじめ指定する施設のうち必要分を福祉避難所として
開設する。
9.避難所設置費
国庫負担の対象となる経費はおおむね次のとおりである。
区分
賃金職員等雇上費
例示
応急的補修、改造、畳、その他の資材の運搬等避難所の設置、
維持及び管理のために雇い上げた労務者の賃金
備品費
避難所設置の長期化により必要となるストーブ、扇風機、畳、
カーペット、パーテーション等に要する経費。なお、一時的避
難という避難所の性格から、リースを原則とすべきである。
消耗器材費
懐中電灯、乾電池、ポリ袋、掃除用具等直接被災者の処遇に必
要な経費
建物器物等使用謝金
避難所として使用した建物の借上料又は避難所設置のために使
借上料・購入費
用した器物等の使用謝金、借上費及び購入費
光熱水費
採暖及び湯茶をわかすための経費(ガス、電気、灯油等)
仮設の炊事場、便所 仮設の炊事場、便所及び避難所設置が長期化した場合に必要と
及び風呂の設置費等
される仮設風呂の設置のための必要とする経費。その他臨時電
灯設備費等を支出することも差し支えない。
衛生管理費
衛生管理としての経費(手洗用クレゾール、石鹸等)
福祉避難所
高齢者、障がい者等であって、避難所での生活において特別な
配慮を必要とする者を収容する避難所設置のために支出する費
用
10.所要物資の確保
避難所開設及び収容保護のための所要物資は、町対策本部で確保することとする。た
だし、確保が出来ないときは、県本部に物資確保の要請を行う。
- 292 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第2節
避難計画
11. 避 難所の 運 営
( 1 )町は、
「那智勝浦町避難所運営マニュアル」にそって、あらかじめ避難所毎の担
当職員を居住地に配慮して定めるなど、発災後の迅速な人員配置に努めるととも
に、自主防災組織等とも連携して円滑な運営に努めるものとする。
( 2 ) 自主防災組織等は、避難所の運営に対し町に協力するとともに、役割分担を定
め、自主的に秩序ある避難生活を確保するものとする。
( 3 ) 町は避難所の運営について管理責任者の権限を明確にするものとする。
( 4 ) 町は避難所を開設した場合は、速やかに避難者数の確認、避難者名簿の作成等
により、その実態を把握し、避難生活に必要な物品の確保や食糧、飲料水等の提
供、炊出し等を行うものとする。
( 5 ) 町は必要により警察と十分連携を図りながら、パトロール隊による巡回活動を
実施するものとする。
(6)避難所における生活環境に注意を払い、避難の長期化等必要に応じてプライバ
シーの確保、男女のニーズの違い等、男女双方の視点等に配慮する。
(7)避難所の生活において、要配慮者の介護及び性別や子どもに配慮したスペース(更
衣室、洋式トイレ、洗濯干し場、授乳室、交流(遊び)スペース等)
、食物アレルギー
のある者に配慮した食料や生活用品を確保するとともに、女性向け物資の配布は女性
が担当するなどの配慮を行う。
(8)避難生活が長期化する場合は、必要に応じて、避難者や避難所に係わる運営スタッ
フ等の健康状態及び医師や看護師による巡回の必要性を把握し、必要な措置を講ずる
よう努めるとともに、プライバシー確保の状況、入浴施設設置の有無及び利用頻度、
洗濯等の頻度、暑さ・寒さ対策の必要性、食料の確保、配食等の状況、ごみの処理状
況など、避難所の衛生状態等の把握に努め、必要な措置を講ずる。
12. そ の他、 必 要 とする 事 項
各 避 難 所の責 任 者 は、次 の 関 係書類 を 整 備保存 し な ければ な ら ない。
(1)避難者名簿
(2)救助実施記録日計票
( 3 ) 避難所 用 物 品受払 簿
( 4 ) 避難所 設 置 及び収 容 状 況
( 5 ) 避難所 設 置 に要し た 支 払証拠 書 類
( 6 ) 避難所 設 置 に要し た 物 品受払 証 拠 書類
13.県への要請と広域避難の受入れ
町は町域外への避難所の確保が必要となった場合、県へ要請を行う。県は、町から要
請があった場合は、県域の他の市町村への応援の指示、関西広域連合、他府県への応援
要請などにより施設の確保を図るとともに、関係機関の協力を得て避難者を移送するた
めの措置を講ずる。
- 293 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第3節
第4章
り災者救助保護計画
第3節
食糧供給計画
食糧供給計画
計画方針
災害時におけるり災者に対する食糧の供給は、県、関係機関の協力のもとに本計画によ
り実施する。また、平素から家庭及び企業での最低3日分の備蓄を推進する。
ただし、救助法が発動されない場合の措置については、本部長は適当なる措置をとるも
のとする。
計画内容
1.実施者
炊き出し及び食品の給与は、本部長が実施する。
2.実施体制
救助部において、食糧調達、炊き出し、並びに食糧輸送の担当者を定め実施する。
3.炊き出し及び食品給与対象者
(1)避難所に収容されたもの
(2)住家の被害が全壊(焼)、流失、半壊(焼)、又は床上浸水等により炊事のできない者
(3)旅行者、一般家庭の来訪客等
(4)救助作業、その他の緊急災害対策業務に従事する者
4.食糧の供給
(1)救助部は必要数量の把握を行い当面は、備蓄食糧を中心とした供給計画を作成する。
(2)避難所での受入配布については、各地区自治会、自主防災組織、ボランティア等の
協力を得て実施する。
5.食糧の調達
(1)備蓄食糧
備蓄倉庫より搬出して避難所へ配布する。
(2)調達食糧
・炊出し、その他、給与のための必要な原材料等の調達は、本部長が実施する。
・加工食品は原則として町内流通業者に手配のうえ必要品を調達する。
・調達食糧の搬送については、原則として調達先業者に依頼するものとするが、困難
な場合は、本部の公用車又は状況に応じて運送業者に依頼し実施するものとする。
(3)救援食糧
①
上記による供給が不可能な場合は、和歌山県災害救助用米穀の引渡し取扱い要領
に基づき東牟婁振興局長を経由して知事に要請する、又、必要に応じて隣接市町村
に要請し調達する。
応急用米穀は、精米で被災者一食当たり 200 グラムとする。ただし、消費の実情に応
- 294 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第3節
食糧供給計画
じて乾パンの供給を行う(乾パンは一食当たり 100 グラムとする)
②
県及びその他自治体からの救援食糧は、あらかじめ定めた物資拠点に受け入れ、
仕分けのうえ各避難所へ搬送する。
③
町本部による調達が不可能な場合は、県は町本部からの要請に応じ、又は被災町
における備蓄物資等が不足するなど災害応急対策を的確に行うことが困難であると
認めるなど、その事態に照らし緊急を要し、町本部からの要請を待ついとまがない
と認められるときは要請を待たずに、物資を確保し供給するものとする。
(4)食糧の供給実施期間
災害発生の日から7日以内とする。ただし被災者が縁故先等へ避難する場合、食糧
品の持ち合わせがない者には、3日分以内を現物により支給することができる。
6.炊き出し
加工食品の調達が困難な場合、及び食糧の給与が長期になる場合には炊き出しを実施
する。
なお、炊き出し用米穀の供給不可能な場合は、県知事と近畿農政局和歌山農政事務所
長が締結している「災害救助法が発動された場合における災害救助用食糧の緊急引渡し
に関する協定書」に基づき政府米の調達を図る。
(1)実施場所
炊出しは、小、中学校等の給食室等の公共建物を利用して実施することを原則とし、
学校調理員等も炊き出しに従事、協力するものとする。
(2)炊出しの方法
炊出しは、各地区自治会、自主防災組織、婦人会、ボランティア、自衛隊等の協力
を得て実施する。
(3)実施期間
災害発生の日から7日以内とする。ただし本部長はこの期間内で打切ることが困難
な場合は、避難所開設延長と併せて、県本部長に期間延長の申請を行う。
(4)書類の整備
炊出し等を実施する場合には、各現場にそれぞれ実施責任者を定め、炊出しに必要
な次の帳簿を整理し、保管しなければならない。
①
救助実施記録日計票
②
炊出し給与状況
③
炊出しその他による食品給与物品受払簿
④
炊出しその他による食品給与のための食糧購入代金等支払証拠書類
⑤ 炊出しその他による食品給与のための物品受払証拠書類
(主食の調達先 町内米穀店、町内パン製造販売店、町内大型小売店については、資料
編 03-08-00 のとおり)
- 295 -
第4編
第4節
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第4節
給水計画
給水計画
災害発生により、飲料水が確保できない場合、又は汚染した場合の確保及び供給は、次
のとおりとする。
1.実施者
飲料水の供給実施は、町本部長が実施する。
2.実施体制
救助部給水班において実施する。
3.飲料水の供給を受ける者
災害のため現に飲料水を得ることができない者
4.供給量
最低必要量1人1日3リットルを目標として供給し、応急復旧の進捗に合せ、順次供
給量の増加を図る。又、風呂、トイレ及び炊事に必要な生活用水の確保にも努めるもの
とする。
5.飲料水の供給方法
(1)給水車、又は容器等による運搬供給
浄水場、水源地及び被災地に近い水道から取水し、飲料水、生活用水の輸送を行う。
(2)ろ過器等による供給
飲料水が防疫その他衛生上浄化の必要があるときは、ろ過器等を設置し滅菌を確認
の上、飲料水を確保する。
(3)井戸水等による供給
水質検査を実施し飲料水として適当と認めた場合には、その付近のり災者のための
飲料水として供給する。
なお、飲料に適さない場合は、滅菌等により飲料水、生活用水として確保する。
6.飲料水の供給要請手続
本部において、飲料水の供給ができないときは、
「水道災害に伴う相互応援ブロック組
織体制」
(資料編 03-09-00 のとおり)に基づき、次の事項を明示の上、応援又は協力の
要請をする。
(1)給水地
(2)必要水量 (何人分、何立方メートル)
(3)給水方法 (ろ過器、給水車、その他)
(4)給水期間
(5)水道又は井戸の名称
- 296 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第4節
給水計画
(6)その他
7.水道の対策
本部長は、災害による水道事故に対処するため、災害発生が予想されるときは、給水
班を待機させると共に、復旧資材の確保に努め事故が発生したときは、次の方法により
対策を講じるものとする。
(1)各施設を巡回して事故発生の有無を確認する。
(2)施設の損壊、漏水等を認めたときは、応急処置を講じると共に関係機関への連絡を
密にする。
また、県支部保健班(新宮保健所)を経由して県本部生活衛生班(生活衛生課)に
被害内容、被害金額及び給水状況等を速やかに報告する。
(3)本部のみでは飲料水の供給ができなくなったときは、県支部保健班(新宮保健所)
を経由して県本部生活衛生班(食品安全企画課)に連絡するとともに、相互応援協定
等に基づく支援の要請や県本部を通じて他の府県水道事業体等に対する広域的な支援
の要請を行う。
(4)復旧に当たっては、浄水場からの送水管の復旧を優先的に行い、病院、避難所への
給水が早急に行われるよう配慮しながら、断水区域の解消に努める。
(5)家庭用井戸の位置の把握に努め、給水の実施にあたっては、給水場所や時間等を迅
速かつ的確に広報できるよう努めるものとする。
8.救助法による基準
(1)飲料水の供給期間
災害の日から7日以内
(2)飲料水供給のための費用のうち補助対象となる経費
①
水の購入費
②
給水及び浄水に必要な機械器具の借上費、修繕費、及び燃料費
③
浄水用の薬品及び資材費
9.帳簿等の作成
飲料水の供給を行うときはその責任者を定め、次の帳簿等を作成し、整理保管し
なければならない。
(1)救助実施記録日計票
(2)供給用機械器具・燃料及び浄水用薬品・資材受払簿
(3)飲料水の供給簿
(4)飲料水供給のための支払証拠書類
- 297 -
第4編
第5節
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第5節
物資供給計画
物資供給計画
救 助 法 による り 災 者に対 す る 被服寝 具 、そ の他 生 活 必需品 の 給 与又は 貸 与 は、本
計 画 に よるも の と する。た だ し、救 助 法 が発動 さ れ ない場 合 の 措置に つ い ては 、本
部 長 は 適当な 措 置 をとる も の とする 。
1 . 実 施者
各 世 帯 に対す る 支 給は本 部 長 が行う 。
2 . 実 施体制
救 助 部 避難所 班 に おいて 実 施 する。
3 . 対 象者
災 害 時 の被害 を 受 け 、被 服 寝 具その 他 日 用品等 を そ う失、又 は き 損し 、直 ち に
日 常 生 活を営 む こ とが困 難 な 者に対 し て 行う。
4 . 支 給品目
被 害 の 実情に 応 じ 次の品 目 の 範囲に お い て、現 物 を もって 行 う ものと す る 。
( 1 ) 寝具( 就 寝 に必要 な タ オルケ ッ ト 、毛布 、 布 団等)
( 2 ) 外衣( 洋 服 、作業 衣 、 子供服 等 )
( 3 ) 肌着( シ ャ ツ、パ ン ツ 等の下 着 )
( 4 ) 身の回 り 品 (タオ ル 、 靴下、 サ ン ダル、 傘 等 )
( 5 ) 炊事道 具 ( 炊飯器 、 鍋 、包丁 、 ガ ス器具 等 )
( 6 ) 食器( 茶 碗 、皿、 箸 等 )
( 7 ) 日用品 ( 石 鹸、歯 磨 き 、バケ ツ 、 トイレ ッ ト ペーパ ー 等 )
( 8 ) 光熱材 料 ( マッチ 、 プ ロパン ガ ス 等)
5 . 給 与又は 貸 与 の期間
災 害 発 生の日 か ら 10 日 以 内 とする 。
6 . 物 資の確 保
救 助 物 資は県 本 部 の備蓄 物 資 の放出 に よ るほか 、日用 品等 に つ いては 本 部 が 調
達 す る ものと す る 。
7 . 帳 簿等の 作 成
物 資 を 供給す る 場 合は、給 付段 階毎 に そ れぞれ 責 任 者を定 め 、記 録及 び 受 領 書
を 次 の とおり 整 備 しなけ れ ば ならな い 。
( 1 ) 救助実 施 記 録日計 票
( 2 ) 物資受 払 簿
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第5節
物資供給計画
( 3 ) 物資の 給 与 状況表
( 4 ) 物資購 入 関 係支払 証 拠 書類
( 5 ) 備蓄物 資 払 出し証 拠 書 類
8.要配慮者への配慮
被服・寝具その他生活必需品の物資の供給実施については、要配慮者を優先的に行う
ものとし、できる限り要配慮者個人のニーズに対応するものとする。
9.多様なニーズへの対応
被災地で求められる物資は、時間の経過とともに変化し、多様化すると考えられる。
また、高齢者や障がい者、女性、乳幼児など、避難者の特性によって必要となる物資は
異なる。
町は、変化していく避難者ニーズの把握及びニーズに対応した物資の確保及び配布に
努めるとともに、生理用品、女性用下着の配布は女性が行うなど、物資の配布方法につ
いても配慮する。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第6節
第4章
り災者救助保護計画
第6節
住宅対策計画
住宅対策計画
地 震 災 害によ り 住 家に被 害 を 受けた 者 で 、自己 の 資 力では 、住 宅を得 る こ との で
き な い 者の応 急 仮 設住宅 の 建 設並び に 応 急修理 は 、 本計画 に よ るもの と す る。
た だ し、救助 法 が 発動さ れ な い場合 の 措 置につ い て は、本 部 長 は適当 な る 措置を
と る も のとす る 。
ま た 、被 災し た 建 築物が 余 震 等によ り 倒 壊の危 険 性 が生じ 、多く の住 民 が 二次災
害 の お それに 直 面 するこ と と なる。こ の ため、地 震 後速や か に 専門家( 応 急危 険 度
判 定 士 ( ボ ラ ン テ ィ ア )) を 現 地に 派 遣 し 、 余 震 等 に よ る 被 災 建 築 物 の 倒 壊 や 落 下
物 の 危 険性等 を 判 定し、そ の 結 果に 基 づ いて当 該 建 築物の 使 用 につい て 判 定する こ
と に よ り二次 災 害 を未然 に 防 止する た め 、応急 危 険 度判定 士 の 活用を 図 る 。
1 . 実 施者
応 急 仮 設 住 宅 の 建 設 及 び 住 宅 の 応 急 修 理 の 計 画 の 樹 立 と 実 施 は 、知 事 か ら 委 託
を 受 け 本部長 が 行 うもの と す るが、町 にお いて 実 施 が困難 な 場 合は県 が 行 うこと
が 出 来 る。
2 . 救 助法に よ る 応急仮 設 住 宅の建 設 基 準
建 築 基 準法第 85 条 の建 築 の 緩和の 告 示 後、実 施 す るもの と す る。
( 1 ) 規模並 び に 費用の 限 度
規 模 1 戸当 り 29.7 ㎡
限 度 1 戸 当 り 2,401 千円 以 内
( 2 ) 建設の 期 間
災害発生の日から 20 日以内に着工し、できる限り速やかに完成するものとする。
( 3 ) 入居基 準
①
住 家が全 焼 、 全壊又 は 流 出した 者 で あるこ と 。
②
居 住する 住 家 がない 者 で あるこ と 。
③
自 己の資 力 で は、住 宅 を 確保す る こ とがで き な い者で あ る こと。
( 4 ) 建設戸 数
建 設 戸 数は被 災 滅 失住宅 戸 数 の3割 以 内 とする 。た だし3 割 を こえて 設 置 す
る 必 要 がある と き は県本 部 長 の調整 の も と、他 市 町 村の余 分 戸 数の融 通 を 受 け
る こ と ができ る 。
3 . 救 助法に よ る 住家の 応 急 修理の 基 準
( 1 ) 規模並 び に 費用の 限 度
①
特 に面積 の 限 度はな い が 、居室 、炊 事 場、便 所 等 日常 生 活 に必要 な 最 小限
度 の 部 分とす る 。
②
費 用の限 度 ・ ・・・ ・ 1 世帯当 り
520 千 円 以 内
( 2 ) 応急修 理 の 期間
災 害 発 生の日 か ら 1ヵ月 以 内 に完了 す る こと。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第6節
住宅対策計画
( 3 ) 対象者
居 住 者 が自己 の 資 力をも っ て 応急修 理 が できな い 者 。
( 4 ) 修理戸 数
救 助 法 適用市 町 村 単位の 半 壊、半焼 戸 数 の3割 以 内 とする 。ただ し3 割 を こ
えて修理する必要があるときは県本部長の調整のもと、他市町村の余分戸数
の 融 通 を受け る ことができる。
4 . 資 材の確 保
資材は原則として、請負業者が確保するものとするが、業者において確保で
き な い ときは 、 県 本部が 斡 旋 調達を 行 い 又は支 給 す るもの と す る。
5 . 応 急仮設 住 宅 の管理
応 急 仮 設住宅 は 、 町長が 県 知 事の委 託 を 受けて 管 理 するも の と する。
( 1 ) 家賃及 び 維 持管理
①
家 賃は無 料 と する。
②
維 持修理 は 、 入居者 に お いて負 担 す る。
③
地 代を必 要 と すると き は 、入居 者 の 負担と す る 。
( 2 ) 供与期 間
完 成 の 日から 2 年 以内と す る 。
( 3 ) 応急仮 設 住 宅台帳 の 作 成
町 長 は 、入居 予 定 者が仮 設 住 宅に入 居 し たとき は 、応急仮 設 住 宅台帳 を 作 成
し 、入居 契約 書 と ともに 整 理 保管し 、知事 に台 帳 の 写しを 提 出 するも の と する。
6 . 帳 簿類の 作 成
作 成 し なくて は な らない 書 類 等は、 次 の とおり で あ る。
①
応 急仮設 住 宅
ア . 救 助実施 記 録 日計票
イ . 応 急仮設 住 宅 台帳
ウ . 応 急仮設 住 宅 用敷地 貸 借 契約書
エ . 応 急仮設 住 宅 使用貸 借 契 約書
オ .応 急 仮設 住 宅 建築の た め の原材 料 購 入契約 書 、工 事契 約 書 、その 他 設 計
書 、 仕 様書等
カ .応 急仮設 住 宅 建築工 事 代 金等支 払 証 拠書類 、な お直営 工 事 の場合 は こ の
ほ か に 工事材 料 受 払簿、 大 工 、作業 員 等 の出納 簿 、 輸送簿 等
②
応 急修理
ア.救 助実施 記 録 日計票
イ . 住 宅応急 修 理 記録簿
ウ . 工 事契約 書 、 仕様書 等
エ . 応 急修理 支 払 証拠書 類
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第4編
第7節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第7節 被災建築物・被災宅地応急危険度判定計画
被災建築物・被災宅地応急危険度判定計画
地震により多くの建築物や宅地が被災した場合、その使用の可否を応急的に判定するこ
とにより、余震等によって起こる建築物の倒壊や宅地の崩壊などの2次災害時の住民の安
全確保を図るため、県の支援を受けて町が実施する応急危険度判定を、次の計画により行
う。
1.応急危険度判定の実施
本部長は、その区域において地震により多くの建築物や宅地が被災し災害対策本部を
設けた場合、応急危険度判定実施の要否を判断し、応急危険度判定実施本部の設置、そ
の他必要な措置を講じ、判定を実施するものとする。
知事は、本部長が危険度判定の実施を決定した場合、必要な支援を行う。
2.町実施本部の業務
実施本部の業務は、次のとおりである。
①
建築物や宅地に関する被害情報の収集
②
判定実施要否の決定
③
実施本部、判定拠点の設置
④
判定士の参集要請、派遣要請
⑤
判定士等の受入
⑥
判定の実施
⑦
判定結果の集計、報告
⑧
実施本部、判定拠点の解散等
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第8節
第4章
り災者救助保護計画
第8節
医療助産計画
医療助産計画
災 害 の ためそ の 地 域の医 療 の 機能が な く なり、又 は著 しく 不 足 し、若 し く は医療
機 関 が 混乱し た 場 合にお け る 医療及 び 助 産の実 施 は 、本計 画 に よるも の と する。
(主な医療関係施設は資料編 02-17-00 のとおり)
1 . 実 施者
本 部 長 の要請 等 に より、 県 本 部長が 医 療 班を現 地 に 派遣し て 実 施する 。
ただし、医療班が現地に到着するまでの間及び小災害にあっては本部長が実施する。なお、
知事が必要と認めるときは、その職権の一部が町に委任され、町はこれを行う。
2 . 実 施体制
町 立 温 泉病院 を 中 心に医 療 、 助産救 助 を 実施す る 。
救 助 部 医療班 を も って被 災 現 地にお け る 応急医 療 活 動を実 施 し、編成 は 概 ね 次
の 基 準 によっ て 編 成する 。
医 師 1 名・看 護 師 2名・事 務 職 員1 名 、薬 剤師 1 名 、自動 車 運 転手1 名( 計 6
名 )を 原則と し 、災害の 規 模・現地 の 状 況等に よ り 編成を 組 み 替える も の とする 。
必 要 に 応じて 、 東 牟婁郡 医 師 会に応 急 医 療活動 の 協 力を要 請 す る。
東牟婁郡医師会
太地町森浦 703-4
南紀パシフィックヴィラ
0735-59-3403
3 . 救 助対象 者
医 療 及 び助産 の 救 助は、 次 の ものを 対 象 にして 行 う 。
( 1 ) 医療救 助
医 療 を 必要と す る 負傷、又 は 疾病状 態 に あるに も か かわら ず 、災害の た め 医
療 の 途 を失っ た 者
( 2 ) 助産救 助
災 害 発 生 時 に お け る (お お む ね 発 生 後 7 日 以 内 )に 分 娩 し た 者 で 災 害 の た め
医 療 の 途を失 っ た 者(死 産 、 流産を 含 む )
4 . 実 施の方 法
医 療 の 実施は 、災害 の条 件 に よって 一 定 できな い が、おお む ね 次の方 法 に よ る
も の と する。
( 1 )被 災地 に お いて医 療 の 必要が あ る 場合は 、本部 長は そ れ ぞれ必 要 な 現地に 医
療 班 を 派遣し 、 避 難所、 公 民 館及び 公 共 施設等 に 救 護所を 設 置 して行 う 。
な お 、この場 合 は 被災現 地 の 適当な 医 療 施設に よ る ことが 適 当 と認め ら れ る
と き は 、本部 長 は 施設所 有 者 と協議 し て 使用す る も のとす る 。
( 2 )被 災地 区 の 医療機 関 に よって 医 療 を実施 す る ことが 適 当 なとき は 、本 部長 は
当該医療機間の代表者と協議して平常時の取り扱いに準じて実施するものと
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第8節
医療助産計画
する。
( 3 )医 療を 要 す る者の 状 態 が重傷 で 施 設への 収 容 を必要 と す るとき は 、本 部長 は
被 災 地 区に近 い 医 療施設 へ 移 送し、当 該施 設に お い て医療 の 給 付をす る も の と
する。
(4)本部長は、医療助産救助の実施が不可能、又は困難なときは県支部保健班(新宮保
健所)にその旨を連絡し、県、日本赤十字社、自衛隊に応援要請するものとする。
ただし、緊急を要するときでそれが困難なときは、隣接市町村長又は医療機関に対
して応援の要請をするものとする。
(5)災害で多くの負傷者が発生し医療能力を上回りそうな場合は、負傷者の医療機関へ
の搬送順位等のトリアージを実施する。
5 . 医 療の範 囲 及 び程度
救 助 法 による 医 療 及び助 産 救 助の実 施 の 範囲と 程 度 は、お お む ね次の 基 準 に よ
る も の とする 。
( 1 ) 医療の 範 囲
①
診
療
②
薬 剤又は 治 療 材料の 支 給
③
処 置、手 術 、 その他 の 治 療及び 施 術
④
病 院、又 は 診 療所へ の 収 容
⑤
看
護
( 2 ) 助産の 範 囲
①
分 娩の介 助
②
分 娩前後 の 処 置
③
脱 脂綿、 ガ ー ゼ、そ の 他 の衛生 材 料 の支給
(3)期
間
①
医 療救助 の 実 施は、 災 害 発生の 日 か ら 14 日 以 内 とす る 。
②
助 産救助 の 実 施は、 災 害 発生の 日 か ら7日 以 内 とする 。
以 上 の 期間で 救 助 を打ち 切 る ことが で き ないと き は 、本部 長 は 県本部 に 期
間 延 長 の要請 を 行 い 、厚 生 労 働大臣 の 承 認を得 て 必 要最小 限 度 の期間 を 延 長
す る こ とがで き る 。
(4)程
度
医療の程度は、生活保護法による医療助産保護に定める程度によるものとする。
6 . 医 療品、 衛 生 材料等 の 確 保
医 療 及 び助産 救 助 実施の た め 必要な 医 療 品、衛 生 材 料及び 医 療 器具は 従 事 す る
医 療 関 係者の 所 持 品を使 用 す るもの と す る。
た だ し 、手持 ち 品 がなく 不 足 したと き は 、本部 に お いて確 保 す るもの と す るが、
確 保 不 可能又 は 困 難なと き は、県支 部 保 健班に 対 し てその 旨 を 連絡し 要 請 するも
の と す る。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
第8節
医療助産計画
7 . 災 害救助 法 適 用時の 国 庫 負担の 対 象 となる 費 用 の基準
( 1 ) 医療班 の 費 用
①
救 助費
使 用 し た薬剤 、 治 療材料 及 び 医療器 具 の 修繕費 の 実 費
②
事 務費
医 療 班 員の派 遣 旅 費
( 2 ) 日本赤 十 字 社和歌 山 県 支部の 費 用
救 助 に 要した 経 費 の実費
(3)医療機関による費用
社会保険診療報酬の例による額
(4)助産の費用
病院、その他医療機関による場合は、使用した衛生材料及び処置等の実費又は助産
師による場合は、慣行料金の8割以内の額
8.医療機関の対策
患者収容施設を有する医療機関にあっては、次の対策をたてるとともに、災害時の応
急処置を実施する。
(1)患者の避難
患者の条件等を考慮した避難順序及び避難場所等を予め定めておく。
(2)応急治療
避難先において、応急治療を実施する。
避難先施設その他の被害により治療できないときは、本部に連絡して処置を行うも
のとする。
(3)転
送
施設の被害が甚大で継続診療が長期間見込めないときは、他の適当な施設に転送す
るものとする。
適当な施設が無いときは、本部長その他の関係の長にその斡旋を要請する。
(4)給
食
患者の給食は、できる限り収容機関内において実施するものとする。
ただし、施設の被害その他により不可能なときは、本部に連絡し、り災者の炊出し
給付を受ける等応急的な給食を実施するものとする。
(5)救助法患者の切り替え
救助法により医療給付されている患者については、法定期間経過後は、打ち切りと
なるので保健制度への切り替えを指導する。
9.書類の整備
(1)救助実施記録日計票
(2)医薬品、衛生材料受払簿
(3)薬剤、治療材料使用簿
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第4章
り災者救助保護計画
(4)病院、診療所医療実施状況及び診療報酬に関する証拠書類
(5)医療、助産関係支出証拠書類
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第8節
医療助産計画
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第9節
第4章
り災者救助保護計画
第9節
り災者救出計画
り災者救出計画
震 災 の ため現 に 生 命身体 が 危 険な状 態 に ある者 、生 死 不明 の 状 態にあ る 者 の捜索 、
又 は 救 出保護 は 本 計画に よ る ものと す る 。
1.実施者
り災者救出は、本部長が消防機関、警察官、自衛隊、海上保安署、その他奉仕団等の
協力により、舟艇、重機その他必要な器具を借り上げて実施する。
2.実施体制
(1)消防本部は、警察等関係機関と緊密な連絡を取り、協力して救出にあたるとともに、
必要に応じ、相互応援協定締結消防機関に応援要請するものとする。また、消防機関
だけではり災者救出への対処が難しい場合、町長は、県知事に対し自衛隊の派遣要請
を依頼する。
(2)船舶海難及び海上における人身事故等を認知した場合は、海上保安署に速やかに通
報するとともに、救助等の措置に援助、協力する。
(3)消防本部及び関係機関が災害現場に到着するまでの間は、自主防災組織等地域住民
が救助作業を実施する。また、町が行う救出作業に協力する。
(4)救出した負傷者は、ただちに救急車や救援車により医療機関へ搬送する。
(5)特殊機器を必要とする作業は、関係機関と緊密な連絡をとって行う。作業用重機の
調達は、町内建設業者等の協力を得て、必要とする現場に配置する。
3.対象者
(1)り災者の救出は、災害のため現に救出を要する状態におかれている者で、おおむね
次の状態にある者
①
火災の際に火中に取り残された場合
②
災害の際倒壊家屋等の下敷きになった場合
③
流失家屋と共に流されたり、孤立した地点に取り残された場合、又は山津波によ
り生き埋めになった場合
④
海上における船舶が災害に遭遇した場合、又は陸上から海上に流された場合
(2)災害のため生死不明の状態にある者で、社会通念上生死の未だ判明しない者、行方
不明であるが諸般の情勢から生存していると推定される者
4.災害救助の基準等
救助法によるり災者救出の実施基準その他は次のとおりとする。
(1)費用の範囲はおおむね次の範囲とする。
①
借上費
救出に必要な機械器具の借上費
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
②
第4章
り災者救助保護計画
第9節
り災者救出計画
購入費
救出のため必要とした機械器具の購入費
③
修繕費
救出のため必要とした機械器具の修繕費
④
燃料費
機械器具の使用に必要な燃料費
(2)救助の期間
災 害 発 生の日 か ら 3日以 内 と する。
た だ し 、真に や む を得な い 場 合に限 り 、厚生労 働 大 臣の承 認 を 得て期 間 を 延
長 す る ことが で き る。
5 . 書 類の整 備
( 1 ) 救助実 施 記 録日計 票
( 2 ) 被災者 救 出 用機械 器 具 燃料受 払 簿
( 3 ) 被災者 救 出 状況記 録 簿
( 4 ) 被災者 救 出 関係支 払 証 拠書類
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第4編
第 10 節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 10 節 住宅等の障害物除去計画
住宅等の障害物除去計画
震 災 に より住 居 に 運びこ ま れ た土砂 、竹 木 等に よ り 日常生 活 に 著しい 障 害 を及ぼ
し て い るもの の 除 去につ い て は、本 計 画 による も の とする 。
1 . 実 施者
被 災 地 の障害 物 の 除去計 画 樹 立、及 び 実 施は本 部 長 が行う 。
た だ し 救助法 が 適 用とな れ ば、県本 部 長 の委任 を 受 け現物 給 付 をもっ て 本 部 長
が 実 施 するも の と する。
2 . 救 助法に よ る 障害物 除 去 の基準
( 1 ) 対象者
①
自 己の資 力 で は障害 物 の 除去が で き ない者
②
居室、炊事場等生活に欠くことのできない場所、また、玄関等に障害物
が 運 び こまれ て い るため 一 時 的に居 住 で きない 状 態 にある 者
( 2 ) 除去の 期 間
災 害 発 生の日 か ら 10 日 以 内 とする 。
本 部 長 は、10 日 以 内に 除 去 できな い と きは、県 本部 長に 期 間 延長の 申 請 を行
い、厚生労働大臣の承認を得て必要最小限度の期間を延長することができる。
( 3 ) 災害救 助 法 適用時 の 国 庫負担 金 の 対象と な る 費用の 限 度
当 地 に おける 通 常 の実費
3 . 書 類の整 備
本部長は、障害物除去に関する必要な書類等を次により整備するものとする。
( 1 ) 救助実 施 記 録日計 票
( 2 ) 障害物 除 去 の状況 記 録 簿
( 3 ) 障害物 除 去 費用関 係 支 払証拠 書 類
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第4編
第 11 節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 11 節 行方不明者捜索、遺体処理・埋葬計画
行方不明者捜索、遺体処理・埋葬計画
震 災 の 混乱期 に 行 方不明 の 状 態にあ り 、周 囲の 状 況 により す で に死亡 し て いると
推 定 さ れる者 の 捜 索、並 び に 災害の 際 に 死亡し た 者 の遺体 の 処 理につ い て は、本 計
画 に よ るもの と す る。
1 . 行 方不明 者 の 捜索
( 1 ) 実施者 と 捜 索の方 法
本 部 長 が消防 機 関 、警察 機 関 、海上 保 安 部機関 等 に 協力を 要 請 し 、必 要 な 機
械 器 具 を借上 げ 、 捜索を 実 施 するも の と する。
( 2 ) 対象者
災 害 で 現に行 方 不 明の状 態 に あり、か つ 周囲の 状 況 から既 に 死 亡して い る と
推 定 さ れる者
( 3 ) 捜索期 日
災 害 発 生の日 か ら 10 日 以 内 とする 。 た だしこ れ に よりが た い 場合は 、 厚 生
労 働 大 臣の承 認 を 得て、 必 要 最小限 度 の 期日を 延 長 するこ と が できる 。
( 4 ) 災害救 助 法 適用時 の 国 庫負担 金 の 対象と な る 費用
次 の 費 用の当 地 域 におけ る 通 常の実 費
①
借 上費( 舟 艇 その他 捜 索 のため の 機 械器具 借 上 費)
②
購 入費( 同 上 購入費 )
③
修 繕費( 同 上 修繕費 )
④
燃 料費( 同 上 使用の た め の燃料 費 、 照明の 燃 料 費)
( 5 ) その他
捜 索 を 実施し た 場 合、本 部 長 は次の 書 類 を保存 整 備 するも の と する。
①
救 助実施 記 録 日計票
②
捜 索用機 械 器 具燃料 受 払 簿
③
行 方不明 者 の 捜索状 況 記 録簿
④
行 方不明 者 捜 索用関 係 支 出証拠 書 類
2 . 遺 体の処 理
災害の際死亡した者について、その遺族が社会混乱のため遺体の処理(埋葬を除
く)を行うことができない場合において、本部長が遺族に代わって処理を行う。
た だ し 、救助 法 が 適用な れ ば 県本部 長 の 補助又 は 委 任によ り 本 部長が 行 う 。
( 1 ) 遺体処 理 の 内容
①
遺 体の洗 浄 、 縫合、 消 毒 等の処 理 (いずれ も 遺 体識別 の た めに行 う )
②
遺 体の一 時 保 存(遺 体 の 身元識 別 の ため)
③
検
案
( 医 師によ る 死 因その 他 医 学的検 査 )
- 310 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 11 節 行方不明者捜索、遺体処理・埋葬計画
( 2 ) 遺体処 理 の 方法
現 物 給 付で行 う も のとす る 。
①
遺 体の一 時 保 存のた め の 施設等 の 設 置
②
遺 体の洗 浄 、 縫合、 消 毒 等の役 務 の 提供
③
死 者に遺 族 が ない場 合 は 、遺体 の 処 理に必 要 な 物資の 調 達 から処 理 に 関 す
る す べ ての措 置
(3)災害救助法適用時の国庫負担金の対象となる費用
「災害救助法による救助の程度・方法及び期間」による。
(4)処理期間
災害発生の日から 10 日以内とする。ただしこれによりがたい場合は、厚生労働大臣
の承認を得て、必要最小限度の期日を延長することができる。
(5)安置所の設置、搬送等
①
遺体の安置については、災害の状況に応じて町斎場及び体育館等公共建築物を中
心に選定し、安置所(検視場所)を開設する。また、相談窓口を設置し住民への情
報提供を行う。
安置所(検視場所)
名称
②
住所
電話番号
旧浦神小学校体育館
浦神 1804
-
市野々小学校体育館
市野々2604
0735-55-0204
太田小学校体育館
南大居 200
0735-57-0224
体育文化会館
大字天満字木戸浦 441-8
0735-52-2340
警察官の検視及び医師の検案を終えた遺体は、身元確認と身元引受人の発見に務
めるとともに、救助部が各部、各機関の協力を得て、開設した安置所へ搬送する。
身元の判明した遺体については、遺族等に引渡すものとする。
③
遺体の搬送は、町霊柩車を使用し、必要に応じて新宮保健所、隣接市町及び関連
機関へ応援を要請する。
④
棺、骨つぼ、ドライアイス等必要な物資は、葬儀業者等に協力要請し調達するも
のとする。
(6)その他
本部長は、遺体処理を行った場合は、次の書類を整備保存するものとする。
①
救助実施記録日計票
②
遺体処理台帳
③
遺体処理費支出関係証拠書類
3.埋火葬
災害で死亡した者に対して、社会が一時混乱しているために遺族による埋火葬が困難
な場合、又は死亡した者に遺族がいない場合は、応急的な措置として、遺体の埋火葬(仮
- 311 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 11 節 行方不明者捜索、遺体処理・埋葬計画
埋葬)を実施する。
ただし救助法が適用されれば、県本部長の補助又は委任により本部長が行う。
(1)埋火葬の方法
現物給付で行うものとする。
①
棺、骨つぼ等、埋葬に必要な物資の支給及び火葬又は納骨等の役務提供
②
死者に遺族がない場合は、埋葬に必要な物資の調達及び火葬措置
(2)埋火葬期間
災害発生の日から 10 日以内とする。ただしこれによりがたい場合は、厚生労働大臣
の承認を得て、必要最小限度の期日を延長することができる。
(3)災害救助法適用時の国庫負担金の対象となる費用
「災害救助法による救助の程度・方法及び期間」による。
(4)遺体の火葬は、町斎場で行うこととし、死亡者数によっては和歌山県広域火葬実施
要綱に基づき応援要請するものとする。
(5)縁故者の判明しない者については、遺骨を一時保管し、縁故者が判明次第引渡すも
のとする。
(6)身元が判明しない者については、一定期間経過後、行旅死亡人として取扱うものと
する。
(7)その他
埋火葬を実施し、又は、埋火葬に要する現品若しくは経費を支給した場合は次の書
類を保存し、整備するものとする。
①
救助実施記録日計票
②
埋火葬台帳
③
埋火葬費支出関係証拠書類
4.火葬場の状況
名
称
所
那智勝浦町斎場
在
地
台
天満 1991-2
数
2基
平常時
延長時
4体/日
4体/日
5.町内葬儀業者
業
紀
中
者
名
伊
葬
本
葬
所 在 地
祭
祭
JA みくまの葬祭センター
電 話 番 号
朝日4-19
0735-52-3770
天満 1684-4
0735-52-4966
川関 1239-1
0735-52-7203
- 312 -
第4編
第 12 節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 12 節 災害弔慰金等支給及び援護資金等貸付計画
災害弔慰金等支給及び援護資金等貸付計画
震 災 に より被 害 を 受けた 者 に 対し、災 害弔 慰金 及 び 災害障 害 見 舞金等 の 支 給 並
び に 低 所得者 に 対 して災 害 援 護資金 等 の 融資を 行 い、被災 者 の 早期立 ち 直 りを図
り 、 併 せて生 活 の 安定化 を 促 進する も の とする 。
1 . 災 害弔慰 金 及 び災害 障 害 見舞金 の 支 給並び に 災 害援護 資 金 の貸付
( 1 ) 実施者
町 長 は 、災害 弔 慰 金の支 給 等 に関す る 法 律に基 づ く 条例の 定 め るとこ ろ に よ
り 、一 定規模 以 上 の自然 災 害 により 被 災 した住 民 の 遺族、世 帯 主に対 し て 弔 慰
金 及 び 障害見 舞 金 の支給 及 び 援護資 金 の 貸付を 行 う 。
( 2 ) 実施基 準 等
対象災害
災 害 弔 慰金
自然災害
・1市町村において住居が5世帯以上滅失した災害
・県内において住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上ある場合の災害
・県内において災害救助法が適用された市町村が1以上ある場合の災害
・災害救助法が適用された市町村をその区域内に含む都道府県が2以上ある場合
の災害
1.生計維持者
500 万円
2.その他の者
250 万円
遺族の範囲
配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹
支給額
※ 生 計 維持者 と は 、弔慰 金 を 受ける こ と となる 遺 族 の生計 を 主 として 維 持 し
て い た 者。
対象災害
災 害 障 害見舞 金
自然災害
・1市町村において住居が5世帯以上滅失した災害
・県内において住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上ある場合の災害
・ 県内において災害救助法が適用された市町村が1以上ある場合の災害
・災害救助法が適用された市町村をその区域内に含む都道府県が2以上ある場
合の災害
支給額
1.生計維持者
2. その他の者
250 万円
125 万円
障がいの程度
1.両眼が失明したもの
2.咀嚼および言語の機能を廃したもの
3.神経系統の機能または精神に著しい障がいを残し、常に介護を要するもの
4.胸腹部臓器の機能に著しい障がいを残し、常に介護を要するもの
5.両上肢をひじ関節以上で失ったもの
6.両上肢の用を全廃したもの
7.両下肢をひざ関節以上で失ったもの
8.両下肢の用を全廃したもの
9.精神ま たは身体の 障がいが重 複する場合 における当 該重複する 障 が
いの程度が、前各号と同程度以上と認められるもの
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 12 節 災害弔慰金等支給及び援護資金等貸付計画
( 3 ) 災害援 護 資 金の貸 付 け
町 は 、条例に 基 づ いて災 害 に より被 害 を 受けた 世 帯 の世帯 主 に 対して 、そ の
生 活 の 立て直 し に 資する た め 災害救 護 資 金の貸 付 け を実施 す る 。
( 4 ) 対象災 害
・ 当該貸付けを実施する市町村の区域内において災害救助法が適用された災害
・ 都道府県内において災害救助法が適用された市町村が1以上ある場合の災害
( 5 ) 貸付け 限 度 額
被
負 傷 区 分
害
程
度
金
額
家財の損害 が、その価額の3分の
150 万円
1以上
世帯主におおむね
170 万円(特別の事
1月以上の療養を 住居の半壊
情のある時 250 万円)
要する負傷がない
250 万円(特別の事
場合
住居の全壊
情のある時 350 万円)
住居の全体が滅失若しくは流失
350 万円
家財の損害がない場合
150 万円
世帯主におおむね
住居の損害がなく、家財の損害
1月以上の療養を
がその価額の3分の1以上
要する負傷がある
場合
備
250 万円
住居の半壊
270 万円(特別の事
情のある時 350 万円)
住居の全体が滅失若しくは流失
350 万円
考
①
住居の半壊とは、住居の損壊、焼失又は流失した部分の床面積(以下「損失
床面積」という)が、その住居延床面積の2割以上7割未満の場合であって、
その部分の修理を実施することによって住居として使用できる状態をいう。
②
住居の全壊とは、損失面積がその住居の延床面積の7割以上に達した状態
(次項に定めるものを除く)又は損失床面積がその住居の延床面積の7割に達
しないが、その住居を改築しなければ居住できない状態をいう。
③
住居の滅失とは、住居全体の損壊、焼失又は流失をいう。
④
特別の事情のある時は、被災した住居を建て直すに際し、その住居の残存部
分を取り壊さざるを得ない場合等特別の事情が認められるときをいう。
( 6 ) 貸付条 件
・利
率
年3 % ( 据置期 間 は 無利子 )
・ 据 置 期間
3年 ( 特 別の事 情 が ある場 合 は 5年)
・ 償 還 期限
10 年 ( 据 置期 間 を 含む)
・ 償 還 方法
年賦 ま た は半年 賦
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 12 節 災害弔慰金等支給及び援護資金等貸付計画
・ 所 得 制限
世 帯 人 員
市 町 村 民税に お け る前年 の 総 所得金 額
1
人
220 万 円
2
人
430 万 円
3
人
620 万 円
4
人
730 万 円
5人以上
1 人 増 すごと に 730 万円 に 30 万円 を 加 えた額
た だ し 、その 世 帯 の住居 が 滅 失した 場 合 にあっ て は 、1,270 万 円とす る 。
- 315 -
第4編
第 13 節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 13 節 被災者生活再建支援法の適用計画
被災者生活再建支援法の適用計画
地震等の自然災害時における被災者の生活再建に関する支援については、本計画による
ものとする。被災者生活再建支援法に基づき、支援金の支給事務については、県から被災
者生活再建支援基金(財団法人都道府県会館)へ全部委託、又、基金から一部町が受託し、
実施するものとする。
な お 、 支援法 の 適 用基準 等 は 次のと お り である 。
1 . 適 用基準
地震・津波等の自然災害により生じた被害が次に該当するに至った場合(火
災・事故 等人 為 的 な原因 に よ り生じ た 被 害は含 ま れ ないが 、当該 起因 が 自 然現象
に よ る ものは 対 象 となる )
( 1 ) 災害救 助 法 施行令 ( 昭 和 22 年 政 令第 225 号 )第1 条 第 1項第 1 号 又は 第 2
号 の い ずれか に 該 当する 被 害( 同条 第 2 項のみ な し 規定に よ り 該当す る こ と と
な る も のを含 む ) が発生 し た 市町村 に お ける自 然 災 害
( 2 ) 10 以 上 の 世帯の 住 宅 が全壊 し た 市町村 に お ける自 然 災 害
( 3 ) 100 以 上 の 世帯の 住 宅 が全壊 し た 県にお け る 自然災 害
( 4 )本制度適用市町村又は都道府県の区域に隣接する市町村(人口 10 万人未満に限る)
の区域においては、5以上の世帯の住宅が全壊する被害が発生した自然災害
上 記 の 自然災 害 に よって 対 象 となる 世 帯
①
住 宅が、 全 壊 (全焼 ・ 全 流出) し た 世帯
②
住 宅が半 壊 し 、又は 敷 地 に被害 が 生 じ、倒 壊 防 止等の や む を得な い 事 由 に
よ り 住 宅を解 体 し た世帯
③
災害が継続し、長期にわたり居住不可能な状態が継続することが見込まれる世
帯
④
住宅が半壊し、大規模な補修を行わなければ住宅に居住することが困難である世
帯
2 . 住 宅の被 害 認 定
被 害 認 定につ い て は 、認 定 基 準〔[ 災 害 の被害 認 定 基準に つ い て(平 成 13 年6
月 28 日 内閣 府 政 策統括 官 ( 防災担 当 ) 通知)]〕 に より町 が 行 い、県 は そ の取り
ま と め を行う こ と とする 。
3 . 支 援金の 支 給 限度額 と 対 象経費
下 表 に 示す限 度 額 の範囲 内 で 支給さ れ る 。
※
要 援護世 帯 と は心身 喪 失・重度 知 的 障がい 者 、1級の 精 神 障がい 者 、1・2
級 の 身 体障が い 者 等を含 む 世 帯をい う 。
- 316 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 13 節 被災者生活再建支援法の適用計画
世帯の年収、年齢等の要件
全壊世帯
大規模半壊世帯
世帯
人数
合計
複数
300 万円
100 万円
200 万円
50 万円
単数
225 万円
75 万円
150 万円
37.5 万円
複数
150 万円
50 万円
100 万円
25 万円
単数
112.5 万円
37.5 万円
75 万円
18.75 万円
複数
100 万円
―
100 万円
50 万円
単数
75 万円
―
75 万円
37.5 万円
複数
50 万円
―
50 万円
25 万円
単数
37.5 万円
―
37.5 万円
18.75 万円
生活関係
軽費
居住関係経費
うち家賃等
年収≦500 万円
・世帯主が 45 歳以上又は要援護者
世帯で 500 万円<年収≦700 万円
・世帯主が 60 歳以上又は要援護者
世帯で 700 万円<年収≦800 万円
年収≦500 万円
・世帯主が 45 歳以上又は要援護者
世帯で 500 万円<年収≦700 万円
・世帯主が 60 歳以上又は要援護者
世帯で 700 万円<年収≦800 万円
①
生 活に必 要 な 物品の 購 入 費又は 修 理 費
②
自然災害により負傷し、又は疾病にかかった者の医療費
③
住 居の移 転 費 又は移 転 の ための 交 通 費
④
住宅を賃借する場合の礼金
⑤
民間賃貸住宅の家賃・仮住まいのための経費(50 万円が限度)
⑥
住宅の解体(除却)・撤去・整地費
⑦
住宅の建設、購入又は補修のための借入金等の利息
⑧
ローン保証費、その他住宅の建替等にかかる諸経費
(注)大規模半壊世帯は⑤から⑧のみ対象(100 万円が限度)
(注)長期避難世帯の特例として避難指示が解除された後、従前居住していた市
町村内に居住する世帯は、更に①③の経費について合計金額の範囲内で 70 万
円を限度に支給
(注)他の都道府県に移転する場合は、⑤から⑧それぞれの限度額の1/2
4.申請手続き・提出書類
被災者生活再建支援金の支給を受けようとする世帯の世帯主は、次の①から⑦の書類
を町担当窓口へ提出する。
①
被災者生活再建支援金支給申請書
②
り災証明書
③
所得証明書等
④
住民票又は外国人登録済証明書
⑤
預金通帳の写し
⑥
要援護世帯であることが確認できる書類
⑦
支出を証明する領収書・契約書の写し等
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 13 節 被災者生活再建支援法の適用計画
5.町・県・基金の事務体制
(1)那智勝浦町
・ 制度の周知(広報)
◎
住宅の被害認定
◎
り災証明書等必要書類の発行
◎
被災世帯の支給申請等に係る窓口業務
◎
支給申請書の受付・確認等
◎
支給申請書等のとりまとめ及び県への送付
○
支援金の返還に係る請求書の交付
○
加算金の納付に係る請求書の交付
○
延滞金の納付に係る請求書の交付
○
返還される支援金、加算金及び延滞金の受領並びに基金への送金
・ その他上記に係る付帯事務
(2)和歌山県
・ 制度の周知(広報)
◎
基金への支援金支給事務の全部委託
◎
被害認定のとりまとめ
◎
被害状況 等 の 内閣府 等 へ の報告
◎
法 の対象 と な る自然 災 害 の公示 と 内 閣府等 へ の 報告
◎
支 給申請 書 等 必要書 類 の とりま と め 及び基 金 へ の送付
◎
冷 暖房器 具 に 関する 被 災 世帯の み な し措置 の 通 知・報 告
◎
暖 房器具 の 限 度額を 別 に 定める 場 合 の申請 等
( 3 ) 法人(財団法人都道府県会館)
・ 制 度 の周 知 ( 広報)
◎
交 付金交 付 申 請書の 受 理 及び審 査
◎
交 付金の 交 付 決定及 び 交 付
◎
交 付金の 却 下 の決定
◎
支 援金支 給 実 績報告 書 の 受領及 び 審 査
◎
交 付金の 交 付 決定の 取 消 し及び 交 付 金の返 還 請 求
◎
国 への補 助 金 交付申 請 等 補助金 関 係 事務
◎
支 援業務 に 必 要な調 査 又 は研究
◎
支 援事業 運 営 委員会 の 設 置及び 必 要 事項の 審 議
◎
県 からの 支 援 金支給 に 関 する事 務 の 全部受 託
○
支 援金の 支 給 の申請 に 係 る書類 の 審 査
○
支 援金の 支 給 の決定 及 び 却下の 決 定
○
支 援金の 支 給
○
支 援金の 申 請 期間の 延 長
○
支 給する べ き 支援金 の 額 の確定
○
支 援金の 支 給 決定の 取 消 し
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第4編
○
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 13 節 被災者生活再建支援法の適用計画
市 町村に 対 す る支援 金 支 給事務 の 一 部委託
・ そ の 他上 記 に 係る付 帯 事 務
※「◎」は、各団体で行う事務、「○」は、委託を受けて行う事務、「・」は、必
要な事務
6 . そ の他
収 入 額 の算定 、そ の 他に つ い ては被 災 者 生活再 建 支 援法・同施 行 令・同施 行 規
則 ・ 内閣府政策統括官通知(防災担当)等に基 づ き 行うも の と する。
- 319 -
第4編
第 14 節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 14 節 外国人・観光客・帰宅困難者支援計画
外国人・観光客・帰宅困難者支援計画
災害時における外国人・観光客・帰宅困難者の支援体制は、この計画によるものとす
る。災害時に、地理に不案内な外国人や観光客、交通機関等が途絶したため、那智勝浦
町内に滞留を余儀なくされた帰宅困難者に対し、情報や応急物資の提供を行うとともに、
迅速に安否確認、被災状況を把握する。また、外国語若しくはやさしい日本語による情
報を提供し相談を受ける。
1.宿泊施設等における避難誘導
宿泊施設及び観光地において被害が拡大する場合、旅館組合、観光協会等との連携を
図り、宿泊施設の責任者や観光地の従業員が、放送施設や拡声器等により、観光客を速
やかに安全な場所へ誘導する。
その際、観光客に対しては、団体行動をとるよう指示し、パニックを避けるよう努め
る。
2.外国人に対する情報提供
言葉に不自由な外国人に対しては、ボランティアや地域住民等の協力を得て、チラシ
やラジオ等を利用して、必要な情報を提供する。
また、観光・宿泊施設の運営者等は、防災に関する外国語会話集やコミュニケーショ
ンカード、多言語のアナウンス、災害時多言語情報作成ツール※の活用、さらに、通信
が可能な場合はスマートフォン用アプリ「Safety tips」の活用を図る。
※
(財)自治体国際化協会が作成・提供しているツールで、多言語対応した掲示、携帯
メール・サイト、音声メディアの作成を支援する。
3.帰宅困難者に対する情報提供
帰宅困難者に対して、西日本旅客鉄道㈱と協力して駅前に被害や交通の状況を掲示す
るなど、帰宅支援情報を提供する。
また、町内の商業施設など、町外からの滞留者が生じる施設にも帰宅支援情報を連絡
する。
4.観光客の安否確認
(1)宿泊施設の責任者や観光地の従業員等を通じて、発災時の宿泊客や観光客及び修学
旅行等の団体の人数確認、負傷者数等、詳しい状況を把握する。その際、観光客等に
対しては団体行動をとるよう指示し、パニックを避けるよう努める。
(2)警察・消防本部と情報を交換し、ボランティア団体やマスコミ等と協力して、観光
客の安否について、宿泊施設の責任者の協力を得て、宿泊記録等により調査し確認す
る。
(3)主な駅(JR紀伊勝浦駅等)や観光地等に避難している人員等を駅事務室、観光事
業所、消防本部、警察と情報交換し把握する。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 14 節 外国人・観光客・帰宅困難者支援計画
(4)旅行会社等と外国人旅行者の被災情報を交換し、宿泊施設や避難所等に滞在する外
国人旅行者の安否確認を行う。
5.応急食糧・飲料水・生活必需品の供給
旅館組合、観光協会等との連携を図り、観光客や帰宅困難者の状況を把握して、町の
担当部及び班を通じ、必要量の応急食糧、飲料水、毛布等を提供する。
6.徒歩帰宅者への支援
帰宅困難者(徒歩で帰宅する被災者)に対し、協定に基づき帰宅困難者支援「協力店
舗」のステッカーを表示した災害時帰宅支援ステーション(コンビニエンスストア等)
において、次のような支援を行うこととなっている。
(1)水道水、トイレ等の提供
(2)地図による道路の情報、ラジオで知り得た通行可能な道路に関する情報の提供
7.相談
外国語を話せる職員・ボランティアによる相談窓口を開設し、各種相談に応じる。ま
た、必要に応じて通訳の派遣をボランティアに依頼する。
8.その他
積極的に外国人のニーズを把握し、それに応えるべくボランティアネットワークづく
りを支援する。
- 321 -
第4編
第 15 節
地震・津波災害応急対策計画 第4章 り災者救助保護計画
第 15 節 海外からの支援の受入計画
海外からの支援の受入計画
地 震・津 波災 害 発 生時に お け る海外 か ら の救援 物 資 の提供 や 救 援隊派 遣 の 申し出
が あ っ た場合 の 受 入れは 、 こ の計画 に よ るもの と す る。
海 外 か らの支 援 に ついて は 、県 及び 関 係 機関等 と 十 分な協 議 を 行い、ま たそ のニ
ー ズ を 把握の う え 、受け 入 れ ること と す る。
1 . 救 援物資 の 受 入れ
海 外 救 援物資 の 受 入れに つ い ては、次 のこ とを 申 出 者に確 認 の 上、迅 速 に 行 う
も の と する。
①
品 目(ト ラ ブ ルを避 け る ため、 英 語 若しく は 日 本語で 確 認 するこ と )
②
数 量(単 位 に ついて 確 認 するこ と )
③
使 用期限 等 の あるも の に ついて は 、 その期 限 内
④
輸 送手段 及 び ルート
⑤
搬 入場所
⑥
搬 入予定 日 時
2 . 救 援隊等 の 受 入れ
( 1 )海 外か ら の 救援隊 等 の 受入れ に つ いては 、申出 者に 次 の ことを 確 認 の上で 行
う も の とする 。
①
活 動内容
②
人 数及び 資 格
③
持 ち込む 機 材 、物資 等 の 種類( 救 助 犬等を 含 む )及び そ の 数
④
県 が準備 す る 物資の 要 ・ 不要( 例
⑤
到 着場所
⑥
到 着日時
⑦
通 訳及び 日 本 側協力 者 の 要・不 要
テント 等 )
( 2 ) 本町は 、 救 援隊に 可 能 な限り 自 力 で活動 を 行 う こ と を 要 請 す る こ と と す る 。
( 3 )受入れ に 際 しては 、そ の活動 や 機 材、物 資 等 の持ち 込 み に関す る 法 令等 に よ
る規制に十分考慮し、可能な限り規制免除を関係機関に働きかけ、通関料等
の 免 除 手続き を 行 ったう え で 受け入 れ る ことと す る 。
- 322 -
第4編
第5章
第5章
保健衛生計画
第1節
防疫計画
保健衛生計画
第1節
1.目
地震・津波災害応急対策計画
防疫計画
的
震災発生時における被災地の防疫は、本計画に定めるところにより迅速に実施し、感
染症の発生と流行の未然防止に期するものとする。
2.実施者
本部長は、県支部保健班(新宮保健所)とともに実施するものとする。
3.組
織
災害防疫実施のために、町災害対策本部は防疫班を編成する。
防疫班は概ね衛生技術者1名(班長)、事務吏員1名、作業員数名をもって編成する。
4.防疫の方法
防疫活動は、次の方法によって行うものとする。
(1)防疫処置の強化
災害の規模に応じた防疫組織を設け、対策の推進を図る。
(2)広報活動の実施
パンフレット、リーフレット等の配布などにより、広報活動を強化し、地区住民の
社会不安の防止に努める。
(3)清掃方法
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」及び第2節に定める「清掃計画」によって、
ごみ処理、し尿処理等を実施するものとする。
(4)消毒方法
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第 27 条第2項及び、
法
施行規則 14 条に定めるところにより実施するものとし、使用する薬剤及び器具等につ
いては、速やかに整備拡充を図るものとする。
(5)ねずみ族、昆虫等の駆除
知事の指示に基づき、法第 28 条第2項の規定により、病原体に汚染され、又は汚染
された疑いがあるねずみ族・昆虫等が存在する区域を指定し、当該ねずみ族・昆虫等
の駆除を行うものとする。
(6)家庭用水の供給
法第 31 条第2項規定による知事の指示に基づき、速やかに生活の用に供される水の
供給をするものとする。実施に当たっては(第3編第4章第4節「給水計画」
)に定め
る方法によって行うものとする。
(7)患者の入院方法
感染症等であって、入院が適当なものについては、法第 19 条の規定により、早急に
- 323 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第1節
防疫計画
入院の手続きを取るものとする。感染症指定医療機関がり災した場合又は、交通事情
等の理由により入院が困難な場合は、その他の医療機関に入院の手続きを取るものと
する。
(8)集団避難所
感染症等により避難所を開設したときは、県防疫関係職員の指導を得て衛生の徹底
を期するものとする。
5.報
告
本 部 長 は 、警 察 、消 防等 諸 機 関 、地 区 の 衛生組 織 そ の他関 係 団 体の緊 密 な 協力
の も と に 、下 記 の 事項に つ い て 、所 定 の 様式(災 害 防疫事 務 要 領)に よ り 、所轄 保
健 所 を 経由し て 、 県本部 長 に 報告(電 話 、書類 )す るもの と す る。
( 1 ) 被害の 状 況
( 2 ) 防疫活 動 状 況
( 3 ) 災害防 疫 所 要見込 額
( 4 ) その他
6 . 町 で備付 け を 要する 記 録
お お む ね次の 書 類 を整備 し 保 管する 。
( 1 ) 災害状 況 及 び防疫 活 動 状況報 告
( 2 ) 清掃方 法 及 び消毒 方 法 に関す る 書 類
( 3 ) ねずみ 族 、 昆虫等 の 駆 除に関 す る 書類
( 4 ) 生活の 用 に 供され る 水 の供給 に 関 する書 類
( 5 ) 患者台 帳
( 6 ) 防疫作 業 日 誌
( 7 ) 防疫経 費 所 要額調 及 び 関係書 類
7 . そ の他
災 害 防 疫の業 務 分 掌の概 要 は 次表の と お りであ る 。
- 324 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第1節
防疫計画
災 害 防疫に お け る業務 分 掌 概要
実施主体
町
本
部
県支部保健班(保健所)
主
県本部防疫班(健康対策課)
備
考
県防疫計画により、
検病調査班を編成し
検 病 調 査
実施する。
主
健 康 診 断
検病調査の結果必要
健康診断を行うに必要な
と認め足るときは県
器材、薬剤の確保
本部と協議の上行うこと
主
感染症患者又は病原体
保有者の発生したとき
は速やかに入院の手続
きをとる。
患者の入院
主
患者多数発生又は交通
患者数、入院先などの把
途絶のため感染症指定
握等を通じてまん延対策
医療機関に入院困難な
を講じる。
ときは他の医療機関に
入院の手続きをとる。
生活の用に
主
県支部の指示により
供される水
町本部に指示する。
実施すること。
給水ろ過班の現地派遣、
自衛隊の出動要請
の供給
消
毒
ね ず み 族
主
県支部の指示により
実施すること。
主
県支部の命令により
町本部に実施範囲、
実施すること。
期間を示達する。
昆 虫 駆 除
主
集団避難所
市町村の被害激甚
でその機能が著し
く阻害され町本部
が実施できないか
実施しても不十分
であると
県本部が認める
ときは県本部が代
執行する。
町本部に指示する。
集団避難所を開設し
たときはその衛生管
理に特に注意すること。
(自治組織の編成)
町本部で実施すること
臨時予防接種
主
県本部の命令により
感染症予防上必要と認め
が可能と認め県支部が
対象者、期間を定め
るときは対象者期日を指
命令したときは、町本
て臨時予防接種を実
定して支部に臨時予防接
部において実施するも
施するものとする。
種を命ずる。
のとする。
- 325 -
第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第2節
清掃計画
清掃計画
災 害 の 発生に よ っ て、ご み 、汚 泥並 び に し尿等( 以下「廃 棄 物」とい う )に より
生 活 環 境が著 し く 汚染さ れ た 場合、こ れら を早 急 に 処理し 、衛生 的な 生 活 環境を 確
保 す る ための 災 害 時にお け る 廃棄物 対 策 は本計 画 に よる。
1 . 実 施者
被災地における廃棄物収集処分の応急対策計画の策定及びその実施は本部長
が 行 う が、特 に 以 下の点 に つ いて配 慮 す るもの と す る。
( 1 )避 難所 等 の 避難人 員 及 び場所 を 確 認し、当 該避 難所 等 に おける ご み 処理の 必
要 性 や 収集、処 理 見 込み を 把 握し、必 要 に 応じ て 周 辺の環 境 に 留意し て 公 有地
等 を 中 心に仮 置 き 場を設 置 す る。
( 2 )避難所 等 の 避難人 員 及 び場所 を 確 認し、水 道 の復旧 状 況 を勘案 の う え、当 該
避 難 所 等の仮 設 ト イレの 必 要 数やし 尿 の 収集、処 理 見 込み を 把 握し、必 要 に 応
じ 設 置 す る 。 ま た 、 要 配 慮 者 に 向 け て は 、「 災 害 対 策 用 簡 易 ト イ レ 」 の 備 蓄 分
を 避 難 所等に 輸 送 し使用 す る ととも に 、不足す る 分 につい て は 関連業 者 等 よ り
調 達 確 保し輸 送 を 依頼す る 。
2.組
織
本 部 の 救助部 に お いて実 施 す る。被 害 が 甚大で 本 部 のみで 実 施 が不可 能 な と き
は 、他 の 市町 村 に 応援を 要 請 し 、本 部 各 班の応 援 を 得て衛 生 班 を増員 し て 、ゴミ
処 理 係 、し尿 処 理 係を編 成 し 実施す る 。
3 . ごみの 収 集 、処理
( 1 )廃 棄物 の 処 理及び 清 掃 に関す る 法 律施行 令 第 3条(一 般 廃棄物 の 収 集 、運 搬 、
処 分 の 基 準 )に 定 め る と こ ろ に よ り 、 災 害 発 生 の 日 か ら な る べ く 早 く 収 集 、 運
搬 処 理する。
( 2 )被災地の区長等の協力を得て地区毎に集積所を定め清掃作業の効率化を図る。
( 3 )委託業 者 を 被災地 に 重 点配置 す る 。なお 不 足 の場合 に は 車両を 借 上 げ、作 業
員 を 雇 入れ作 業 の 円滑化 を 図 る。
( 4 )ご みの 分 別 は可燃 ご み 、不燃 ご み 、粗大 ご み 等に分 別 し 、腐敗 性 の 高い可 燃
ご み は 、最優 先 で 収集し 、 ク リーン セ ン ターで 焼 却 処分す る 。
( 5 )処理施 設 は 、速や か な 点検を 行 い 稼働の 措 置 を講じ 、処 理能力 を 上 回る ご み
が 発 生 した場 合 は、周辺 の 環 境に留 意 し て公有 地 等 を中心 に 臨 時集積 所 を 設 置
す る と ともに 、 隣 接市町 村 に 協力を 依 頼 するも の と する。
( 6 )大 規模 災 害 発生時 に お ける廃 棄 物 の処理 等 に 関して 協 力 が必要 な 場 合は、和
歌 山 県 と社団 法 人 和歌山 県 産 業廃棄 物 協 会が締 結 し ている「 大規 模災 害 時 に お
け る 災 害廃棄 物 の 処理等 に 関 する協 定 」に 基づ き 、県 を通 じ て 同協会 協 力 を 要
請する。
- 326 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第2節
清掃計画
( 7 )がれき に 混 在する 石 綿 等有害 な 物 資の収 集・処理に あ た っては 、地 域住 民 の
健 康 管 理及び 安 全 管理に 十 分 配慮し 、専門 業者 に よ り処理 を 行 う。併 せ て 環 境
汚 染 の 未然防 止 に 努める 。
4 . し 尿の収 集 、 処理
( 1 )し 尿の 収 集 は一部 事 務 組合域 内 許 可業者 に よ り行う 。なお 収集 能 力 が不足 す
る と 思 われる と き は、保 健 所 及び県 の 指 導によ り 被 害地外 の 隣 接市町 村 に 協 力
を 要 請 するも の と する。ま た 、県と一般社団法人和歌山県清掃連合会が締結してい
る「災害時におけるし尿等の収集運搬に関する協定書」に基づき、県を通じ同連合会
に協力を要請する。
( 2 )被災状況により、町が備蓄する仮設トイレでは足りない時は、県 又 は 被害 を 受
け て い ない市 町 村 等に要 請 し て、速 や か に避難 所 等 に仮設 ト イ レの設 置 に 努 め
る。なお、仮設トイレの設置不能により仮設する場合は、立地条件を考慮し、
地 下 水 の汚染 し な い場所 を 選 定して 設 置 するも の と する。
(3)し尿処理は、原則として処理場(大浦浄苑)で処分するものとするが、必要に応じ、
環境衛生上支障のない場所に応急的貯溜槽を設置するものとする。
5 . 県 への報 告
( 1 )本 部長 は 、災 害に よ り 応急対 策 を 実施し た と きは、直 ち に 、新 宮 保 健所経 由
の う え 県環境 生 活 部環境 生 活 局循環 型 社 会推進 課 へ 報告す る 。
( 2 )本 部長 は 、廃 棄物 処 理 施設( ご み処 理施 設・し 尿処 理 施 設)に 被 害 があっ た
場 合 は 、厚生 省 環 境衛生 局 水 道環境 部 長 通知( 平 成 12 年 7 月 17 日 生 衛 発 第
1153 号(一部 改 正 )平成 13 年 4月 24 日 環廃 対 第 180 号 )に 示さ れ た 様式に よ
り 、そ の被害 状 況 、被害 写 真 及び復 旧 計 画(第 1 報 は、概 況 を 電話・F A X で )
を 添 え、新宮 保 健 所を経 由 し て、県 環 境 生活部 環 境 生活局 循 環 型社会 推 進 課 へ
報 告 す る。
6 . そ の他
堆 積 土 砂と災 害 清 掃事業 と の 関係
堆 積 土 砂の排 除 は 、清掃 作 業 とはみ な さ れない 。
(ごみ処理施設、し尿処理施設については、資料編 03-10-00 のとおり)
- 327 -
第4編
第3節
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第3節
食品衛生計画
食品衛生計画
被 災 地 営業施 設 及 び臨時 給 食 施設( 避 難 所 その 他 炊 き出し 施 設 )の実 態 を 把握し 、
新宮保健所の指示に従って適切な処置を講ずることによって被災者に対し安全で
衛 生 的 な食品 を 供 給する 。
1 . 臨 時給食 施 設
関 係 機 関と密 接 な 連携を と っ て施設 の 実 態を把 握 し、食品 衛 生 監視員 、保健 所
職 員 に よる現 地 指 導の徹 底 に よって 事 故 の発生 を 防 止する 。
[ 重 点 指導事 項 ]
①
手 洗い消 毒 の 励行
②
食 器器具 の 消 毒
③
給 食従事 者 の 健康
④
原 材料、 食 品 の検査
⑤
浸水、断水による飲料水の供給については、特に衛生的に取り扱うようにす
る。
2 . 営 業施設
新 宮 保 健所の 協 力 を得て 営 業 施設の 監 視 を強化 す る ととも に 、保 存又 は 製 造 さ
れ て い る食品 の 検 査を実 施 し て不良 食 品 の供給 を 排 除する 。
[ 重 点 監視指 導 事 項]
①
浸 水地区 は 浸 水期間 中 営 業を自 粛 休 業させ 、水 が 引い た 後 、施設 、設 備 を
完 全 消 毒の上 、新 宮保健 所 の 確認を 受 け て営業 を 再 開する よ う 指導す る こ と。
②
そ の他の 地 区 におい て は 臨時給 食 施 設と同 様 で あるが 、特 に従業 員 の 健 康
に つ い て指導 す る こと。
ま た 、汚水に よ り 汚染さ れ た 食品及 び 停 電によ り 腐 敗、変 敗 し た食品 が 供
給 さ れ ること の な いよう に す ること 。
3 . そ の他
災 害 の 規模に よ っ ては、食 品 衛 生監 視 員 、保健 所 職 員のみ で は 、十分 な 監 視指
導 が で きない 場 合 もある と 考 えられ る の で、食 品 衛 生指導 員 を 指揮し て 指 導に当
ら せ る 配慮を す る 。
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第4編
第4節
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第4節
保健師活動計画
保健師活動計画
災 害 発 生時に お け る被災 地 の 保健師 活 動 は、本 計 画 により 迅 速 に実施 し 、被 災地
住 民 の 健康保 持 を 図ると と も に 、関 係 者 との協 働 に より疾 病 予 防活動 及 び 心の相 談
等 精 神 保健活 動 に 努める も の とする 。
1 . 実 施者
本 部 長 が 実 施 す る も の と す る 。 た だ し 、必 要 に 応 じ て 県 に 対 し 保 健 師 の 派 遣 要
請 を 行 い、計 画 の 円滑な 実 施 に努め る も のとす る 。
2 . 救 助部( 救 助 班)の 業 務
①
被 災住民 の 健 康状況 の 把 握を行 う も のとす る 。
②
保 健師の 勤 務 状況の 把 握 を行う も の とする 。
③
医 療、防 疫 班 等の各 班 と の連携 、 調 整を行 う も のとす る 。
④
そ の他関 係 機 関との 調 整 を行う も の とする 。
⑤
保 健師の 被 災 地にお け る 活動調 整 を 行うも の と する。
3 . 保 健師活 動
( 1 ) 保健師 の 編 成
被 災 地 におけ る 保 健師の 活 動 は、原 則 と して複 数 を もって 編 成 する。
( 2 ) 被災地 に お ける活 動 内 容
①
被 災住民 の 実 態把握
②
情 報収集 及 び 情報提 供
③
巡 回によ る 被 災者の 健 康 管理及 び メ ンタル ケ ア
④
保 健衛生 指 導 の実施
⑤
要配慮者の 安否 確認
⑥
関 係機関 と の 連絡調 整
4 . 報 告及び 記 録
保 健 師活 動 を 実施し た 場 合 、県 支 部( 保健 班 )に 報告 す る ととも に 以 下の書 類
を 整 備 し、保 管 し ておく も の とする 。
( 1 ) 報告書 類
① 地 域 活動 記 録
② 避 難 所活 動 記 録
③ 保 健 活動 日 報
④ 保 健 師活 動 状 況報告 書
( 2 ) 記録書 類
① 健 康 相談 票 及 び経過 用 紙
② 健 康 調査 連 名 簿及び 健 康 調査世 帯 票
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
③ 仮 設 住宅 入 居 者世帯 調 査 票
④ その他
- 330 -
第4節
保健師活動計画
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5節
第5章
保健衛生計画
第5節
精神保健福祉対策計画
精神保健福祉対策計画
災害がメンタルヘルスに与える影響に長期的に対応する体制を確立するとともに、被害
状況、救援の必要性や内容等の情報の速やかな収集と的確な判断を行い、精神保健福祉活
動の規模と内容を変化する状況に応じて常に適正なものに保つものとする。
1.長期的な精神保健福祉活動
被災地域での医療機関が復旧し、また他府県等からの専門スタッフ等の応援が撤退し
た後を受けて、次のような業務を推進する。
①
問題発見のための情報収集
②
発見された問題の特性研究及び対策
③
関係職員(ボランティアを含む)の教育研修
④
啓発用資材の作成、配布
⑤
講演会、座談会等の開催
⑥
仮設住宅への巡回訪問指導等、こころのケア相談
⑦
被災者同士の自助グループの育成
2.被災地の災害対策
災害時の地域の精神保健福祉活動の拠点は、福祉課とする。
福祉課は、国、県と十分連携をとり、精神医療関係機関等によるネットワークを形成
し、状況の把握に努め、必要に応じ精神科医師を含む関係者の会議を行い適切に対応す
る。
3.要配慮者への対策
(1)精神障がい者の生活再建支援
被災精神障がい者は、住宅問題等生活上の解決すべき問題に加えて避難生活等によ
る人間関係の変化により過大のストレスが加わり不安定になりやすい。これまで関わ
っていた精神保健福祉相談員等が早期に関わり本人の悩みを聴き、問題処理にあたっ
て優先順位をつける等、相談の支援を実施する。
①
デイケア、就労支援施設等に通所していた場合は、交通事情等に配慮の上、でき
るだけ早期に通所者同士が災害のこと、仲間のこと等語れる場を提供する。
②
医療費助成、り災証明、仮設住宅や義援金の申込等諸手続き方法等についての情
報提供や、具体的支援を実施する。
(2)高齢者への対応
身体的にも不安を抱える高齢者は、災害後強度の不安から混乱を来したり、孤独感
を強める等影響が大きいことから、高齢者対策は重要である。特に仮設住宅や被災地
外への移住等の環境の変化には注意を払い、
「孤独死」等の防止にも努める。
高齢者が安心できる支援システムの整備が、こころのケアにつながる。
①
地域に応じて実施されている高齢者に対する相談、訪問活動、安否確認事業等で
- 331 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5章
保健衛生計画
第5節
精神保健福祉対策計画
把握された精神保健面からのアプローチが必要なケースについて継続的にフォロー
する。
②
近隣の声掛け、助け合いのあるコミュニティの再形成を図るため、ボランティア
や関係者が相互に連携して語らいの場つくりやイベントの開催などを行う。
(3)アルコール関連問題への対応
①
災害後には、大きなストレスの為に過剰にアルコールを飲酒する恐れがあるため、
アルコール飲料販売の自粛指導、支援物資に含まれるアルコール飲料の適正な処
理、アルコールについての正しい知識の普及等、早期対策に努める。
②
アルコール依存症の自助グループのミーティング会場が失われた場合は、早急に
場所の確保を行い、ミーティングによる再飲防止への協力を行う等、自助グルー
プの活動を積極的に支援する。
③
アルコール関連問題に関する相談窓口の設置や、巡回相談による専門家による早
期介入及び、アルコールの問題を有するケースに対しては、アルコール専門医療
機関等と連携を図り対応するとともに、断酒会等の自助グループやボランティア
を含む諸関係機関の連携による生活支援体制をつくる。
(4)小児への対応
小児は、精神機能(自我機能)が未発達のため、影響を強く受けやすく種々の症状
を引き起こしたり、時には長期的に問題を持つこともある。福祉課は、学校を中心に、
児童相談所や教育委員会等の相談機関、家庭、医療機関と相互に連携をとりながら、
相談を実施する。
(5)家族等を亡くした人達への支援
震災による身近な人との突然の死別は、残された者にとっては、はかり知れない悲
しみ、混乱、絶望感等を与える。現実を受け入れ立ち直っていけるよう、心身の健康
管理の観点から災害直後からの細かい配慮と、保健医療スタッフによる長期的、継続
的支援を実施する。
- 332 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第6節
第5章
保健衛生計画
第6節
動物救護活動支援計画
動物救護活動支援計画
災害時には、負傷又は放し飼い状態の動物が多数発生すると同時に、避難者の同伴動物
等に係る問題も予想されるため、町は、地域の安全確保及び動物愛護の観点から対応可能
な範囲において、県の指導のもと動物関係団体等の実施する動物の収容活動及び救助活動
を支援する。
1.被災地域における動物の保護
所有者不明の負傷動物又は放し飼い状態の動物については、周辺住民の安全確保を図
りながら、県の指導のもと動物関係団体等と協力してその保護に努めるものとする。
2.避難所における動物の適正な取扱いと保護
町は、避難所における同伴動物等の取扱いに対する一定の基準を定めるとともに、飼
い主等に対する適正な指導を行うなど環境衛生の維持や動物保護に努めるものとする。
①
各地域の被害状況の把握、避難所での動物の取扱い基準の策定と実践、獣医師の
派遣等に係る支援
②
避難所における環境衛生の維持
③
避難所での動物の飼養状況の把握
④
飼養されている動物に対する資材及び餌の提供
⑤
動物愛護ボランティアの派遣
⑥
飼養困難な動物の一時保管(必要に応じて、臨時動物一時預り施設を一定の期間
設置)
⑦
動物の所有者や里親探しのための情報の収集・提供
⑧
ペット動物に関する相談の実施等
⑨
県、関係団体等との連絡調整
3.動物救援センターへの協力、支援
動物救援センターが設置された場合、県の指導に基づき必要な措置を講じるなど協力、
支援を実施するものとする。
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第4編
第6章
地震・津波災害応急対策計画
第6章
公共土木施設等応急対策計画
公共土木施設等応急対策計画
震 災 の 発生後 、民 生の安 定 、公共福 祉 の 早期回 復 を 図るた め 、被災箇 所 の 本復 旧
計 画 を 立てる 前 に、落石 、流出 土砂 、雑木 等を 除 去 するほ か 、仮 道、仮 橋、仮締 切
な ど の 応急工 事 を 実施す る 。なお、応 急 工事の 施 工 にあた っ て は、平 常 時 より 地 元
建 設 業 界、建 設 業 者と調 整 を 図り、 速 や かな実 施 に 努める 。
1 . 道 路、橋 梁
災 害 発 生時、国、県、及 び 町 等道路 管 理 者は、所 轄の 道路 の 亀 裂、陥 没 、損 傷
及 び 倒 壊又は 落 橋 による 交 通 不能箇 所 の 被害状 況 を 速やか に 把 握し、道 路交 通の
確保を図るため活動体制を確立し、安全対策及び応急並びに復旧措置を講じる。
な お 、被 災し た 道 路 、橋 梁 が 唯一の 交 通 路で緊 急 物 資 、復 旧 資 材等の 輸 送 に必要
な 場 合 、又は 本 復 旧に長 期 間 を要す る も のにつ い て は仮道 、 仮 橋等を 設 け る。
2.河川
災 害 発 生時、河 川 管 理者 は 、管 内河 川 等 を巡視 し 、河 川施 設 の 被害及 び 障 害物
を 発 見 したと き は、関係 機 関 に通報 す る ととも に 、障 害物 の 除 去や応 急 復 旧に努
め 、次 期出水 に よ り被害 が 予 想され る 箇 所につ い て 、決壊 防 止 工事を 実 施 する。
3 . 下 水道、 公 共 溝渠( 排 水 路)等
町 は 、災 害時 に 下 水道施 設 、公 共溝 渠 等 の被害 状 況 を調査 し 関 係機関 に 伝 達 す
る と と もに、 早 期 の機能 回 復 を図る た め 、速や か に 応急復 旧 工 事に着 手 す る。
4 . 海 岸、漁 港 、 港湾
災 害 発 生時、海 岸 、漁港 、港 湾 等の 管 理 者は、各 施 設 を巡 視 し 、被害 を 関 係機
関 に 通 報する と と もに、堤 防が 決壊 す る おそれ の あ るもの 、堤防 前面 の 土 砂が流
出 し 根 固めを す る 必要が あ る もの、あ るい は護 岸 、水 門が 全 壊 又は決 壊 し て放置
す る と、隣接 す る 一連の 施 設 又は背 後 地 に甚大 な 被 害を与 え る、又は お そ れが大
き い 箇 所に、 仮 締 切、決 壊 防 止工事 を 実 施する 。
5 . 砂 防、地 す べ り等災 害
町 は 、砂防、地 す べり危 険 地 区を巡 視 し 、関係 機 関 に通報 す る ととも に 、二 次
災 害 の 危険性 に つ いて点 検 し、砂防 ダ ム や流路 工 等 が決壊 し 、こ れを 放 置 すれば
下 流 ま たは周 辺 の 人家等 へ 影 響する お そ れが大 き い ものに つ い て、仮 設 防 護柵設
置 等 土 砂災害 対 策 工事を 要 請 する。特に二次災害の危険性の高い被災箇所については
緊急に土砂災害対策工事を要請する。
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第4編
第7章
地震・津波災害応急対策計画 第7章 農林水産関係災害応急対策計画
第1節 農林関係災害応急対策計画
農林水産関係災害応急対策計画
第1節
農林関係災害応急対策計画
各種気象災害による農作物、農林業施設等の被害を最小限にとどめるための諸対策につ
いて定める。
(1)風水害応急対策
①
農作物対策
ア.水
稲
冠水田は、速やかに排水路を修復し、排水する。また、退水時に茎葉に付着し
た泥土は、洗い流す。
倒伏した場合は、丁寧に引き起こす。成熟期に近いものは、早急に収穫する。
(出穂後 30 日経過すれば、あまり減収にならない)
なお、冠浸水田の落水後は、白葉枯病、紋枯病、トビイロウンカ、ヨコバイ、
ヨトウ類の病虫害が発生しやすいので、早期防除を行う。植換えを要する場合は
補種苗の確保を図り、直ちに植換えする。
イ.大
豆
強制排水を行うとともに、水害により発生する病害虫に対し早期防除の徹底を
図る。
また、倒伏した場合は丁寧に引き起こす。特に、成熟期に近いものは早急収穫
する。
ウ.果
樹
a. 倒伏樹は、露出した根の乾かないうちに引き起し、土寄せ、支柱立て、敷草
等を行う。
b. 潮風を受ける所は、できるだけ早くスプリンクラ-等で散水し洗浄する。
c. 果樹発育期においては、落葉の程度に応じ手直し摘果による適正着果を維持
し、成熟期には全摘果による樹勢回復を図る。
d. 落葉の甚しい樹は、わら等で枝幹の保護を行い、せん定は極力行わず翌春の
新梢の充実後適宜行う。
e. 冠水園は速やかに排水と土壌の乾燥を図る。
エ.野
菜
a. 被害程度や作目、作型により異なるが、被害が著しく栽培を継続することが
不可能な場合は、速やかに栽培を中止し、経営可能な範囲で次期作目、作型を
検討する。
b. 被害が比較的軽微で、引続き栽培を継続する場合は、次の措置を講じる。
(ア)支柱等による倒伏の復旧や一部果実の収穫、摘果等により草勢の早期回復
を図る。
(イ)滞水している場合は、直ちに、排水溝(路)の整備等排水対策を行うとと
もに、園内の清掃をする。
- 335 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第7章 農林水産関係災害応急対策計画
第1節 農林関係災害応急対策計画
(ウ)泥水、はね水で汚染された茎葉は、速やかに噴霧器等で水洗する。
(エ)幼苗時で補植可能な場合は、被害株(苗)を除去し、速やかに補植する。
(オ)被害の程度により、葉面散布や追肥による栄養補給、土寄せ、敷わら(草)
を行い草勢の回復に努める。
(カ)風水害の状況に応じ、病害防除の徹底を図る。
オ.花卉、花木
a. 被害の程度により、引続き栽培可能なものは、次の応急措置を講じる。
(ア)倒伏したものは、支柱、整枝用ネット等で起こし、土寄せ、敷わら(草)を
行い、草(樹)勢の回復に努める。
(イ)被害枝の除去及び再整枝の検討を行う。
(ウ)浸水した育苗は、切花園では、速やかに排水し泥水、はね水の汚れを水洗
する。
(エ)風ずれ、浸水に伴う病害の防除措置をとる。
(オ)切花では被害株(苗)を除去し、補植可能なものは、予備苗を植付ける。
(カ)草(樹)勢回復のため、追肥、葉面散布を行う。
カ.施設栽培(野菜、花卉、花木、果樹)
a. ハウス、ガラス室などの施設の被害状況を速やかに調べ、破損部の早期補修
に努める。
b. 風雨中も見廻りを徹底し、施設内への浸水防止とか、換気に留意する。
c. 浸水、破損等の施設では、過湿状態とならないよう換気及び排水に努め、病
害発生の予防措置をとる。
d. 施設の復旧に時間を要する場合は、その間の温度管理に努め、特に低温時に
は、二重カ-テンの設置など保温対策を講じる。
キ.茶
a. 支柱等による倒伏株の復旧と株元への土寄せを行う。
b. 浸水園では、速やかに排水し、泥水、はね水の水洗と病害発生の予防措置を
行う。
c. 倒伏株等被害園に対して、樹勢回復のため、速効性チッ素を施すとともに敷
わら(草)を行う。
②
畜産対策
ア.一般対策
a. 家畜の待避
畜舎の損壊した場合、あらかじめ検討した待避場所に家畜を移動し脱出を防
止する。
b. 飼
料
飼料が水没等により不足が生じた時は、農業協同組合、飼料業者等に緊急確
保の手配を行う。
c. 停電時の対応
停電による給温、給水、換気が不能となった時は、あらかじめ講じておいた
- 336 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第7章 農林水産関係災害応急対策計画
第1節 農林関係災害応急対策計画
方法によりそれぞれの代替え処置をとる。
d. 飼料作物
浸冠水した場合は速やかに排水に努める。
イ.家畜衛生対策
畜舎等に浸水した場合は速やかに排水に努め、乾燥後速やかに畜舎及び周辺の
清掃消毒を行い、家畜伝染病の発生防止に努める。
③
林業対策
ア.苗
畑
病虫害の発生防止を準用する。
イ.造
林
地
a. 早期に山を巡視して被害の状況を把握する。
b. 被害木は早急に処分し、病虫害の発生を防止するとともに、根切れ、根ゆる
みなどを起こした幼令林木は木起こしや 根ぶみをして樹勢の回復を図る。
ウ.治山、林道
早期に施設を巡視して、被害の状況を把握するとともに危険な場所については
標示をし、応急処置をする。
(2)干害応急対策
①
農作物対策
ア.水
稲
用水の不足する水田では、水稲の生育に必要な最少の水量で最大の効果を上げ
るよう計画的、能率的な灌水を行う。
このため、水源を他に求められるところでは、田面が白くならないようにポン
プ等による間断灌水を行う。また、適当な水源を近くで得られないところで、田
面が白くなった水田では、株元への灌水や、敷草等を行い被害の軽減を図る。
干害を受けると、ウンカ類の発生が予想される。発生すれば、直ちに防除を行う。
イ.大
豆
畦間灌水の徹底と敷草等を行うとともに、干害に伴う病虫害の発生に注意し、
早期防除に努める。
ウ.果
樹
a. 干ばつ時において着果量が過重にならないよう摘果し、適正着果を維持する。
b. 灌水は、主根域土層の土壌水分含量に基づき、各生育時期別に定めた適正灌水
量、間断日数により行う。
用水不足の場合は局所灌水等による効率的な方法で行う。
エ.野菜、花卉等
a. 生育期間中の極端な土壌水分の低下は、作物の正常な生育を阻害するので、
可能なかぎり灌水を実施することが望ましい。
b. この場合、水源容量を考慮しながら、作物が干害影響を受ける直前から早め
に灌水を開始する。
c. 特に、夏季は長期にわたって無降雨日が続く場合があり、一度灌水を開始し
てから中断すると、一層被害を増すので注意する。
- 337 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第7章 農林水産関係災害応急対策計画
第1節 農林関係災害応急対策計画
d. 定植後の乾燥は、著しく初期生育を阻害するので、夏季に限らず有効な手段
で灌水する。
オ.茶
茶園では、ハダニ、ヨコバイ、ハマキ等干害(乾燥)に伴い多発することが予
想され、樹体被害を増大することがあるので、防除の徹底を図る。
(3)寒冷害(雪害)応急対策
①
農作物対策
ア.水
稲(山間部)
田植えは、遅れても温暖な日を待って行う。
生育時に低温が予想されれば、深水管理する。また早期落水は、登熟を妨げ、
収穫量及び品質の低下をきたすので、生育に見合った適切な水管理及び施肥等栽
培管理に万全を期す。
また低温、日照不足等により、稲体が軟弱化し、抵抗性が弱まるので、いもち
病を中心に病虫害の発生動向を的確に把握し、適時適切な防除に努める。
適期収穫を励行するとともに、施設乾燥能力に合わせた計画的な乾燥及び水分
別仕分けを徹底する。
イ.果
樹
(寒冷害対策)
a. 落葉や枝幹の枯込みの甚だしい場合は、わらや石灰乳等の塗布で枝幹の日焼
けを防止する。
b. 枝の枯込みは、夏季や翌春まで続くことがあるので、剪定は枯込み部にとど
め、進行の停止後とする。
c. 冬季結実の晩柑類やびわは、気象情報に注意し、袋掛け、樹幹被覆等の保温
管理のほか、異常低温が予想される場合は速やかに収穫する。
d. 収納後の果実についても、凍害を受けることがあるので十分な貯蔵管理を行
う。
e. 晩柑類の凍害果は、被害の程度及び苦味成分をもとに仕分け出荷する。
(霜害対策)
a. 局地気象観測並びに霜注意報をもとに、燃焼資材等により気流の循環と気温
低下を軽減する。
ウ.野菜、花卉
a. 被害の程度に応じて、収穫中のものは、商品性を損なわない範囲で収穫し、
被害部位を除去して草勢の回復を促す。特に、えんどう、切花等で生長点が被
害を受けた場合、側枝が密生するので、整枝に留意する。
b. 栽培を継続することが不可能な場合は早く見切りをつけ、次期作目(型)に
着る。
c. 軽度の被害で草勢が弱っている場合は、気温の上昇を待って中耕及びチッ素
主体の追肥を施す。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第7章 農林水産関係災害応急対策計画
第1節 農林関係災害応急対策計画
エ.施設栽培(野菜、花卉、果樹)
a. 野菜、花卉は前項に同じ
b. 野菜、花卉は前項に同じ
c. 積雪に伴う施設破損を防止するため、降雪初期から施設内温度を 12~13℃に
調節するとともに、二重カ-テンを開放して融雪を促す。
オ.茶
a. 冬季に樹体被害を受けた場合には、被害の程度に応じ、深刈から中刈を実施
する。
b. 発芽期の凍霜害が予想される時は、被覆法、散水凍結法、煙霧法、換気法等
の実施で対処する。
c. 新梢の被害を被った場合は、被害部位を剪除して、再生を促す。
d. 被害園では、
早期に樹勢を回復するため、
少量の速効性チッ素を施用するとよい。
②
林業対策
ア.造
林 地
a.早期に山を巡視して、被害状況を把握する。
b.雪害を受け回復の見込みのあるものは、根ぶみ、あるいは、藁縄、ビニール
テープなどで雪起しを行う。
c. 被害を受け回復の見込みのないものは、できるだけ早く伐採し、その材に見
合った利用を行う。
- 339 -
第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第7章 農林水産関係災害応急対策計画
第2節 水産関係災害応急対策計画
水産関係災害応急対策計画
災害における漁場、水産施設等の被害を最小限にとどめるため、応急対策を迅速かつ
的確に実施するものとする。
1.流出油
流出油による漁場、水産施設災害の発生に際し、事故発生時の伝達方法は次のとおり
とする。
現認者
海上保安部
県
漁
連
海上保安署
各 漁 協
瀬 戸内 海漁業 調整事 務所
振
興
局
県
資
源
管
理
課
保
健
所
警
察
署
県
環
境
管
理
課
消 防 本 部
県
災
害
対
策
課
町
本
部
※ 通報を受けた町、消防本部は、和歌山県流出油災害対策協議会連絡体制により、漁協及
び関係機関に連絡するものとする。
2.漁船及び養殖筏等の損害流出等伝達方法
震災等による漁船及び養殖筏等の損害流出事故発生等の伝達方法は次のとおりとする。
現認者
所属漁協
振
興
局
町
本
部
県
漁
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連
県
資
源
管
理
課
海
上
保
安
部
海
上
保
安
署
第4編
第8章
地震・津波災害応急対策計画
第8章
上水道施設災害応急対策計画
上水道施設災害応急対策計画
上水道施設を災害から保護するため、各種施策を行うとともに、上水道施設が災害によ
り被災した場合には、被害状況を速やかに調査し応急復旧作業により上水道の復旧に努め
る。
1.応急給水
(1)実施者
飲料水の供給実施は、町本部長が実施する。
(2)実施体制
救助部給水班において実施する。
(3)飲料水の供給を受ける者
災害のため現に飲料水を得ることができない者
(4)供給量
最低必要量1人1日3リットルを目標として供給し、応急復旧の進捗に合せ、順次
供給量の増加を図る。又、風呂、トイレ及び炊事に必要な生活用水の確保にも努める
ものとする。
(5)飲料水の供給方法
①
給水車、又は容器等による運搬供給
浄水場、水源地及び被災地に近い水道から取水し、飲料水、生活用水の輸送を行
う。
②
ろ過器等による供給
飲料水が防疫その他衛生上浄化の必要があるときは、ろ過器等を設置し滅菌を確
認の上、飲料水を確保する。
③
井戸水等による供給
水質検査を実施し飲料水として適当と認めた場合には、その付近のり災者のため
の飲料水として供給する。
なお、飲料に適さない場合は、滅菌等により飲料水、生活用水として確保する。
(6)飲料水の供給要請手続
本部において、飲料水の供給ができないときは、
「水道災害に伴う相互応援ブロック
組織体制」
(資料編 03-09-00 のとおり)に基づき、次の事項を明示の上、応援又は協
力の要請をする。
①
給水地
②
必要水量 (何人分、何立方メートル)
③
給水方法 (ろ過器、給水車、その他)
④
給水期間
⑤
水道又は井戸の名称
⑥
その他
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第8章
上水道施設災害応急対策計画
(7)水道の対策
本部長は、災害による水道事故に対処するため、災害発生が予想されるときは、給
水班を待機させると共に、復旧資材の確保に努め事故が発生したときは、次の方法に
より対策を講じるものとする。
①
各施設を巡回して事故発生の有無を確認する。
②
施設の損壊、漏水等を認めたときは、応急処置を講じると共に関係機関への連絡
を密にする。
また、県支部保健班(新宮保健所)を経由して県本部生活衛生班(生活衛生課)
に被害内容、被害金額及び給水状況等を速やかに報告する。
③
本部のみでは飲料水の供給ができなくなったときは、県支部保健班(新宮保健所)
を経由して県本部生活衛生班(食品安全企画課)に連絡するとともに、相互応援協
定等に基づく支援の要請や県本部を通じて他の府県水道事業体等に対する広域的な
支援の要請を行う。
④
復旧に当たっては、浄水場からの送水管の復旧を優先的に行い、病院、避難所へ
の給水が早急に行われるよう配慮しながら、断水区域の解消に努める。
⑤
家庭用井戸の位置の把握に努め、給水の実施にあたっては、給水場所や時間等を
迅速かつ的確に広報できるよう努めるものとする。
(8)救助法による基準
①
飲料水の供給期間
災害の日から7日以内
②
飲料水供給のための費用のうち補助対象となる経費
ア.水の購入費
イ.給水及び浄水に必要な機械器具の借上費、修繕費、及び燃料費
ウ.浄水用の薬品及び資材費
(9)帳簿等の作成
飲料水の供給を行うときはその責任者を定め、次の帳簿等を作成し、整理保管しな
ければならない。
①
救助実施記録日計票
②
供給用機械器具・燃料及び浄水用薬品・資材受払簿
③
飲料水の供給簿
④
飲料水供給のための支払証拠書類
2.組織及び参集
災害発生時に平常組織から切り替えるべき上水道の災害時組織をあらかじめ明確にしてお
くとともに、災害に応じた自主参集体制を職員に周知徹底しておく。これにより災害発生と
ともに、直ちに上水道に関する災害応急対策活動を行う。
3.災害発生時の応急対策
浄水場施設、配管等の被害調査及び点検を行う。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第8章
上水道施設災害応急対策計画
被害の状況に応じて、応急復旧の優先順位を定め、適切な工法で応急復旧を行う。
施設の重要性及び施設の将来計画等を勘案して、本復旧水準を定め本復旧を行う。
4.資機材、車両、人員等の確保
資機材、車両等は、町有のものを使用し、必要に応じて民間業者から調達し、協力を得る。
5.災害時の広報
町民に対し、破損箇所、注意事項、復旧作業の状況等について広報を行う。
- 343 -
第4編
第9章
地震・津波災害応急対策計画
第9章
下水道施設災害応急対策計画
下水道施設災害応急対策計画
下水道施設を災害から保護するため、各種施策を行うとともに、下水道施設が災害によ
り被災した場合には、被害状況を速やかに調査し、応急復旧作業により下水道の復旧に努め
る。
1.組織及び参集
災害発生時に平常組織から切り替えるべき下水道の災害時組織をあらかじめ明確にし
ておくとともに、災害に応じた自主参集体制を職員に周知徹底しておく。
これにより災害発生とともに、直ちに下水道に関する災害応急対策活動を行う。
2.災害発生時の応急対策
(1)終末処理施設、配管等の被害調査及び点検を行う。
(2)被害の状況に応じて、応急復旧の優先順位を定め、適切な工法で応急復旧を行う。
(3)施設の重要性及び施設の将来計画等を勘案して、本復旧水準を定め、本復旧を行う。
3.資機材、車両、人員等の確保
資機材、車両等は、町有のものを使用し、必要に応じて民間業者から調達する。
4.災害時の広報
町民に対し、破損箇所、注意事項、復旧作業の状況等について広報を行う。
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第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第1節 電力施設災害応急対策計画(関西電力株式会杜 新宮営業所)
第 10 章
第1節
公共的施設等災害応急対策計画
電力施設災害応急対策計画(関西電力株式会杜
新宮営業所)
電力施設の災害を防止し、また発生した被害の最小化を図り、早期の復旧を実現するた
め、災害発生原因の除去と防災・減災環境の整備に常に努力を傾注する。また、非常事態
が発生した場合、広域にわたる被害へ対応するため、すべての事業所は、必要な要員を確
保し、すみやかに広域連携・支援体制を確立する。
1.通報・連絡
(1)通報・連絡の実施
事業所等の担当箇所は、被害情報などについて、定められた経路に従い通報・連絡
する。
(2)通報・連絡の方法
通報・連絡は、通信連絡施設・設備および電気通信事業者の回線を使用して行う。
2.災害時における情報の収集、連絡
(1)情報の収集・報告
災害が発生した場合は、対策組識の長は、次に掲げる各号の情報を迅速かつ的確に
把握する。
①
一般情報
ア.気象、地象情報
イ.一般被害情報
一般公衆の家屋被害情報および人身災害発生情報ならびに電力施設等を除く水道、
ガス、交通、通信、放送施設、道路、橋梁等の公共施設を始めとする当該管内全般
の被害情報
ウ.社外対応状況(地方公共団体の災害対策本部、官公署、報道機関、お客さま等へ
の対応状況)
エ.その他災害に関する情報(交通状況等)
②
当社被害情報
ア.電力施設等の被害状況および復旧状祝
イ.停電による主な影響状況
ウ.復旧資材、復旧要員、食糧等に関する事項
エ.従業員等の被災状祝
オ.その他災害に関する情報
(2)通話制限
災害時の保安通信回線を確保するため、それぞれの対策組織の長は、必要と認めた
ときは、通話制限その他必要な措置を講ずる。
また、対策組織の設置前であっても、保安通信回線を確保するうえで必要と認めた
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第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第1節 電力施設災害応急対策計画(関西電力株式会杜 新宮営業所)
ときは、それぞれの対策組織の長の判断により通話制限その他必要な措置を講ずる。
3.災害時における広報
(1)広報活動
災害の発生が予想される場合、または災害が発生した場合は、停電による社会不安
の除去のため、電力施設被害状況および復旧状祝についての広報を行う。
また、公衆感電事故や電気火災を防止するため、一般公衆に対し、次の事項を中心
に広報活動を行う。
①
無断昇柱、無断工事をしないこと。
②
電柱の倒壊、折損、電線の断線、垂下等、設備の異常を発見した場合は、すみや
かに当社事業所に通報すること。
③
断線垂下している電線には、絶対にさわらないこと。
④
浸水、雨漏り等により冠水した屋内配線、電気器具等は危険なため、安全装置と
して漏電ブレーカーを取付けすること、および必ず電気店等で点検してから使用す
ること。
⑤
屋外に避難するときは、安全器またはプレーカーを必ず切ること。
⑥
電気器具を再使用するときは、ガス漏れのないことや器具の安全を確認すること。
⑦
その他事故防止のため留意すべき事項。
(2)広報の方法
広報については、事実に基づく正確な情報をテレビ、ラジオ、新聞等の報道機関お
よびインターネット等を通じて行うほか、状況に応じて、広報車等により直接当該地
域へ周知する。
4.対策要員の確保
(1)対策要員の確保
①
夜問、休日に災害発生のおそれがある場合、あらかじめ定められた各対策要員は、
気象、地震情報その他の情報に留意し、対策組織の設置に備える。
②
対策組織が設置された場合、対策要員は、すみやかに所属する対策組織に出勤す
る。
なお、供給区域内において震度6弱以上の地震が発生した場合は、関係所属の社
員は、あらかじめ定められた基準に基づき、所属する事業所へ出動する。ただし、
津波により避難が必要となる地域の事業所については、津波の恐れがなくなった後
に出社するものとする。
(2)復旧要員の広域運営
他電力会社および電源開発株式会社と復旧要員の相互応援体制を整えておくととも
に、復旧要員の応援を必要とする事態が予想され、または発生したときは応援の要請
を行う。
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第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第1節 電力施設災害応急対策計画(関西電力株式会杜 新宮営業所)
5.災害時における復旧資材の確保
(1)調達
対策組織の長は、予備品、貯蔵品等の在庫量を確認し、調達を必要とする資材は、
次のいずれかの方法により、可及的すみやかに確保する。
①
現地調達
②
対策組織相互の流用
③
他電力会社等からの融通
(2)輸送
災害対策用の資機材の輪送は、原則として、あらかじめ調達契約をしている請負会
社の車両、舟艇、ヘリコプター等により行う。
(3)復旧資材置場等の確保
災害時において、復旧資材置場および仮設用用地が緊急に必要となり、この確保が
困難と思われる場合は、当該地方公共団体の災害対策本部に依頼するなど、迅速な確
保に努める。
6.災害時における危険予防措置
電力需要の実態に鑑み、災害時においても、原則として、供給を継続するが、警禁、
消防機関等から要請があった場合等には、対策組織の長は、送電停止等の適切な危険予
防措置を講ずる。
7.災害時における自衛隊の派造要請
被害が極めて大きく、管内の工事力に余力のない場合、または工事力を動員してもな
お応援を必要とすると判断される場合には、対策組織の長は、被害地域の府県知事に対
して自衛隊の派遣を要請する。
8.災害時における応急工事
(1)応急工事の基本方針
災害に伴う応急工事については、恒久的復旧工事との関連および情勢の緊急度を勘
案して、二次災害の防止に配慮しつつ、迅速かつ適切に実施する。
(2)応急工事基準
災害時における具体的な応急工事については、次の基準により実施する。
①
水力発電設備
共通機器、流用可能備品、貯蔵品を活用した応急復旧措置を行う。
②
送電設備
ヘリコプター、車両等の機動力および貯蔵品を活用した応急復旧措置を行う。
③
変電設備
機器損壊事故に対し、系統の一部変更または移動用変圧器等の活用による応急措
置で対処する。
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第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第1節 電力施設災害応急対策計画(関西電力株式会杜 新宮営業所)
④
配電設備
非常災害仮復旧標準工法による迅速確実な復旧を行う。
⑤
通信設備
可搬型電源、衛星通信設備、移動無線機等の活用により通信連絡を確保する。
(3)災害時における安全衛生
応急工事の作業に当たっては、通常作業に比べ、悪条件のもとで行われるので、安
全衛生については、十分配慮して実施する。
9.津波からの防護および円滑な避難の確保に関する事項
(1)情報伝達、避難誘導
気象台からの津波警報等に関する情報を一斉連絡・安否確認システムで処理を行い、
速やかに従業員へ周知する。
また、緊急地震速報システム等により津波警報を受信した事業所等については、構
内放送等を通じて構内の従業員および作業員等に安全な場所へ避難するよう周知する。
なお、見学者、訪問者等に対しても、関係市町村と連携のうえ、避難方法の徹底を
図る等、的確な安全措置を講ずる。
(2)津波からの避難
津波警報が発表されたとき、強い揺れ(震度4程度以上)を感じたとき、または弱
い揺れであっても長い時間ゆっくりとした揺れを感じたときは、直ちに海岸から離れ、
急いで安全な場所に避難することを原則とする。
その後は、津波に関する情報を把握し、津波到達までに時開的余裕があると認めら
れる場合には、避難に要する時間を十分確保した上で、次項に定める必要な安全確保
措置を実施する。
(3)津波来襲に備えた措置
津波警報が発令された場合、浸水が予想される変電所等では、対策組識の判断によ
り、津波からの避難に要する時間に配慮しつつ、従業員および作業員等の安全を確保
したうえ、可能な範囲で、次の安全措置、緊急点検および巡視を実施する。
①
安全措置
ア.高圧ガス等の作業の停止
イ.津波・高潮対策用設備(防潮扉等)の開鎖
ウ.作業用電力、エンジン類の停止、火気使用の禁止
②
緊急点検および巡視
ア.転倒または移動するおそれのある設備の固定状況の点検
イ.非常用電源設備、消火設備等の巡視点検
避難区域にある仕掛り工事および作業中の電力施設において、津波警報を確認した
場合は、原則として工事および作業を中断するものとする。
また、津波からの避難に要する時間を配慮しつつ、従業員および作業員等の安全を
確保したうえ、可能な範囲で、上記ア.イ.に準じた措置を実施する。
- 348 -
第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第1節 電力施設災害応急対策計画(関西電力株式会杜 新宮営業所)
10.複数の巨大地震の時間差発生を考慮した措置
複数の巨大地震が時間差発生した場合による被害の拡大を防止し、電力の安定供給を
確保するため、対策組織の判断により、連続発生を考慮して電力施設における安全措置
に関して、次に掲げる各項の予防措置を講ずることとする。
なお、この場合において、津波、余震等のおそれがなくなった後に、被害状況等を考
慮し、従業員および作業員等の安全を確保したうえ、可能な範囲で実施するものとする。
(1)特別巡視、特別点検等
電力施設等に対する特別巡視、特別点検および機器調整等を定められた手順等によ
り実施する。
(2)通信網の確保
保安通信設備の点検、整備を行い、必要に応じ緊急時運用体制を確立する。
また、社外的には電気通信事業者、鉄道、警蔡、消防、諸官庁等の社外防災機関と
の連携を密にし、通信網の確保に努める。
(3)応急安全措置
仕掛り工事および作業中の各電力施設(建設所を含む)については、状況に応じた
人身安全および設備保安上の応急措置を定められた手順等により実施する。
11.復旧計画
設備ごとに被害状況を把握し、次に掲げる各号の事項を明らかにした復旧計画を策定
する。
(1)復旧応援要員の必要の有無
(2)復旧要員の配置状況
(3)復旧資材の調達
(4)復旧作業の日程
(5)仮復旧の完了見込
(6)宿泊施設、食糧等の手配その他必要な対策
12.復旧順位
復旧計画の策定および実施に当たっては、災害状況、各設備の被害状況、各設備の被
害復旧の難易度を勘案し、供給上復旧効果の最も大きいものから復旧することを基本と
する。
なお、流通設備の復旧に際し、病院、交通、通信、報道機関、水道、ガス、言公庁等
の公共機関、避難所、その他重要施設を原則として優先的に供給する。
- 349 -
第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第2節 通信施設災害応急対策計画(西日本電信電話株式会社 )
通信施設災害応急対策計画(西日本電信電話株式会社)
本章は、地震防災の応急対策に関する措置について、基本となる事項を定めたものであ
る。
1.情報収集と伝達
(1)情報の収集、報告
災害が発生し、又は発生するおそれがあるときは、重要通信の確保、若しくは被災
した電気通信設備等を迅速に復旧するため、次の情報を収集し、対策組織の長に報告
するとともに関係組織相互間の連絡、周知を行う。
①
気象状況、災害予報等
②
電気通信設備等の被害状況、そ通状況及び停電状況
③
当該組織の災害応急復旧計画及び措置状況
④
被災設備、回線等の復旧状況
⑤
復旧要員の稼働状況
⑥
その他必要な情報
(2)社外関係機関との連絡
災害が発生し、又は発生するおそれがあるときは、必要に応じ当該区域を管轄する
次の社外関係機関と災害対策に関する連絡をとる。
都道府県、市町村、警察、消防、水防及び海上保安の機関、地方郵政局、総合通信
局、気象台又は測候所、行政機関、報道機関、非常通信協議会、電力会社、交通運輸
機関、自衛隊及びその他の必要な機関
2.重要通信のそ通確保
災害等に際し、次により臨機に措置をとり、通信ふくそうの緩和及び重要通信の確保
を図る。
①
応急回線の作成、網措置等そ通確保の措置をとること。
②
通信のそ通が著しく困難となり、重要通信を確保するため必要があるときは、
「電
気通信事業法」
(昭和 59 年法律第 86 号)第8条第2項及び「電気通信事業法施行規
則」
(昭和 60 年郵政省令第 25 号)第 56 条の定めるところにより、臨機に利用制限
等の措置をとること。
③
非常、緊急通話又は非常、緊急電報は、
「電気通信事業法」(昭和 59 年法律第 86
号)第8条第1項及び「電気通信事業法施行規則」
(昭和 60 年郵政省令第 25 号)第
55 条の定めるところにより、一般の通話又は電報に優先して取扱うこと。
④
警察、消防、その他の諸官庁等が設置する通信網との連携をとること。
⑤
電気通信事業者及び防災行政無線等との連携をとること。
3.災害時伝言ダイヤル等の提供
災害発生により著しく通信ふくそうが発生した場合は、安否等の情報を円滑に伝達で
- 350 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第2節 通信施設災害応急対策計画(西日本電信電話株式会社 )
きる災害用伝言ダイヤル等を速やかに提供する。
4.対策要員の確保及び広域応援
(1)対策要員の確保
①
あらかじめ定められた対策要員は、夜間、休日に災害発生のおそれがある場合、
気象地象情報その他の情報に留意し、非常体制の発令に備える。
②
対策要員は、非常体制が発令された場合は、速やかに所属する対策本部に出動す
る。
③
対策要員のうち交通途絶等により所属する対策本部等に出動出来ない対策要員は、
最寄りの事業所に出動し、所属する対策本部等に連絡のうえ、当該事業所において
災害対策活動に従事する。
④
災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、業務の運営、若しくは
応急復旧に必要な動員を円滑に行うため、次に掲げる事項について、あらかじめそ
の措置方法を定めておく。
ア.社員の非常配置及び服務標準
イ.社員の非常招集の方法
ウ.関係組織相互間の応援の要請方法
(2)対策要員の広域応援
大都市、若しくは広範囲な地域において災害が発生した場合、被災施設等の迅速な
復旧を図り、通信サービスの確保に万全を期するため、西地域会社、東地域会社、長
距離会社及びドコモグループ各社、並びにグループ会社、工事会社等の稼働を含めた
全国規模による応援組織の編成、応急復旧用資機材の確保と輸送体制、応援者等の前
進基地の設営及び作業体制等について計画に基づき確立して運用する。
5.災害時における災害対策用機器等の配備及び災害対策用資機材の確保
(1)調達
対策組織の長は、予備品、貯蔵品等の在庫量を確認し、調達を必要とする資機材は
現地調達もしくは資材部門等に要求する。
(2)輸送
災害対策用資機材の輸送は、あらかじめ契約しているヘリコプター、車両等により
行う。
(3)災害対策用資機材置場等の確保
災害時において必要に応じて、災害対策用資機材置場、臨時ヘリポートおよび仮設
用用地等を確保する。この確保が困難と思われる場合は、当該地方公共団体の災害対
策本部に依頼して迅速な確保を図る。
6.通信建物、設備等の重視と点検
津波来襲時等に備えて、通信建物並びに重要通信設備について巡視し、必要な点検を
実施する。
- 351 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第2節 通信施設災害応急対策計画(西日本電信電話株式会社 )
7.工事中の設備に対する安全装置
津波の来襲のおそれがある場合、工事中の電気通信設備、建築物等については、原則
として工事を中止する。工事の中断に際しては、現用電気通信設備等に支障を与えない
よう、必要に応じて保安措置等を講ずる。
- 352 -
第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第3節 鉄道施設災害応急対策計画(JR西日本旅客株式会社 新宮駅)
第3節
鉄道施設災害応急対策計画(JR西日本旅客株式会社 新宮駅)
本計画は、JR西日本に関する運転事故又は災害が発生し、若しくは発生が予想される
場合の応急対策等について、定めるものとする。
1.計画内容
災害等により応急対策を実施する場合は、
「和歌山支社鉄道事故及び災害処置要領」に
より、事故災害対策非常体制をとり、旅客、公衆の安全及び輸送の確保に対処するもの
とする。
(1)事故災害対策通信連絡体制
災害情報及び応急措置の連絡及び指示並びに被害状況の収集等の通信連絡は、列車
無線、指令電話、鉄道電話等で行う。
①
部外機関への速報方
大阪総合指令所又は和歌山指令所から重大な事故等の速報を受けた場合は、必要
により次の部外機関に速報する。
部外機関名
近畿運輸局
連絡先
連絡責任者
連絡担当者
安全推進
安全推進
室長
室長
記事
鉄道部安全指導課
(運転事故等)
指導課長
近畿運輸局
06-6949-6440
06-6949-6529 (FAX)
技術課(災害等)
技術課長
06-6949-6441
06-6949-6529(FAX)
和歌山県
【休日・夜間】
①和歌山県危機管理
局危機管理・消防課
(宿直担当)
073-441-2273
073-441-3300
②県災害対策課
支社長
073-441-2262
総務企画
課長
③和歌山県企画部総
合交通政策課
073-441-2353
和歌山県
本部長
警察本部
073-423-0110
鉄道警察隊
隊長
073-422-2436
警察署
支社長
支社長
署長
総務企画
課長
総務企画
課長
関係箇所長
- 353 -
【休日・夜間】
073-423-0110
【休日・夜間】
073-422-2436
第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第3節 鉄道施設災害応急対策計画(JR西日本旅客株式会社 新宮駅)
部外機関名
連絡先
消防署
〃
市町村
市町村長
医療機関
医療機関の長
輸送機関
輸送機関の長
レッカー等、 所有会社の長
連絡責任者
支社長
関係箇所長
連絡担当者
輸送課長
運輸指令長が行
う
関係箇所 脱 線 復 旧 の レ ッ
長
復旧用重機械
記事
カー車の手配に
類及び化学薬
ついては、和歌山
品処理指導者
指令所から連絡
タンクローリ
を受けた車両復
ー所有会社
旧受持区が判断
し、必要と認めた
ときはレッカー
車所有会社に出
動を要請する。
②
伝達ルート
大阪総合指令所、和歌山指令所、又は現業機関から支社への連絡は次による。
現業機関
大阪総合指令所
支社内各室課
和歌山指令所
支社長等
安全推進室
近畿運輸局
自治体
関係主管部等
関係箇所等
警察署、消防署
大阪総合指令所
和歌山指令所
警察通信指令室
消防通信指令室
- 354 -
第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第3節 鉄道施設災害応急対策計画(JR西日本旅客株式会社 新宮駅)
(2)体制基準
※標準とするが、上位の体制に移行するときは支社対策本部長が判断する
種
別
設置基準
招集範囲
(間接社員)
招集範囲
(直接社員)
・鉄道運転事故等報告手続第4条
指定を受けている
箇所長等によ
社員は、支社へ出社
り必要数を招
招集決定者設
第
和歌山指令所
1
指令長
の鉄道運転事故が発生した場合
種
または
・お客様、通行人等に死傷者が生
体
営業課長
じたとき、又はその恐れがある
指定を受けていな
制
輸送課長、
とき
い社員は、被害状況
施設課長、
・和歌山支社エリア内で震度5弱
以上の地震が発生したとき
電気課長
集
が判明した時は、最
寄りの現業機関に
・その他必要と認めたとき
出社
第
・輸送障害、自然災害等により、
指定を受けている
2
概ね2時間以上不通となる恐れ
種
があるとき
のうち適任者
体
社員は支社へ出社
・その他必要と認めたとき
制
上記を標準として支社室課長、種別毎の招集者を定めておくこと。
※ 複数の死傷者が生じたとき、その恐れがあるときは、事故現場に隣接する現業区
の出勤社員は現地に急行し、お客様の救命・救護を行うこと。
※ 本社対策本部からの指示により、事故の影響範囲とその重要性を勘案して、対策
本部の設置及び体制の変更が指示される場合がある。
○ 連絡体制強化図
大阪総合指令所、和歌山指令所及び支社対策本部との連絡体制の強化については、
支社対策本部及び輸送課担当課長がその都度判断し、連絡要員を大阪総合指令所に
派遣する。連絡要員は運行状況等を逐次連絡する。
大阪総合指令所
休日の連絡要員派遣
平日・休日の連絡要員派遣
支社対策本部
和歌山指令所
休日の連絡要員派遣
- 355 -
第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第3節 鉄道施設災害応急対策計画(JR西日本旅客株式会社 新宮駅)
(3)対策本部及び現地本部の組織構成
①
第1種体制
支社対策本部
現地対策本部
【班長】
【班長】
【事故調査班】
安全推進室長
【事故調査班】
安全推進室長代理
【広報班】
総務企画課長
【広報班】
総務企画課総務代理
【被害者対応班】
人事課長
【被害者対応班】
人事課代理
【副本部長】
【本部長】
【本部長】
【庶務・経理班】
経理課長
支社長
【庶務・経理班】
経理課代理
副支
社長
【旅客案内班】
営業課長
【輸送計画班】
輸送課長
【機動班】
適任者
※但し班長は設けない
【渉外班】
総務企画課企画代理
【復旧計画班・施設】
施設課長
【復旧計画班・電気】
電気課長
適任
者
【旅客案内班】
営業課担当課長
【設営班】
営業課駅営業代理
※1
【大阪総合指令情報連絡班】
輸送課担当課長
【復旧計画情報班・輸送】
輸送課設備指導代理
備考※1
複数の死傷者が生じたとき、又はその恐れが
あるときは、支社対策本部の旅客案内班・輸
送計画班・復旧計画班の各班は初動強化を図
るため他班の支援を行う
【復旧計画情報班:施設】
施設課施設代理
※2
【復旧計画情報班:電気】
電気課担当課長
【車両班、保線班、建築班、機械班、工事班、電力班、
信号通信班・旅客班・救済班・情報班等】関係箇所長
備考※2
複数の死傷者が生じたとき、又はその恐れがあると
きは、事故現場に隣接する現業区の出勤社員は現地
に急行し、お客様の救命・救護を行う
- 356 -
第4編 地震・津波災害応急対策計画 第 10 章 公共的施設等災害応急対策計画
第3節 鉄道施設災害応急対策計画(JR西日本旅客株式会社 新宮駅)
②
第2種体制
※必要な班のみ設置(本部長から連絡する)
支社対策本部
現地対策本部
【班長】
【事故調査班】
安全推進室代理
【広報班】
総務企画課総務代理
【本部長】
【本部長】
営業課長
輸送課長
施設課長
【被害者対応班】
人事課代理
関係箇所長
【庶務・経理班】
経理課代理
電気課長
のうち
適任者
【旅客案内班】
営業課代理
【輸送計画班】
輸送課代理
【復旧計画班・施設】
施設課代理
【復旧計画班・電気】
電気課代理
【大阪総合指令情報連絡班】
輸送課担当課長
- 357 -
【車両班、保線班、建築班、
機械班、工事班、電力班、
信号通信班、旅客班、
救済班情報班等】
第4編
第 11 章
地震・津波災害応急対策計画
第 11 章
在港船舶対策計画
在港船舶対策計画
津波等災害に際し、港内の船舶の災害対策は本計画によるものとする。
1 . 関 係機関 と の 協力
津波発生時における災害を防止するため、東牟婁振興局産業振興部、串本海上保安署、
及び町内3漁業協同組合等と、密接な協力により災害防止の徹底を図る。
2 . 在 港船舶 に 対 する措 置 (串本海 上 保 安署)
(1)在港船舶の動静を把握し、気象情報を伝達するとともに荷役の早期完了又
は 中 止 を勧告 す る 。
( 2 )けい船中の船舶、修繕中の船舶、しゅんせつ船等の早期避難を勧告指導する。
( 3 )在 港船 舶 全 般に対 し 、十 分な 荒 天 対策の 実 施 及び安 全 な 泊地に 避 難 するよ う
指 導 す る。
3 . 港 内にお け る 障害物 の 措 置
( 1 )串本海上保安署は、漂流物、沈殿物その他航路障害物が生じたときは、巡視船艇に
より必要な応急措置を執るとともに、当該物件の所有者又は占有者に対し除去を命じ
る。
( 2 )串本海上保安署は、漂流物等のため、船舶の航行に危険があると認めた場合は、船
舶交通の制限又は禁止を行うとともに、航行警報、水路通報等により、一般に周知を
図る。
( 3 )港湾管 理 者 、漁港 管 理 者は、港 内 におけ る 漂 流物そ の 他 航行に 支 障 を及 ぼ す
お そ れ のある も の を除去 す る 。
- 358 -
第4編
第 12 章
地震・津波災害応急対策計画
第 12 章
林野火災応急対策計画
林野火災応急対策計画
林野火災から自然環境と町民の生命財産を守るため、出火の早期発見と延焼防止のため
の体制を整備し、森林所有者・管理者・森林組合(以下森林所有者等という)、地域住民、
消防機関、県その他関係機関が連携して消火・救助活動に当たるものとする。
なお、この計画の運用は、消防法、那智勝浦町消防計画、那智勝浦町火災予防条例等の
関係法令、条例に基づくものとする。
1.出火の発見・通報
(1)出火発見者の義務
森林・原野等で火災を発見した者は、直ちに最寄りの消防機関に通報しなければな
らない。また、発生した火災が微少な場合は、消防隊の到着までの間、地域住民等と
協力して自身に危険が及ぼさない範囲内で初期消火活動に当たるものとする。
(2)消防本部の対応
通報を受けた消防本部は直ちに出火位置を確認し、消防隊を出動させるとともに次
により関係機関に連絡し、所要の措置を要請する。
①
地元消防団
消火活動、飛び火等による延焼警戒及び住民等の避難誘導のた
めの出動
②
森林所有者等
森林内の作業員の安全確保及び消火活動への協力
③
県災害対策課
県防災ヘリコプターの緊急運航
④
警察署
消防車両の通行確保のための交通規制
⑤
町
地域住民及び登山者等一時滞在者の安全確保
また、火災が消防本部の管轄区域外に及ぶおそれがある場合は、速やかに当該隣接
消防機関に連絡し協力を要請する。
2.消火・救出活動
(1)火災防御活動の実施
現場に到着した消防隊は、消防団・森林所有者等・県防災ヘリコプター等と協力し
て、効果的な消火活動及び延焼阻止活動を行う。
①
情報収集
消防隊は、消防団とともに自ら火災の発生・延焼状況についての情報を収集する
ほか、現地の林業関係者や地元住民からも情報を求めて早期の状況把握に努める。
現地に出動した県防災ヘリコプターは火災の延焼状況を空中から偵察し、地上の
消防隊に情報を提供するとともに飛び火の警戒にあたる。
②
消火活動の実施
消防隊は、消防ポンプによる消火活動のほか、背負いポンプ等を使った人海戦術
による消火、県防災ヘリコプターによる空中消火等あらゆる手段を使って早期鎮火
に努める。また、消火活動による延焼阻止が難しいと判断されるときは、森林所有
者等と調整のうえ、林業関係者等と協力して森林の伐開により臨時の防火帯を形成
- 359 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画
第 12 章
林野火災応急対策計画
するなどして延焼を阻止するものとする。
( 2 ) 孤立者 等 の 救出
現 地 に 出動し た 県 防災航 空 隊 は、県 防 災 ヘリコ プ タ ーによ り 火 災現場 を 空 中
か ら 偵 察し、孤 立 した負 傷 者 及び退 路 を 絶たれ た 者 等を発 見 し たとき は 、直 ち
に 他 の 業務に 優 先 して救 助 活 動を行 う 。
( 3 ) 現場指 揮 本 部の設 置
火 災 の 規模が 大 き く総員 出 動 が必要 な 場 合は、消 防 長を本 部 長 とする 現 地 指
揮 本 部 を現場 近 く に開設 し 、 消火活 動 等 の指揮 に あ たる。
火 災 の 区域が 複 数 の消防 機 関 の管轄 区 域 にまた が る 場合は 、関 係消防 機 関 の
長 が 協 議して 現 地 指揮本 部 長 を定め る 。
3 . 避 難・誘 導
( 1 ) 森林内 の 滞 在者の 退 去
町・警 察・消 防 団 等は、林 野 火 災の 通 報 を受け た と きは直 ち に 広報車 等 に よ
り 火 災 発生区 域 周 辺に広 報 を 行い、登 山 者等の 森 林 内の滞 在 者 に速や か に 退 去
す る よ う呼び か け る。道 に 迷 った者 等 に 遭遇し た と きは安 全 な 避難路 を 指 示し 、
必 要 に 応じて 安 全 地帯ま で 誘 導する 。
県 防 災 ヘリコ プ タ ーは、 空 か ら避難 の 呼 びかけ を 行 う。
( 2 ) 住民の 避 難
町 長 は 、森林 火 災 の延焼 に よ り住家 等 に 危険が 及 ぶ と判断 し た ときは 、住 民
に 対 し 避難勧 告 等 を行い 、 警 察等と 協 力 して住 民 を 安全に 避 難 させる 。
4 . 広 域応援 等 の 要請
( 1 ) 消防の 広 域 応援
消 火 に あたる 消 防 長は、当 該 消防本 部 単 独での 対 処 が難し い と 判断さ れ る 場
合 は 、 消防相 互 応 援協定 に 基 づき、 他 の 消防機 関 に 対し応 援 を 要請す る 。
( 2 ) 自衛隊 の 派 遣要請
町 長 は 、消防 力 だ けでは 当 該 林野火 災 へ の対処 が 難 しい場 合 は 、県知 事 に 対
し 自 衛 隊の派 遣 要 請を依 頼 す る。
( 3 ) 鎮火後 の 措 置
消 防 本 部は、林 野 火 災鎮 火 後 も再発 に 備 えて、な お し ばら く 警 戒にあ た る 。
・ 林 野火 災 時 におけ る ヘ リコプ タ ー 発着予 定 地
名
称
住
所
所
在 地
電話番号
施 設 管 理 者
氏 名
電話番号
那智漁港ヘリポ
浜ノ宮 0735-52-2711 町
ート
発着面積
長 0735-52-0555 2,370 ㎡
- 360 -
備
孝
北西 49.4m
北東 74.0m
第4編
第 13 章
地震・津波災害応急対策計画 第 13 章 危険物等災害応急対策計画
第1節 危険物災害応急対策計画
危険物等災害応急対策計画
第1節
危険物災害応急対策計画
危険物施設等は、地震災害時における火災、爆発、漏えい等の危険が予想されるので、
危険物関係法令に基づく予防規程、自衛消防組織等を実効あるものとするとともに、火災、
爆発、流出等を防止し、地震による危険物の被害を最小限にとどめ、施設の関係者及び周
辺住民に対する危害防止を図る。
1.危険物事業所
危険物施設の管理者は、関係法令により定められた予防規程等によるほか、県、町、
消防本部等と連携して、地震災害時における応急措置を次により実施するものとする。
(1)災害が発生するおそれのある場合の措置
①
情報及び警報等を確実に把握する。
②
施設内の警戒を厳重にするとともに保安要員を各部署に配備する。
③
消防設備等を点検整備するとともに、危険物の流出、あるいは爆発等のおそれの
ある作業及び移送の停止並びに施設の応急点検と出火等の防止対策を講じる。
④
初期消火要領の徹底及び混触発火等による火災の防止対策を講じる。
(2)災害が発生した場合の措置
①
消防機関及びその他の関係機関へ通報する。
②
消防設備を使用し災害の防除に努める。
③
危険物施設等における詰替え、運搬等取扱いを禁止し、災害の拡大誘発の防止に
最善の方策を講じる。
④
災害状況の把握及び災害拡大に伴う付近の状況等により避難等の処置を講じる。
2.那智勝浦町
危険物施設の管理者と密接な連携を保ち、災害の拡大を防止するための消防活動、負
傷者等の救出、警戒区域の設定、広報活動及び避難の指示等必要な応急対策を町消防計
画の定めるところにより実施するものとする。
3.和歌山県
町及び国との連絡を密にするとともに、職員の防災体制等措置要領に基づき実施
する。
4.通報連絡体制
危 険 物 施設に お い て事故・災害 が発 生 し た場合 、次図 によ り 関 係機関 に 通 報 す
る。
- 361 -
第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 13 章 危険物等災害応急対策計画
第1節 危険物災害応急対策計画
発
見
者
危険物施設所有者等
警
察
署
市
警 察 本 部
消
町
村
振
防
本
興
局
部
和 歌 山 県 海 上 保 安 部
田 辺 海 上 保 安 部
海 南 海 上 保 安 署
和
歌
山
県
串 本 海 上 保 安 署
災 害 対 策 課
陸上自衛隊第 37 普通科連隊
消
防
庁
凡
例
通常の連絡系統
必要に応じての連絡系統
- 362 -
第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第 13 章 危険物等災害応急対策計画
第2節 高圧ガス等災害応急対策計画
高圧ガス等災害応急対策計画
高 圧 ガ ス及び 液 化 石油ガ ス に よる災 害 に 際して 、住 民 の生 命 及 び財産 を 保 護する
た め に この計 画 を 定める 。
1 . 施 設管理 者
高圧ガスによる災害の発生するおそれのある場合、又は災害が発生したときは、
災害の発生又は拡大を防止するため速やかに次の応急措置を講じるものとする。
(1)高圧ガスによる災害の発生するおそれのある場合は、その施設の管理者は、
関 係 機 関と連 絡 を 密にし 、 速 やかに 適 切 な措置 を 講 じる。
( 2 )上記の措置が執れない場合は、必要に応じ、危険区域内の住民の避難措置を講じる。
( 3 )高圧ガ ス に よる災 害 が 発生し た 場 合、下 図 に より消 防 機 関、警 察 等 のい ず れ
か に 通 報する と と もに、 次 の 措置を 講 じ る。
① 立 入 禁止 区 域 の設定 及 び 交通規 制
② 被 災 者の 救 出 、救護
③ 消 火 及び 防 火 、防爆 、 除 害活動 並 び に広報 活 動
( 4 )必要に 応 じ て、和 歌 山 県高圧 ガ ス 地域防 災 協 議会、和 歌 山県エ ル ピ ーガ ス 協
会 又 は 関係事 業 所 の応援 を 求 める。
発
見
者
高 圧 ガ ス 取 扱 事 業 所 等
警
察
署
警 察 本 部
市
町
村
振
興
局
消 防 本 部
和歌山県海上保安部
田 辺 海 上 保 安 部
海 南 海 上 保 安 署
串 本 海 上 保 安 署
和 歌 山 県 災 害 対 策 課
中部近畿産業保安
監督部近畿支部
消
防
陸上自衛隊第 37 普通科連隊
庁
凡
例
通常の連絡系統
必要に応じての連絡系統
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第4編
第3節
地震・津波災害応急対策計画 第 13 章 危険物等災害応急対策計画
第3節 放射性物質事故応急対策計画
放射性物質事故応急対策計画
1 . 計 画方針
放 射 性 物質の 特 殊 性に鑑 み 、放射性 物 質 による 事 故 の発生 す る おそれ 及 び 事 故
発 生 に 対する 防 災 関係機 関 の 初動体 制 を 確立す る と ともに 、事故 の発 生 す るおそ
れ 及 び 事故発 生 に 対し迅 速・的 確な 応 急 対策を 実 施 して、住 民の 安全 を 確 保する
た め に この計 画 を 定める 。
2 . 計 画内容
放射性物質による事故が発生するおそれがあるときは事故の発生を防止する
た め 、及 び事 故 が 発生し た と きは事 故 に よる被 害 の 拡大を 防 止 するた め 、速 やか
に 次 の 応急措 置 を 講じる も の とする 。
( 1 )放 射性 物 質 取扱業 者 は、放射 性 物 質によ る 事 故が発 生 す るおそ れ の あると き
及 び 事 故が発 生 し たとき は 、 速やか に 国 、県及 び 市 町村等 へ 通 報する 。
(2)県は、事故の連絡、通報を受けたときは、消防庁及び防災関係機関に連絡、
通 報 す るとと も に 、安全 規 制 担当省 庁( 文 部科 学 省 、国土 交 通 省等)と 連 絡 調
整 を 行 う。又 、事故 に関 す る 情報の 収 集 を図り 、安全 規制 担 当 省庁の 指 導 を得
て 事 故 に対す る 対 応方針 を 決 定する ほ か、その 他 の 関係機 関 と の連絡 調 整、住
民 へ の 情報提 供 等 を行う 。
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第4編
第4節
地震・津波災害応急対策計画 第 13 章 危険物等災害応急対策計画
第4節 危険物等輸送車両災害応急対策計画
危険物等輸送車両災害応急対策計画
危 険 物 、高圧 ガ ス 、火薬 類 輸 送車両 の 事 故に伴 う 応 急措置 は 、本計画 に よ り実 施
する。
1 . 輸 送従事 者
輸 送 途 上にお い て 事故が 発 生 したと き は、次の 措 置 を講ず る ほ か、事 故 の 状 況
並 び に 積載危 険 物 の種類 及 び 性状等 に 応 じ適切 な 措 置を講 ず る ものと す る 。
(1)消防機関及び警察機関に通報する。
(2)付近住民並びに通行人に火気使用禁止及び風上への避難を呼びかける。
(3)エンジンの停止、安全弁の確認、初期消火等の措置を講じる。
(4)特に火薬類については、盗難防止、爆発防止等の適切な措置を講じる。
(5)高圧ガスについては、和歌山県高圧ガス地域防災協議会指定防災事業所の協力を求
め適切な措置を講じる。
2 . 那 智勝浦 町
警 戒 区 域の設 定 、火 気使 用 禁 止の広 報 及 び避難 の 指 示等必 要 な 応急対 策 を、町
消 防 計 画の定 め る ところ に よ り実施 す る ものと す る 。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第 14 章
第 14 章
災害警備計画
第1節
警察警備計画
災害警備計画
第1節
警察警備計画
災害時において迅速な立ち上がりを行い、警察の組織力と装備資機材を最大限に活用し、
緊急救助活動、交通規制、犯罪の予防及び取締り等を総合的に行い治安の維持に当るもの
とする。
1.警察本部の任務と活動
災害においては、住民の生命、身体、財産を保護し、その他被災地における治安の維
持にあたる時、関係機関と緊密な協力、連携のもとに、おおむね次の活動を行う。
(1)気象及び災害関係情報の収集と伝達
(2)被害状況等の調査
(3)避難の指示、警告及び誘導
(4)被災者の救助
(5)死体の検視及び身元の確認
(6)交通の秩序及び緊急交通路の確保
(7)犯罪の予防及び取締り
(8)他機関の行う活動に対する協力援助
2.警備体制
「和歌山県警察大規模地震災害警備計画」に基づき、警察職員の各参集場所への自主
参集、または非常招集により緊急な立ち上がりを行う。
次いで、和歌山県警察本部及び各警察署は、その地震の規模及び被害状況に応じた災
害警備本部等を設置し、警備体制を確立する。
なお、必要に応じ、警察災害派遣隊等の県外部隊の応援要請を行い、体制の充実を図
る。
3.交通対策
(1)交通秩序の確保
災害時においては次の要領により、早期に交通秩序の確保に務める。
①
継続的に交通機関の運行状況及び道路の被害状況の調査を行う。
②
前号の調査に基づく交通関係情報を取りまとめ、関係先に通報する。
③
要所に交通案内所、不通箇所、迂回路等を明示した立看板等の設置及び交通整理
員を配置する。
(2)緊急交通路の確保
①
被災地において、緊急通行車両以外の車両の通行を禁止又は制限する必要がある
と認めるときは、速やかに当該規制の対象、区間、期間(又は始期)
、迂回路等を決
定し、所要の交通規制を行う。
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第4編
②
地震・津波災害応急対策計画
第 14 章
災害警備計画
第1節
警察警備計画
前号の規制を実施しようとするときは、所要の標識を設置するとともに、報道機
関等による広報、立看板の掲示等によって交通の禁止又は制限の内容を一般住民に
周知する。
(3)広域交通管制による規制
被災地への一般車両の乗入れを抑制するため、隣接若しくは近接する府県警察に対
し、主要道路における広域交通管制による規制を要請する。
4.通信体制
災害時における通信については、和歌山県警察大規模地震災害警備計画の定めるとこ
ろによる。
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第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第 14 章 災害警備計画
第2節 海上公安警備計画(串本海上保安署)
海上公安警備計画(串本海上保安署)
沿岸海上において、暴動、騒乱、海難及びその他の災害時の応急対策については、串本
海上保安署その他関係機関の協力のもとに実施するものとする。
1.警備救難体制
(1)非常体制の種別及び基準
①
警戒体制の呼称を「警戒配備」という。
大規模海難等に至らない海上における災害の発生が予想されるときに、警戒体制
を確立し、災害の防止と局限を図る。
②
非常体制の呼称を「非常配備」といい、次のとおり区分する。
非常配備
甲
大規模犯罪
非常配備
乙
大規模海難等
海上における暴動、騒乱等の社会的に著しく影響の大きい犯罪、大規模な海難及
びその他の災害に備え、緊急に事前の体制を確立することにより、海上における犯
罪の予防及び鎮圧、海上における人命及び財産の保護並びに海洋の汚染の防止に資
する。
③
非常体制の発令
非常配備の発令は、第五管区海上保安本部長が行い、警戒配備の発令は、第五管
区海上保安本部長又は、田辺海上保安部長が行うことができる。
④
非常体制発令時の措置要領
警戒配備及び非常配備ごとに、それぞれ次のとおり措置する。
ア.警戒配備
a. 警戒配備を実視するための要員を増強する。
b. 予想される災害の発生を防止し、又は局限するための対策を検討する。
c. 情報を収集し、関係先に通報する。
d. 通信設備を強化する。
e. 必要な巡視船艇、航空機を待機させ、又は出動させる。
イ.非常配備
a. 非常配備を実施するため、次により要員を増強する。
第一体制
職員のおおむね2分の1以上
第二体制
職員のおおむね4分の1以上
b. 大規模犯罪又は大規模海難等の発生を防止し、又は局限するための対策を検
討する。
c. 情報を収集し関係先に通報する。
d. 通信配備を強化し、必要により通信統制又は通信制限を実施し、若しくは臨
時通信系を設定する。
e. 必要な巡視船艇、航空機を待機させ、又は出動させる。
f. 業務上必要な施設、資材、機器等の点検、整備又は手配を行う。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 14 章 災害警備計画
第2節 海上公安警備計画(串本海上保安署)
g. 航行警報等により、必要な情報を伝達するとともに、大規模犯罪又は大規模
海難等の発生に備えて措置すべき事項を指導する。また、必要により関係者に
対し船舶の移動を命じ、船舶の航行を制限する等の処分を行う。
h. 関係諸機関と緊急に連絡し、情報を交換し、必要により協議する等相互の協
力に努める。
i. 民心の安定に重点を置いた広報を行なう。
j. 職員の健康管理、給食等に関する必要な措置を行なう。
2.対策本部の設置
(1)海難その他における災害の規模と継続期等により必要と認めるときは、対策本部を
設置し、管内の船艇、航空機、人員等の派遣を受け、また必要ある場合は、他管区の
応援により、災害時の応急措置を統一的かつ、強力に推進する。
(2)対策本部の種類、設置者及び設置基準
種
類
設
置
者
設
置
基
準
中規模海難等対策本部
第五管区海上保安本部長
田辺海上保安部長
大規模でない海難その他の海上
における災害で、社会的に影響
の大きいもの。
大規模海難等対策本部
第五管区海上保安本部長
大規模な海難その他の海上にお
ける災害で、社会的に著しく影
響の大きいものる
(3)対策本部の要員
別に定める対策本部編成表に従い要員を配置し、災害の救助、援助、汚染の防除及
び犯罪の捜査に関する業務並びにこれらの付帯業務を実施する。
3.非常通信体制
(1)非常体制
災害発生地又は災害対策本部所在地と通信連絡が途絶した場合は、通信代行巡視船
艇の派遣又は携帯無線機を活用して、田辺海上保安部・串本海上保安署との通信連絡
を確保する。
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第4編
第 15 章
地震・津波災害応急対策計画
第 15 章
文教対策計画
第1節
小中学校計画
文教対策計画
地 震 災 害が発 生 し 、又は 発 生 するお そ れ がある 場 合 、小学 校 、中学校 及 び 保育 所
等 に お いては 、児 童、生 徒 及 び幼児 の 安 全確保 を 第 一とし 、ま た体育 館 等 が地 域 住
民の避難所に利用されるため、避難場所としての防災機能の強化と、教職員対策、
文 教 施 設の復 旧 、 学用品 、 教 科書等 次 の 応急措 置 を 講ずる 。
第1節
小中学校計画
小 学 校 、中学 校 に 関する 災 害 の応急 対 策 は、別 に 定 めるも の の ほか、こ の 計画 に
よ る も のとす る 。
1 . 児 童生徒 の 安 全の確 保
( 1 )児 童生 徒 に 対する 安 全 指導の 充 実 徹底を 図 る ととも に 、避 難訓 練 等 の実施 を
通 じ て 常に緊 急 措 置、安 全 措 置がと れ る ような 体 制 を確立 し て おく。
( 2 )学 校長 は 、事 前に 災 害 が予想 さ れ る場合 や 児 童生徒 に 危 険が及 ぶ 心 配があ る
と き な ど現状 を 的 確に判 断 し、臨時 休 校、学校 行 事 の中止 等 適 切な処 置 を 講 じ
る と 共 に本部 教 育 班及び 県 支 部教育 班 に 報告す る も のとす る 。
( 3 )在 校時 、学校 外の 諸 活 動、登 下 校 時、夜 間 、休 日等 の 児 童生徒 の 安 全確保 方
策 に つ いては 、 危 機管理 マ ニ ュアル 等 を 整備し 確 立 してお く こ と。
2 . 学 校施設 の 確 保
( 1 ) 被害程 度 別 応急教 育 予 定場所
①
応 急修理 で 使 用でき る 程 度の場 合
当 該 施 設の応 急 処 置をし て 使 用する
②
学 校の一 部 校 舎が使 用 で きない 程 度 の場合
特 別 教 室 、屋 内 体 育施設 等 を 利用し 、な お 不足 す る 場合は 、二 部 授業 等 の
方 法 に よる。
③
校 舎の全 部 、 又は大 部 分 が使用 で き ない程 度 の 場合
区 民 会 館等公 共 施 設を利 用 し 、又は 隣 接 学校の 校 舎 等を利 用 す る。
④
特 に地区 が 全 体的被 害 を 受けた 場 合
住 民 避 難先の 最 寄 りの学 校 、り 災を ま ぬ がれた 区 民 会館等 公 共 施設を 利 用
する。
( 2 ) 施設利 用 の 応援
隣 接 学 校、そ の 他 公共施 設 を 利用し て 授 業を行 う 場 合には 、次の 方法 に よ り、
当 該 施 設管理 者 の 応援を 得 る ものと す る 。
①
町 内施設 利 用 の場合
本 部 に おいて 、 関 係者協 議 の うえ行 う も のとす る 。
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第4編
②
地震・津波災害応急対策計画
第 15 章
文教対策計画
第1節
小中学校計画
町 外の施 設 利 用の場 合
本 部 は 、県教 育 委 員会に 対 し て施設 利 用 の応援 を 要 請する も の とする 。
3 . 教 職員の 対 策
( 1 ) 学校内 調 整
欠 員 が 少数の 場 合 には、 学 校 内にお い て 調整す る も のとす る 。
( 2 ) 町内調 整
学 校 内 で対応 で き ないと き は 、学校 長 は 教育長 に 派 遣の要 請 を するも の と す
る 。 教 育長は 、 本 部長と 協 議 し管内 の 学 校内に お い て調整 す る ものと す る 。
( 3 ) 郡内調 整
町 内 に おいて 対 応 できな い と きは、本 部 は県教 育 委 員会に 教 職 員の派 遣 を 要
請 す る ものと す る 。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第2節
第 15 章
文教対策計画
第2節
学校給食関係の計画
学校給食関係の計画
災害時における学校給食の応急対策は、本計画によるものとする。
1.給食の実施
本部は、次の点に留意して応急給食を実施するものとする。
(1)災害により被害があっても、できるかぎり継続して実施するものとする。
(2)施設及び原材料が被害を受け、その実施ができないときは、速やかに応急処置をし
て実施すること。
(3)学校を避難所として使用する場合は、給食施設は学校給食と、り災者炊出しとの調
整に留意すること。
(4)応急給食の実施及び学校給食再開時には、食中毒・感染症発生のおそれがあるので、
衛生管理には、特に留意すること。
2.被害物資対策
本部教育班は、被害を受けた給食用原材料品の報告をとりまとめ、被害状況報告を速
やかに行う。
被害物資の処分方法等については、本部または県本部の指示、指導によるものとする。
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第4編
第3節
地震・津波災害応急対策計画 第 15 章 文教対策計画
第3節 社会教育施設関係の計画
社会教育施設関係の計画
地 震 災 害時に お け る社会 教 育 施設関 係 の 応急処 理 等 の措置 を 講 じる。
1 . 文 化財対 策
被 害 文 化財に つ い ては、文 化財 審議 会 委 員等専 門 家 の意見 を 参 考にし て 文 化 財
的 価 値 を可及 的 に 維持す る 。
被 災 文 化財個 々 に ついて の 対 策は、所 有者 ある い は 管理者 に 指 示し指 導 す る も
の と す る。
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第4編
第4節
地震・津波災害応急対策計画
第 15 章
文教対策計画
第4節
学用品給与計画
学用品給与計画
災 害 に より住 家 に 被害を 受 け、就学 上 か かすこ と の できな い 学 用品を 喪 失、又は
棄 損 し た小中 学 校 の児童 生 徒 に対し 、必 要 最小 限 度 の学用 品 を 給与し そ れ らの者 の
就 学 の 便を図 る も のとす る 。
1 . 給 与の種 別
教 科 書 、文房 具 、 通学用 品
2 . 給 与対象 者
災害により住家に被害を受けた児童生徒で、住家の被害程度は全壊(焼)、流失、
半壊(焼)、及び床上浸水以上で学用品がなく就学に支障を生じている者
3 . 給与方 法
(1)学用品は原則として県において一括購入し、り災児童生徒に対する配分は、
町 長 が 実施す る も のであ る が、教科 書 等 につい て は、地域 ご と 学校等 に よ り 使
用 教 科 書が異 な る 場合も 考 慮 し、学 用 品 の給与 を 迅 速に行 う た め職権 の 委 任 に
よ り 、 調達か ら 配 分まで の 業 務を町 長 が 実施す る こ とがあ る 。
( 2 )町長は 、学 用品の 給 与 に当っ て は 、まず そ の 給与対 象 と なる児 童 生 徒の 確 実
な 人 員 を把握 す る ため、り 災者 名簿 と 児 童生徒 の 指 導要録 及 び 学齢簿 等 と 照 合
し 、 被 害別、 学 年 別、に 給 与 対象人 員 を 正確に 把 握 しなけ れ ば ならな い 。
4 . 救 助法に よ る 学用品 の 給 与基準
( 1 ) 給与対 象 者
「 学 用 品の給 与 」は 、住 家 の 全壊(焼 )、流 失、半 壊(焼 )、又 は床 上浸 水(土
砂 の 堆 積等に よ り 一時的 に 居 住する こ と ができ な い 状態に な っ た者を 含 む )に
よ り 学 用品を 喪 失 、又は 損 傷 し、就 学 上 支障の あ る 小中学 校 児 童生徒 に 対 し て
行う。
( 2 ) 給与期 日
「 学 用 品の給 与 」は 、災 害 発 生の日 か ら 教科書 に つ いては 、1 ヵ 月以 内 、そ
の 他 の 学用品 に つ いては 15 日 以内 に 完 了しな け れ ばなら な い 。
( 3 ) 給与の 品 目
「 学 用 品の給 与 」は、被 害 の 実情に 応 じ 、次に 掲 げ る品目 の 範 囲内に お い て 、
現 物 を もって 行 う 。
①
教 科書
②
文 房具
③
通 学用品
(4)
「 学用 品 の 給与」の た め支出 で き る費用 は 、
「 教科 書 の 発行に 関 す る臨時 措 置
法 」第2 条第 一 項 に規定 す る 教科書 及 び 教科書 以 外 の教材 で 、教 育委 員 会 に 届
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第 15 章
文教対策計画
第4節
学用品給与計画
出 、 又 はその 承 認 を受け て い る教材 を 給 与する た め の実費 と す る。
( 5 ) 書類の 整 備 保存
教 材 、学用品 の 給 与を実 施 し たとき は 、次の書 類 を 整備保 存 し なけれ ば な ら
ない。
①
救 助実施 記 録 日計票
②
学 用品の 給 与 状況
③
学 用品購 入 関 係支払 証 拠 書類
④
備 蓄物資 払 出 証拠書 類
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第5節
第 15 章
文教対策計画
第5節
保育所等の応急対策
保育所等の応急対策
保育所に関する災害の応急対策は、別に定めるもののほか、この計画によるものとする。
1 . 保 育所等 幼 児 の安全 の 確 保
( 1 )幼 児に 対 す る安全 を 第 一とし 指 導 の充実 徹 底 を図る と と もに、避 難訓 練等 の
実 施 を 通じて 常 に 緊急措 置 、安 全措 置 が とれる よ う な体制 を 確 立して お く も の
とする。
( 2 )所 長は 、事前 に災 害 が 予想さ れ る 場合や 幼 児 に危険 が 及 ぶ心配 が あ るとき な
ど 現 状 を的確 に 判 断し、臨 時休 園、行 事の 中止 等 適 切な処 置 を 講じる と 共 に 本
部 に 報 告する も の とする 。
( 3 )勤務時 間 外 に大規 模 地 震等が 発 生 した場 合 は 、所長 又 は 保育士 等 は 、所 属 の
保 育 所 等に参 集 し、本部 が 行 う災害 応 急 対策活 動 に 従事し 、また 応急 的 な 保 育
の 実 施 及び施 設 の 管理の た め の体制 を 確 立する も の とする 。
2 . 応 急保育 の 実 施
所 長 は 、応急 的 な 保育計 画 を 策定し 、臨 時 の幼 児 編 成等必 要 な 措置を 講 じ 、速
や か に 本部に 報 告 するも の と する。
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第4編
第 16 章
地震・津波災害応急対策計画 第 16 章 災害対策要員の計画
第1節 災害対策要員の動員計画
災害対策要員の計画
災 害 応 急対策 を 実 施する た め 必要な 要 員 は、本 計 画 による も の とする 。
第1節
災害対策要員の動員計画
災害応急対策の要員については、おおむね次の順序で動員を行うものとする。
ただし、災害応急対策作業の内容によっては、先順位の要員に余裕があっても、
他 の 種 別要員 を 先 に動員 す る 必要が あ る 場合は 、 こ の限り で な い。
( 1 ) 町職員 の 動 員(消 防 職 員も含 む )
( 2 ) 消防団 員 の 動員
( 3 ) 町内奉 仕 団 体の動 員
( 4 ) 働者の 雇 い 上げ
1 . 県 本部へ の 応 援要請
災 害 応 急対策 及 び 災害救 助 を 実施す る に あたり 、災害 応急 対 策 作業人 員 が 不 足
し 町 内 奉仕団 体 の 動員、並 びに 労働 者 の 雇い上 げ が 不可能 な と きは、次 の応 援要
請 事 項 を示し て 県 本部へ 要 請 するも の と する。
( 応 援 要 請 事 項 )
( 1 ) 応援を 必 要 とする 理 由
( 2 ) 従事場 所
( 3 ) 作業内 容
(4)人
員
( 5 ) 従事期 間
( 6 ) 集合場 所
( 7 ) その他 参 考 事項
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第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第 16 章 災害対策要員の計画
第2節 奉仕団体等の編成及び活動計画
奉仕団体等の編成及び活動計画
災害応急対策の実施に奉仕する奉仕団体等の編成及び活動は、本計画によるものとする。
本部各班は、分担する災害応急対策実施のため、ボランティアによる奉仕の必要があると
認めるときは、総務部に連絡するものとする。
1 . 奉 仕団の 編 成
( 1 ) 自治会 及 び 自主防 災 組 織
( 2 ) 日本赤 十 字 奉仕団 及 び 婦人会 そ の 他婦人 団 体
( 3 ) 青年団
奉 仕 団 は各団 体 別 に編成 し 、そ れぞ れ に 名称を 付 し 、責任 者 を 定め、平 常 時
の 組 織 等を考 慮 し て災害 奉 仕 活動の 実 態 に即し た 編 成をす る も のとす る 。
2 . 一 般ボラ ン テ ィアの 受 入 れ
( 1 ) 来訪する非組織ボランティアのために、町社会福祉協議会と連携し、奉仕団体
等の協力を得て、庁舎、避難所等にボランティアコーナーを開設して対応する。
( 2 )ボ ラン テ ィ ア活動 を 必 要とす る 場 所、活 動 内 容等の 情 報 提供そ の 他 地域の 実
情 に あ った円 滑 な 活動が 行 え るよう 努 め る。
3 . 専 門ボラ ン テ ィア
災 害 応 急対策 に お いて、必 要性 の高 い 特 定の専 門 技 能を有 す る ボラン テ ィ ア が
必 要 な 場合は 、 県 本部へ 派 遣 を要請 す る 。
4 . 作 業内容
作 業 内 容は、お おむ ね次 の い ずれか と し、組織 人 員 等の実 情 に 応じた 作 業 と す
る。
( 1 ) 炊出し 、 そ の他災 害 救 助の実 情 に 応じた 作 業 とする 。
( 2 ) 清掃の 実 施
( 3 ) 災害対 策 物 資、資 材 の 輸送及 び 配 分
( 4 ) 応急復 旧 作 業現場 に お ける危 険 を 伴わな い 軽 易な作 業
( 5 ) 軽易な 事 務 の補助
( 6 ) その他 、 上 記作業 に 類 した作 業
5 . そ の他
( 1 ) 帳簿等 の 整 備
奉仕団の奉仕を受けた場合は、次の記録簿を作成し整備しておくものとする。
①
奉 仕団の 名 称 及び人 員 又 は氏名
②
奉 仕した 作 業 内容及 び 期 間
③
そ の他参 考 事 項
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 16 章 災害対策要員の計画
第2節 奉仕団体等の編成及び活動計画
町 内 奉 仕団体
団
体
名
那智勝浦町日本赤十字奉仕団
代表者名
大石多鶴子
住
所
天 満 527-2
- 379 -
電話番号
団員数
0735-52-0764
81
第4編
第3節
地震・津波災害応急対策計画 第 16 章 災害対策要員の計画
第3節 対策要員雇用計画
対策要員雇用計画
災害応急対策の実施が本部の職員、消防団、防災関係機関、及び奉仕団等では労力
的に不足し、あるいは、特別な作業のため技術的な労力が必要なときにおける労働者
等の雇上げは、本計画によるものとする。
1 . 作 業員の 雇 用 と各部 門 の 調整
災 害 時 におけ る 作 業内容 と 各 部門の 連 携 を図る た め、雇用 に 当 っては 、総務 部
が 労 働 者を雇 用 す る。雇 用 の 方法に つ い ては、町 内建 設業 者 等 に要請 す る ものと
し 、 な お不足 す る ときは 、 新 宮公共 職 業 安定所 に 雇 用を依 頼 す る。
2 . 労 働者雇 用 の 範囲
労 働 者 雇用の 範 囲 は、災 害 応 急対策 の 実 施に必 要 な 人員と す る が、救 助 法 に 基
づ く 救 助の実 施 に 必要な 労 働 者の雇 上 げ の範囲 は 、 次のと お り である 。
( 1 ) 避難者 の 避 難誘導 要 員
災害のため現に被害を受ける恐れがあるものを安全地帯に避難させるため
の 誘 導 要員を 必 要 とする と き 。
( 2 ) 医療及 び 助 産のた め の 移送要 員
①
災 害現場 の 緊 急医療 班 で は、処 理 で きない 重 傷 患者又 は 緊 急医療 班 及 び 県
救 護 班 が到着 す る までの 間 に 、医療 措 置 を講じ な け ればな ら な い患者 が あ り、
病 院 診 療所に 運 ぶ ための 人 員 を必要 と す るとき 。
②
医療班によって、医療助産がおこなわれる際の医師、助産師、看護師等の移動に
伴う要員
③
傷病がまだ治癒していないが、やむをえず自宅療養することとなった患者を輸送
するための要員
( 3 ) り災者 の 救 出要員
り 災 者 の身体 の 安 全を保 護 す る為、 又 は り災者 を 救 出する た め の要員
( 4 ) 飲料水 の 供 給要員
飲 料 水 を供給 す る ための 機 械 器具の 運 搬 操作等 に 要 する人 員 、及び飲 料 水 を
浄 化 す るため の 医 薬品等 の 配 布に要 す る 人員、並 び に飲料 水 を 供給す る た め に
必 要 と する人 員
( 5 ) 救済用 物 資 の整理 、 輸 送及び 配 分 要員
被 服 、寝 具、そ の他 生活 必 需 品、学 用 品、炊き 出 し 用の食 糧 品、調味 料 、燃
料 、 医 薬品、 衛 生 材料等 を 整 理し輸 送 及 び配分 す る ための 要 員
( 6 ) 行方不 明 者 捜索要 員
行方不明者捜索に必要な機械器具その他の資材の操作及び後始末に要する
要員
( 7 ) 遺体の 処 理 (埋葬 を 除 く)要 員
遺 体 の 洗浄、消 毒 等の処 置 を する要 員 及 び仮安 置 所 等まで 輸 送 するた め の 要
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 16 章 災害対策要員の計画
第3節 対策要員雇用計画
員
( 8 ) 労働者 雇 上 げの特 例
以 上 の ほか埋 葬 、炊き出 し 、その他 救 助 作業の 要 員 を雇い 上 げ る必要 が あ る
場 合 は 、 本 部 長 は 県 本 部 に 申 請 し 、 内閣総理大 臣 の 承 認 を 得 て 実 施 す る も の と
する。
3 . 労 働者雇 用 の 期間
労 働 者 雇用の 期 間 は、災 害 応 急対策 の 開 始から 終 了 までの 必 要 な期間 と す るが 、
救 助 法 に基づ く 要 員の雇 用 期 間は、そ れぞ れの 救 助 の実施 が 認 められ て い る期間
で あ る。ただ し 、厚 生労 働 大 臣の承 認 を 得て延 長 さ れた場 合 は 自動的 に 延 長され
る。
4 . 労 働者の 賃 金
雇 用 労 働者に 対 す る賃金 は 、法 令そ の 他 に規程 さ れ ている も の を除き 労 働 者 を
使 用 し た場合 は 、 地域に お け る通常 の 実 費程度 を 支 給する も の とする 。
5 . そ の他
労 働 者 を雇用 し た 場合は 、 次 の帳簿 等 を 整備し 保 存 しなけ れ ば ならな い 。
①
救 助実施 記 録 日計票
②
人 夫雇上 げ 台 帳
③
人 夫賃支 払 関 係証拠 書 類
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第4編
第 17 章
第1節
地震・津波災害応急対策計画 第 17 章 道路、船舶交通応急対策計画
第1節 道路交通規制計画
道路、船舶交通応急対策計画
道路交通規制計画
災 害 に より道 路 、橋梁等 の 施 設に被 害 が 発生し 、又 は発生 す る 恐れが あ り 、交 通
の 安 全 と施設 の 保 安が必 要 に なった 場 合 、又は 災 害 時にお け る 交通秩 序 を 確保す る
た め 必 要があ る と 認める と き は、通 行 の 禁止又 は 制 限等の 規 制 を行う ほ か、道路 の
応 急 復 旧を実 施 す る。
1 . 交 通規制 の 実 施
規 制 の 実施は 、 次 の区分 に よ って行 う も のとす る 。
区
分 実施責任者
範
囲
国土交通大臣 1.道路の破損、決壊、その他の事由により
道路管理者 知
町
事
長
交通が危険であると認める場合
2.道路に関する工事のため、やむを得ない
と認める場合
根拠法
道路法
(46 条)
災害対策基本法
1.災害応急対策に従事する者、又は災害応急
(76 条)
対策に必要な物資の緊急輸送を確保するため
公安委員会
必要があると認めるとき
道路交通法
2.道路における危険を防止し、その他交通 (4.5.6条)
察
の安全と円滑を図るため、必要があると認
警察署長
めるとき
3.道路の損壊、火災の発生、その他の事情
警 察 官 により、道路において交通の危険が生じる
恐れがある場合
警
ただし、道路管理者と警察関係機関は、密接な連絡をとり、適切な処置がとれ
るよう配慮するものとする。
2 . 交 通規制 根 拠 法令
( 1 ) 県公安 委 員 会によ る 交 通規制
①
災 害対策 基 本 法第 76 条
県 公 安 委員会 は 、管 轄区 域 又 はこれ に 隣 接する 府 県 におい て 災 害が発 生 し 、
若 し く は災害 が 発 生する お そ れがあ る 場 合で、緊 急 輸 送を 確 保 するた め 必 要
が あ る ときは 、道 路 の区 間 及 び区域 を 指 定して 緊 急 輸送車 両 以 外の通 行 を 禁
止 又 は 制限す る 。
②
道 路交通 法 第 4条
県 公 安 委員会 は 、道路に お け る危険 を 防 止し、交 通 の安全 と 円 滑を図 る た
め 、 必 要があ る と きは、 歩 行 者又は 車 両 等の通 行 を 禁止又 は 制 限する 。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 17 章 道路、船舶交通応急対策計画
第1節 道路交通規制計画
( 2 ) 警察署 長 の 実施す る 交 通規制
道 路 交 通法第 5 条
警 察 署 長は、そ の 管 轄区 域 の 道路に つ い て災害 に よ る道路 の 損 壊等危 険 な
状 態 が 発生し 、又 はその 他 の 状況か ら 必 要があ る と きは、歩 行 者又は 車 両 等
の 通 行 を禁止 又 は 制限す る 。
( 3 ) 警察官 の 実 施する 交 通 規制
道 路 交 通法第 6 条
警 察 官 は 、災 害 発 生時に お い て 、緊 急 措 置を実 施 す る必要 が あ るとき は 、一
時 的 に 歩行者 又 は 車両等 の 通 行を禁 止 又 は制限 す る 。
( 4 ) 道路管 理 者 による 交 通 規制
道 路 法 第 46 条
道 路 管 理者は 、道路 の損 壊 そ の他の 事 由 によっ て 、交 通が 危 険 である と き は、
区 間 を 定めて 通 行 を禁止 又 は 制限す る 。
3 . 発 見者等 の 通 報
災 害 時 に道路 、橋梁 等交 通 施 設の被 害 並 びに交 通 が 極めて 混 乱 してい る 状 況 を
発 見 し た者は 、 速 やかに 警 察 官、又 は 町 長に通 報 す るもの と す る。
通 報 を 受けた 町 長 は、そ の 道 路管理 者 又 は、そ の 地 域を所 管 す る警察 官 に 速 や
か に 通 報する も の とする 。
4 . 各 機関別 実 施 の要領
道 路 管 理者又 は 警 察機関 は 、災 害の 発 生 が予想 さ れ、又は 発 生 したと き は 道 路
橋 梁等交通施設の巡回調査に努め、速やかに次の要領により交通規制を 行 う も の と す
る。
( 1 ) 道路管 理 者
災 害 に より交 通 施 設等の 危 険 が予想 さ れ 、又は 発 生 したと き 若 しくは 通 報 等
に よ り 承知し た と きは、 速 や かに必 要 な 規制を す る ものと す る 。
た だ し 、町長 は 当 町以外 の 者 が管理 す る 道路、橋 梁 施設で そ の 管理者 に 通 知
し て 規 制する い と まがな い と きは、直 ち に警察 官 に 通報し て 道 路交通 法 に 基 づ
く 規 制 を実施 す る など、 応 急 措置を 行 な うもの と す る。
この場合町長は、速やかに道路管理者に連絡して、道路管理者が正規の規制を行う
ものとする。
( 2 ) 警察機 関
災 害 等 により 、道 路の危 険 な 状況が 予 想 され又 は 発 見した と き 、若し く は 通
報 等 に より承 知 し たとき 並 び に災害 が 発 生した 場 合 におい て 、災害対 策 に 従 事
す る 者 、又は 災 害 応急対 策 に 必要な 物 資 の緊急 輸 送 を確保 す る ため必 要 が あ る
と き は 、速や か に 一般車 両 の 通行の 規 制 を行う も の とする 。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 17 章 道路、船舶交通応急対策計画
第1節 道路交通規制計画
5 . 緊急通 行 車 両の基 準
( 1 ) 道路交 通 法 第 39 条 第 1 項の 緊 急 自動車
( 2 )災 害応 急 対 策に従 事 す る者又 は 災 害応急 対 策 に必要 な 物 資の緊 急 輸 送、そ の
他 災 害 応急対 策 を 実施す る た め運転 中 の 車両で 、緊急 通行 車 両 の確認 を 受 け た
標 章 を 掲示し て い るもの 。
・規制 除 外車 両 と は 、民 間 事 業者等 に よ る災害 応 急 対策車 両 で 、規制 除 外 車両
の 確 認 を受け た 標 章を掲 示 し 、証明 書 を 備え付 け て いる車 両
※ 規 制 除外車 両 に ついて は 、規制開 始 後 、復旧 状 況 等に応 じ て 対象を 順 次 拡 大
し て い き、そ の 確 認は緊 急 通 行車両 の 確 認手続 に 準 じて行 う 。
6 . 災 害応急 対 策 に使用 す る 車両の 事 前 届出
本 部 が 実施す る 災 害応急 対 策 活動を 迅 速 かつ円 滑 に 実施す る た め、応 急 対 策 に
使用する緊急通行車両及び一定の規制除外車両を予め県公安委員会に緊急通行
車 両 の 事前届 出 を 行って お く ものと す る 。
7 . 規 制の標 識 等
実 施 者 は 、交 通 規 制を行 っ た 場合は 、政 令 の定 め る ところ に よ り 、次 の 標 識を
立 て る ものと す る 。
た だ し、緊急 の た め規定 の 標 識を立 て る ことが 困 難、又は 不 可 能なと き は 適 宣
の 方 法 により と り あえず 通 行 を禁止 、又は 制限 し た ことを 明 示 すると と も に警察
官 が 現 場にお い て 指導に あ た るもの と す る。
( 1 ) 規制標 識
①
道 路交通 法 第 4条(道 路 標識等 の 種 類、様 式 、 設置場 所 等 )によ る も の
②
道 路法 46 条 (道路 標 識 の設置 等 )による も の
③
基 本法施 行 規 則第5 条 (通行の 禁 止 、又は 制 限 につい て の 標示の 標 識 等)に
よるもの
( 2 ) 規制条 件 の 標示
規 制 標 識には 、 次 の事項 を 明 示する 。
①
禁 止、制 限 の 対象
②
区 域及び 区 間
③
期
間
こ の 場 合、必 要 が あると 認 め るとき は 、実 施責 任 者 は適当 な 迂 回路を 明 示 し、
一 般 の 交通に 支 障 のない よ う 努める も の とする 。
8 . 報告等
規 制 を 行った と き は 、各 機 関 は次の 要 領 により 報 告 、又は 通 知 し 、本 部 は 必要
に 応 じ 防災行 政 無 線放送 を 用 い広報 す る ものと す る 。
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第4編
(1)系
地震・津波災害応急対策計画 第 17 章 道路、船舶交通応急対策計画
第1節 道路交通規制計画
統
防 災 行政 無 線 放送
本
部
住
民
新宮警察署
☎0735-21-0110
新宮建設部
☎0735-22-8551・22-8071・21-0202
新宮国道維持出張所
☎0735-22-8165
( 2 ) 報告事 項
各関係機関は、報告、通知に当っては、次の事項を明示して行うものとする。
①
禁 止、制 限 の 種別と 対 象
②
規 制する 区 域 及び区 間
③
規 制する 期 間
④
規 制する 理 由
⑤
迂 回路、 そ の 他の状 況
9 . 道 路の応 急 復 旧
( 1 ) 応急復 旧 の 実施責 任 者
道 路 の 応急復 旧 実 施責任 者 は 、当該 道 路 の管理 者 と する。
( 2 ) 町長の 責 務
①
他 の道路 管 理 者に対 す る 通報
本 部 長 は、管 内 の 国道、県 道 等他の 管 理 者に属 す る 道路が が け くずれ 等 で
道 路 、橋梁等 の 施 設が危 険 状 態にあ る こ とを知 っ た ときは 、速 やかに 当 該 道
路 管 理 者に通 報 し 応急復 旧 の 実施を 要 請 するも の と する。
②
緊 急の場 合 に おける 応 急 復旧
本 部 長 は、事 態 が 緊急を 要 し 、当該 管 理 者に通 報 し 応急復 旧 を 待つい と ま
が な い ときは 、応 急輸送 の 確 保その 他 付 近住民 の 便 宜を図 る た め、必 要 と す
る 最 小 限度に お い て当該 道 路 の応急 復 旧 を行う も の とする 。
③
知 事に対 す る 応援要 請
本部長は、自己の管理する道路の応急復旧が不可能又は困難な場合には、
知 事 に 対し応 急 復 旧の応 援 を 要請す る も のとす る 。
(3)放置車両等の対策
道路管理者は、放置車両や立ち往生車両等が発生した場合で、緊急通行車両の通行
を確保するため緊急の必要があるときは、運転者等に対し車両の移動等の命令を行う。
運転者がいない場合等においては、道路管理者自らが車両の移動等を行う。また、や
むを得ない必要があるときは、他人の土地の一時使用、竹木その他の障害物を処分す
ることができる。町は、知事からの指示等があった場合は、速やかに上記の措置を実
施する。
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第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第 17 章 道路、船舶交通応急対策計画
第2節 船舶航行規制計画
船舶航行規制計画
地 震 災 害が発 生 し 、又は 発 生 する恐 れ が ある場 合 に おける 船 舶 交通の 安 全 を 確
保 す る ため、 航 行 規制等 に 関 し定め る も のとす る 。
1 . 航 行規制 の 実 施者等
実施責任者
田
辺
港
港
長
名
田
和歌山下津港長
辺
和歌山下津
規
制
内
容
(1)けい留の制限禁止
(2)錨地の指定
(3)移動の制限
田 辺 海 上
保 安 部 長
新宮、宇久井、
(4)移動命令
勝浦、浦神、
(5)船舶交通の制限禁止
古座西向、串本、 (6)危険物積載船の停泊場所荷役の規制
(7)水路の保全に関する命令
日高、日置
(8)火気取り扱いの制限禁止
( 1 )港長又 は 海 上保安 部 長 (以下 「港 長等 」と い う )は、航 行 に当っ て は 、港湾 管 理
者 、 け い留施 設 の 管理者 と 密 接な連 絡 を とるよ う に 配慮す る 。
( 2 )田辺、和歌山下津港以外の港における規制内容は、(4)(5)(7)及び(8)とする。
2 . 発 見者等 の 通 報
災害時に港内の船舶施設の被害又は、船舶交通が極めて混乱している状況を発見し
た者は、速やかに港長又は町長に報告するものとする。
通報を受けた町長は、串本海上保安署長に通報するものとする。
3 . 航路障 害 物 の除去
( 1 ) 串本海 上 保 安署
①
巡 視船艇 に よ り可能 な 範 囲で航 路 障 害物の 応 急 的な除 去 作 業を行 う 。
②
当 該物件 の 所 有者、占 有 者に除 去 の 勧告、除 去 作業の 指 導 監督及 び 警 戒 を
行 い 、 必要あ る と きは、 航 路 障害物 除 去 の命令 を す る。
( 2 ) 港湾管 理 者 、漁港 管 理 者
所 管 す る港湾 区 域 、漁港 区 域 内の航 路 等 につい て 、漂 流物 、沈 没 物、そ の 他
の障害物が認められる場合は、応急的な除去作業に務め、当該物件の所有者、
占 有 者 に除去 の 勧 告 、除 去 作 業の指 導 監 督を行 い 、必 要あ る と きは、航 路 障 害
物 除 去 の命令 を す る。
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第4編
第 18 章
地震・津波災害応急対策計画
第 18 章
輸送計画
輸送計画
災 害 時 におけ る 被 災者の 避 難 及び応 急 対 策に必 要 な 要員、物 資 等 の迅 速 確 実な輸
送 を 確 保する た め 、陸・海・空のあ ら ゆ る有効 な 手 段を利 用 し 総合的 か つ 積極 的 に
緊 急 輸 送を実 現 す るもの と す る。
特 に 機 動力の あ る ヘリコ プ タ ー 、大 量 輸 送が可 能 な 船舶の 活 動 を推進 す る ものと
する。
1 . 災 害輸送 の 種 別
災 害 輸 送は、 次 の 種別の 内 最 も適切 な 方 法によ る も のとす る 。
( 1 ) 自動車 に よ る輸送
( 2 ) 鉄道軌 道 等 による 輸 送
( 3 ) 船舶に よ る 輸送
( 4 ) ヘリコプター等に よ る 空中輸 送
( 5 ) 人力等 に よ る輸送
2 . 輸 送力の 確 保
( 1 ) 確保順 位
災 害 輸 送のた め の 自動車 輸 送 力の確 保 は 、概ね 次 の 順序に よ る 。
①
町 有車両 等
②
公 共団体 の 車 両等
③
営 業用の 車 両 等
④
自 家用車 両 等
災害対策本部が設置されたときは、本庁集中管理車は総務部総括班が適正配車に務
める。ただし、各課公用車は、要請があるまで当該課が実施する応急業務に使用する。
町有車両で不足するときは、民間所有の車両を借り上げる。なお調達不足の場合
は、県支部に対し輸送内容その他必要な条件を明示して応援要請するものとする。
( 2 ) 鉄道軌 道 に よる輸 送
道路の被害等により車両による輸送が不可能なとき、又は遠隔地において、
物 資 等 を確保 し た ときで 、鉄 道によ っ て 輸送す る こ とが可 能 な ときは 、J R 紀
伊 勝 浦 駅長に 鉄 道 による 輸 送 要請を 行 う ものと す る 。
( 3 ) 船舶に よ る 輸送
陸 路 の 交通が 途 絶 した場 合 に は、県 本 部 を通じ て 田 辺海上 保 安 部、海 上 自 衛
隊 に 対 して船 舶 の 出動を 要 請 する。又 は 近畿運 輸 局 和歌山 運 輸 支局勝 浦 海 事 事
務 所 に 対し、 協 力 を要請 す る 。
( 4 ) 空中輸 送
交 通 途 絶に伴 い 緊 急に空 中 輸 送が必 要 な ときは 、県 本部を 通 じ て県防 災 ヘ リ
コ プ タ ー、自 衛 隊 、田辺 海 上 保安部 等 に よる空 中 輸 送につ い て その出 動 を 要 請
す る 。な お、空 中 に よる 救 助 物資の 投 下 場所、及 び ヘ リコ プ タ ー発着 地 点 は第
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第 18 章
輸送計画
2 編 第 26 章 「 緊 急輸送 体 制 の整備 」 の とおり と す る。
( 5 ) 人力等 に よ る輸送
車 両 等 による 輸 送 が不可 能 な 時は、 人 力 等によ り 輸 送する も の とする 。
3 . 救 助法に よ る 適用範 囲
( 1 ) 輸送の 範 囲
①
り 災者の 避 難
②
医 療及び 助 産
③
り 災者の 救 出
④
飲 料水の 供 給
⑤
救 済用物 資 の 輸送
⑥
行 方不明 者 の 捜索
⑦
遺 体の処 理
( 2 ) 輸送の 期 間
各 救 助 の実施 期 間 とする 。
( 3 ) 費用の 限 度
災 害 時 におい て 、 割引運 賃 が 実施さ れ る ときは 、 そ の運賃 に よ る。
そ の 他 の場合 は 、 原則と し て 運輸省 の 認 可を受 け て いる料 金 等 による 。
(海上輸送能力、空中輸送能力については、資料編 03-11-00 のとおり)
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第4編
第 19 章
地震・津波災害応急対策計画
第 19 章
自衛隊の派遣要請等の計画
自衛隊の派遣要請等の計画
那智勝浦町地域の防災に対して自衛隊の災害派遣を要請するために必要な事項
は 、 本 計画に よ る ものと す る 。
1 . 災 害派遣 要 請 基準
災 害 派 遣の要 請 基 準は以 下 の とおり と す る。
( 1 ) 人命救 助 の ため応 援 を 必要と す る とき。
( 2 ) 地震津 波 等 の災害 が 発 生し、 緊 急 の措置 に 応 援を必 要 と すると き 。
( 3 ) 救助物 資 の 輸送の た め 応援を 必 要 とする と き 。
( 4 ) 主要道 路 の 応急復 旧 に 応援を 必 要 とする と き 。
( 5 )応急措置のための医療、防疫、給水及び通信支援等の応援を必要とするとき。
2 . 要 請要領
本 部 長 は、住 民 の 生命又 は 財 産を保 護 す るため 必 要 である と 認 めると き は、電
話 又 は 口頭を も っ て県災 害 対 策本部 東 牟 婁支部 を 経 由して 、県本 部長 に 依 頼する
も の と し、事 後 速 やかに 「 部 隊等の 派 遣 要請書 」 を 提出す る 。
た だ し、通信 途 絶 等によ り 知 事に対 し 派 遣要請 の 依 頼がで き な いとき は 、そ の
旨 及 び 町の区 域 に 係る災 害 の 状況を 自 衛 隊第 37 普 通科 連 隊 に通知 し 、 速やか に
そ の 旨 を県本 部 長 に通知 す る 。
( 連 絡順序 )
本部長
(総 務 課 )
県東牟婁支部長
(総務県民課)
県本部長
(災害対策課)
自 衛 隊
(第 37 普通科連隊)
TEL0735(22)8551
TEL0734(41)2262
TEL0725(41)0090
県防 370 - 400
県防
県防
392 - 400
FAX
FAX 300 - 496~499
FAX
392 - 499
370 - 499
300 - 403
3 . 派 遣部隊 の 受 入れ体 制
自 衛 隊 の災害 派 遣 が決定 し た 場合、次 の点 に留 意 し て派遣 部 隊 の活動 が 十 分 に
行 え る よう務 め る 。
( 1 ) 派遣部 隊 及 び県と の 連 絡職員 を 指 名し、 連 絡 にあた ら せ る。
( 2 )派 遣部 隊 の 集結地 及 び 宿泊施 設 は 、体育 文 化 会館と し 、車 両、器 材 等 の保 管
場 所 の 準備を す る 。
( 3 )ヘ リコ プ タ ー派遣 時 は、体育 文 化 会館に 隣 接 する木 戸 浦 運動場 を ヘ リポー ト
と し 、 グラン ド へ の散水 、 標 示等の 諸 準 備に万 全 を 期す。
( 4 )派 遣部 隊 の 行う応 急 復 旧に必 要 な 機械等 は 、で きる 限 り 本部で 準 備 し速や か
に 活 動 できる よ う 務める 。
( 5 ) 災害派 遣 現 場に責 任 者 を置き 、 現 場指揮 官 と 協議し 作 業 の推進 を 図 る。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第 19 章
自衛隊の派遣要請等の計画
4 . 災 害派遣 部 隊 の活動
自 衛 隊 の災害 派 遣 は、主 と し て人命 救 助 及び財 産 の 保護の た め、各機 関 と 綿 密
な 連 携 を保っ て 相 互に協 力 し 、次の 業 務 を実施 す る 。
( 1 ) 被害状 況 の 把握
知 事 か らの要 請 を うけた と き 、又部 隊 等 の長が 必 要 と認め る と きは、車 両 船
舶 、 航 空機等 に よ り偵察 を 行 う。
( 2 ) 避難の 援 助
避 難 の 命令が 発 令 され、避 難 、立ち 退 き 等が行 わ れ る場合 で 必 要と認 め る と
き は 、 避難者 の 誘 導、輸 送 を 行う。
( 3 ) 遭難者 の 捜 索救助
死 者 、 行方不 明 者 、傷者 等 の 検索救 助 を 行う。
( 4 ) 水防活 動
堤 防 、 護岸等 の 決 壊に対 し て は、所 要 の 水防活 動 を 行う。
( 5 ) 消防活 動
利 用 可 能な消 火 、 防火用 具 を もって 消 防 機関に 協 力 して消 火 に あたる 。
( 6 ) 道路又 は 水 路の啓 開
道路又は水路が破壊し、もしくは障害物がある場合は、これらの啓開除去にあたる。
( 7 ) 応急医 療 、 救護及 び 防 疫
診 察 、救護、防 疫 、病虫 害 防 除等の 支 援 を行う 。た だし、薬 剤 等は通 常 本 部
が 提 供 し使用 す る 。
( 8 ) 通信支 援
特 に 要 請があ っ た 場合又 は 部 隊等の 長 が 必要と 認 め る場合 は 、災害派 遣 任 務
の 達 成 に支障 を き たさな い 限 度にお い て 支援す る 。
( 9 ) 人員及 び 物 資の緊 急 輸 送
特 に 要 請があ っ た 場合又 は 部 隊等の 長 が 必要と 認 め る場合 は 、緊急患 者 、医
師 そ の 他救援 活 動 に必要 な 人 員及び 救 援 物資の 緊 急 輸送を 実 施 する。
こ の 場 合特に 緊 急 を要す る と 認めら れ る ものに つ い て行う 。
( 10) 炊飯又 は 給 水の支 援
特 に 要 請があ っ た 場合又 は 部 隊等の 長 が 必要と 認 め る場合 は 、炊飯又 は 給 水
の 支 援 を行う 。
( 11) 交通規 制 の 支援
主として自衛隊車両の交通が輻輳する地点において自衛隊車両を対象とし
て 、 交 通規制 の 支 援を行 う 。
( 12) 危険物 の 保 安及び 除 去
特 に 要 請があ っ た 場合に お い て必要 と 認 めると き は 、能力 上 可 能にも の に つ
い て 火 薬類爆 発 物 の保安 措 置 及び除 去 を 実施す る 。
( 13) その他
その他臨機の必要に応じ自衛隊の能力上可能なものについては、所要の措置を取る。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画
第 19 章
自衛隊の派遣要請等の計画
5 . 派 遣部隊 等 の 自衛官 の 権 限
災 害 派 遣を命 じ ら れた部 隊 等 の自衛 官 は、本部 長 又 は本部 長 か ら委任 を 受 け て
本 部 長 の職権 を 行 う町吏 員 が 現場に い な い場合 に 限 り、次 の 職 務を執 行 す ること
が で き る。
( 1 ) 警戒区 域 の 設定及 び 同 区域へ の 立 入り制 限 、 禁止又 は 退 去の命 令
( 基 本 法第 63 条 第3 項 )
( 2 )他 人の 土 地 、建物 そ の 他の工 作 物 の一時 使 用 、又は 土 石 、竹木 そ の 他の物 件
の 使 用 若しく は 収 容
( 基 本 法第 64 条 第8 項 )
( 3 ) 応急措 置 の 実施の 支 障 となる 工 作 物等の 除 去 等
( 基 本 法第 64 条 第8 項 )
( 4 ) 住民又 は 現 場にあ る 者 の応急 業 務 への従 事 命 令
( 基 本 法第 65 条 第3 項 )
な お 、こ の場 合 、自 衛官 は 直 ちにそ の 旨 を町長 に 通 知しな け れ ばなら な い 。
6 . 派 遣部隊 等 の 撤収要 請
町 長 は、自衛 隊 の 派遣の 必 要 がなく な っ たと認 め た 場合は 、派遣 部隊 の 長 と 協
議 の う え 、「 部 隊 等 の 撤 収 要 請 」 に 記 載 す る 事 項 を 明 ら か に し て 県 本 部 長 に 提 出
する。
7 . 災 害派遣 ヘ リ コプタ ー ・ 船舶発 着 予 定地
災害時の緊急航空輸送に使用するヘリコプターの離着場所及び救助物資投下場所を指
定し、必要に応じて増設を図る。
(ヘリコプターに関する事項は資料編 02-16-02 のとおり)
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第4編
第 20 章
地震・津波災害応急対策計画
第 20 章
和歌山県防災ヘリコプター要請計画
和歌山県防災ヘリコプター要請計画
町地域の災害に対して、県防災ヘリコプターの応援要請について必要な事項は、
本 計 画 による も の とする 。
(ヘリコプターに関する事項は資料編 03-11-00 のとおり)
1 . 応 援要請 基 準
町 区 域 内で災 害 が 発生し た 場 合で次 の い ずれか に 該 当し、防 災ヘ リコ プ タ ー に
よ る 活 動が必 要 と 判断し た と き、知 事 に 応援要 請 を 行う。
( 1 ) 災害が 隣 接 する市 町 村 等に拡 大 し 、又は 影 響 を与え る お それの あ る 場合。
( 2 ) 町の消 防 力 によっ て は 、災害 の 防 御が著 し く 困難な 場 合 。
( 3 )そ の他 救 急 搬送等 、緊 急 性が あ り 、かつ 、防 災 ヘリ コ プ ター以 外 に 適切な 手
段 が な く、防 災 ヘ リコプ タ ー による 活 動 が最も 有 効 な場合 。
2 . 応 援要請 の 要 領
応 援 要 請は、和 歌山 県防 災 航 空セン タ ー に電話 等 に より、次 の事 項を 明 ら か に
し て 行 うもの と す る。
( 1 ) 災害の 種 類
( 2 ) 災害発 生 の 日時、 場 所 及び被 害 の 状況
( 3 ) 災害発 生 現 場の気 象 状 態
( 4 ) 災害現 場 の 最高指 揮 者 の職名 、 氏 名及び 連 絡 方法
( 5 ) 場外離 着 陸 場の所 在 地 及び地 上 支 援体制
( 6 ) 応援に 要 す る資機 材 の 品目及 び 数 量
( 7 ) その他 必 要 事項
緊急 時 応 援要請 連 絡 先
和 歌 山県防 災 航 空セン タ ー
TEL
0739(45)8211
県 防 364-400、 401
FAX
0739(45)8213
県 防 364-499
3 . 防 災ヘリ コ プ ターの 活 動 内容
( 1 ) 被災状 況 等 の調査 及 び 情報収 集 活 動
( 2 ) 救急患 者 、 医療従 事 者 等の搬 送 及 び医療 器 材 等の輸 送
( 3 ) 消防隊 員 、 消防資 機 材 等の搬 送
( 4 ) 被災者 等 の 救出
( 5 ) 救援物 資 、 人員等 の 搬 送
( 6 ) 災害に 関 す る情報 、 警 報等の 伝 達 等の広 報 活 動
( 7 )その他災害応急対策上、特に防災ヘリコプターによる活動が有効と認められる活動
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第4編
第 21 章
第1節
地震・津波災害応急対策計画 第 21 章 相互応援及び支援・受援対策計画
第1節 相互応援計画(業務所管各部署)
相互応援及び支援・受援対策計画
相互応援計画(業務所管各部署)
災害が発生し、町独自では十分に被災者の救援等の応急措置が実施できない場合に、他
の市町村等に応援を要請し、応急措置等を円滑に遂行するため、相互応援協定等を締結す
る。
また、本町以外で大規模な災害が発生した場合は、当該相互応援協定等に基づき、速や
かに応援体制を整えるものとする。
1.那智勝浦町の相互応援
(1)和歌山県下消防広域相互応援協定
本町は、平成8年3月1日付けで締結した「和歌山県下消防広域相互応援協定」に
基づき、県下において大規模又は特殊な災害が発生した場合、消防の相互応援に努め
るものとする。
その他相互協定については、第3章第1節消防計画を参照
(2)水道災害相互応援対策要綱に基づく協定
本町は、平成8年2月 23 日付けで締結した「日本水道協会和歌山県支部水道災害相
互応援対策要綱に基づく協定」に基づき、県下において地震、異常渇水その他の水道
災害が発生した場合、応急給水、応急復旧等の相互応援に努めるものとする。
(3)全国勝浦ネットワーク災害時相互応援協定
全国勝浦ネットワーク(勝浦市、勝浦町、那智勝浦町)で結ばれている市町におい
て災害が発生し、災害を受けた市町独自では十分な応急対策及び復旧対策が実施でき
ない場合に備え、応急対策及び復旧対策等の相互応援に努めるものとする。
(4)岐阜県揖斐川町災害時相互応援協定
揖斐川町と那智勝浦町において災害が発生し、被災した町独自では十分な応急対策
及び復旧対策が実施できない場合に備え、応急対策及び復旧対策等の相互応援に努め
るものとする。
(5)紀南 10 市町村災害時相互応援協定
田辺市、白浜町、上富田町、すさみ町、新宮市、那智勝浦町、太地町、古座川町、
北山村、串本町は、紀南 10 市町村の区域内で災害が発生した場合、相互に応援するこ
とに努めるものとする。
2.消防広域応援
大規模な災害が発生した場合に、情報を収集した結果、本町の消防力をもって対応す
ることが困難であると認められる場合には、知事は、消防組織法第 44 条の規定に基づ
き、消防庁長官に対して、緊急消防援助隊の出動、広域航空消防応援を要請するものと
する。
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第4編
地震・津波災害応急対策計画 第 21 章 相互応援及び支援・受援対策計画
第1節 相互応援計画(業務所管各部署)
3.警察広域緊急援助隊の設置
国内において大規模な災害が発生し、またはそのおそれがある場合に、都道府県の枠
を越えて迅速かつ広域的に被災地に赴き、直ちに被害情報等の収集、救出・救助、緊急
交通路の確保等にあたる警察広域緊急援助隊を全国都道府県警察に設置した。
公安委員会は、被災地を管轄する公安委員会の援助要求により速やかに派遣するもの
とする。
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第4編
第2節
地震・津波災害応急対策計画 第 21 章 相互応援及び支援・受援対策計画
第2節 支援・受援対策計画(業務所管各部署)
支援・受援対策計画(業務所管各部署)
災害が発生し、自治体単独では十分に被災者の救援等の応急措置が実施できない場合に
他の市町村等への支援計画及び町独自では十分に被災者の救援等の応急措置が実施できな
い場合に、県・他の市町村等職員の受援計画について定めるものとする。
1.支援対策計画(町外で災害が発生した場合)
(1)被災地への人的支援
本部長は、災害時における応援協定、全国市長会・全国町村長会からの要請等に基
づいて、被災地に迅速に職員を派遣する。
(2)避難者の受け入れ対応
関係各部は、社会福祉法人、NPO団体、ボランティア等と連携して、訪問調査や
相談総合窓口(ワンストップサービス)の設置を行うなど、被災者のニーズにきめ細
かく把握し、住居の確保や学校の手続などの生活全般について対応する。
また、県と連携して、避難してきた被災者に関する情報を把握し、被災自治体と被
災者情報を共有する。
2.受援対策計画(町内で災害が発生の場合)
(1)県内市町村の相互協力
県内で災害が発生した直後、被災市町村では十分な応急対策を実施することができ
ない場合において、市町村相互の応援が迅速かつ円滑に実施されるよう、県内全ての
市町村が相互に協力する。
(2)関係機関への応援要請
本部長は、災害の規模が大きく対応できない場合は、県を通じて、関係機関への応
援要請を行う。
①
自衛隊
②
緊急消防援助隊
③
日本赤十字社
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