2012年12月レポート

ウラジオストク滞在に関する報告について(12 月分)
1.12 月の実施事項等について
13 日
天皇誕生日祝賀レセプション(在ウラジオストク日本国総領事公邸)
15 日
ウラジオストク日本人会
22 日~
冬季一時帰国(~1/9)
冬の行事
2.ロシア語学校について
ロシア語学校では従来と同じく、グループ授業と個人授業を受講しています。
グループ授業では「文法」、「会話」、「読解」、「ウラジオストクについて」の4
科目を、個人授業では「ニュース」、「会話」、「手紙」の3科目を学習していま
す。グループ授業の「ウラジオストクについて」では、市内のアルセーニエフ
博物館、極東連邦大学付属博物館の2施設を見学する機会がありました。事前
に授業で博物館の歴史や展示品の説明を受け、見学時もガイドがついていまし
たので、理解を深めることができました。なお、グループ授業のクラスには、
12 月末時点で日本人4名、中国人3名、北朝鮮人1名、スイス人1名の計9名
が在籍しています。
3.ウラジオストク市内の状況について
・治安状況
今月、当地で日本人が犯罪に巻き込まれたという情報はありません。
・気 候
12 月になり気温は一段と低下しました。日中の最高気温はマイナス 10 度程度
で、寒い日にはマイナス 20 度までしか気温が上がらないこともありました。す
でに真冬の気温と言えそうです。
なお、ウラジオストクは、降雪量自体は多くないのですが、12 月初旬にまと
まった雪が降りました。一晩で 12 月の降雪量平均値を上回る積雪を観測しまし
た。降り積もった雪は、気温が低いため解けずに地面に氷となって残りますの
で、歩く際は滑らないよう注意が必要になります。
・街の様子
クリスマスが近づくにつれ、街の至る所でクリスマスツリーを見かけるよう
になりました。市中心部の広場には巨大なツリーが設置されました。その他、
市内ホテル、ショッピングセンター、スーパー、大学寮などでもクリスマスの
飾り付けが見られます。私は、冬季一時帰国のため 12 月下旬はウラジオストク
にはいませんでしたが、12 月 31 日夜から翌日にかけては、市民が新年を祝うた
め街に繰り出し、花火を上げたりしていたそうです。
(写真1)市中心部広場の巨大ツリー
・両替レート(12 月 31 日現在、ロシア中央銀行より)
1 ドル
30.37 ルーブル
100 円
35.15 ルーブル
1 ユーロ
40.23 ルーブル
4.天皇誕生日祝賀レセプションについて
12 月 13 日(木)、在ウラジオストク日本国総領事公邸で、天皇誕生日祝賀レ
セプションが開催されました。レセプションには、ロシア側から沿海地方政府
及び各市自治体、経済団体、報道関係者など約 100 名が出席していました。会
場の一角には、日本の自治体のパンフレット及び各種資料を展示したスペース
が設けられました。富山県のパンフレットを2種類配置し、観光用ポスターも
壁に掲示し、PR をさせていただきました。
5.ウラジオストクで味わうロシア料理
先日、当地でロシア料理を初めて食べたという日本の方にお会いしました。
日本ではロシア料理を味わう機会は少ないかも知れません。今回はウラジオス
トクで味わうロシア料理について簡単にご紹介したいと思います。
(1)ロシア料理
市内には至るところにロシア料理店があり、ボルシチ(スープ)、ピロシキ、
黒パン、ペリメニ(ロシアの水餃子)、ブリヌイ(ロシア風クレープ)など様々
な料理を食べることができます。サラダ、肉・魚料理の種類も豊富です。ウラ
ジオストクは海に面した港町ですので、海産物(カニ、ニシン、イカ等)を使
った料理も広く提供されています。
当地のロシア料理は、日本で食べる料理に比べてボリュームがあると思いま
す。前菜のサラダですら、結構な量があります。ロシア人も、レストランで夕
食の予定が入っている時は、その日の朝食や昼食を少なめにするという話を聞
いたことがあります。
なお、市内の飲食店は大きく「カフェ」、「レストラン」の2種類に分かれま
す。日本では「カフェ」と言えば喫茶店を意味しますが、こちらでは普通の飲
食店です。日本の居酒屋も、ロシアでは「カフェ」に含めて考えることができ
ると思います。一方、
「レストラン」では本格的な料理が堪能できます。観光で
ロシアを訪れ、本格的なロシア料理を味わいたい場合は、レストランで前菜、
スープ・パン、肉・魚料理、デザート等を一通り注文してみると良いと思いま
す。
(2)価格とサービス
価格はお店によって異なりますが、一般的に「カフェ」は「レストラン」よ
り低価格です。ロシア料理店の「カフェ」で 1,000 ルーブル(約 3,000 円)を
支払えば十分な量の食事をとることができます。
「レストラン」では、その約 1.5
倍~2倍の料金というところでしょうか。週末には多くの客がカフェやレスト
ランで外食を楽しんでいます。
次にサービスですが、スタッフの接客、態度など一連のサービスは以前に比
べて向上しているようです。かつては「スタッフの愛想があまり良くなかった」
との話を耳にしましたが、そういったお店は少なくなっていると思います。
(3)最後に
市内にはロシア料理のほか、ヨーロッパの各国料理、中華料理、韓国・北朝
鮮料理、そして日本料理など様々なジャンルの飲食店があります。最も多いの
はロシア・ヨーロッパ料理、次に中華料理、そして韓国料理の順になると思い
ます。日本料理店はそれほど多くはありませんが、それでも本格的な日本の料
理を味わえるお店もあります。なお、最も有名な日本料理はお寿司で、日本語
の「スシ」は、こちらでもそのまま通じます。
異文化交流を図る際には、料理の話題はよい会話の材料となると思います。
ウラジオストクを訪れる機会のある方は、事前に現地の美味しいレストランを
探し、ロシア料理を味わってみると良いと思います。きっと、ロシアの食文化
を深く理解できると思います。
(写真2)ロシア料理店にて(ボリュームのあるサラダ)