平成27年度精度管理調査報告会 ~共用基準範囲と精度管理調査~ 【感染症・CRP検査】 市立芦屋病院 臨床検査科 上田 一仁 共用基準範囲 日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲案 項目名称 項目 単位 下限 上限 C反応性蛋白 CRP mg/dL 0.00 0.14 日本臨床検査標準化協議会 基準範囲共用化委員会 2014 160 27年度参加施設基準範囲上限 (n=210) 頻度 120 80 40 0 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 > 0.6 免疫検査~参加施設数の推移 22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 HBs抗原 199 192 186 187 172 169 HCV抗体 191 185 181 182 168 166 CRP 268 267 252 263 246 244 280 240 200 160 22年度 23年度 24年度 HBs抗原 25年度 HCV抗体 26年度 CRP 27年度 感染症検査~設定値・評価基準 設定値 試料17 試料18 HBs抗原(IU/mL) HCV抗体(C.O.I.) 陽性 陽性 6 30.0 陽性 陽性 2 10.0 HISCL(シスメックス社にて測定) 評価基準 HBs 抗原 HCV 抗体 方法 陽性 判定保留 陰性 AAZ901 5 5 3 上記以外 5 5 0 AAZ901 5 5 5 上記以外 5 5 0 試料17 全て 5 0 0 試料18 全て 5 0 0 試料17 試料18 (評点) HBs抗原~試料18(用手法) クイックビーズ(n=2) クイックチェイサー(n=8) ダイナスクリーン(n=10) エスプライン(n=32) 0% 20% 陽性 40% 判定保留 60% 陰性 80% 100% HBs抗原~測定値比較(U/mLおよびIU/mL) 7 6.5 試料17 6 ARCHITECT HISCL SphereLight LUMIPLUSE HQ 5.5 5 4.5 1 1.5 2 試料18 2.5 HBs抗原~測定値比較(C.O.I.) 130 試料18 110 LUMI-G1200 LUMI-F LUMI-S LUMI-PRESTO VITROS 90 70 50 15 20 25 30 試料17 35 40 HCV抗体~測定値比較(C.O.I.およびS/CO) 100 80 ルミパルスⅡオーソHCV ビトロスHCV抗体 60 試料18 ルミパルスプレストオーソHCV スフィアライトHCV抗体 HISCL HCVAb試薬 40 アーキテクトHCV ランリームHCVⅡ オーソHCV Ab LPIAテストⅢ 20 エクルーシスAnti-HCVⅡ 0 0 20 40 試料17 60 80 HCV抗体~測定値比較(C.O.I.およびS/CO) 30 ルミパルスⅡオーソHCV 試料18 ビトロスHCV抗体 20 ルミパルスプレストオーソHCV スフィアライトHCV抗体 HISCL HCVAb試薬 アーキテクトHCV 10 ランリームHCVⅡ オーソHCV Ab LPIAテストⅢ 0 5 25 試料17 45 (mg/dL) CRP平均値比較 設定値 CRP(mg/dL) 試料19 0.5 試料20 2.5 4 3 2 1 0 試料19 試料20 CRP~メーカー別ツインプロット図 3 栄研化学 カイノス 関東化学 シノテスト 積水メディカル デンカ生研 シーメンスHCD LSIメディエンス 和光純薬 ニットボーメディカル アークレイ 堀場製作所 日本光電工業 2.75 試料20 2.5 2.25 2 1.75 0.25 0.35 0.45 試料19 0.55 CRP~トレーサビリティの確認に使用した標準品 施設数(%) 標準品名 コード 25年度 (262施設) 26年度 (245施設) 27年度 (244施設) 1 WHOの標準品 0 0 2 (0.8) 3 IRMMの標準品 12 (4.6) 10 (4.1) 10 (4.1) 6 JCCLS(HECTEF)の 標準品 2 (0.8) 2 (0.8) 1 (0.4) 7 企業の標準品 143 (54.6) 140 (57.1) 145 (59.4) 9 実施していない 105 (40.1) 93 (38.0) 86 (35.2) 日本の標準化に適用されている認証標準物質 No. 項目 RMP RM 組成 認証機関 不確かさ JCTLM 26 CRP ○ ERM-DA474/IFCC 血清 IRMM ○ ○ まとめ 感染症検査 HBs抗原、HCV抗体共に評価対象である「定性」検査と しては問題なく、非常に良好な成績であった。但し、 HBs抗原検査は今後、高感度化・定量試薬が増加するこ とが予想され、評価方法を再考する必要があると考えら れた。 CRP ドライケミストリー法の一部の試薬を除く全ての方法で ほぼ問題のない成績が得られた(ラテックス免疫比濁法 CV%:試料19「5.9%」、試料20「4.7%」)。
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