(11)身体的虐待とネグレクト、経済的虐待の事例 依頼元 連携先 □ 地域包括支援センター ☑ □ 社会福祉協議会 □その他( ☑ 地域包括支援センター □ □ 社会福祉協議会 ☑その他(県虐待防止専門職チーム) □市区町村 ) 家庭裁判所 被虐待者(本人) 関係者 事案の概要 家庭裁判所 ☑市区町村 年齢 80代 虐待者 (本人との関係 長男) その他 (本人との関係 ) 性別 女 要介護度 3 年齢 50代 年齢 代 虐待類型 ☑ 身体的虐待 ☑ 経済的虐待 □ 性的虐待 □ 心理的虐待 ☑ ネグレクト 対応 就任時まで の経過 ☑ 成年後見制度申立 □ 市区町村による措置 ☑ 生活保護申請 □その他( □ 債務整理 ) 認知症発症により大阪在住の本人を長男が愛媛へ連れ帰り同居(以前より本人 より長男へ住宅ローンの援助有)。その後親子の関係悪化によりショートステ イ利用。半年後長男より施設入所の相談を包括が受けるが待機。 直後から長男より「母の世話ができない。受診のお金もないのでほっておく」 との連絡が包括へあり、また自宅から本人が締め出されたことが何度かある。 預金通帳は長男が管理。ショートステイ来所時あざがあり本人は「長男に殴ら れた」とのこと。 分離相当とし、長男は本人の施設入所につき同意するも費用の支払については 同意しないが、本人はグループホームへ入所契約し、入所。 入所中の本人より警察が聴取し、長男から暴力を受けた事実を聴取。その間も 長男より金銭的(立替金など)及び本人の施設退所要求が市へ執拗にある。本 人の施設は長男へは知らせていない。 その後市長申立により本人に後見の開始申立てを行い、家庭裁判所よりリーガ ルサポートへ推薦依頼がある。 対応の結果 就 任 後 の 対 応 対応 とその結果 関係者会議を開催。本人対応の窓口は 関係者で統一していたが、家庭裁判所 市役所とし、後見人の住所や本人の施 より成年後見人の連絡先を長男へ教 設は長男へは知らせない。 える。家庭裁判所の言い分は登記事項 長男については生活保護を薦める。 証明書を長男も取れるためとのこと。 1 長男生活保護受給開始。 長男より成年後見人に金銭要求及び 家庭裁判所と相談し、金銭要求につい 施設入所について本人の意向確認要 ては家族関係調整の調停申立てを行 求の電話がたびたびある。長男の言い ったが、調停期日で双方の主張する金 分については丁寧に聞く。 額のかい離が大きく不調、終了。 長男からの要求については、差支えな 家庭裁判所へ成年後見人に対するク い範囲で資料提供。その後も本人に対 レームが続き、家庭裁判所へ報告書を する理不尽な金銭要求が止まらない 提出。裁判官・書記官と協議し、家庭 ため電話対応を中止。 裁判所・成年後見人共に毅然とした対 応を行うことを確認。 長男は本人の入所施設を現在も知ら その後は長男より電話はほとんどな ない。本人も自宅へ帰る主張は行わな い。長男の自宅が競売手続き中のた いため、入所継続中。 め、今後出ていかなければならなくな った場合、再度要求があるかも。 問題点・考察 包括が長男によるネグレクトの状況を察知後、後見人等選任まで6か月要して いる。県の専門家チームが派遣されているが後見人等候補者の関与は選任後の ため、早い段階で関与していたほうがもう少しスムーズにいったのでは。 また、家庭裁判所は本人入所施設について情報開示をしないように成年後見人 へ注意する一方、成年後見人の情報は自ら開示しており、関係者の意思統一が 難しい。 世帯構成図 2
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