ご参考資料 Vol. 126 (対象期間:2016年3月21日~2016年4月1日) インドの金融市場では、インド準備銀行(RBI、中央銀行)が4月5日の金融政策決定会合で追加利下げに踏み切るとの観測を 背景に、株、債券、通貨の上昇が続きました。代表的株価指数のSENSEX指数は対象期間中に1.3%上昇し、3月の騰落率は 海外からの資金流入が続く中で+10.2%と、月間としては2012年1月以来の大幅高となりました。インド10年国債利回りは2013 年7月以来の水準まで低下(価格は上昇)し、為替市場ではインドルピー高が進みました。海外からインド株式市場への資金流 入については、ニュース欄をご参照ください。 [株式市場]SENSEX指数の推移 [株式市場] 中小型株は大型株を上回るパフォーマンスを示し、ボンベイ中型 株指数と同小型株指数は対象期間中にそれぞれ、3.3%および 3.2%上昇しました。セクター別では、不動産が対象期間中に7.1% 高となったのをはじめ、ヘルスケアを除くすべてのセクターが上昇 しました しました。 (2002年12月31日~2016年4月1日) (ポイント) 40,000 30,000 週間騰落率 (前週末比) 3月18日 24,952.74 3月23日* 25,337.56 25 337 56 1 5% 1.5% 4月1日 25,269.64 -0.3% 日付 終値 [債券市場] * 3月24日と25日は、祝日のため休場。 インド10年国債利回りは、追加利下げ観測を背景に、3月18日の 7.52%から4月1日には7.47%まで低下しました。政府が2月29日に 発表した予算案で財政赤字削減目標を堅持したことに加えて、3 月14日に発表された2月の消費者物価指数(CPI)上昇率が市場 予想以上に鈍化したことで、追加利下げ観測が強まりました。 20,000 10,000 0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [為替市場] RBIの追加利下げ観測に加えて、米連邦準備制度理事会(FRB)の 追加利 げ観測 加え 米連邦準備制度理事会( ) イエレン議長が早期利上げに慎重姿勢を示したことや、外国ポート フォリオ投資家(FPI)の国債投資枠の拡大が発表されたことなどか ら、対象期間中に対円では1.5%、対米ドルでは0.5%のインドル ピー高となりました。RBIは3月29日、FPIの国債投資枠を現在の1 兆7,950億ルピーから、4月と7月の2段階で2兆ルピー(約3.4兆円) に引き上げると発表しました。 [債券市場]インド自国通貨建て10年国債利回りの推移 (2002年12月31日~2016年4月1日) 10% 日付 利回り 3月18日 3月23日* 4月1日 7.52% 7.51% 7.47% 変化幅 (前週末比) -0.01% -0.04% * 3月24日と25日は、祝日のため休場。 9% [ニュース] 海外から株式市場 の流入額 年ぶりの水準 海外から株式市場への流入額、2年ぶりの水準 8% 7% 6% 5% 金融 4% 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [為替市場]インドルピーの対円レートの推移 (2002年12月31日 2016年4月1日) (2002年12月31日~2016年4月1日) (円) 3.5 円安インドルピー高 3.0 日付 為替レート 3月18日 3月24日* 4月1日 1.674 1.686 1.699 週間騰落率 (前週末比) 0.7% 0.8% 2月29日の政府予算案を受けて早期の追加利下げ観測 が強まる中、3月に入り、海外からインドの株式市場に 資金流入が続いています。FPIによるインド株式の売買 動向は、昨年5月から今年2月までは月間平均6.8億米ド ルの売越しでしたが、3月は40.9億米ドル(約4,560億円) の買越しに転じました。月間の買越し額としては、インド 人民党が総選挙を前に構造改革を支持していた折に記 録した2014年3月の36.8億米ドルを超える水準となりま す。 モディ首相、連続テロ後のベルギーを訪問 * 3月25日は、祝日のため休場。 2.5 政治 2.0 15 1.5 円高インドルピー安 1.0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 出所:上記のグラフはいずれもBloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベ ストメンツ作成。 3月30日、インドのモディ首相は22日に連続テロが起き たベルギーの首都ブリュッセルを予定通り訪問し、イン ド・欧州連合(EU)首脳会談に出席しました。ベルギーで の演説では、犠牲者の家族に深い哀悼の意を表わすと ともに、テロには決して屈しない決意を述べました。首脳 会談では、インドとEUの経済関係を深めることで一致 し インド北部ラクノ 市の地下鉄建設プロジェクトに欧 し、インド北部ラクノー市の地下鉄建設プロジェクトに欧 州投資銀行が4億5,000万ユーロ(約580億円)の融資を 行なうことで合意しました。モディ首相はベルギー訪問 の後、核安全保障サミットに出席するためワシントン D.C.を訪れました。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.126(対象期間:2016年3月21日~2016年4月1日) [インド基礎講座] アジア開発銀行経済見通し: インド7%台の高成長続き、構造改革で成長力はさらに高まる アジア開発銀行(ADB)は3月30日、「アジア経済見通し」を発表しました。インドの実質国内総生産(GDP)成長率については、昨年度(2015 年度)の前年度比+7.6%(政府予想)から今年度は同+7.4%と小幅に減速するものの、来年度は銀行の改革と民間投資の拡大に支えられ て同+7.8%に加速すると見ています(図表1)。ADBは、「税制の一元化や労働市場の改善、一段の外資開放など必要な構造改革に成功す れば 成長力はさらに高まる」として 改革による成長率の引上げに期待を示しました CPI上昇率については 原油価格が回復し 公務員 れば、成長力はさらに高まる」として、改革による成長率の引上げに期待を示しました。CPI上昇率については、原油価格が回復し、公務員 給与の引上げなどに伴い国内需要が拡大すれば、今年度と来年度は小幅に上昇すると見ています(図表2)。一方で、CPI上昇率が昨年度 までの2年間で5%近く鈍化したのに対して、政策金利の下げ幅は1.25%(8.00%⇒6.75%)と小さく、ADBは今年度も追加の金融緩和がある と見ています。 (図表2)インドのCPI上昇率の推移と見通し (2013年度~2017年度) (図表1)インドの実質GDP成長率の推移と見通し (2013年度~2017年度) 10% 10% 8% 7.2% 7.6% 7.4% 7.8% 9.8% 8% 6.6% 6.7% 6% 6% 4% 4% 2% 2% 0% 5.0% 5.4% 5.8% 0% 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 (政府予想) (ADB予想) (ADB予想) 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 (ADB予想) (ADB予想) (ADB予想) * 年度は、4月から翌年3月まで。例えば、2013年度は、2013年4月から2014年3月まで。 出所:上記の図表はいずれも、アジア開発銀行「アジア経済見通し」(2016年3月)のデータに基づき、イーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サ ビスを提供しています 最終親会社グル プの運用資産総額は 2015年 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 6月末現在、約5,050億ポンド(約97兆円、1ポンド=192.72円)に上ります。 イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した 運用を行います。 イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について ■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属 するグループとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、1955年に設立され、2015年3月末現在、総資産は約6兆4,612億ル す 弁 展 す 銀 、 設 、 月 、 資産 約 , ピー(約12兆3,798億円、1ルピー=1.916円で換算)となっています。 ■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。運用資産総額は約1兆7,215億ルピー(インドにおけ るシェア約12.8%、2015年10-12月平均)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式 会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品 取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン を変更 り修 りする あります。ま 、将来 市場環境 変動等を保証するも ありま 。当資料 使用 るグラ 、 ォ ン ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではありま せん。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ずし もその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいたも のであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 2/2 160405(01)
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