消費税登場から27年-軽減税率導入後の制度をチェック!

消費税登場から27年-軽減税率導入後の制度をチェック!
消費税改正の歴史
1989年 3%
1991年
消費税導⼊
免税売上:3千万円
簡易課税売上:5億円
業種区分2種類
簡易課税売上:
4億円へ
業種区分4種類へ
1997年 5%
簡易課税売上:
2億円へ
業種区分5種類へ
地⽅消費税創設
資本⾦1千万円以上
の新設法⼈は、
2年間免税不可へ
2004年
免税売上:1千万円へ
簡易課税売上:
5千万円へ
税込価格表⽰へ
2014年 8%
2015年
2016年
予定通り来春10%へあがるかどうか注目される中、今年度は軽減税率
導入後の新制度が発表されました。企業経営に影響が大きいポイントを
中心に、押さえておきましょう。
●免税事業者からの仕入は税額控除の対象外に!
消費税は、事業者が消費者から預かった消費税と支払った消費税の差
額を申告納税するのが原則ですが、免税事業者(前々年の課税売上が1
千万円以下)の場合、売上消費税は手元に残り利益となります。
免税対象者は縮小方向にあり、昨年の改正では“直前上半期の売上が
1千万円超になるような急成長企業”も対象外になっています。
2021年4月から、仕入税額控除のためには課税事業者の発行するイ
免税事業者からの
ンボイスが必要になります。免税事業 対 象 期 間
仕⼊税額控除割合
者からの仕入は段階的に控除割合が
80%
下がり、2027年以降は控除不可に! 2021年4⽉以降
2024年4⽉以降
50%
取引ストップになる前に、課税事業者
2027年4⽉以降
0%
になっておく必要があるかも…。
●急がれる軽減税率対応!
2017年4月から食料品が8%の軽減税率対象となり、課税
事業者は請求書に“軽減税率の対象品目である旨”と“税率ご
との区分表示”が必要となります。
そこで今月から、中小企業向けには“軽減税率対策補助金”が
整備されました。小売業者や卸売業者が複数税率対応のポスレジ導入や改
修、受発注システムの改修を実施
し、来年3月末までに完了し
た場合に補助金の対象となり
ます。業者へ依頼してシステム改
修する場合を除き事後申請で
OK。補助金HPで対象とな
るレジの型番も公表されてい
るので、チェックしてみては?
●中小事業者向け特例、その活用余地は?
直前上半期の売上
1千万円超は、
免税対象外へ
簡易課税:
不動産業等のみな
し仕⼊率引下げへ
2017年 10%へ
⾷料品は8%
経過措置
期 間
2021年 インボイス
⽅式スタート
NEWS RELEASE 2016.4
複数税率になると課税売上と課税仕入を8%分と10%分とに
区分しておく必要がありますが、区分経理が難しいという中小事
業者(基準期間の課税売上高が5千万円以下)向けに、経過措置として簡
便計算法が準備されています。(注:簡便法は売上または仕入のいずれ
かしか使えません。)
課税売上の簡便計算法は、4年間利用可能です。
●卸売/小売特例:8%分仕入が仕入総額に占める割合で計算。
●10日間特例:連続する10営業日の8%売上が10営業日の売上総額
に占める割合で計算。
●50%特例:主に食品を取り扱う業者向け。売上の50%を軽減税率分
とする。
課税仕入の簡便計算法は、2種類あり1年間だけ利用できます。
●卸売/小売特例:8%分売上が売上総額に占める割合で計算。
●簡易課税制度の事後適用:当期中の届出で、当期から簡易課税制度を
選択できる特例。ただし、一度簡易課税制度を利用すると2年間は
原則課税に戻せません。またこの特例は、課税売上が5千万円超の事業
者も対象です。
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