岩船米づくり情報 No.8

岩船米づくり情報
No.8
あなたの足跡が、水管理のバロメーター
平 成 27 年 8 月
岩船米技術者会議
村上農業普及指導センター
JA に い が た 岩 船
人も、イネも
十分な水分・酸素供給で暑い夏を乗り切ろう!
◇7 月 30 日現在の生育状況【普及センター調査ほコシヒカリBL】
草丈(cm、%)
茎数(本/
本年 指標比 前年比 本年㎡、%)
指標比 前年比
山北/大 毎 5/10
84
99
99 372
98
90
朝日/川 端 5/11
86
100 106 354
89 119
村上/鋳物師 5/18
80
94
89 375
95
91
神林/牛 屋 5/10
84
104
93 382 106
91
荒川/名 割 5/11
84
97
97 437 115 115
関川/下 関 5/9
82
96 101 511 135 145
平 均
5/11
84
99
97 404 106 117
※平均は、6地点の水稲作付面積に応じた加重平均
調査地点
田植日
葉色(SPAD)
本年 指標差 前年差
30.5 -3.0 +0.1
34.8 +2.8 +3.1
32.9 -0.1 -2.6
34.5 +1.0 +2.2
33.3 +0.3 -2.9
33.3 -0.2 +2.3
33.8 +0.8 +0.9
予想出穂期
8月 6日
8月 4日
8月 9日
8月 8日
8 月 14 日
8 月 10 日
8月 8日
●草丈:並
●茎数:並(一部やや多)
●葉色:並
●コシヒカリの出穂期は 8 月4日~14日と大きくばらついています。
●7 月 21日に梅雨明けしたものと見られます(平年より 3 日早い)。
○台風 11 号,12 号通過後、晴れて暑い日が続いています。
●8 月いっぱい晴れて暑い日が続くと予想されています。
1
出穂 25 日後までの「飽水管理」で根の活力維持を!
【足跡に水がなくなったらかん水】
○出穂 25 日後(収穫の 2 週間前)までの飽水管理で、イネが水を十分に吸収し、
登熟向上が図られるように心がけましょう。
※飽水管理とは?・・・水尻をしっかりと止め、3~4 日に 1 度水が無くなってき
たらかん水する方法です。
○フェーン現象やダシ風が予想される場合は、あらかじめ湛水して稲を保護しまし
ょう。
○コシヒカリでは、完全に落水するのは 9 月 5 日以降としましょう。
2
大切な根を長持ちさせる注意点
☆高温時の長期間の湛水は、根腐れの原因となるので、時々水の交換(酸素供給)を
行いましょう。
☆また湛水状態では夜間の地温が気温より高くなり、高温時は根の機能低下を引き起
こすので、夜間落水・早朝かん水などの手段により、地温を下げましょう。
3
最終用水を活用して、落水時期を延長
用水が切れる前に確実にかん水して、登熟期後
半の水分を確保しましょう。
完全落水は出穂後25日が目安ですが、砂質系
水田や、暑い日が続きほ場の過乾燥が懸念される
場合は、出穂後30日くらいまで落水時期を延長
してください。
早期落水は
品質・収量
低下につな
がります
※落水は可能な限り遅くし、さらに、用水停止
後、暗渠排水の水こうの開放も可能な限り遅く
すると効果が高まる。
4
カメムシ類・いもち病防除の徹底を!
(1)カメムシ類の防除
7 月1日にカメムシ類の多発生に関する注意報が発表され
ました。度重なる台風の接近で、晴れて暑い日が多く、カメ
ムシにとっては繁殖に絶好の条件が揃いました。今後の多発
生が予想されます。
出穂後の2回防除で、被害を最小限に抑えましょう。
回数
1回目
2回目
カメムシ類の防除(粉剤、液剤の場合)
めやす
カメムシの成長段階
出 穂 期 の 7~10 日後
成虫の本田侵入期
1回目から7~10 日後
幼虫のふ化終期
〈カスミカメ類多発生の懸念〉
(2)いもち病
7 月下旬から、
「葉いもち」が確認されるようになりました。現在は少発生ですが、降雨
があればいつでも発生が拡大します。
「葉いもち」が発生したほ場は、カメムシとあわせて
防除しましょう。
~水不足が心配されますので、地域全体で用水を大切に使いましょう~