新専門医制度下の研修施設について 日本専門医機構形成外科領域 専門医委員会・研修委員会 朝戸裕貴(獨協医科大学形成外科) 内容 • 専門研修開始までのタイムスケジュール • 専門研修施設の概要 • 専門研修指導医の要件 • 形成外科領域専門医の認定基準 • 専門研修施設群の構築と研修プログラム作成 新専門医制度開始のタイムスケジュール 2015年 8-9月 アンケート集計 10月 学会理事会から基幹施設に対してプログラム作成を要請 10-12月 各基幹施設がプログラムを作成 2016年 1月 形成外科領域研修委員会においてプログラム審査 2月 学会理事会承認を経て日本専門医機構にプログラム提出 3月 機構の研修プログラム評価・認定部門においてプログラム を審査、認定 4月 臨床研修2年目の医師に対してプログラムを公開 10月 臨床研修2年目の医師が第一希望研修先を機構に提出 11-12月 内定発表、希望が通らなかった医師に対して再募集 2017年 4月 新専門医制度による専門研修開始 専門研修施設群の認定 • ひとつの専門研修基幹施設がいくつかの専 門研修連携施設をまとめて研修プログラムの 作成、実施に責任を持つ • 基幹施設での研修は最低1年必要 連携 基幹 連 携 連 携 基幹 連 携 連 携 連 携 基幹 連 携 連 携 現行施設制度と新研修施設制度 専門研修基幹施設 認定施設 指導医2名以上 311施設 教育関連施設 教育関連施設美容外科 A 専門研修連携施設 B 指導医1名以上 173施設 その他の施設 研修連携候補施設 (学会認定) 専門研修指導医の要件 • 学会専門医が機構専門医に移行するまでの暫定期 間(2021年3月までの期間)においては、 – 形成外科専門医の資格を有し、1回以上更新を 行ったもの – 日本専門医機構の認定する指導者講習会を受 講しているもの • 暫定期間後は、形成外科領域指導医制度に定める 形成外科領域指導医が専門研修指導医となる。 形成外科領域指導医制度 • 分野指導医(各関連学会の専門医) – – – – – 日本手外科学会(手外科分野指導医) 日本美容外科学会(JSAPS)(美容外科分野指導医) 日本創傷外科学会(創傷外科分野指導医) 日本頭蓋顎顔面外科学会(頭蓋顎顔面外科分野指導医) 日本熱傷学会(熱傷分野指導医) • 特定分野指導医(日形会で認定) – 皮膚腫瘍外科分野指導医(旧皮膚腫瘍外科指導専門医) – 小児形成外科分野指導医(発足予定) • 上記の分野指導医、特定分野指導医のうち複数の資格を 持つものを形成外科領域指導医として認定する。 形成外科領域専門医の認定基準 • 各基幹施設の形成外科研修プログラムによる4年間 の研修(当該基幹施設での研修1年以上が必須) • 担当医として手術に関与した300症例(うち80症例以 上は術者)の一覧表 • 術者として手術を行った10症例の病歴要約 • 学術講習会受講(4回以上) • 1編以上の筆頭著者としての論文発表 • 筆記試験および口頭試問による審査 • 機構による認定は2021年度から開始、2020年度まで は現行どおり学会による専門医認定を行う。 専門研修における必要経験症例 経験症例数 Ⅰ 外傷 上肢・下肢の外傷 外傷後の組織欠損(2次再建) 顔面骨折 顔面軟部組織損傷 頭部・頸部・体幹の外傷 熱傷・凍傷・化学損傷・電撃傷 Ⅱ 先天異常 頚部の先天異常 四肢の先天異常 唇裂・口蓋裂 体幹(その他)の先天異常 頭蓋・顎・顔面の先天異常 小計 小計 Ⅲ 腫瘍 Ⅳ 瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド Ⅴ 難治性潰瘍 Ⅵ 炎症・変性疾患 Ⅶ 美容外科 Ⅷ その他 指定症例の総計 自由選択枠 総合計症例数 悪性腫瘍 腫瘍の続発症 腫瘍切除後の組織欠損(一次・二次再建) 良性腫瘍 小計 瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド 小計 その他の潰瘍(下腿・足潰瘍を含む) 褥瘡 小計 炎症・変性疾患 小計 手術 処置(非手術、レーザーを含む) 小計 その他(眼瞼下垂,腋臭症) 小計 経験執刀数 25 0 10 20 0 5 60 0 5 5 0 5 15 5 0 10 75 90 15 15 20 5 25 10 10 0 0 0 5 5 220 80 300 4 0 4 2 0 2 12 0 2 0 0 2 4 0 0 2 16 18 3 3 3 0 3 1 1 0 0 0 1 1 40 40 80 専門研修施設群の構築と研修プログラム作成 • 基幹施設が専門研修施設群を形成し、プログラム 統括責任者が研修プログラム(申請書とプログラム 冊子)を作成する。 • 各プログラムで年度ごとに採用できる専攻医の数を 明示する。 連携 基幹 連 携 連 携 基幹 連 携 連 携 連 携 基幹 連 携 連 携 研修施設に求められる条件 • 基幹施設 – プログラム統括責任者と実際に専攻医を指導す る指導医、最低2名以上の指導医数。 – 大学病院あるいは臨床研修病院 – プログラムにおいて4年のうち最低1年は当該基 幹施設における研修を必要とする。 • 連携施設 – 最低1名の指導医数(1回以上更新した専門医) この他、基幹施設の責任において、地域医療 研修を専門研修の一部に取り入れる 各プログラムの定員に対する考え方 • 一人の指導医が年間に指導できる専攻医は 各学年1名までとする。 • 4年のうち最低1年は当該基幹施設における 研修を行う。 →プログラムの年間定員上限(症例数は必須) – その基幹施設自体で雇用できる専攻医数の枠内 – 施設群全体で雇用できる専攻医数の4分の1以内 例: D医科大学プログラム • 基幹施設 – D医科大学病院(指導医3名、指導医前の専門医4名、専 攻医枠6名) • 連携施設 – D医科大学K病院(指導医2名、指導医前専門医2名、専 攻医枠2名) – A病院(指導医1名、専攻医枠2名) – D医科大学N医療センター(指導医1名、専攻医枠1名) – N病院(指導医1名、専攻医枠1名) • 専攻医総枠12名、年間3名の定員 – 「4年のうち2年間は大学病院にて研修」のプログラムが作 成可能 例: T大学プログラム • 基幹施設 – T大学附属病院(指導医3名、指導医前の専門医 6名、専攻医枠8名) • 連携施設 – 合計15施設(指導医各1名以上、専攻医総枠数 24) • 専攻医総枠32名、年間8名の定員 – 「4年のうち1年間のみT大学病院にて研修」のプ ログラムが作成可能 例: X総合病院プログラム • 基幹施設 – X総合病院(指導医2名、指導医前の専門医1名、 専攻医枠3名) • 連携施設 – Y病院(指導医1名、専攻医枠1名) • 専攻医総枠4名、年間1名の定員 – 「4年のうち3年間X総合病院にて研修」のプログラ ムが作成可能 ご清聴ありがとうございました
© Copyright 2024 ExpyDoc