管理費等の見直しに ついて~その3

重
要
保 存 版
若葉台第7住宅管理組合 組合員の皆様へ
管理費等の見直しに
ついて~その3
管理費・組合費の使いみち
値上げをしないとどうなるか?
管理費・修繕積立金の今後
管理費などの
現状について
皆さんにも
知 っ て ほ し
い!
平成 26 年 12月版
若葉台第7住宅管理組合理事会・顧問会
0
編
はじめに
10月、11月の2回にわたって、第7住宅管理組合理事会と顧問会とで作成した
冊子「管理費等の見直しについて その1・その2」を配布しました(紛失された方は
各棟理事にお申し出ください)
。お読みいただけたでしょうか。
理事会と顧問会では、引き続き管理費や修繕積立金についての検討を行っています。
前回配布した冊子では、消費税が10%となることを見据えたうえで、人件費や資材等、
管理組合の共用部分の維持管理にかかる費用が今後値上がりしていくこと、電気料金が
今後も上がっていくと考えられること、さらに人件費や資材の上昇は修繕積立金にも影
響していくであろうことをお話しました。
消費税については、平成29年3月までは現状の8%のまま、という方針となりまし
たが、その後には10%になると思われます。だからといって今値上げをせずに乗り切
るのは一時しのぎに過ぎません。理事会、顧問会は10%になる消費税、その他の物価
や人件費上昇等の要因を見越して、管理費や修繕積立金等の見直し検討についてはこの
まま進めていきます。
組合員の皆さんの中には
「何でもかんでも値上げか!」
「年金生活なのに値上げなんて理事会はひどい」
「消費税増税が延びたのに値上げなのか」
さらには
「値上げしないで乗り切るのを考えるのが理事会だ」
「理事会は値上げを前提に話をしているだけだ」
・・・などと思う方もいるかもしれません。
しかし、入居から30年が経った今、
「値上げはイヤだ」「年金生活だから値上げは無理」「値上げには反対」だけで
は、建物や環境の維持管理は成り立たなくなってしまいます。
もちろん、管理組合が独断で値上げを決定するわけではありません。前回の冊子で提
案した月 1500 円という値上げ案は、まだ決定ではありません。これから理事会で検
討を続け、その結果を皆さんに提案し、最終的には皆さんに決めていただくことになり
ます。
今回は「管理費等の見直しについて~その1・その2」に続いて、第7住宅管理組合
で日々実際にかかっている「維持管理のためのお金」について、もう少し細かく説明し
たいと思います。第7住宅管理組合で、共用部分の維持管理をするために
1
何に、どのくらい、管理費が使われてきているのか、なぜ値上げをしなければ
同じレベルの管理をしていくことが難しいのかを皆さんにお知らせする必要があ
ると考え、この冊子を「管理費等の見直しについて~その3」として配布します。
組合員の皆さんにも第7住宅管理組合の現状を知ってもらい、一緒に考えていただき
たいと思います。
「管理費等の見直しについて~その1・その2」のまとめ
前回配布した2冊では、消費税が来年度中に10%になるという予想をもとに、値上
げが必要であるという前提でお話をしてきました。
組合員の皆さんの中には
「まず値上げありきなのか」
「値上げしなければならないのは、理事会の努力不足じゃないのか」
などと思われた方もいるかもしれません。
管理組合としては、消費税だけではなく、今後考えられるさまざまな費用や人件費の
上昇、30年が経過した建物や施設を今の状態で維持していくためには値上げはやむ
を得ないと考えています。
10月に配布した「管理費等の見直しについて~その1」では、管理費等が何に使わ
れているのか、また立地や面積から算出する管理費の相場、まちづくりセンターが行っ
ている管理委託業務、電気料金の値上げが管理費を圧迫している現実等について説明し
ています。
11月に配布した「その2」では、管理費等が何にいくら使われているのか、これか
ら管理費を圧迫していくと考えられるもの、今の状態を維持するためにどれだけの値上
げが考えられるか、また修繕積立金の今後や高齢マンション問題についても説明しまし
た。顧問会としての管理費月 1500 円の値上げを提案しています(※決定ではありま
せん)。顧問会が提案したこの案に対し、理事会が検討し、値上げ案として組合員の皆
さんに提案し、来年の総会で皆さんに決めていただくことになります。
管理費等の見直しに関する住民説明会は、来年1月末に開催する予定です。
管理組合が今までやりくりしてきたこと
管理費は12年間、組合費は20年間(※)、修繕積立金は12年間、値上げをせず
にここまできています。
エレベーターの更新、照明の一部を LED に交換するなどして、一時的な工事費はか
かってもランニングコストを下げる努力もしてきました。けれど、これによって「電気
2
使用量」は減ってきているのに、電気基本料金の値上がりと燃料費調整によって「電気
使用料」が上がっている現実も「その1」冊子9~10 ページで説明しています。せめ
て電気使用料を減らすために、例えば棟で担当を決めて共用部分の電気を半分消すよう
にしたらどうか、という意見もあります。しかし、住民の安全を考えると、階段踊り場
や開放廊下の照明を消すことは難しいかもしれません。照明器具そのものを交換する工
事を行う時に「人感センサー」を導入するなどして、わずかでも電気使用料を減らすこ
とは将来的には可能かもしれませんが、初期費用が高額のため、今のところは難しいと
思われます。
電気使用量を減らす他にも、本来は管理費から支出する経費を、管理費収入だけでは
足りないことから修繕積立金からの支出にして、やりくりしてきているのが現状です。
これらを本来の形どおり管理費で賄うためには、年間約 300~400 万円足りないので
す。仮に、現在修繕積立金からの支出となっている高木剪定や小口修繕等を、管理費か
ら支出する形に戻すとどうなるかをグラフにしてみました。
管理費
積立金
組合費
規約
h23-25
管理費組み入れ
管理費
増額分
h26
h27
平成23年~25年には、修繕積立金から管理費への繰り入れ(年間250万円×3
年の時限措置)を行い、何とか管理費の値上げをせずに乗り切ってきました。もちろん、
修繕積立金は大規模修繕をはじめとする各種修繕工事に使うための積立金ですので、本
来は管理費に繰り入れることは望ましくないことです。これも、管理費の値上げを回避
するためにやむを得ず行った措置ですが、今後は修繕工事にもさらに費用がかかること、
またそれにかかる消費税も当然上がっているため、再びこの方法で値上げをせずに乗り
切るのは難しいと思われます。
「その2」冊子2ページでも説明しましたが、管理組合集会室の維持管理についても、
修理して使えるものは使うようにし、平成 25 年度~26 年度に行う予定だった防災関
連の整備や什器備品の更新も先延ばしにしてきた現状があります。しかし、これらも
いつまでも「お金が使えないからできない」では済まないことは理解していただ
けると思います。
3
また、地震や噴火のリスクが高まっていることに加え、年々被害が大きくなっている
台風や大雨の影響を考えると、管理組合としての防災対策予算も今後は
考える必要があります。現在、管理組合にはテレビやラジオ等の情報
収集機器や、災害が起きた場合に集会室に理事が常駐する可能性が
ある場合の備蓄品、非常用電源等の災害用品の準備がありません。
これについても予算化をして、ある程度の準備だけは整えていく必要
があると考えています。いつ起こるかわからない災害のために物をそろえるのは無意味
だと思う方もいるかもしれませんが、いざ災害が起こった場合に何もない、誰もいない、
では管理組合の財産は守れないと思いますが、いかがでしょうか。
組合費については、20年間100円のまま(※)ですが、20年が経てば理事会の
運営のために必要な設備やそれにかかる金額も、当然変わっています。「その1」冊子
8ページでも説明をしていますが、組合費は総会議案書の印刷製本費、広報紙等の印刷
費、各種資料のコピーや紙代、会議等に使うお金です。30年前と比べれば物価はもち
ろん、印刷費や紙の価格も上がっていますし、使う紙の量も増えています。これ以上1
00円の組合費で理事会運営を賄うのは難しくなっているのが現実です。
さらに、大規模修繕工事をはじめとする修繕費は、管理費以上に簡単に削減できるも
のではありません。
管理組合としては、抑えられる部分はできるだけ抑えて、これまで管理費等
をやりくりしてきていることをご理解していただければと思います。
(※前回の冊子で「組合費は 30 年間値上げをしていない」と述べていますが、正確には組合費
が 100 円となったのは平成6年からです。それ以前は、共益費+運営費=管理費という形にな
っており、トータル金額で扱っていました)
最近5年間に臨時に出費が必要となったもの
毎年予算化している管理費支出の他に、突発的な出来事に対応するためのお金という
のが必要になります。
例えば、台風や強風で管理組合敷地内の木が倒れたり、木が腐ったりすれば、住民の
安全を考えて早く処分しなければなりません。これには1本約20万円程度の費用がか
かるものもあります。無料で片付けてくれるわけではありません。
また、水道や下水管、雨どい等の詰まりが発生した場合も、できるだけ早く処理しな
ければなりません。
管理組合敷地内で使用している施設備品や機器類に予想外の不具合が出れば、修理や
交換も必要になります。細かい事例ですが、集会室にある管理組合のコンピュータや輪
転機が突然動かなくなった、いつも使っている裁断機が壊れた、などという場合も点検
4
や修理にお金がかかります。
また、昨年の規約・細則改正のための検討資料、皆さんに配布した改正案等、その年
によって全戸配布資料が増えれば、印刷費も普段の年よりかかることになります。
予算通りにすべてが収まればいいのですが、420戸とその土地、施設を管理するに
はこのような突発的な出費にも対応できるだけの余裕が必要ではないでしょうか。
管理費支出の中から見直ししてみました
さて、第7住宅管理組合の共用部分の維持管理にはどんなものがあるでしょうか。
毎年配布される「通常総会議案書」を見ていただくとわかりますが、その中から見直し
できそうな項目を抜粋しました。
◎管理費の項目内(26年度予算・税別)
①事務管理業務費
約 530 万円
→まちづくりセンターに支払う業務委託費
②屋内外清掃費
約 980 万円
→週6日、共用部分の清掃
③管理員業務費
約 240 万円
→週5日、管理組合の窓口としての業務
④環境整備費
約 100 万円
→とちの木緑花クラブに委託している作業費用
おそらく、組合員の皆さんが目に見えやすいものはこの4点でしょう。
「ここを削減すれば値上げしなくていいのでは?」と考える方もいると思いますので検
討してみました。
①事務管理業務費について
若葉台の全住宅管理組合は自主管理で、一部業務をまちづくりセンターに委託してい
ます。
事務管理業務費は、管理組合がまちづくりセンターに委託している業務に対して支払
うお金です。若葉台の場合、住民・管理組合とまちづくりセンターとの関係が他の郊外
型団地や街中の民間マンションとは少し違います。10月に配布した「その1」の6~
7ページでも説明していますが、まちづくりセンターは若葉台の約 6000 戸全体の管
理をしています。
他の郊外型団地や民間マンションは、ほとんどが民間の管理会社に委託しており、契
約している管理内容の項目以外の仕事は、基本的に別料金となります。
まちづくりセンターの場合は、建物・設備管理業務、私たちが暮らす生活環
境に関するサポートまで「一般管理業務」として請け負ってくれています。
総会議案書と一緒に配布されている「重要事項説明書」の中に、何をまちづくりセン
ターに委託しているのかが明記されています。つまり、すべての団地建物所有者は、ま
ちづくりセンターに何をどう委託するのかがわかるようになっているのです。
※会計業務に関しては 月200円 一般管理業務は 月850 円
5
合計1050円/戸×12ヶ月×420戸=年間約530万円(税別)
の管理業務委託費
小規模のマンションでは、管理する敷地や土地が狭いため、管理員が清掃業務や建物
点検等を兼ねて行う場合が多いですが、若葉台の場合はすべてを1人の管理員で行うの
は無理です。また、理事会支援や総会支援等は、担当者の能力に負うところが多いです
が、まちづくりセンターは担当者による能力差が少ないと考えられます。
では、経費削減のために、
まちづくりセンターに委託する業務を減らし、その分管理組合理事で行う
ということにしましょうか。センターへの業務委託費は減るでしょう。しかし、その分
理事会の負担は増えますし、管理組合理事が本来やらなければならない業務に支障が出
ては、本末転倒ではないでしょうか。また、能力差も当然ありますので、ある理事だけ
に負担がかかることも考えられます。それでも「それが理事の仕事なんだから自分たち
には関係ない」でしょうか。
トータルで考えると、価格だけを見て民間の管理会社と簡単に比較することはできな
いのが、まちづくりセンターが行っている管理業務です。
②屋内外清掃について
屋内外清掃は、現在週6日行っています。例えばこれを経費削減のため、
ごみ収集がある日だけに減らすとしましょう。
単純に週3回になれば半額に削減できるとします。平成 26 年度予算で約 980 万円
ですので、半額になると約 490 万円が削減できます。けれど、清掃作業の現状をご存
知でしょうか。清掃業者が本来請け負っている範囲は、ゴミコンテナの周囲、エントラ
ンスや階段、開放廊下、棟周囲のインターロッキング部分等の共用部分の清掃です。し
かし、遊歩道(これは横浜市の管轄です)に散らばった落ち葉等の掃除も、サービスと
して行ってくれているのです。
では、清掃する箇所を減らして、作業する人数も減らす
案はどうでしょう。単純に人件費は減ります。しかし減らした分、掃除が行き届かない
箇所も当然出てきます。
清掃というのは、きれいにされていればそれが当たり前と思いますが、毎日きれいな
状態を保つのは大変なものです。例えば、週3回の清掃地域と週6回の清掃を行う地域
と、どちらに住みたいと思いますか? 週3回に清掃を減らした結果、カラスに悪戯さ
れゴミコンテナの周りが散らかっていたり、エントランスが汚れていたりすれば美観を
損ない、それはマンションの「資産価値」を下げることにならないでしょうか。
清掃を週3回に削った分、あるいは清掃箇所や人数を減らした分をカバーするために
無償で住民がボランティア清掃を行う
という案もありますが、高齢化が進む若葉台で、果たして全員が平等に参加し、同じレ
6
ベルの清掃作業を行うことが可能なのでしょうか。
③管理員業務について
管理員は、週5日とちのき集会所の窓口業務を行っています。
経費削減のため、これを週3日に減らしたとしましょう。単純計算で約 100 万円程度
の削減になります。しかし、週3日しか窓口が開いていない管理員室では、集会室や駐
車場の使用願いを出したい人や各種申請や申し込みをしたい住民、リフォーム業者も困
ります。これは住民サービスの低下ということにならないでしょうか。
また、管理組合業務というのは細かいものがたくさんあります。これを週3日だけで
こなしてもらうとなると、かなり管理員に無理がかかると考えられます。その分、理事
の負担も確実に増えますし作業の効率も下がると考えるのが自然ではないでしょうか。
管理員業務を週3日に減らした分、
理事や住民が無償で窓口業務を行うという案もあるかもしれません。
しかし、そうなると管理組合事務室に、日によって違う人がいることになります。ま
た、事務室には住民の個人情報等も保管されています。これを毎日違う人、しかも同じ
管理組合の住民が管理するというのはどうでしょうか。実は以前に若葉台在住(第7住
宅管理組合以外)の人を管理員として雇用したことがありますが、プライバシー管理等
の問題があります。そのため現在ではまちづくりセンター経由で、若葉台在住でない人
を管理員として雇用することにしています。
また、管理組合の事務的な仕事だけが管理員の仕事ではありません。リフォーム業者
や清掃業者、集会室を利用する住民の窓口としての役割、毎日の業務報告に加えて、敷
地内の巡回や掲示物を貼る作業等もあります。これを週3日、理事や住民がこなし、し
かも毎日の引継ぎ業務まで行うとなると、とても現実的ではありません。
④環境整備費と植木・芝生管理費について
植木・芝生の管理については、専門の造園業者が行ってくれています。若葉台を訪れ
た人が必ず口にするのが「緑が多くていい街ですね」ということです。これは、造園業
者と「とちの木緑花クラブ」のボランティア活動のおかげです。
毎週土曜日に緑花クラブが、管理組合土地内の低木や植え込み
の手入れを行ってくれています。いつも植栽がきれいに保たれて
いるのは、こういったボランティアの方たちの力添えがあるから
です。植栽や低木を手入れするためには道具、肥料、植込み樹等
が必要ですし、道具等は買い替えも必要になります。その他、事
故等があった場合の損害保険も必要です。これらに使われるのが環境整備費です。
では、この環境整備費を減らすために、木を間引くとします。
30年育ってきた木を切ってもらうにも処分するにも、1本数万円から数十万円のお金
7
がかかります。もちろん樹木を維持していくためにもお金はかかりますが、木を処分
し緑を減らして環境整備費を削減するのと、現状の緑を維持していくために今
の環境整備費のままにするのと、住環境の面でどちらがいいでしょうか。
現在、環境整備費は年間約100万円の予算で行っています。
では、この100万円という予算を下げてみましょう。
仮に、緑花クラブが毎週行っている作業を業者に依頼する場合、約2.5倍程度の費
用が必要になります。そう考えると、年間100万円以内で努力してくれている緑花ク
ラブの力は欠かせないと思いますが、いかがでしょうか。
自分の住んでいる棟の周りだけでも、相当な数の樹木があります。これが第7住宅管
理組合全体となると高木だけでも200本以上の樹木を管理していることになります。
これとは別に中低木や植込み、生垣等もあるのでこれを維持管理していくには手間も費
用もかかります。
ちなみに、中層棟の第3・第6・第9住宅管理組合を除き、第7住宅管理組合は総土
地面積から各棟の建築面積を差し引いた共有部分の土地面積が一戸あたり 42.67 ㎡と
なります。これは、若葉台の管理組合の中で二番目に広いのをご存知でしょうか。
土地が広いということは樹木も多く、その分維持していくのも大変です。清掃も樹木
管理も、土地が広ければそれだけ人数も手間も費用もかかります。
このようにひとつひとつ挙げていくと、今すぐ削減できるものはほとんど無いと
いうことがご理解いただけると思います。
今後考えられるのは、電気料金低減のための照明の LED 化がひとつですが、まだ機
器の価格が高いこともあって、実際の費用対効果については未知数です。また、水道直
結工事が実現すれば、維持費としては年間で約 60 万円削減できるかもしれませんが、
この工事に関しては第9住宅管理組合と一緒に検討していく必要があるため、今のとこ
ろはまだ現実的な話ではありません。
管理組合としては、できるだけ無駄を減らし、毎年考えながらやりくりをしてきてい
ます。値下げができるものならもっと早い時期にできているはずですし、もちろ
ん値上げをしたいなどと思っているわけがありません。
清掃員や管理員の勤務時間を減らし(=支払う賃金を減ら
し)
、樹木を減らし(=緑を減らし)てでも管理費を値上げし
ないということが、快適な住環境の維持、資産価値の維持に
つながるのでしょうか。
8
まちづくりセンターへの委託費を減らし、その分理事がやればいい。
清掃費を減らし、住民がボランティアで掃除をすればいい。
管理員を週3日勤務にして、各種届出は管理員がいる曜日に限定すればいい。
管理員を週3日勤務にして、あとの日は理事や住民が窓口になればいい。
樹木を処分して、樹木の維持にかかるお金を減らせばいい。
組合員の皆さん全員が、それで大丈夫、値上げよりはこちらを受け入れる、自分たち
でやる、という考えであれば、一時的には乗り切れるかもしれません。
しかし、10年後、20年後まで果たしてこのやり方で健全な管理が続けていけ
るのでしょうか。
管理組合役員や自治会役員も、高齢や健康上の理由で断る人が増えている中、ボラン
ティアで清掃や管理業務を住民全員が手分けして行うというのは、現実的ではないと思
いますが、いかがでしょうか。
若葉台第7住宅の資産価値を維持するのも管理組合の役割です。外壁工事やエ
ントランス工事等、目に見えるものはもちろんですが、資産価値維持のために管理組合
が行っていることは、目に見えにくいものもたくさんあります。
それでは次に、値上げをせずに乗り切れるのかを考えてみたいと思います。
値上げをせずに平成27年度を乗り切れるのか?
毎年、総会議案書の決算報告書で説明していますが、年間管理費の収支決算後、余剰
金は予備費としてプールしてあります。
予備費というのは、3ページで述べたような突発的な支出に対応するために使われる
ことがほとんどです。予備費がないと、予算化したこと以外の事態に対応することがで
きなくなります。
4年前の総会で、無駄な経費を削減し予備費を確保したらどうかという意見がありま
した。しかし「無駄な経費」というものはありません。すべて必要な経費です。
さて、平成 26 年度の管理費支出の現状ですが、消費税10%が延期になったといっ
ても、26 年4月からは現状3%は上昇しているわけです。管理組合の年間管理費
予算が約5000万円なので、消費税3%だけで約150万円。前回の冊子でも説明し
ていますが、その他にも電気料金の値上げだけで年間約100万円、補修費が年間約3
00万円(補修費は今後も増えていくと考えるのが自然です)増えています。
単純に考えても、今年度は3%分の150万円分は足りなくなっていて、
それを埋める努力は管理組合としては既にしている、ということです。
しかし、今後消費税が10%になった時は25年度に比べて250万円の消費税支出が
9
増えます。このまま値上げせずに管理していくのは・・・どれだけやりくりしても難し
いと思いませんか。
前回の冊子でも説明していますが、今後上昇するのは消費税だけではありません。
人件費、資材費、それにともなう運搬費や燃料費の上昇もあります。すべてのものが値
上がりしていくと考える方が自然ですし、それを見越して対策を考えておくことは、リ
スク管理にもなります。
実際に建設業などでは、人手不足が深刻で人件費が上がってきており、人件費の上昇
が結果として修繕工事等の価格を押し上げるという循環になっています。
また、報道等でもご存知だと思いますが、日銀は、毎年物価が2%ずつ上がる状態に
近づけることを目標にしています。
仮にこの目標通り、2%物価が上がる状態が10年続いたとしましょう。
年間にかかるお金が1000万円だとして、2%物価が上がると
次の年に必要になるお金は1020万円となります。
「1年で20万円くらいなら、どこかを削れば何とかなる」と思うかもしれません。
では、これが10年後になるとどうなるでしょうか。
1000万円分の物やサービスを購入するためには、
約1268万円が必要になってしまいます。(複利計算による)
このように、若葉台第7住宅に入居した30年前と現在とでは、私たちの年齢や環境
も変わっていますが、それと同時に「経済環境」もまったく違うものになっています。
管理組合は、時代に合わせて、皆さんの生活環境と共有財産を管理していく義
務があります。
「お金はかけたくないけど、建物の維持管理、環境、サービスは今のままで」
「お金をかけたくないから、建物の維持管理、環境、サービスを減らす」
抑えられるものは抑えてやりくりしている管理組合では、このどちらもさすがに無理
なのではと考えます。
ほとんどの物、サービスが値上がりしている今の状況、今後の状況で、管理費も組合
費も修繕積立金も値上げをせずに、組合員の負担も増やさず、すべての管理を
現状維持かそれ以上にするような妙案があれば、ぜひご教示ください。検討さ
せていただきます。
住民の皆さんからは
「年金生活なので値上げは厳しい」
「年金が減っているのにこれ以上値上げなんてひどい」という意見も、
もちろんあると思います。
10
しかし「年金生活者が多いからできない」
「高齢者が多いから自分たちではで
きない」では、今後の若葉台第7住宅はどうなっていくのでしょうか。
「その2」冊子 11 ページでも述べていますが、
「古くなっていくものを維持するためにはお金がかかる」のはある程度仕方がないこ
とです。30 年前には新築だった建物はもちろん、私たちの年齢も経済環境も、社会情
勢も変わっています。30 年前には予想できなかった事態も個人レベル、国レベルで起
こっています。皆が同じように大変なのです。その問題を共有し、皆で協力していくこ
とが、集合住宅に暮らすためには大切です。
管理費や修繕積立金の問題、そしてきちんとした管理を維持していくための問題は、
若葉台と同じ時期に建てられたすべての団地やマンションが抱えていることです。今後
も考えていかなければならないことが山積みです。値上げや経済状況の変化によって、
管理費や修繕積立金の滞納者が増えてしまっては適正な管理どころの話ではなくなっ
てしまいますが、だからといって値上げを一切せずに、今後も建物と住環境の適正な維
持管理ができるのでしょうか。
団地やマンションといった集合住宅で暮らし続けるには、こういった問題に
必ず直面します。多少の先延ばしはできても、回避できることではありません。
これは、集合住宅に永住するための「宿命」ではないでしょうか。
回避することができないのなら、これからは管理組合役員だけではなく、住民ひとり
ひとりが「マンションに永住するということ」を考えなければならない時期がきている
のかもしれません。
当然ですが、これらは修繕積立金にも関わってくる話
11月に配布した冊子「その2」5ページ以降でも触れていますが、消費税増税は管
理費・組合費だけではなく修繕積立金にも大きく関わってくることはご理解いただける
と思います。
今回は、管理費等の見直しを皆さんに考えていただくためにこの冊子を発行しました
が、同時に修繕積立金の見直しについても引き続き皆さんと一緒に考えていく必要があ
ります。「まだ値上げの話?」と、うんざりするかもしれませんが、今考えなければな
らないことです。
第3回目の大規模修繕工事は平成 36 年の予定ですが、その時にはおそらく消費税は
10%もしくはそれ以上になっているでしょう。そうなると、約3億円の工事費のうち、
第2回目の時は約 1500 万円だった消費税が、第3回目では倍の 3000 万円以上かか
るということです。
「その2」冊子7ページでも説明している通り、大規模修繕工事に関しては、工事の
11
間隔を長くして少しでも住民の負担を軽くするために、塗料や工法等も長く保つように
配慮しています。
他の修繕工事についても、長期修繕計画を見ながら先延ばしできる工事は延ばすよう
検討していますが、耐用年数と安全上の観点から、適正な時期に行わなければならない
修繕工事もあります(エレベーター、給水管、自動火災報知設備等)。これについては、
いつまでも延期するわけにはいかないので、適正な時期にきちんとした工事を行う必要
があります。
修繕工事のレベルを落として工事費を下げるという考えもあるかもしれませんが、そ
の結果、不具合が起こって小規模の修繕が増えたりする可能性もあります。修繕工事に
関しては人件費・資材・運搬費・燃料の上昇が、管理費に比べると、よりダイレクトに
はね返ってくると考えられます。
今年度は、国土交通省で定められた「5年に一度の長期修繕計画見直し」の年です。
長期修繕計画見直しの年には、あわせて修繕積立金の見直しも必要とされています。
10 年後の大規模修繕工事を見据えて、早めに検討し、見直していくことが急務と考
えます。修繕積立金の今後についても、理事会、顧問会で検討を続け、組合員の皆さん
に提案していきます。ご協力をお願いいたします。
おわりに
10月から3回にわたって、管理費・組合費と修繕積立金の現状と今後についてお話
をしてきました。
値上げというのは、提案する側も気乗りのする話ではありません。理事も顧問も住民
ですから、できれば値上げなんてしてほしくないし、したくありません。
けれど、経済状況、若葉台の現状、今後も進む住民の高齢化等のさまざまな要
因を視野に入れて考えていくと、今のうちに見直しておく必要があることが多
いのです。
来年1月末に「管理費等の見直しに関する住民説明会」を開催する予定です。
そこで、顧問会からの提案を理事会で検討した結果を、組合員の皆さんにお知らせし、
説明をする場としたいと思います。
質問や意見、新たな提案等がある方は、質問用紙に記入のうえ、各棟理事ま
たは管理組合ポストへ提出をお願いします。
回答は、住民説明会で行う予定です。
12