平成27年度 枝幸町立歌登小学校学校経営計画

■■平成27年度
1.地域および保護者
の実態
枝幸町立歌登小学校学校経営計画
枝幸町歌登は宗谷管内の南端に位置し,自然に恵まれたところである。地域のシ
ンボル的な存在となっている「健康回復村」には、国内外を問わず、多くの観光客
も訪れ、にぎわいを見せてる。また、町営プール,パークゴルフ場,フォレストピ
アホール(児童館)等の体育的・文化的施設が充実し、スポーツ少年団活動も盛ん
で、子どもたちは恵まれた環境の中で生活しているといる
酪農と林業が地域の主産業だが、校区に枝幸町役場の歌登総合支所が位置してい
ることもあり、公務・公営の従事者も多く存在する。
保育施設や子育て支援センターの活動も充実していることなどから、母親の就労
も増え、学童保育を利用する家庭が増加してる。
概して、保護者の教育に対する関心は高く,PTA活動や学校行事にも協力的で
あり、父親の参加も得られやすい状況となってる。一方で、生活スタイルの変化や
価値観の多様化などから、生活の基礎・基本となるしつけなどについて十分とはい
えない状況もあるのが実情である。
2.児童の実態
総じて児童は素直で明るく元気であり,与えられた仕事に意欲的に取り組む良さ
をもってる。しかし、幼稚園・保育所を通してこれまでほとんど同じメンバーで育
ってきており、人間関係の固定化は否めない。また、生活体験や自然体験などの不
足も見受けられ、切磋琢磨する態度や粘り強さなどに課題が見受けられる。
そうしたことから、児童一人一人の特性を生かし、意欲をもって自ら課題を見つ
け,最後までやり抜く態度を養う教育の推進を図ることが大切である。
【在籍状況】
※平成27年4月1日現在
学年 1年
3.学校教育に求めら
れるもの
2年
3年
4年
5年
6年
全校
男子
6
9
10
4
5
13
47
女子
6
9
5
8
5
3
36
合計 12
18
15
12
10
16
83
ICTの進歩により急激に進むグローバル化は学校教育にも大きな影響を与えて
いる。学校教育に求められることも年を追うごとに複雑化しつつ増加している。そ
のような中、これまで以上に「確かな自分の確立」と「他者との共存」が重用にな
っている。
自立の精神をもち、生涯にわたって学習する基盤を培うことや自他の生命を尊重
し、互いの良さを認め合う人間関係を築く力を育むことが現代の学校教育に求めら
れることである。そして、正解が見出しにくい状況にあって、最適解を求めながら
課題を解決していく力を高めていくことも必要である。
また、
効果的な教育は学校だけでなし得るものではないという認識が必要である。
家庭・地域との連携があって初めて成立することは自明の理である。子育ての共同
体として、歌登の子どもを健やかに育むという使命のもと、彼らを取り巻く大人の
力を結集して臨まなくてはならない。
4.学校教育目標
□ 進 んで 学 び 深 く 考 え る 子
□ 思いやりをもち助け合う子
□ ねばり強くがんばる子
□ 明るく元気でたくましい子
5.学校経営方針
※平成12年制定
次の経営方針を掲げ、全教職員の協力協働で学校教育目標の具現化を追求する。
➊ 学校の総合力による学校運営の推進
学校全体が一つとなってその組織力が発揮できなければ,成果は十分にあ
がらない。教職員一人一人が責務を自覚し、力量を発揮しなくてはならない。
教科指導や生徒指導、分掌運営などにおいて、全員で解決していく姿勢を持
ち、学校運営を推進する。
➋ 教職員の協力協働で児童の変容を追求
児童を多角的にとらえ、その子らしさを活かし、伸ばしていく。そのため
に、複眼的な指導体制をとり、方針の一致・指導の多様性を図りながら指導
にあたる。また、TTや特別教育支援員の指導体制の充実も図る。
➌ 確かな力をつけるための研修活動の充実
児童に確かな学力や豊かな心、健やかな身体を育むためにはそれ相応の教
師力が必要なことは自明の理である。そして、その教師力は不断の努力によ
ってのみ培われる。学校の最大の教育環境が教職員であるという自覚に基づ
き、力量向上のための研修活動を更に充実させていく。
➍ 保護者,地域,他校との連携による「信頼される学校づくり」の推進
本校の求める教育の推進には,関係者の力あわせが必要不可欠である。子
どもの教育は学校のみで完結し得ず、協業しての性格が一段と強まっている。
そこで、保護者や学校支援ボランティアをはじめとする地域の協力を得なが
ら、児童の学びの幅を広げていく。また、地区の保育所や中学校との連携を
密にし,長期的な視点で子どもたちを育てる。そのことが信頼される学校づ
くりとなる。
⑴ 重点目標
学 び と 挑 戦 ~ 自分 か ら、 自 分で 、 めざ す 自分 に ~
進んで学び、仲間とともに課題に向かって挑戦する子どもの育成
諸調査や学校評価などの結果を踏まえ、児童の人格の形成、学力の定着など
を図るには、基本的な生活習慣の確立、自己有用感・自尊感情の向上、思いや
りの育成などがキーポイントとなる。そこで、上記重点目標及び下記重点課題
を設定し、組織的な学校運営を図り、様々な部分での力あわせをもって具現化
を目指す。
⑵
重点課題
➊ 「わかる・できる授業」の追求と学習習慣の確立
➋ 心身の健やかな成長をめざす教育の確立
➌ 信頼される学校づくりの確立
➍ 保護者,地域,学校間との連携・共同の確立
⑶ 課題解決(指導)
その子らしさを生かし、伸ばす
の原則
徹底と継続・優しさと厳しさ
【その子らしさを生かし、伸ばす】
どの児童も持っている個性をその子らしい資質・能力と押さえ、一人一人
の思いや願い、ものの見方や感じ方・考え方、,表現の仕方の中にある「そ
の子らしさ」を生かし伸ばしていく。
【徹底と継続】
基本的生活習慣や学習規律を定着させる。やるべきことをやるべき時に最
後までやらせる。当たり前のことを当たり前に。小さなことを妥協せず指導
をやりきる。
【優しさと厳しさ】
小さな頑張り(変化)を見逃さず、努力を認めて称える。良さを発見でき
るように努める。叱るべき時は愛情を持って叱る。なぜいけないのかを教え
ながらも、駄目なものは駄目という姿勢は崩さない。
7.学校経営の具体的
推進事項
⑴ 基礎基本の定着と思考力,判断力,表現力等を育む学習指導の充実
①
確かな学力を育成する学習指導の改善や新たな学びの工夫(特に思考力や
表現力等の向上)
②
家庭学習の定着及び工夫
③
学びの場の拡充(放課後や休み時間,長期休業における学習ボランティア
の活用)
⑵ よりよい生き方を追求する道徳教育
①
道徳の教科化に対応する全体計画の整備と実践
②
自己有用感や自尊感情、仲間を大切にする心を育む指導の充実
③
人権教育の充実
④
体験活動や奉仕活動などの工夫
⑶ 命を大切にし,心身の調和のとれたたくましい児童を育てる健康・安全指導
①
運動に親しむ習慣,体力向上を図る活動の充実~体力・運動能力の向上
②
望ましい食習慣の形成,給食指導の充実(食物アレルギーなどへの対応)
③
定期的な児童の生活実態把握
④
安全,防災教育の充実
⑤
危機管理体制の整備
⑥
「性の学習」の充実
⑦
薬物乱用防止教育の充実
⑷ 授業改善を追求する研修活動
①
校内外研修の充実
②
研修の充実に向けた外部との連携
③
他校との連携~授業交流(乗り入れ授業,教科交流
など)
⑸ 学校改善を図り,保護者や地域に信頼される学校づくりの推進
①
教育活動内容と学校評価の改善充実
②
学校間の連携と協同(保育所・中学校)
③
教育公務員としての自覚と服務規律の徹底
④
金銭保管の管理と学期毎の監査、個人情報の適切な管理
⑤
教職員自らの健康管理
⑹ コミュニケーション能力の充実
①
言語活動を位置づけた学習指導の充実
②
各種発表の場の充実(話すことや発表する内容の工夫)
⑺ 児童理解を追求し,一人一人の良さや個性を引き出す生徒指導
①
組織的.横断的指導体制づくりと実践(事例研究)
②
児童理解に基づく指導
③
教育相談の充実(定期的な相談の設定)
⑻ 一人一人の自立を支援する特別支援教育
①
特別なニーズの把握と指導の充実~個別の支援計画の作成
②
効果的な支援を実施するための学習,体制づくり
③
保護者,地域,関係機関との連携
⑼ 地域とのふれあいを大切にする学習の充実
①
地域素材を『総合的な学習の時間』で活用
②
地域との関連を持ったキャリア教育(体験活動・職場体験等の充実)
⑽ 自主的・実践的態度を育む特別活動
①
ねらいを明確にした指導の充実
②
学校行事などと関連させ、活動に粘り強く取り組む態度の育成
③
一人一人に活躍の場を設定
④
自己決定の場の設定
⑾ 学校・家庭・地域の子育てネットワークの充実
①
家庭との連携や学級PTAの充実
②
学校公開や行事等への呼びかけ(各種行事,参観日等)
③
各種おたよりやホームページによる教育活動の公開
枝幸町立歌登小学校グランドデザイン
教育目標
■
■
■
■
進 んで 学 び 深 く 考 え る 子
思いやりをもち助け合う子
ねばり強くがんばる子
明るく元気でたくましい子
憲法・関係法令
各種推進計画 等
学校評価
各種評価
学校経営方針
□
□
□
□
学校の総合力による学校運営の推進
教職員の協力協働で子どもの変容を追求
確かな力をつけるための研修活動の充実
保護者、地域、他校との連携による「信頼される学校づくり」の推進
H27重点目標
学びと挑戦 ∼ 自分から、自分で、めざす自分に ∼
進んで学び、仲間とともに課題に向かって挑戦する子どもの育成
重点課題1
重点課題2
重点課題3
「分かる・できる
授業」の追求と学
習習慣の確立
1.児童一人一人の実態に応じたきめの細かい指導の展開。
2.学校、家庭における学習指導の改善や新たな学びの工夫。
3.言語活動を位置づけた学習指導の充実。
4.授業改善、指導力向上を図る研修活動の推進。
5.地域の教育資源をいかした教育活動の推進。
心身の健やかな成
長をめざす教育の
確立
1.自己有用感や自尊感情、仲間を大切にする心を育む指導の充実。
2.体験的活動を重視た道徳的実践力の向上。
3.児童理解の深化と共通指導による自己指導能力の向上。
4.食育の充実と体力向上を図る活動の充実。
5.自己防衛能力の向上を図る安全・防災教育等の充実。
保護者・地域・学
校間の連携と信頼
される学校づくり
の推進
1.学校評価を活用した、保護者・地域住民の学校経営の参画。
2.教職員と保護者との報告・連絡・相談・確認の徹底。
3.支援が必要な児童への具体的な手立てと保護者との連携。
4.支え合い、学びあう子育ての共同体としてのPTA活動の推進。
5.見える学校づくりを図るネットワークの構築と双方向の情報発信。
その子らしさを生かし、伸ばす
徹底と継続 ・ 優しさと厳しさ