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11.研究成果概要図 (別添2 )
(ID08-3 )「新規siRNAテクノロジーを用いた
C型肝炎の画期的治療法の開発 」
【研究期間】H20~H22
【研究目的】新規siRNA in vivoベクターを開発して、
京医科歯科大学)、 分担:和田猛 (東京大学)、茶山
一彰 (広島大学) 、榎本信幸 (山梨大学)、村上正裕
(大阪大谷大学)、槇昇(先端生命科学研究所 )、片岡
一則(東京大学)
HCVを遺伝子治療することを目的とする。
【実施体制】 総括、プロジェクトリーダー:横田隆徳(東
【研究成果】1)ヒト肝細胞キメラマウスにおいて脂質結合siRNA/ヒトカイロミクロンの全身投与でヒト
由来肝細胞に有効に導入されることを確認し、モデルマウスでHCVの感染を防御できることを示した。
2)本法の血液製剤脱却のため、ex vivoでのカイロミクロン結合を用いず、腸管内からsiRNAを肝細
胞内へ有効に送達する新規のデリバリー方法の開発に成功し、その肝細胞における有効性を確認し
た。この発明はsiRNAの経口薬開発につながり特許申請した。
3)C型肝炎治療の霊長類モデル動物としてマーモセット初代肝細胞で増殖させたGBV-B/HCVキメ
ラウイルスを接種し、GBV-B/HCVキメラウイルスが持続的に複製している新世界サル(タマリン)の
作製に成功した。
5) HCV治療の標的分子として、HCVの増殖に促進的に働く6種類のmicroRNAと、インターフェロ
ン抵抗性HCV感染細胞を用いて、増殖制御の標的蛋白となり得るSOCS1,SOCS3、およびIL6を同
定した。を同定した。
【今後の計画】改良型VE-siRNA/カイロミクロンと経口VE-siRNAをさらに最適化して、HCV感染ヒト
肝細胞キメラマウスや霊長類でその有用性を示す。
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保健医療分野における基礎研究推進事業
( ID08-3 )「新規siRNAテクノロジーを用いたC型肝炎の画期的治療法の開発 」
【研究概要】
Viral Titer of HCV RNA (copies/ml)
HCV増殖マウスでの
siRNAによる
遺伝子治療の成功
1.E+07
未治療群
核酸投与群
治療抵抗性HCV新規
標的分子の同定
1.E+07
8.E+06
ヒト肝細胞キメラマウスにお
6.E+06
いて、脂質結合siRNAとヒト
カイロミクロンを腹腔内に
4.E+06
前投与し、C型肝炎ウイルス
2.E+06
陽性患者血清を接種して、
siRNAの抗HCV効果を検討し
0.E+00
たところ、siRNA投与群では
Pre
1w
2w
3w
4w
5w
6週後まで血清からHCVを
検出せず、siRNAをヒトカイロミクロンとともに投与することでHCV増殖に対
する遺伝子治療についに成功した。
経口siRNA製剤の開発
Blue
(To-PRO3)
Green
(FITCPhalloidin)
Red
(Cy3-siRNA)
Merge.
GBV/HCVキメラが
持続複製する
サルモデルの作成
脂質結合siRNA(赤)を腸管から肝実質細胞内にデリバリー
する基本技術の開発に成功し(左図)、この方法で肝の
内因性遺伝子の発現抑制に成功した(右図)。
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保健医療分野における基礎研究推進事業