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ワールドタイムアタックチャレンジ
規則書
バージョン2.0
2015年1月改訂
著作権SUPERLAP AUSTRALIA 2014
本書の内容は、版権所有者から許可を得た場合を除き、商用、私用いかなる形においても複製、再配布又は使用が禁
止されています。
問い合わせは[email protected]までお願いします。14日以内に返答させて頂きます。
ワールドタイムアタックチャレンジの規則書は最大レベルの安全を確保することを目的に作成されている。全ドライ
バー及び車両は競技主催者及び/またはCAMS(オーストラリアモータースポーツ連盟)の文書及び口頭の指示に従わな
ければならない。これらを遵守しなかった場合、参加費用の返金なしに競技から即除外される。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 A. 序文
i. 各車両は競技中ここに記載する全競技規則及び関係するAASAスポーティング規則に合致している
こと。競技中は随時、参加車両の検査が行われ、この検査に応じない参加者に対しては除外を含め
罰則が適用される。
ii. 本規則書、又は関連のAASA承認書類で認可されていない構造、改造及び/あるいは仕上げが施さ
れた車両は禁止する。
iii. ロークラスにて許可されている自由項目はハイクラスでも許可される。例として、クラブスプリン
トクラスでカーボンボンネットが許可される場合は、他の全クラスでもそれぞれの枠で記載されて
いる自由項目に加えて、カーボンボンネットの使用を認められる。
B. 車両
i. 車両は自動車製造メーカーによって製造された広く認められている型式であること。(定義参照)
ii. オープンホイール車両、クラブマン、キットカー又はセンターステアリング車両は主催者の権限に
より禁止する。
iii. 4つの車輪によって走行し前輪にステアリングがあること。製造時に後輪ステアリングが装着され
ている車両は製造時のシステムを保つこと。
iv. 1個のエンジンのみ搭載されていること。ただしプロクラス車両はKERSシステムを装着することが
できる。
C. ドライバーの安全装備品
C.1 ドライバーは下記のものを最低限として装備し、レース前の公式車両検査を受けなければならない。
i. AS1698に最低限適合した、又は競技主催者の条件に適合したヘルメットで、外側に目打ちのない
状態の良いもの。
ii. FIA8856−-2000に適合した耐火炎シューズ、ソックス及びグローブ。
iii. オープンカーの場合、ガラス以外の材質で出来たゴーグル又はバイザー(AS1609-1981適合のも
の等)を必ず着用のこと。
C.2クラブスプリント:
i. 首から手首そして足首を覆う不燃性の衣服(ナイロン又は同等素材の衣服は禁止とする)
C.3オープン及びプロ:
i. FIA1986に最低限適合した耐火炎レーシングスーツ
ii. アンダーウェアはFIA規定のもの推奨
iii. FIA8856-2000に適合したバラクラバス(目出し帽)の着用
iv. CAMSスケジュールDに適合した頭部および頸部の保護装置(ハンスなど)の着用-プロクラス及び
プロアマクラスでは義務付けとし、オープンクラスでは推奨とする。
D. 競技
本大会は4つの競技から構成される。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 D.1クラブスプリントクラス:
i. ワールドタイムアタックのエントリーレベル。コストを抑えれるよう改造制限及びタイヤ制限が導
入されている。
ii. 競技主催者によってプロドライバーと見なされた者はクラブスプリントクラス及びプロアマクラス
には参加できない。
iii. 本規則書にある車両リストでスーパーカーに当てはまる車両はエントリー禁止とする。
iv. 全車両アドバンネオバAD08コントロールタイヤ使用のこと。
v. クラブスプリントクラスに参加の全車両は現在有効なレジストレーション(検査証)を保持してい
ること。ラリーレジストレーションも可とする。ラリーレジストレーションが認可されていない州
の場合は臨時運行許可の取得が必要である。
D.2オープンクラス:
i. プロクラス以下の車両にはある程度の制限がかけられるがクラブスプリントクラス以上の車両は更
に自由項目が増える。
ii. エントリーフォームにてドライバーのノミネートを行う。このクラスで一人のドライバーが運転で
きる車両数は2台までとする。
iii. 全車両アドバンA050コントロールタイヤ使用のこと。
D.3プロアマクラス:
i. 競技主催者が認めるプロドライバーなしで参加出来る、2013年に新しく作られたプロ・オープン
クラスカー所有オーナーにとってエキサイティングなクラス。
ii. プロクラスの車両改造自由項目を参照すること。ドライバーに関する規則を除いて全ルールプロク
ラスと同じとする。エントリーは申込書にて受け付ける。
iii. 全車両アドバンA050コントロールタイヤ使用のこと。
D.4プロクラス:
i. プロフェッショナルチームのためのタイムアタック最高レベルクラス。更なる自由項目がオープン
クラス以上の車両には与えられる。
ii. プロクラスは招待者のみ、主催者への申込書にてエントリーできる。招待者は主催者の独自判断で
決められる。
iii. エントリーフォームにてドライバーのノミネートを行う。このクラスで一人のドライバーが運転で
きる車両数は2台までとする。
iv. 全車両アドバンA050コントロールタイヤ使用のこと。
E. 車両改造
全車両において、本規則書で許可されている自由項目の部分以外は製造メーカーから出荷された
状態のもの(定義参照)であること。
追記事項
本リストに記載されている定義に合致しない車両はそれぞれ個別に考慮される。ショックタワー、フレーム
レール又は他の記載されているアイテムが搭載されていない車両の場合、又は定かでない場合(例えばプッ
シュロッドサスペンションが組み付けされている車両など)は車両改造内容を提出し承認を受けなければな
らない。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 E.1ボディ
コンバーチブル型の全車両はCAMS規則に適合している、及び/または検査長の承認を得たハードトップまた
はロールケージを装着していること。
E.1.a クラブスプリント:
i.
フロントバンパー、ボンネット、サイドスカート、リアバンパー、トランクの材質は、形状を変え
ない限り交換することが許される。
ii.
フロント及びリアのフレアの材質は変更することができる。
iii.
コントロールタイヤの装着の為に行う純正OEMフェンダーの改造は可。
iv.
ホイールが正面を向いている状態でタイヤ上部1/3部がガード/フレアからはみ出さないこと。
v.
純正OEMフェンダーはタイヤクリアランス用に曲げることが出来る。切断、溶接、他の材質を追加
することは禁止する。ホイールが正面を向いている状態でタイヤの上部3分の1がガードからはみ出
てはならない。
vi.
これ以外のボディ部は製造メーカーの標準状態であること。(ワイドボディキット不可)
E.1.bオープン:
i.
全ボディが形状を変えることなく、基本の外観及びスタイルを保持していれば他の材質に交換可能。
ii.
フロントとリアバンパーをエアロのデザインに合わせて改造することが出来るが、フロントバンパ
ーは車体構造から前方150mmまで、リアバンパーは後方100mmまでの範囲で拡張可能とする。
iii.
前方から見た場合の車両最大幅(ミラーを除いて最も外側のポイントを測定)は基本の車体構造か
ら最大250mmまでとする。
iv.
ヘッドライトは取り外せるが、出来れば基本車両と同等位置に適切なデカールをつけかえること。
v.
ウィンドウはレキサン樹脂に変更可能だが、基本のガラスウィンドスクリーンは保持すること。
E.1.cプロ(オープンで概説された自由項目に加えて下記も適用):
i.
車両最大幅(オープンで概説されたミラー、フロントウィング/カナードを除いて最も外側のポイン
トを測定)は基本の車体構造から最大350mmまでとする。
ii.
ウィンドスクリーンはレキサン樹脂に変更可能だが、基本の位置を保持すること。
iii.
基本のテールライトは基本の位置を保持し、後方から確認できること(デカール不可)。基本のブ
レーキライトが作動しない場合、稼動ブレーキライトを1個以上追加することができる。
iv.
Bピラーはドライバーアクセスを改善するという目的の場合のみ移動することができるが保持するこ
と。
E.2. シャシー
i.
全車両は基本の隔壁パネルを保持していること。
ii.
トランスミッションクリアランス、ワイヤー、ロールゲージ用の改造は許されるが、改造後の隔壁パ
ネル(バルクヘッド)は基本の車体構造が維持されており、構造上問題なく、前方とコックピット間
を密閉していなければならない。変更素材は基本の隔壁パネルと同等の厚さを持ち、同等の素材(ス
チールにはスチール、アルミにはアルミなど)でなければならない。
iii.
基本のショックタワーを保持していること。
iv.
全チューブラー構造体又は複合モノコック構造体は禁止する。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 E.2.aオープン:
i.
エンジンブロックの最後方部分はエンジンルーム隔壁パネルの最前方部分より2インチ以上後方であ
ってはならない。リア・エンジン車両においてはエンジンブロックの最前方部分が主に垂直隔壁パネ
ルの最後方部分より2インチ以上前方であってはならない。
ii.
隔壁パネルはエンジンクリアランスを目的に改造することは出来るが基本の位置を保持しなければな
らない。
iii.
社外品のサブフレームはボルト留めされている場合のみ許可される。
iv.
オフロード時のタイヤクリアランス及び前方ダクト型フロントショックタワーのクーリングシステム
を目的とした場合のみ、ホイールアーチプロテクターを前後に装着することができる。
v.
燃料又は液体タンク関連部品及びエキゾースト装置の取り外しは車両後部分においてのみ許可される。
E.2.bプロ:
i.
複合・カーボンファイバー材質は製造時に取り付けられている場合を除いて、車両構造部位以外の部
分のみに使用できる。
ii.
基本シャシー前方保持
iii.
基本のフレームレール(定義参照)及びショックタワーはショックタワーの上部又は後方に保持して
いること。サスペンションピックアップジオメトリの追加又は移動時のみ改造が認められる。
iv.
基本シャシー後方保持
v.
基本のフロアパン、フレームレールが隔壁パネルからリアホイールアーチの最前方部にかけて保持さ
れていること。排気装置、ドライブシャフトクリアランス、又はロールケージ、シート及び他の安全
装置取り付けに必要な場合のみ改造が認められる。燃料又は液体タンク関連部品及びエキゾースト装
置の取り外しは車両後部分においてのみ許可される。
vi.
エキゾースト、ドライブシャフトクリアランス、ロールケージマウント、座席又は他の安全装置に必
要な場合のみ変更が許可される。ブッシュの追加又はブラケットの取り付けを行う場合を除いて、い
かなる状況下でも運転座席後方から前方隔壁パネルにあるフロアパン及びフレームレールを取り外し
または改造することは禁止される。 E.3. 最低車両重量
最低重量は標準量が入った全液体タンク及び最大5リットルまでの燃料を含む重量とする。全重量はドライ
バーを含まない。全車両重量は“限定モデル”ではない世界中で最低500台以上生産された“量産車両状況”に
基づくこととする。最低車両重量は別表A-車両重量表に詳しく掲載されている。
E.3.a クラブスプリント:
クラブスプリントにおける最低車両重量は製造メーカーの標準仕様書を基に決められ、その車両モデ
ルの最軽量タイプから5%マイナス した重量とする。
三菱ランサーの場合、それぞれのモデルの車重(例:エボリューション9のなかで最も軽いグレード
の車重)を基準とする。 標準重量が1500kgを超過する車両においては5%規則を適用しないこととするが最低許容重量は
1425kgとする。
E.3.b オープン:
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 オープンにおける最低車両重量は製造メーカーの標準仕様書を基に決められ、その車両モデルの最軽
量タイプから15%マイナス した重量とする。
三菱ランサーの場合、それぞれのモデルの車重(例:エボリューション9のなかで最も軽いグレード
の車重)を基準とする。 標準重量が1500kgを超過する車両においては15%規則を適用しないこととするが最低許容重量は
1275kgとする。
E.3.cプロ:
クラブプリントにおける最低車両重量は製造メーカーの標準仕様書を基に決められ、その車両モデル
の最軽量タイプから20%マイナス した重量とする。
三菱ランサーの場合、それぞれのモデルの車重(例:エボリューション9のなかで最も軽いグレード
の車重)を基準とする。 標準重量が1500kgを超過する車両においては20%規則を適用しないこととするが最低許容重量は
1200kgとする。
E.4. 転倒防止装置(ロールオーバーバー)
E.4.a クラブスプリント:
クラブスプリントにおいては転倒防止装置を強く推奨。
オープン及びプロ:
E.4.bオープン及びプロ:
転倒防止装置は義務付けとし、CAMS規則に準じ、更に/又は検査長の承認を得た6ポイント構造以
上のものでなければならない。
E.5. 空力装置
追加される全空力装置はそれぞれの車両クラスに記載された車体基準内でなければならない。
公式車両検査の際に空力装置の強度及び締め付け状態はしっかり検査され、不適切と判断された車両は改善
命令が出され、改善後検査長の承認を得るまではスタートすることができない。
油圧又は電力駆動、あるいは移動可能な構造がついた可変空力装置はいかなるクラスにおいても許されない。
全測定は手動測定の誤差及び熱拡張を考慮し+/-3mmの許容範囲を認める。
下記取り付けが許される。
E.5.a クラブスプリント:
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 i.
前部のアンダートレイ/スプリッターはフロントバンパーの輪郭に付随していなければならない。拡
張させる場合は、前方は車体構造から50mmまで、後方はフロントアクスルまでとし、幅はOEMフ
ロントガードまで拡張することができる。
ii.
フロントカナード/ウィングレットは許されるがOEM車体構造から50mmを超えて拡張させてはなら
ない。
iii.
OEMリアウィング又は社外品リアウィングはエレメントが最大2個までであれば改造されていない状
態で使用することができる。ウィング幅は車体の最大幅を超えてはならない。車両1台に付き社外品
ウィング1枚まで。
iv.
リアウィングは平面図として見た際に車体またはトランクの内側に取付されていること。ハッチバッ
クの場合はリアウィングアセンブリは車体輪郭の上からの取り付けとなる。高さはルーフの最高点を
水平線で辿った位置を限度とし、ハッチバックにおいてはルーフの最高点から150mmを限界としル
ーフの後方部分にウィングが位置していることとする。
v.
リアディフーザ/アンダートレイは車体輪郭、前方はリアアクスルを超えて拡張してはならない。
vi.
社外品サイドミラーは許される。
E.5.b オープン:
i.
前部のアンダートレイ/スプリッターはフロントバンパーの輪郭に付随していなければならず、拡張
させる場合は車体構造から縦方向前方に150mmを超えて拡張させてはならない。後方はフロントア
クスルセンターラインまで拡張することができる。
ii.
前部空力装置はボンネットトップ又は車体輪郭100mm超えのどちらか低いほうの数値を超えなけれ
ば取付することができる。
iii.
フロントカナード/ウィングレットは許されるが車体構造から75mmを超えて拡張させてはならない。
E1車両改造−-ボディの項で定義されている最大車幅を超えてはならない。
iv.
リアウィングアセンブリのデザインは自由。エレメントは最大2個まで。リアウィング高さはルーフ
の最高点を水平線で辿った位置を限度とし、ウィング幅は車体幅からそれぞれ100mm、ウィング後
方は車体輪郭から100mmを超えてはならない。ハッチバックにおいてはルーフの最高点から
250mmを限度としルーフの後方部分にウィングが位置していることとする。
v.
翼端板は個別に計測され最大厚10mmまでとする。
vi.
リアディフーザ/アンダートレイは車体構造から100mmを限度とし、前方はリアアクスルを超えて
拡張してはならない。
vii.
アクスル間の床下は基本のパネルであること。フラットボトム、ディフーザー等はリアアクスルの前
方又はフロントアクスルの後方を超えてはならない。
E.5.c プロ:
i.
前部のアンダートレイ/スプリッターは車体構造から前方に300mmを超えて拡張させてはならない。
ii.
前方の付加物はボンネットの高さを超えてはならない。前後方ウィングレット/カナードは車体構造
からそれぞれ300mm外側を限度とし、スプリッター/アンダートレイの最大オーバーハングから
300mm前方を限度とし拡張が許される。エンド・プレートは別途測定され、最大厚10mmまでとす
る。
iii.
リアウィングアセンブリのデザインは自由。リアウィングは平面図上で純正の車体構造からそれぞれ
150mmまで、高さはルーフの最高点を水平線で辿った位置から150mmまでを限度とし拡張するこ
とができる。翼端板は個別に計測され最大厚10mmまでとする。 iv.
リアディフーザ/アンダートレイは車体構造から300mmを限度とし拡張することができる。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 v.
プロクラスにおいてはフラットフロアが許されるが、モノコック構造の一部であってはならない。機
械力を伴うフロアデザインは禁止する。
E.6. エンジン
i.
全車両無鉛燃料またはE85燃料を使用すること。燃料添加剤の使用は禁止する。
ii.
検査長の承認を受けた際のみ競技中のエンジン交換は許される。
iii.
ナイトロシステムは禁止する。ただし、プロクラスにおいて車両が亜酸化窒素に関する全CAMS安全
基準にクリアし場合においてのみ使用可能とする。その場合、供給ボトルの位置を示した専用のマー
クを車両外側及びフロントウィンドウスクリーンの左上コーナーに表示すること。
iv.
マツダ26B 4ローターエンジンはプロモーターにより生産エンジンとみなす。
E.6.aクラブスプリント:
エンジンの改造は、その車両のメーカーのOEMエンジンであること、シリンダー数が同じであること、ロー
タリーエンジンの場合はターボチャージャーまたはスーパーチャージャーを使用できるがOEMロータリーで
あること、を除き無制限とする。例えば4シリンダーのトヨタ車両にはトヨタ4シリンダーエンジンであれば
どのタイプのエンジンを搭載してもよい。 E.6.bオープン及びプロ:
i.
エンジンの改造は広く認められている自動車メーカーのエンジンを使用することを条件に無制限とす
る。
ii.
クランクシャフトセンターラインは低く出来る。エンジン位置及び組み付けは隔壁パネルとの関係が
規則2(シャシー参照)を超えない限り自由とする。
E.7 排気装置
全排気系統は改造又は交換することができる。
E.7.aクラブスプリント:
排気装置は基本位置の100mm以内より排気されること。車体の全長を超えて100mm以上後方に突出しては
ならない。
E.7.b オープン及びプロ:
後方排気車両の排気口は地上より75mmから600mm以内の高さで、車体輪郭後方より水平に100mm以内
であること。側方排気車両の排気口はホイールベースの中心点より後方に位置してること。車体の最大幅を
超えて突き出してはならず、車体の内側50mm以上切断してはならない。側方排気口は車両のセンターライ
ンを外して排気していること。
E.8. トランスミッション、デファレンシャル及びドライブライン
i.
クラッチ、フライホイールは自由。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 ii.
トランスミッション及びデファレンシャルはデザインは制限なく交換することができる。
iii.
トランスミッション及びデファレンシャルの内部部位は自由。
iv.
ベルハウジングは自由。
v.
トランスミッション及びデファレンシャルのオイルクーラーは許される。
vi.
製造メーカーより純正オプションとしてオートマ車がある車両についてはオートマが許される。
E.8.a クラブスプリント:
i.
トランスミッション及びデファレンシャルの基本車両の取付位置を使用すること。
ii.
シーケンシャル シフトは製造時装着されている車両以外は禁止とする。 E.8.b オープン:
i.
シーケンシャルシフトは許されるがパドルシフトメカニズムは製造時装着されている車両以外は禁
止とする。
ii.
トランスミッション取付を目的とした場合のみトランスミッショントンネルの改造は許される。
iii.
トランスミッションの装着に伴うフロアトンネルの改造は可能。 iv.
テールシャフトの変換も可能とする。
E.8.c プロ:
i.
ドライブラインは基本車両の駆動であることを条件に自由とする。例:2WD 、4WD
ii.
取付位置は自由。
iii.
パドルシフトメカニズムは許される。
E.9. サスペンション
i.
スプリング及びダンパーの交換は自由。ただしダンパーの数は基本車両と同じでなければならない。
ii.
サスペンションブッシュは自由。
iii.
基本の取り付け点を強化または設計に手を加えることは認められるが位置を変更することは禁止さ
れる。(プロクラスを除く)
iv.
最低地上高は下記が適用される。車両の全スプリングが伸びきった状態を計測した場合、ホイール
ベース間の全ポイントは少なくとも指定されている地上高が確保されなければならない。車両高は
ドライバーを含まない、タイヤ圧が最低20psiの状態で計測される。
v.
スタビライザーは自由。
vi.
全測定は手動測定の誤差及び熱拡張を考慮し+/-3mmの許容範囲を認める。
E.9.a クラブスプリング:
i.
上記規則9.ivで示す計測方法のもと最低地上高は80mmとする。これより低い位置に存在してもよ
いのはエキゾーストのみとする。
ii.
サスペンションジオメトリ及びアームは自由とするが基本車両のシャシー取付点及び垂直点を使用
すること。
iii.
基本車両のハブ位置を保持すること。
E.9.b オープン:
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 i.
上記規則10.d.で示す計測方法のもと最低地上高は65mmとする。これは全サイドスカート、スプ
リッター、車体構造、エキゾーストを含む。これより低い位置に存在してもよいのはエキゾースト
のみとする。
ii.
サスペンションは自由。
E.9.c.プロ:
i.
上記規則10.d.で示す計測方法のもと最低地上高は50mmとする。これより低い位置に存在しても
よいのはエキゾーストのみとする。
E.10. ブレーキ
i.
ブレーキシステムは自由。ただしダイアゴナル又はトランスヴァーサ電子制御装置は基本車両に取
り付けされている場合を除き禁止とする。
E.10.a クラブスプリント:
i.
基本車両の取付点を使用すること。
E.11 タイヤ
i.
全タイヤは公式車両検査時にオーガナイザーによりマーキングされなければならない。
ii.
タイヤを柔らかくする溶剤の塗布又はトリートメントは固く禁止する。違反した場合は即刻競技か
ら除外される。
iii.
競技を通して抜き打ちによるタイヤ検査が実施され、その際検査に合格しなかった場合は除外を含
め罰則が課せられる。
iv.
タイヤサイズは幅(mm)/アスペクト比(輪郭)/直径(インチ)にて決められる。
v.
タイヤの制限は以下の通り全クラスに適用される。
E.11.a クラブスプリント:
i.
アドバンネオバAD08を使用すること。
ii.
タイヤの使用数は競技を通して最大8個までとする。
iii.
四輪駆動車両に搭載されるタイヤ幅は265までとし、二輪駆動車は 295 までとする。製造メーカ
ーによりそれ以上のタイヤサイズが指定されている場合は、同一車両型式に記載されているタイヤ
サイズまで使用することができる。 iv.
適合するアドバンタイヤがない場合は製造メーカー指定のタイヤまたは適当と認められる同等タイ
ヤを使用すること。この際必ず競技前にオーガナイザーの検査を受け許可を得ること。
E.11.b オープン:
i.
アドバンA050のソフト又はミディアムコンパウンドのタイヤを使用すること。
ii.
タイヤの使用数は競技を通して最大12個までとする。
E.11.c プロアマ:
i.
アドバンA050のソフト又はミディアムコンパウンドのタイヤを使用すること。
ii.
タイヤの使用数は競技を通して最大16個までとする。
E.11.d プロ:
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 i.
アドバンA050のソフト又はミディアムコンパウンドのタイヤを使用すること。
ii.
タイヤの使用数は競技を通して最大24個までとする。
E.11.e 超軽量車両におけるタイヤサイズ制限
超軽量車両とは、別表Aに記載されている方法で改造された車両で競争車両重量が4駆動車で1001kg以下、
後輪駆動車で901kg以下、前輪駆動車で801kg以下の車両を指す。このカテゴリーに当てはまる車両全
ては以下のタイヤサイズ制限に従うこと。
4WD
<750 kg = 205 tyre
751kg-800 kg = 225 tyre
801kg-950 kg =255 tyre
tyre
951kg -1000 kg =265tyre
>1000 kg=295
RWD
<700kg = 205 tyre
701 kg-750 kg = 225 tyre
751-800kg = 255 tyre
FWD
< 700 kg = 225 tyre
701 kg-750kg = 255 tyre
751 kg - 800 kg = 265
801-900kg = 265 tyre
>900kg 295 tyre
>801 kg = 295 tyre
E.12. ホイール
i.
ホイール及びサイズは自由。
ii.
それぞれのホイールに最大1個までメタリックスペーサーの使用が認められる。スペーサー取り付け
の際にはスタッドの長さを配慮すること。クラブプリントクラスにおいては最大スペーサーサイズは
各側30mmまでとする。
E.13. 車室内
ロールケージ取付に係る車室内の改造は許される。以下の例外を除いて室内は自由とする。
E.13.a クラブスプリント:
i.
基本車両のダッシュボードを完全に保持すること。スイッチ又はゲージの追加は認められる。
ii.
基本車両のドアトリムを保持すること。
iii.
計器盤の交換は許される。
iv.
脱着可能ステアリングホイールは乗降時の安全装置としてロールケージが設置されている場合は許さ
れる。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 E.13.b オープン&プロ
v.
ドアトリムを別材質のものに交換することは許される。
vi.
運転座席位置は後方に移動してもよいが後方フットウェルを超えてはならない。
vii.
全車両ダッシュボードの長さは変えてはならない。
F. 車両セーフティ
全車両下記を装備していること。
i.
2kg以上の内容量の手動消化装置。火炎消化弾も推奨する。
ii.
フロントパネルを同時に締め付ける適切な強度とある程度の拡張性を持った個別のファスナー2個。
iii.
バッテリー位置を示す青色の三角マーク。
iv.
前後牽引位置を明確に表示すること。
v.
前方方向の全ガラスレンズには防護フィルムを貼ること。
vi.
CAMS規定にて認定された5又は6点式安全ベルトの装着。(クラブスプリントクラスは4点式安全ベ
ルトから認められる。)
vii.
広く認められている製造メーカーの運転席シートでベルトが正しく装着できること。
viii.
作動可能な基本のブレーキランプ(プロを除く)
ix.
全車両にバッテリーカットオフ(マスター)スイッチ−-バッテリーから電気回路を効率よく遮断しエン
ジンを停止させるスイッチ−-の装着を勧める。
F.1.a プロ:
i.
最低限として後方ミラー1個又はカメラ1台の装着。
ii.
最低限として仕様に合ったサイズのブレーキライトを1個中央に取り付けすること。
F.2 公式車両検査要件
a) 締まりがゆるいアイテムは全て車両より取り除くこと。
b) バッテリーをしっかり固定すること。
c) 車両にCAMSパスポートを提示すること。
d) 車両がロードやロードホイールから障害物が車室へ侵入するのを最小限に抑える構成であること。
e) プロペラシャフト及びユニバーサルジョイントがコックピットを通っている車両には固定されたケー
シング枠に取り付けること。
f) ドライブチェーンを効率的に保護していること。
g) 燃料タンクから放出するガスは車体外部に排気すること。 h) 透明な材質を使用した、又はフィルムの張られたウィンドウ又はウィンドウスクリーンはAS規格
AS2080に合致していること。
i)
コックピット内にある500ml以上の温液が入る容器(ヒーターコア以外)は密閉可能なコンパート
メントに収まっていること。
j)
固定ブレーキパイプを装着した車両は金属製パイプ〔バンディチューブまたはそれ同等〕を使用して
いること。振動やダメージからパイプを保護する方法で据え付けをすること。
k) 車両に取り付けられたカメラ/ビデオレコーダーは検査長の承認を得たブラケットを使用しロールケ
ージに確実に取り付けされていること。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 l)
車両は縦型プロペラシャフトが地上に当たらないように保護された構造になっていること。
m) 車両にはスロットルリンケージ故障の際にそれぞれのスロットルが閉じるリターンメカニズムの装着
がされていること。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 n) 車両にはドライバーが通常に使用できる後退ギアが装備してあること。
o) 車両に装着されたバルクヘッドは防火性及び防水性に富んだ材質により構成されていなければならな
い。透明な材質の場合は6mm厚以上なければならない。バルクヘッドはコックピットを効果的に燃
料タンク及びリフューエルシステムから密封していること。 p) 基本車両に付随する場合を除いて木材が含有していないステアリングホイールを使用すること。
q) 競技番号は前部及び両側部に位置付けし、周りの車体色と対なるものであること。サイズ等最新の
AASA規格に合致していること。
r) ドライバー及び車両は、ドライバーの服装及びヘルメットを含め、競技参加の準備が整い手入れの行
き届いた状態で検査を受けること。
s) 競技中にオイルや液体の漏れを生じた車両は競技を一時中断し、完全な修理を行った後、検査長/技
術委員から承認を受けなければならない。漏れが再度生じた場合その車両は残りの競技から除外され
る。
t) 競技前に車両検査に合格した車両にはステッカーが発行される。どのカテゴリに参加可能かは主催者
及び主催者の代理責任者の判断により決定する。
G. 車両広告
a. 競技オーガナイザーデカール及び提供される競技スポンサーデカールは指示書に示す車両位置に貼付
すること。義務付けされているデカールが欠如している車両は競技から除外されることもある。
b. 全車両競技オーガナイザーのタイヤスポンサー会社以外のタイヤ会社の広告は長さ500mm、高さ
200mm以内とし車両1台に付き4枚まで貼付が認められる。
H. 騒音
a. クラブスプリントクラスは騒音規制95db@30mに適合すること。
b. 全他クラスは騒音規制はなしとするがマフラーやサイレンサーの使用を推奨する。
I. 既得権条項
オーガナイザーは非常に限られた条件の下で過去WTA競技で成績を残した車両を以前のWTA規則により競技
参加させることができる。この場合2013年WTA競技オーガナイザーが独自の決定権を持つものとし、重量
罰則の対象となる。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 J. スーパーカー車両リスト(クラブスプリントクラス不適格車両)
アウディ
フェラーリ
ランボルギーニ
ニッサン
ポルシェ
R8
全車
全車
GTR(R35)
924・944以外全車
シボレー
C6 Zo6, ZR1 コルベット
バイパー
全車
ダッジ アストンマーチン
メルセデス
SLS又は全ブラックシリーズ
全車
LFA
全車
マクラーレン
レクサス
TVR
フォード
GT
K. 定義
CAMS−-オーストラリアオートスポーツアリアンス
別材質−-自動車パーツ及びパネルの使用に合った適切な強度及び構造からなる材質を指す。
車体構造−-自動車の外側ボディを指す。
ダッシュボード−-ダッシュボード(又はダッシュ、インストルメントパネル、フェイシア)とは
自動車の運転席正面に位置付けされている自動車の作動を担う計装制御設備のことである。
隔壁パネル−-隔壁パネルとはエンジン室とドライバー及び同乗者を区切る防火壁のことである。
フレームレール−-自動車の前後方を作動させる2個の主要構造体のことである。
広く認められている型式−-製造メーカーによって量産された自動車の型式でその仕様まで広く認識
されている型式のことである。オーガナイザーの独自の決定権により決められる。
基本仕様−-製造許容誤差を含めた製造メーカーより生産されたそのままの状態を指す。
サブフレーム−-エンジン、ドライブライン、サスペンションなどの特定の部品を支える役割をする
自動車の構造要素。サブフレームは車両の基盤モノコック(シャシーやフレームレール)に留め付けさ
れている。
サスペンションピックアップポイント −-車両のスプリングが伸びきった状態に設置された、また
は一体となっているブラケット、ラグまたは同等の機械部位を指す。これらは部分的に衝撃吸収しな
いサスペンション部位に設置されていて、そのサスペンション部位は弧角や立体角に進み結果として
通常のサスペンションの動きとなる。
基本−-製造時に基本(純正)として設置された部位を指す。OEM(オリジナル エクイップ メント
マニュファクチュアラー)など。
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 車両−-地上と接触するように設計された一直線に整列していない4車輪以上により走らせる独自の手
段で動く陸上車両を指す。ステアリングは2車輪以上により制御され、2車輪以上により前進させる。
WTA−-ワールドタイムアタック
別表A
車両重量
単位=kg
この表に記載されていない車両の場合は競技オーガナイザーまで問い合わせること。
車種
モデル
重量
BMW
E36
1,460
Chevrolet
Daihatsu
Corvette C5
ZO6
Charade
Holden
Holden
クラブスプリント
オープン
プロアマ
プロ
1387
1241
1168
1168
1,413
1342.35
1201.05
1130.4
1130.4
740
703
629
592
592
Astra
1,120
1,064
952
896
896
1,250
1187.5
1062.5
1000
1000
Honda
VL
Commodore
Civic
1,060
1007
901
848
848
Honda
CRX
886
841.7
753.1
708.8
708.8
Honda
DC5R
1,180
1121
1003
944
944
Honda
NSX
1,274
1210.3
1082.9
1019.2
1019.2
Honda
Integra
1060
1007
901
841
841
Honda
NSX
1,274
1210.3
1082.9
1019.2
1019.2
Honda
S2000
1250
1187.5
1062.5
1000
1000
Lexus
ISF
1,735
1648.25
1474.75
1388
1388
Lotus
Exige
914
868.3
776.9
731.2
731.2
Lotus
Elise
860
817
731
688
688
Mazda
RX8
1,309
1243.55
1112.65
1047.2
1047.2
Mazda
NC MX5
1,110
1054.5
943.5
888
888
Mazda
NB MX5
1,065
1011.75
905.25
852
852
Mazda
NAMX5
940
893
799
752
752
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 Mazda
FC RX7
1,190
1130.5
1011.5
952
952
Mazda
FD RX7
1,150
1092.5
977.5
920
920
Mazda
FB/SA
RX7
1,000
950
850
800
800
Mercedes
C63
1779
1690.05
1512.15
1423.2
1423.2
Mitsubishi
Colt
1,074
1020.3
912.9
859.2
859.2
Mitsubishi
Eclipse
1,305
1239.75
1109.25
1044
1044
Mitsubishi
1,260
1197
1071
1008
1008
1,260
1197
1071
1008
1008
1,260
1197
1071
1008
1008
1,320
1254
1122
1056
1056
1,320
1254
1122
1056
1056
1,310
1244.5
1113.5
1048
1048
1,420
1349
1207
1136
1136
Nissan
Evolution
5
Evolution
6
Evolution
6.5
Evolution
7
Evolution
8
Evolution
9
Evolution
X
180SX
1225
1163.75
1041.25
980
980
Nissan
240Z
1,068
1014.6
907.8
854.4
854.4
Nissan
260Z
1111
1055.45
944.35
888.8
888.8
Nissan
Bluebird
1070
1016.5
909.5
856
856
Nissan
1310
1244.5
1113.5
1048
1048
Nissan
R31
Skyline
R32 GTR
1,430
1358.5
1215.5
1144
1144
Nissan
R33 GTR
1540
1463
1309
1232
1232
Nissan
R33 GTST
1,390
1320.5
1181.5
1112
1112
Nissan
R34 GTR
1,536
1459.2
1305.6
1228.8
1228.8
Nissan
R35 GTR
1,740
1653
1479
1392
1392
Nissan
S13 Silvia
1224
1162.8
1040.4
979.2
979.2
Nissan
S14 Silvia
1253
1190.35
1065.05
1002.4
1002.4
Nissan
S15 Silvia
1253
1190.35
1065.05
1002.4
1002.4
Porsche
Porsche
944
1180
1121
1003
944
944
Mitsubishi
Mitsubishi
Mitsubishi
Mitsubishi
Mitsubishi
Mitsubishi
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9 Subaru
BRZ
1,190
1130.5
1011.5
952
952
Subaru
WRX GC8
1240
1178
1054
992
992
Subaru
WRX GD
1,390
1320.5
1181.5
1112
1112
Subaru
WRX GE
1,394
1324.3
1184.9
1115.2
1115.2
Toyota
FT86
1,190
1130.5
1011.5
952
952
Toyota
Supra
1,460
1387
1241
1168
1168
WTAC 2014 Technical Regulations Version 1.9