平成27年度における事業計画は次のとおりとする。 Ⅰ 事 業 方 針 公社は、 「神戸市域の農業及び漁業の振興に資する事業を実施することにより、市民福祉 の向上と市域農漁業の発展に寄与する」という定款の目的に基いて、平成27年度も引き 続き神戸ワインの製造・販売や六甲山牧場、海づり公園などのレクリエーション施設の運 営、神戸ワイナリー(農業公園)やフルーツ・フラワーパーク、栽培漁業センターの管理 運営など、神戸市の農漁業振興施策の一翼を担う事業を行っていく。 (事業別方針) 「神戸ワイン事業」では、平成15年度以降、量から質への転換に取り組んできた結果、 昨年8月には、アジア最大規模を誇るワイン審査会で金賞及びカテゴリー賞を受賞した。 平成27年度は、こうした神戸ワインの品質向上の情報を婦人団体や地元企業、商店街 等に広く発信することにより、神戸ワインの地元での認知度の向上と新たな市民ファンの 獲得・定着に活かし、神戸ブランドとしての地位を固めていく。 また、引き続き、神戸産100%のぶどうを丁寧に選果・仕込むことで、より一層の品 質向上を目指すとともに、新品種の栽培や新しい商品の開発を本格化させるなど、神戸ワ インのさらなる魅力の向上に取り組んでいく。 ワインの在庫については、平成26年度末で約90万本となり、引き続き、生産量を上 回る販売量を達成していくことで、滞留在庫の解消をさらに進めていく。 「六甲山牧場」では、今年の干支が未年であることから、メインの展示動物である羊を 全面的に取り上げたイベントを実施していく。特に昨年からマスコミで話題となっている 羊「スマイルちゃん」の情報を1年を通じて積極的に発信していくことにより、集客増を 目指す。さらに、牧場の自然や動物たちとふれあえる体験型事業の充実とともに、山羊、 馬等の新しい種類の導入や、牧場産牛乳を使った新商品を開発するなど、リピーターの拡 大に取り組んでいく。 「海づり公園」では、利用者の安全確保と満足度アップに重点をおいた運営に取り組む とともに、引き続き、企業福利厚生団体や釣り関連業界団体とタイアップした釣り大会や 釣り教室等の拡充を図り、釣り人口の底辺拡大と海づり公園ファンの増加を図る。 「フルーツ・フラワーパーク事業」では、農業ICT導入実証事業や植物工場実証事業、 新品種試験栽培等の農業振興のための新しい試みの事業に取り組み、多くの農業者や市民 が来園し、地域農業の活性化や地産地消、農業や食への理解を深めることができる場とし ての施設運営を行っていく。 「経営」面では、これまで着実な経営改善の取組みによる財務体質の強化を図ってきた 結果、一般正味財産の部では、平成19年度から7期連続で単年度黒字を達成してきてお り、市からの借入金についても着実に削減してきた。 今後については、一般正味財産の累積損失及び借入金の早期解消にむけて、事業計画の 確実な実施による収益目標の達成に全力を挙げて取り組むとともに、職員の能力開発や意 欲向上にも取り組み、少数精鋭で弾力性の高い機動力のある効率的な運営体制の構築を目 指す。
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