IEEE International Conference on Mechatronics 名古屋工業大学

The Murata Science Foundation
米国電気電子学会 メカトロニクスに関する国際会議
IEEE International Conference on Mechatronics
H26会自03
開催日 平成27年3月6日~平成27年3月 8日(3日間)
開催地 名古屋工業大学
申請者 名古屋工業大学 大学院工学研究科 情報工学専攻
教授 岩 崎 誠
2.専門的・学術的意義
会議の概要と成果
本国際学会の主要トピックスであるメカトロ
1.学会の概要と目的
ニクスおよびその周辺技術は、日本が世界を
本学会「IEEE International Conference on
リードする立場にあることから、世界中の多
Mechatronics」は、IEEE(米国電気電子工学会)
くの研究者、技術者から多数の質の高い論文
のIES(Industrial Electronics Society:産業電
の投稿(21カ国124件)を得て、IEEE/IES国際
子部門)主催の主要国際会議の一つであり、隔
会議基準のピアレビューの結果18カ国107件
年に世界各地で開催されている。今回は第8回
の口頭発表と参加者165名(国内128名、国外
として、2015年3月6日~8日の3日間に亘り、名
37名)として会議を実施した。その結果、世
古屋工業大学(愛知県名古屋市)で開催された。
界最先端かつ実用的な技術に対して、世界の
本国際会議の主要トピックスは「メカトロニ
研究者や技術者が集って議論を深め、当該
クス」であり、
「メカニクス」と「エレクトロニク
専門分野の技術の進展および学術分野の発展
ス」を融合した横断的学問分野を取り扱った。
に大きく寄与することができたと言える。会
具体的には、メカトロニクスに関する周辺要素
議では、メカトロニクス技術に関する世界的
技術となる、制御技術、生産技術、工作機械
に著名な研究者であるドイツ連邦共和国ドレ
やロボットなどに関する機械要素や、エレクト
スデン工科大学のProf . Janschekによる基調
ロニクス製品の設計・解析技術、さらに関連
講演(Dependability Aspects of Model-based
する情報通信技術までの幅広い研究課題をカ
Systems Design for Mechatronic Systems)と、
バーした。本国際会議では特に、世界の最先
産業界の技術者を交えたパネルディスカッショ
端かつ実用的な研究成果や技術動向について
ン(Panel Discussion – On Collaborative R/D
議論を深めるとともに、今後の研究、技術展
with Industries)を開催し、世界的にも屈指の
望を明らかにすることを目的に掲げた。さらに、
産業集積地名古屋から日本の技術を広く世界
会議を通して国際的な交流の場を多く提供す
に発信するとともに、グローバルな産学連携共
ることで、日本技術の情報発信を行うとともに、
同研究開発のコラボレーションの創出を探っ
将来的な世界の機械・電気・電子・情報産業
た。口頭発表に関しては、11件のスペシャル
の発展に寄与することを目指した。
セッションと7件の一般セッションによりセッ
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Annual Report No.29 2015
ションプログラムを構成した。会議内で発表さ
【1日目】
れた優れた論文に関しては、会議後に企画す
オーラルセッション(6セッション、発表35件)
る学会誌特集号への投稿を促して掲載を予定
オープニングセレモニー
しており、本学会から広く世界に情報発信で
産学連携に関するパネルディスカッション
き、当該分野の発展に大きく寄与できると期
懇親会
待される。
【2日目】
基調講演
3.学会の開催実施概要
本国際会議では、メカトロニクス技術に関
(ドイツ・ドレスデン工科大学Prof. Janschek)
する世界的に著名な研究者による基調講演と、
オーラルセッション(9セッション、発表53件)
東海地方の産業界の技術者を交えた「メカトロ
カクテルパーティ
ニクスに関する産学連携パネルディスカッショ
ン」を始め、口頭発表による複数のセッション
(スペシャルセッションと一般セッション)を開
催した。さらに、国内外の参加者との交流の
【3日目】
オーラルセッション(3セッション、発表19件)
テクニカルツアー
場を提供するために懇親会を開催するとともに、
東海地区の地域性を活かしたテクニカルツアー
なお、本国際会議の全ての発表論文に関し
を企画した。その概要は以下の通りである。
ては、米国電気電子学会の電子図書システム
である「IEEE Xplore Ⓡ」に登録済みであり、広
く公表されている。
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