第16回日本認知症ケア学会大会 発表 題名;画像センシング技術を用いた表情変化の評価方法の検討~測って「実感」 、伝えて「共感」~ 氏名;佐々木明子 1)、佐藤知栄実 1)、高場雅人 1)、安達峰子 1)、伏見達也 1) 所属;1) 日清オイリオグループ株式会社 【目的】 施設では利用者の QOL 向上を目的に参加型活動(以下、活動)を実施している。これらの活動により 参加者の積極性が向上し、 「笑顔が増えた」 「表情が豊かになった」という介護者の声が聞かれる。この ような表情変化を詳細にとらえ、客観的に評価できる方法があれば、多くの人が活動の効果を共有でき ると考えた。そこで、デジタルカメラの笑顔検出等に用いられる画像センシング技術を活用した、表情 変化の客観的評価の確立を目指した。 【倫理的配慮】 研究趣旨を被験者・施設長に説明の上、了承を得た。また個人が特定されない方法での発表についても 被験者本人・ご家族の同意を得た。 【方法】 「喜び・怒り・悲しみ・驚き・真顔」の5表情を客観的に判別できる画像センシング技術を搭載した顔 認証ソフトを用いて、健常被験者の日常の表情変化を解析した。撮影は家庭用ビデオなど3種の機器を 用い、一般家庭・小規模介護施設の室内を想定した環境で、撮影条件の検討を行った。 【結果】 顔認証ソフトを用いた5表情の判別結果は人が目で見た結果と一致し、表情毎の強弱を数値化すること が出来た。全撮影機器の結果に差は無く、想定した広さ・明るさにおいて表情判別が可能であった。逆 光などで顔全体が暗くなる場合や、撮影角度やメガネの影響で「目眉周辺・口角等」が欠けた場合には ソフトでは表情を認識できなかった。以上の結果から、顔認証ソフトの活用と撮影環境を整備すること で健常被験者の表情変化を客観的に評価できた。【考察】本技術により一般的な機器で撮影した画像か ら詳細な表情変化を簡便に数値化でき、活動の効果を施設間などで共有する為の指標となる可能性が示 唆された。引き続き対象者・撮影環境などの検討を行い、精度向上と共に実用的な表情変化の評価法の 構築を目指す。 画像センシング技術を用いた表情変化の評価方法の検討~測って「実感」 、伝えて「共感」~ 1 / 1
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