第3学年 1 組 学級活動指導案 指導者 T1 ○○ ○○ T2 ○○ ○○ 研究主題 ~ ~ 1 題材名 バランスよく食べよう 2 題材の目標 ○食べ物は,そのはたらきで赤・黄・緑の3つのグループに分けられることに関心をもち,食生活を見 直したり,改善したりしようとしている。 ○自分の食生活から改善点を見つけ,めあてをもつことができる。 【関心・意欲・態度】 【思考・判断・表現】 ○食べ物は,そのはたらきで赤・黄・緑の3つのグループに分けられることを知り,バランスよく好き 嫌いせずに食べることの意味を理解することができる。 【知識・理解】 3 題材と児童 ○児童について(男4名 女6名 計10名) 明るく活発な子どもが多い。欠席がちな子どももいたが,一学期途中からは問題なく学校生活を送 っており,人間関係も良好である。魚介類(主にホタテ)の食べ物アレルギーの子どもがいるが,給 食に混じっている時には,盛り付けしてもらわないように頼んだり,皿に入っているものは寄せたり して対応できている。また,周囲の子どももそれを理解し,受け入れている。 給食を食べている様子を見ると,配膳された食事は残さず食べようという意識が高い。また,好き 嫌いをしてはいけないということを親や周囲から言われて知っており, 「残さず食べるのが良い」 「嫌 いな物もがんばって食べるほうが良い」と考えている。しかし, 「なぜいろいろな食べ物を食べなけれ ばならないか」という理由は,はっきり分かっていないと考えられる。給食時間には,献立の紹介と ともに,食品の栄養について放送されているが,その意味を理解して自分の食生活に役立てようとし ている子どもはほとんどいない。 また,食べ物が自分たちの体の中でどのような働きをしているか,摂りすぎたり,不足したりする と体にどのような影響を及ぼすのかということに関心をもっている子どもも少ない。そのため,給食 時間におしゃべりに夢中なり,終わりの時刻が近づくと大急ぎで食事を口に詰め込む子どもや,好物 ばかりをたくさん食べて苦手なものを残そうとする姿も時々見受けられる。 ○題材について この題材は,小学校学習指導要領(学級活動)の[共通事項] (2) 「日常の生活や学習への適応お よび健康安全」のキ「食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成」に関わるものである。 食は,人間が生きていく上での基本的な営みの一つであり,健康な生活を送るためには健全な食生 活は欠かせないものである。しかし,食生活を取り巻く社会環境の変化に伴い,肥満や過度の痩身, 生活習慣病の増加が問題となっている。また,偏食などの偏った栄養摂取を容認する傾向や朝食の欠 食など,子どもの食生活の乱れが心配されている。このことから,食生活に問題のある子どももそう でない子どもも,体をつくる成長期とその後の健康な体を自分自身でつくり,守るという「自己管理 能力」を身に付けることが必要であると考える。 児童の実態では,アンケート結果から「嫌いな物や苦手な物が無い」という子どもは3名で,7名 は「有る」と答えている。その食品には「ゴーヤ」 「にんじん」 「漬物」 「海草サラダ」など野菜類を挙 げている子どもが多い。グレープフルーツを「苦くて嫌だ」と答えている子どもも4人いた。 「話をし 過ぎない」や「肘をつかない」 , 「こぼさない」など,マナー面で学校や家庭で注意されていることが あると答えた子どもは全員であった。 そこで,食事や栄養に対する知識を深め,自分の体や健康との関係を考えることができるように, 本題材を設定した。この学習を通して食生活を改善していこうとする実践的な態度を育てたい。 ○指導について 本題材の指導を通して,これまで何気なく食べてきた給食を栄養面からとらえさせることで,食事 は自分の体と深くかかわっていることを理解できるようにする。 事前の活動では,給食の残量や食事中の態度を写真に残しておき,自分たちの実態を客観的に認識 できるようにすることによって,課題意識を高めたい。 本時の活動では,実態に応じて栄養士や養護教諭の協力を得たり,効果的に資料を活用したりして 理解を深められるようにする。その際に,栄養面の理解だけではなく,食べ方も3つあること(腹で 食べる,口で食べる,頭で食べる)や過度なおしゃべりがもたらす食生活への悪影響についても扱い, よりよい食べ方をしようという意識を高めたい。 なお,この題材の内容は,個々に応じて実践されるものであるため,これまでの食生活と向き合い, 改善することの意味を十分に理解できるようにする必要がある。めあてを実践する場として給食の時 間を活用するとともに,お便りを通して家庭での実践を促すような事後指導を展開する。家族からの 励ましの言葉によって,子どもたちの実践的な態度を育成していきたい。 伝え合う力を高めるため,発表する時は一方的に終わりまで話すのではなく,途中で聞き手の反応 を確かめながら発表するように助言する。そのことによって,友達の意見と自分の考えを比べながら 聞く力も育てていきたい。理由や体験をつけたすことで,より分かりやすく自分の考えを伝えること ができるようにしていきたい。 4 指導計画と評価 指 導 内 容 評価規準 事前 給食に関するアンケートを 実施する。 給食中の様子を観察する。 本時 ・食べ物には,赤・黄・緑の栄養があり,それらをバランスよく好 赤・黄・緑の栄養をバラン き嫌いせずに食べることの大切さについて理解している。 スよく食べることの意味を 【知識・理解】 理解して,自分に合った食 ・学んだことをもとに,食生活のめあてを決めて取り組もうとして 事の仕方を考えることがで いる。 きるようにする。 【思考・判断・表現】 事後 ・給食をバランスよく食べることのよさなど,学んだことを生かし, 給食時に赤・黄・緑の栄養 を確認しながら食事する。 進んで実践しようとしている。 【思考・判断・表現】 5 本時の実際(1/1) (1)ねらい ・食べ物は栄養によって赤・黄・緑に分けられることや,それらをバランスよく食べることの意味とお しゃべりの弊害を理解し,食生活を見直して,食事するときのめあてを決めることができる。 (2)学習過程 段階 学 習 活 動 (時間) ○発問や指示・予想される児童の反応 つかむ 1 給食の時間を振り返り,本時の課題を 見通す 把握する。 (5) 食事のめあてを決めよう。 考える (25) まとめる (15) ・どんなめあてにしようかな。 2 人間がなぜ食べたり飲んだりするか 考える。 ・健康になるため。 ・大きくなるため。 ・生きるため。 ○「頭で食べる」を考えてみよう。 学習 形態 一斉 ◇教師の支援と評価 ◆育てたい伝え合う力 ◇自分たちの給食時間の様子を想起する ことができるように,食べている様子や 残量の写真を提示する。 個 ◇T1:人間が他の生き物と違う食べ方 をしていることをとらえさせるため,3 つの食べ方(口で,腹で,頭で食べる) について説明する。 ◆ペアの形態を取り入れ,自分の思いを 伝えやすいようにする。 ペア 3 サンレンジャーのはたらきを知る。 ○どうして何でも食べたほうがいいの だろう。 ・赤・黄・緑,それぞれはたらきがち がうんだ。 ・バランスも大切だね。 一斉 ペア ◇T2:サンレンジャーのはたらきを理 解しやすいように効果的に資料を活用 する。 ◇T1:板書を補助したり,ペアで活動 するように指示したりする。 4 バランスよく食べないとどうなるか を知る。 ・病気がちになるんじゃないかな。 ・体も大きくならないよ。 一斉 ペア ◇T1:これまでの生活体験から予想す るように助言する。 ◇T2:生活習慣病や野菜を食べないこ との悪影響を説明し,食生活を見直す意 欲を高める。 ◇T1:アンケート結果を振り返ること で課題意識を高める。 ◇T2:過度なおしゃべりの弊害を健康 面から示す。 ◆ワークショップの手法で,個々の意見 を類型化し,考えを広げる。 ◇T1:実践することが大事であること を確かめてからシートに記入させる。 5 食事中おしゃべりし過ぎるとどんな 一斉 悪影響があるのかを知る。 ペア ・おしゃべりのし過ぎは体によくない んだね。 6 これまでの食事の仕方を振り返り,自 個 分のめあてを決める。 グループ 7 自分のめあてを確認し,実践への意欲 をもつ。 一斉 食べ物は栄養によって赤・黄・緑に分 類され,それらをバランスよく食べるこ との大切さやおしゃべりの弊害を理解 し,食生活を見直してめあてを決める ことができる。(発表,シート) 授業の視点 ・学習の展開や TT の支援は,ねらいを達成するために有効であったか。 ・ワークショップの手法は,伝え合う力を高めるために有効であったか。 6 板書計画 バランスよく食べよう めあて 食事のめあてを決めよう 人間の食べ方 □で食べる □で食べる □で食べる バランスよく食べないと? サンレンジャーのはたらき 赤 食事中のおしゃべりは 黄 緑 体に良い? 悪い?
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