第5回桑名員弁地域円卓会議 実施報告書

第5回桑名員弁地域円卓会議
実施報告書
日 時:2015 年 2 月 22 日午後 3 時 30 分から 4 時 45 分まで
場 所:桑名市総合福祉会館大ホール
参加者:委員 12 名、来場者 50 名
テーマ:『地域の外から、資源を市民活動に呼び込むには
-行政・企業・社協・NPOにできること』
報告者
認定特定非営利活動法人 みえきた市民活動センー
理事長 服部則仁
第5回地域円卓会議 意見交換の内容の整理
日
時:2015 年 2 月 22 日午後 3 時 30 分から 4 時 45 分まで
場
所:桑名市総合福祉会館大ホール
参加者:委員 12 名、来場者数 50 名
テーマ:
『地域の外から、資源を市民活動に呼び込むには
-行政・企業・社協・NPOにできること』
委 員:12 名
伊藤徳宇さん
桑名市長
後藤悟さん
桑名市市民協働課課長
岡本強志さん
東員町町民課
近藤順子さん
いなべ市市民活動センター
竹内茂さん
桑名市社会福祉協議会
森浩子さん
(株)デンソー大安製作所
森克司さん
桑名信用金庫
小笠原まき子さん 桑名商工会議所常議員
伊藤公一さん
とういんボランティア市民活動支援センター運営委員長
川島浩さん
特定非営利活動法人 生ごみリサイクル思考の会
木下裕美子さん
特定非営利活動法人 いなべこども活動支援センター
服部則仁さん
認定特定非営利活動法人 みえきた市民活動センター
進 行:はじめに 15 分ほど、特定非営利活動法人みえNPOネットワークセンターの代表
理事でもある服部則仁さんから、テーマにそって各主体への提案も含めて話題が
提供された。その提案について、発言に責任を問われないという前提で、各委員
が自由に意見交換を行った。それらをふまえ、最後に伊藤桑名市長が総評した。
実施体制:
主催 市民活動応援☆きらきら基金運営委員会
特定非営利活動法人 みえきた市民活動センター
特定非営利活動法人 いなべこども活動支援センター
特定非営利活動法人 生ごみリサイクル思考の会
後援 三重県、桑名市、いなべ市、東員町、木曽岬町、桑名市社会福祉協議会、
いなべ市社会福祉協議会、東員町社会福祉協議会、木曽岬町社会福祉協議会、
まちのファンクラブ
助成 日本郵便株式会社年賀寄付金
1.話題提供 15分程度(みえきた市民活動センター 理事長 服部則仁さん)
<前提>
・個人の消耗と高齢化で、市民の社会貢献活動は消えていく
・地域への外からの資源を呼び込まないと、まちが消える。
<考え方>
・行政・社協・中間支援NPOがそれぞれにサーヒース提供の対象としている、市民活
動・ボランティア・NPOを、市民が自主的に行う社会貢献活動ということでひとく
くりにして、それぞれの主体が得意とすることを活かして連携しながら応援していく。
・地域をつくり地域を支えるのが「市民の自由な社会貢献活動」と受けとめ外から資源・
資金を地域に呼び込む装置としても捉えて、応援していく。
<提案>
(1) 人と資金が得意な社協さんには、この地域独自の募金をして資金提供したり、ボラン
ティアしたい人たちを結びつける。
(2) 場所や事務機能を提供する行政さんには、協働事業を積極的に行ってその信用力で外
の資源をこの地域に取り込む。
(3)「理由のある不公平」を得意とする企業などの民間組織は、自らのプラスも考えて厳
選して相手を選んで協働し、企業の社会貢献レポートでその活動を発信する。
(4) 中間支援NPOは、コーディネートや政策提言を行う。
(5) 市民の自由な社会貢献活動を行う人たちにも、自分たちのやっていることを外に向け
て説明し発信する。また、民間財団の助成金など外からの資金・資源を呼び込むた
めに必要な対応をする。
2.意見交換
自由に、発言の責任を問われない、未来志向で、意見交換を行う。
(1) 社協への提案について
・共同募金はそのほとんどが戻ってくる。60団体に助成し、地域のために使っている。
・共同募金は行政がやっているというイメージがあって、安心して募金してくれる。
・社協が地域の中で接着剤の役割をしていると自覚しているので、個人的には市民活動
や NPO にも提供できるよう提案しているが、むずかしい。
・
「公益性の判断をして助成する」というのはむずかしい問題が発生する。市民の自由な
社会貢献活動とすれば、かなり拡がる。
・社協の応援は、設立の主旨や法律から、個人ボランティアさんと福祉が中心。それプ
ラス、災害や環境にも。けれども本来の主旨かを広げるというのはなかなか難しい。
・社協が応援する対象をひろげるためにどうすればいいかという発想で提案をつくる。
・今、対象を広げないと、このまちのくらしを支えている市民活動は消えていく。
・ボランティア、市民活動、NPOの方たちの中に、意外に壁をつくっている。
・社協は民間なので、
「理由のある不公平」はOK。理由を見つけていく。
・行政が民間にいかにまかせられるか、と判断できる度量がどれだけあるか。
(2) 行政・企業への提案について
・協働と言えば、信頼関係ができれば、行政はうごきやすい。ただし、公務員の倫理規
定の範囲で。
・行政は、協働事業では、各部署がやっている。
・市民活動センターとしては、市民活動が、自分たちで事業提案をしてくれるようにな
るとうれしい。団体さんのやる気は大事。
・企業としては、市民といっしょに活動していくのが大切と認識している。
・また、従業員が市民といっしょに活動していくのが大事。
・市民活動に、従業員からの資金の提供もしている。
・責任の所在を考えると、行政さんや社協さんといっしょにやっている市民活動は応援
しやすい。
・くわしんは、年間500万円ほどを提供している。
・くわしんは、従業員のボランティア団体があり、人の応援もしている。
・これらの取り組みの発信を、CSRレポートなどで積極的にやっていくことが応援に。
・企業は、商売につながるという下心とともに、こうすれば地域がよくなるなぁとしっ
かり意識して活動している。
・企業人でありながら、市民でもあるので、いっしょにうごける場を提供しながら商売
に活用できるようにできるといい。
・行政や社協が特定の団体に寄り添っていくことで、その団体が力をつけて、地域の外
から資金や資源を呼び込めるようになる。
・
「行政と市民がいっしょになってやっていく」という宣言と共に、三重県が条例をつく
ったが、進んでいない。
・市民活動センターも力を発揮していない。企業もどういうようにうごいてよいかわか
っていない。
・条例の精神もNPOへの理解がされていない。市民の活動自体を認めてもらえるよう
になれば、団体もやってみたいという人も、増えていくのではないか。
・市民活動の側も、外から資源を呼び込むために、勉強して、自分たちからやっていく
ことが大切。
・行政としては手伝わせてもらうけれど、助成金を取りに行くと行政に頼っていけばい
いとも言われる。行政と市民活動の距離をどうとるかという判断が難しい。
・行政に寄らない団体さんには、民間の組織がやってくれるとたすかる。そういう民間
組織に、行政は応援していきたい。
・ひとりひとりが市民活動にどう向き合えばよいか。私たちひとりひとりが、どうした
いかをはっきりと意識して表明していく。その上で、行政や社協と関わるのが大切。
・地域金融機関として、市民活動が活発になることがいいので、応援していきたい。
・資金も不十分ですし、従業員ひとりひとりが、自分たちのために自分たちの地域をよ
くしていくということを進めていく必要がある。
・市民活動は一般市民の方にまだまだ理解されていない。市民活動団体さん自身が信用
力を身につけるために、後援や助成もありますし、協働などを活用していただければ
と思います。
3.伊藤徳宇桑名市長の総括コメント「餅は餅屋に」
・公益性・公共性は行政は得意だが、優先順位は不得意。
・
「理由のある不公平をつくれる」と、民間は言えるが行政は言えない。
・桑名市は市民提案型公務員連携サービス制度に変えようとしている。上手にやれる人
たち、コストが下げれるという提案があれば、どんどん外注していこうとしている。
・得意な人が得意なことができるまちにしていく。
・団体の皆さんに、もっとがんばってもらえる部分がある。
・企業はマーケッティングして立ち位置をはっきりさせて、ブランディングをして磨き
あげ、PR して、努力している。同じことを非営利団体が努力している必要がある。
・民間や行政が集まって話しをするというのは、それぞれの立ち位置がはっきりしてい
い機会でした。
4.まとめ
・このような議論を通して、それぞれの皆様に政策提言ができたと思います。それぞれ
の得意なことを活かして、いろいろと連携しながら、市民の自由な社会貢献活動を通
して、この地域に少しでも外部の資源を取り込んでいきたいと思います。
・次回また、次年度に行うということで、本日はご出席いただきご発言いただいた皆様、
会場においでいただき熱心にお聞きいただいた皆様、ありがとうございました。
(資料-1)第5回地域円卓会議の話題提供の内容について
テーマ: 「地域の外から、資源を市民活動に呼び込むには
-行政・企業・社協・NPOにできること」
<進行概要>
話題提供 15分程度(みえきた市民活動センター 理事長 服部則仁)
その後、自由に、未来志向で、立場にとらわれず、意見交換を行う。
●市民活動に必要な資源は、従来は、このように提供されていた。
社会福祉協議会
「人と資金」
市民活動センター 「場所と事務機能」
民間支援組織
を「ボランティア」に
を「市民活動団体」に
「コーディネートと政策提言」を「NPO」に
*必要度が高まっているにもかかわらず、
「人が高齢化」し「公的資源は減少」
*3つの組織の対象を、ひとつにする。
「ボランティアをはじめとする、市民の自由な社会貢献活動」
*団体に「寄り添う」ことの「多様化と機会の均等」
●地域外の資源
「国・県の事業費」
「助成財団等の助成金」
「個人寄附」
*企業は、地域での、資源の大きな「結節点」
●各主体への提案
・行政は、協働して事業を行い、国や県の事業費、民間の助成金を獲得する。
・企業は。協働して事業を行い、信用の担保と広報を行う。
・社協は、人・ボランティアを確保して、広く提供する。
・民間支援組織は、協働を仲介して、資源の提供領域を広げる。
●この地域の応援団を、地域の外に創り出す。
(資料-2)ボランティア、市民活動、NPOの整理
個人 →
ボランティア
市民活動・団体
NPO
★ボランティア
個人ベースの社会貢献活動
★市民活動団体
個人が集まって、組織として行う社会貢献活動
←
(ボランティア団体も含む)
★NPO
組織としての「意志決定と責任」が法的に明確な
市民の社会貢献活動
*責任の所在が、個人か、団体かの違い。
そのあいだで、責任が個人か団体かがあいまいなのが、市民活動団体
*「ボランティアを含む、市民の、自由な、社会貢献活動」と考えれば、
支援の対象は、同じだということがわかります。
*NPOが市民活動かどうかは、市民による「持ち寄りや寄附の有無」で
判断する。
組織